リュウソウブルー/メルト

登録日:2020/02/15 Sat 20:08:00
更新日:2024/04/21 Sun 07:59:49
所要時間:約 12 分で読めます





俺なら……できる!


リュウソウブルー/メルトは、スーパー戦隊シリーズ第43作『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の登場人物である。

演:綱啓永


概要

リュウソウ族の青年で、青い髪の持ち主。一族が暮らす村で幼馴染のコウやアスナと共に、騎士としての修行に励んでいた。
そしてリュウソウジャーになるためのリュウソウケンとリュウソウルマスターから授けられた日、戦闘民族ドルイドンが地球に襲来。
変身するために必要な神殿を踏み荒らされ、マスターはメルトの目の前でマイナソーの炎に焼かれ戦死。しかしマスターの魂がリュウソウルに宿ったことで再びリュウソウブルーに変身、コウ、アスナと共に騎士として戦い続けることになった。
村を出た後は3人で龍井家に居候している。

戦隊ブルーの例に漏れず、冷静に頭脳を駆使する慎重派。知識欲も群を抜いて高く、龍井家のラボを初めて訪れた際には、家主の尚久が持つ化石に興奮していた。彼の考古学の講義も熱心に聞いているほか、(リュウソウ族の村にはなかったはずの)スマホやPCといった現代機器への順応も早かった。

「一度見たものは忘れない」「一度負けた相手には負けない」と自負するが、反面不慣れなこと、予想外のことに弱く融通が利かない面もあるため、猪突猛進なコウをうらやましく思っている。また幼いころの夢に登場した怪物:サタンマイナソーがトラウマになっていた。

その弱点を克服するために訪れた断崖では、セトーから「腕の力だけで空中の棒に捕まりながら、近くにある透明な橋を探せ(落ちれば死ぬ)」という試練を課せられた。*1

当初は「マイナソーを倒しても被害者の毒が消えなかった=マイナソーは双子の可能性がある」、「マイナソーの歌に洗脳された子供たちがケペウス星の王女:カルデナの歌で元に戻った=子供は歌が好き(だから綺麗な歌の方へ引き寄せられた)」と、
突飛な発想も多かったが、次第にマイナソーやドルイドンの特徴を見抜き、的確な指示を仲間に与えるようになり、まさに”叡智の騎士”にふさわしいポジションを確立していった。
ナダからも「メルトはいつもいい作戦を考えてくれる」と評されている。

頑固な性格でもあるが、礼儀は弁えており、カルデナに出会った際には(他のメンバーがやや尊大な彼女を訝しむ中)一人騎士らしく一礼をした。その際に彼女から褒められてもいる。
その頑固さや常識人な面が災いしてか、トワのスピード頼りの戦法や、ういの動画配信の仕方についてストレートな苦言を呈することもある(どちらも喧嘩になりかけたが、事件を通じて和解した)。

以外に俗っぽいところがあり、バンバが児童館の先生に好意を持っていると知るとからかおうとしたり(本人から突っ込まれてさすがにやめたが)、
カナロの元婚約者にしてオトの姉貴分・ミヤが働く撮影現場でエキストラの役を頼まれた時には(コウやアスナが「やったことない」と渋る中)、一人ノリノリで身だしなみを整えていた。

また近年の頭脳キャラ、ツッコミ役にありがちな(前々作の女装、前作のエアロビクスに続く)不遇枠でもあり、何かと貧乏くじを引かされている。
  • 幻影を駆使して相手を惑わすシンマイナソーとの戦いで、コウはアスナやういの幻に攻撃できなかったが、メルトの姿に変わった瞬間瞬殺される
  • ういが企画したたこ焼きパーティーで、ロシアンルーレットのハズレを引いてしまう
  • 空の騎士竜:ピーたんを卵と勘違いして食べようとしたティラミーゴに尻を噛まれる
  • ジャックオーランタンマイナソーの「憎しみを引き出す」力でオトが狂暴化。
    「うるせえんだよ青髪!サラサラサラサラ調子乗ってんじゃねぇよ!笑顔超嘘くさいかんな!」
    …と暴言を吐かれてしまう
…等々。

これについて視聴者から賛否はあるが、全体的に脳筋力押しの戦士が多いリュウソウジャーの中においては貴重な頭脳派であり、戦いに欠かせない存在として頼られているのも事実である。


しかし課題であった精神面も確実に成長しているようであり、47話でエラスの中に捕らわれた時は、一緒に捕まっていたクレオンにかつての恐怖の象徴であったサタンマイナソーを自分から生み出させて脱出の糸口とした。

その後、エラスの生み出そうとする夢の世界をこれからもみんなと一緒に笑い合いたいと跳ね除けたアスナに勇気づけられ、昔の俺なら失敗のない世界を選んだかもしれない。でも今は違う。コウが、アスナが、みんなが助けてくれる。それでまた前を向ける。強くなれる。と立ち上がった。

そして最終回では、「(争いを繰り返して星を傷つける)お前たちは愚かだ。」と説くエラスに対し、「俺たちは...愚かだから学ぶんだ。」と切り返した。

戦いが終わった後は尚久、オトと共に、封印された騎士竜を復活させるという目的の元、新たな騎士竜の発掘に挑んでいる。
*2


【リュウソウブルー】


リュウソウチェンジ!

ケ・ボーン!

\ワッセイワッセイ!そう!そう!そう!/

\ワッセイワッセイ!ソレソレソレソレ!/

リュウ SO COOL!

ワーッハッハッハッハッハ!

叡智の騎士!!リュウソウブルー!!

スーツアクター:高田将司

メルトがブルーリュウソウルで変身した青の戦士。騎士竜トリケーンの力を宿し、銀のマスクと赤い目が特徴。

ノビソウルやミエソウル、キケソウルといった補助系のリュウソウルで仲間をサポートするのが得意だが、ツヨソウルやリュウソウケンによる接近戦もこなす万能型。
剣の腕もコウには認められており、あくまでややメンタルが弱いことが問題のようだ。*3
必殺技はブルーリュウソウルをリュウソウケンにセットして放つブルーディーノスラッシュ

【強竜装】

  • ドッシンソウル
大地の騎士竜パキガルー&チビガルーの力を宿したソウル。強竜装することにより両手にナックルが装着、敵怪人を粉砕するパワーを得る。
本作の強竜装は、初登場時はコウかカナロが使用することが多いが、ドッシンソウルを劇中で初めて使ったのはメルトである。
圧倒的なパワーでガチレウスを蹴散らし、地下に閉じ込められたコウを地面を砕いて救出した。さらに沈下が酷いことになりそうだが。

ノブレスリュウソウブルー


ソウルを解き放て!リュウソウカリバー!

伝説の聖剣、リュウソウカリバーで変身した強化形態。胸に装備された金色の鎧と、背中の紺色のマントが特徴の「高貴なる騎士」。
こちらもレッド、ゴールドに続いてブルーが変身。初使用したサタンマイナソー戦では残念ながら破れてしまったが、戦闘力自体は通常時と比べ物にならないほど強力である。

リュウソウカリバー
レッド、ゴールドが始まりの神殿における試練に打ち勝つことで手に入れた聖なる剣。修行によりブルーたち4人にも使用が可能になる。


人間関係

  • コウ&アスナ
コウとは同じ村の出身、アスナとは出身地は違うが小さいころからの幼馴染。それだけに気が知れた仲であり、破天荒&天真爛漫な2人にメルトが振り回されることも多い。
だがメルトの頭脳はなんやかんやで頼りにしているようであり、ディメボルケーノのクイズ地獄を前にしたときには真っ先にメルトが指名された(本人はいきなり話を振られて戸惑い「予習をさせてくれ…」と本を読み漁っていたが)。

  • ティラミーゴ
本来はコウの相棒である騎士竜。初期騎士竜の中では唯一言葉による意思疎通が可能ということもあり、中でもメルトとの絡みが多い…
…のだが、やや頑固なメルトを当初は毛嫌いしておりアルトボルト、ソルトとわざと名前を間違えて呼ぶほどだった。
しかしマイナソーにより他の仲間が軒並み行動不能にされた事件において、2人で攻略法を編み出したことで少しは認め合う仲になったようである(相変わらず名前の間違いはされるものの、真面目なシーンでは「メルト」と正しく呼ぶ)。

  • マスターブルー
先代リュウソウブルーにして、メルトの師。リュウソウケンとブルーリュウソウル、リュウソウチェンジャーをメルトに授けた直後、ドラゴンマイナソーとの戦いで戦死。しかしそのソウルはブルーリュウソウルに宿り、メルトをあの世から見守っている。
第9話にて、ミミックマイナソーの中に閉じ込められ、打開策について悩むメルトの前に登場。マイナソーの攻略法を授けた。幻影であるはずだが、事件後もなぜかマスターのペンダントは残っている。

  • トリケーン
メルトの相棒の騎士竜。トリケラトプスが元になっている。ティラミーゴと同様、やや無遠慮なメルトの態度に当初は不信感を持っていたが、のちに和解。彼がロボの中心になることで「キシリュウオートリケーン」、「キシリュウオーファイブナイツブルー」となる。
惜しむらくは、今作は初期騎士竜のうち4体にCVが設定されておらず、和解以後はほぼ相棒であるメルトとの絡みがないことであろうか。
というかぶっちゃけ、コウとティラミーゴ、メルトとトリケーンという本来の相棒の組み合わせより、メルトとティラミーゴが絡むという図式が定番化している。

  • カナロ、オト
海のリュウソウ族の末裔である2人。オトからは、初めて地上を案内した際にかなり慕われるようになり、未来の子孫を一緒に残してくれませんか?という爆弾発言でメルトとカナロ(と視聴者)が戦慄した。
それからは重度のシスコンであるカナロにも目の敵にされている(※ニチアサです)。

いつの間にかオトから「メルト君」と呼ばれるようになり、ワイズルーの変装をそれで見破ったこともある。2人の保護者替わりであるモサレックスもオトの恋を応援しており、海底で見つかったピーたんを「メルトへの贈り物」として授けている。もうカナロが婚活するよりこの2人がくっついた方が早いだろ。
もっとも、メルトにとってオトは年の離れた妹という認識に近く、彼女はなかなか本気になってくれないメルトにやきもきしているようである。
(前述の撮影現場で、ミヤが監督たちに嘘の昇進話を持ち掛けられていると知ったオトは、ポップコーンを彼らに引っかけて仕返ししようとした。その際は「気持ちはわかるが、ミヤのためにもそれはよくない」とオトを諭した。)
長老の店でオトがバイトを始めた際は、特別製のブルーハワイフロートを作ってもらったが、案の定嫉妬したカナロに飲まれた。(つまり男同士で間接キスしてしまった。)
しかし44話にて、人質になったオトを助けた際、カナロはメルトをついに未来の義弟と認めた。


余談

演者の綱啓永氏は第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのグランプリ受賞者である。
ファイナリストも含めれば、クワガライジャー/霞一鍬を演じた姜暢雄氏など何人かいるものの、グランプリ受賞者が戦隊初期メンバーになったケースは綱氏が初めてとのこと。
なお、追加戦士なら第26回グランプリの國島直希氏(ジュウオウザワールド/門藤操)がいる。*4

また小さい頃から恐竜と騎士が大好きであり、その2つの要素を兼ね備えた『リュウソウジャー』に出演が決まった時は大層喜んだらしい。
メインライターの山岡潤平は、当初メルトを知的な統率キャラと設定していたが、綱氏の性格を考慮し慎重な面も盛り込んだ。

その特徴的な青髪で、視聴者からは「実はコウたちとは出自が違うのでは?(具体的に言えば『空』のリュウソウ族などではないか?)」と予想されていたが、これは丸山プロデューサー曰く「変身前を見たときに、一目で彼がリュウソウブルーだとわかるようにするため」で、特に物語的に深い意味はなかった。ちなみにズラではなく地毛である。


そうか、わかったぞ!コウ、追記、修正だ!!

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最終更新:2024年04月21日 07:59

*1 その橋とはメルトのまさに足元、つまり勇気を出して棒を手放せば確実に着地できる位置にあり、2日間ぶら下がり続けた結果流れた汗がきっかけになって見つけ出すことに成功した。2日間ぶら下がってもへこたれないのは、流石リュウソウ族といったところか。

*2 ここでも、キツネのフンを触ってしまうという不運を発揮した。

*3 だがリュウソウジャーには、前出の通り突撃系の戦士が多いため、メルトのようなタイプは後方で支援しつつ作戦を考えた方が、戦力配分に無駄がないだろう。

*4 第22回~第30回のグランプリのうち、他の7人は仮面ライダー