SMILE(ONE PIECE)

登録日:2020/07/22 Tue 19:46:10
更新日:2024/04/27 Sat 11:50:51
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不運な者達を嘲る様に

奴ら(・・)は その人工的な果実に

「笑顔」という意味の名をつけた

SMILE(スマイル)と!!!


SMILE(スマイル)とは、少年漫画『ONE PIECE』に登場するアイテム。人工的に製造された特殊な果実である。


●目次

【概要】

シーザー・クラウンドンキホーテ・ドフラミンゴの手によって製造され、新世界の裏社会に販売していた動物系の人造悪魔の実
通常の悪魔の実には唐草模様の斑紋があるのに対し、人造悪魔の実には目玉のような斑紋がついている。

シーザーの元上司、Dr.ベガパンクは自身の最大の発見「血統因子*1」の技術を応用し「人造悪魔の実」を作る理論を構築し試作も成功。
その理論に乗っかって、実際の製造に必要な薬品を作り出せる技術を持つシーザーが量産技術を実用化。

最大の顧客は四皇の一人である百獣のカイドウで、彼の率いる百獣海賊団はこれを用いて戦力を拡大させた。


【製造】


時代はスマイル(・・・・)


シーザーがパンクハザードで製造した、様々な動物の血統因子を混ぜた「SAD(エスエーディー)」と呼ばれる薬品を、
ドフラミンゴが所有するドレスローザの工場内の河川に流し込み、それを果樹に吸わせ、あらゆる植物を育てることができるトンタッタ族の力でSMILEを栽培している。

しかしトンタッタ族曰く「とても不自然な果実」で、殆どの実は表面の模様が下まで行き渡らず、まともに使える実は収穫量の10分の1にも満たないという。
また、SMILEとしてきちんと生った実でも後述するリスクが存在し、結果的に能力を獲得できる確率はたった1%まで落ちる。

原料の製造を指針では辿り着けないパンクハザードで、果実の栽培をドレスローザ国内に造られた海楼石の外壁で守られた地下の工場で行っており、高レベルの情報隠蔽・防御体制が布かれていたが、
その後麦わらの一味とその協力者達によってSADを製造していた研究所と工場が破壊された上にドンキホーテファミリーも全員逮捕されて壊滅したため、生産体制は完全に停止している。
トンタッタの力を利用してさえ栽培成功率は10%以下なので、仮に外部でSADや果樹を工面できたとしても数千分の1とか数万分の1くらいにしかならないのかもしれない。

なお、血統因子は実在の動物からしか取れないため、超人系自然系悪魔の実はそもそも作れず、想像上の動物の力を持つ幻獣種のSMILEも作れない。
リトルガーデンのような太古の環境が残っている島に行けば古代種の因子も採取できるかもしれないが、作中では行われていない様子。


【特徴】

通常の動物系やベガパンクが製造した(失敗作の)人工悪魔の実と異なり、全身が動物そのものに変身するのではなく、腕から動物の頭や角、蟹のハサミのようなものを生やしたりするなど、キメラを思わせる異形の姿へと変貌する
一応大量生産品なので複数の人間が同じ種類の動物の能力を得る事も可能。
また、常時身体から動物の頭部が出ている場合その頭部が本体とは別の独自の意思を持つという動物系悪魔の実とは明らかに異なる特徴がある。(が、後に通常の動物系で同様の特徴を持つものが出てきた。)
特に常時発現している者は、日常生活で大分苦労していそうな能力者も見られる。
10分の1という人生を賭けたギャンブルに勝ち能力を得た者が、得た能力のせいで笑うに笑えない惨状になるのはかなり皮肉が効いている。

動物モデルは複数あるが、通常の悪魔の実とは別物であるため、同種の能力者が複数存在する。
「様々な変な形をした果物に唐草模様」の天然悪魔の実と違い、実の外見は全て「赤地のリンゴに二重の目玉模様」をしている。
味は本物の悪魔の実とは逆に美味らしく、知らずに食べた人間は美味しいリンゴだと思っていたので、味もリンゴと似たようなものと思われる。
ちなみにサラサラの実の能力者・スマイリーが爆発した時、近くにあったリンゴが天然物の悪魔の実に変わる描写もあるが、リンゴと悪魔の実の関係は不明。


【能力者】

百獣海賊団の「ギフターズ」は全員がSMILEの能力者。
また能力者は能力のオンオフが可能な者と常時能力が発動している者の二種類に大別される。


  • シープスヘッド
ヒツジのSMILE。
両腕が羊の角のように変化し、オンオフが可能。
角に変化した腕を突き出して突撃する「シープスホーン」という技を持つ。

  • ジャックの部下の一人
オオカミのSMILE。
左手をオオカミの頭に変形させる。
変化したオオカミの顔を噛みつかせる「ウルフグリップ」という技を使っている。
動物の頭部を持つSMILE能力者の中では珍しく能力のオンオフが可能で、ワノ国以降のあまりにも不憫な形態をしている連中が出てきたのでかなり当たりの部類。

  • バットマン
コウモリのSMILE。
下半身がコウモリのように変化し、翼で飛行できる。また、人間の6倍の聴力を得る。
常時能力が発動している者の中では大当たりな部類で、天然物の悪魔の実では希少とされる飛行能力も獲得している。

  • ガゼルマン
ガゼルのSMILE。
下半身がガゼルの足に変化し、時速200kmものスピードで走ることができる
地味すぎて分かりにくいが、「杓死」や「」の2倍強と言えばだいたいイメージできるはず。
しかしそれに見合う体力を持っておらず、すぐに息切れしてしまう。

  • マウスマン
ネズミのSMILE。
耳がネズミのように肥大化している。

  • ホールデム
ライオンのSMILE。
腹部にライオンの頭と腕が付いており、ホールデムはこのライオンを噛二郎(カミじろう)と呼ぶ。
能力者とライオンは痛覚を共有しており、片方が受けたダメージはもう片方にも還元される。
また、このライオンはどういうわけか口から火を吐く「獅子の火」という技を持つ。
一方、ライオンは能力者に対してやたら反抗的で、ホールデム自身も疎ましく思っている。
ホールデムが噛二郎を殴り、報復として噛二郎がホールデムの股間を殴りつけるが、結局自分もダメージを負うというのが日常。

  • スピード
ウマのSMILE。
下半身が馬のように変化し、ケンタウロスのような姿になる。
健脚能力をもち視界も馬のように広がり、ついでに笑顔も馬面になる。

  • さらへび先生
ヘビのSMILE。
首が蛇のように伸びるようになり、口内には牙や長い舌が備わる。
首の伸縮は任意で可能。

  • ドボン
カバのSMILE。
体の後ろ半分にカバの頭部+前足が出現……というかカバの下顎から人間の身体と足が生えている状態。
しかもカバは不定期に口を閉じるため、意思の疎通が困難になってしまっている。
「人間の身体に動物の頭部が出現している」というより、最早「奇形の動物の身体に人間が出現」したような状態となっている。
その特徴的なビジュアルから当初読者の間では「SMILE能力者の中で一番悲惨」という意見もあったが、鬼ヶ島での決戦で続々と奇形のSMILE能力者が出てきたことでドボンですら実はまともな部類であることになった。

  • アルパカマン
アルパカのSMILE。
上半身がアルパカのように変化し、毛皮で覆われ首が伸びる。
また、定期的に悪臭効果のある唾を吐きつけるようになる。

  • ソリティア
サルのSMILE。
猿の手足がついて腕が6本に増加し、腰に猿の尻尾がつく。

  • クラブマン
カニのSMILE。
両手がハサミとなり、複数の脚を持つ。
ただし横にしか歩けないためどう考えても鍵番には向いていない。

  • ダイフゴー
サソリのSMILE。
足が6本に増加し、髪の毛がサソリの毒針のようになる。
アニメでは眠るように相手を気絶させる毒性をもつ。

  • ババヌキ
ゾウのSMILE。
胸部にゾウの頭が付く。
鼻に砲弾をセットし、ゾウのクシャミの勢いで砲撃を行う「象の鼻息(エレファント・ハックション)」という技を持つ。

  • マジロマン
アルマジロのSMILE。
背中から頭にかけてがアルマジロのように変化する(普段は収納しているだけでアルマジロの顔もちゃんとある)。
体を覆う鎧は非常に硬く、物理攻撃のダメージを大幅に軽減する。

  • スネークマン
ヘビのSMILE。
名前はアニメで判明。
さらへび先生とは異なり、こちらは腰のベルトからヘビの頭が伸びている。

  • ラビットマン
ウサギのSMILE
名前はアニメで判明した。
髪やヒゲが増量し、顎ヒゲが巨大なウサギの頭部となり、両肩部分からウサギの耳が伸びている。

  • ベアマン
クマのSMILE
アニメオリジナルのSMILE
クマの獣人……と思いきや口から元の人間の顔が出ている。
わかりやすく表現すると、口から顔出しのクマの着ぐるみといった姿。
なぜか口から顔を出している時と出していない時で声色が違う。

ムササビのSMILE。
衣服の振袖の袖部分を被膜のように広げてムササビのように空を飛ぶ。
他のSMILEと比べると、動物と混ざっている部位がはっきりと確認できない。

  • ブリスコラ
ゴリラのSMILE。
左腕の肘から先が屈強なゴリラの上半身になっている男。
部下が倒されたことに怒りを燃やす部下想いな人物。
ビミョーな立ち位置にしては珍しいきちんと相手を称える人物でもあり、侍側の援軍を「最高のルーキー」「弱くはない」とした。
ヘンテコすぎる姿ゆえにルフィサンジからマジレス込みのツッコミが入ったが本人は特に問題とは思ってなかった様子。
ふざけたビジュアルだが強さ自体は本物で、サンジからも「結構強かった!」と驚かれていた。

  • ハムレット
キリンのSMILE。
その姿はキリンの頭が人間の体になっている異様なもの。
もはや身体のほとんどがキリンで、元からある足で立ってすらおらず、挙句頭が重すぎてキリンの体が震えている。

  • フォートリックス
ニワトリのSMILE。
尾の部分が人間の上半身になっている…のだがニワトリの頭と人間の上半身の向きが正反対なので非常にシュール。

  • ミゼルカ
2人目となるゴリラのSMILE。
腰から上が丸ごとゴリラの上半身になり、人間の身体がゴリラの腹から生えた、プリスコラ以上に非常にアンバランスな体形になってしまった女性。
なお腕はゴリラと一体化しているためあたかもゴリラの身体に人間が埋め込まれた風に見える。
上半身のゴリラを「ゴリ四郎」と名付けているが、ゴリ四郎が食べ零すバナナが落ちてくるのが悩み。

  • ポーカー
ガラガラヘビのSMILE。
両脚がガラガラヘビ化し、蛇の胴体が両肩からアーチを描くように繋がっているのが特徴。
奇形が多いSMILE能力者の中ではかなりマトモなビジュアルだが、右脚が蛇の尻尾、左脚が蛇の首と頭なので歩き難さが懸念される。

  • カイマンレディ
ワニのSMILE。
脚の部分がワニの上半身になっている。

  • 濡れ女
シシバナヘビのSMILE。
首がヘビのように長くなっており、口にもヘビの牙や舌が備わる。

  • 天井下り
白蛇のSMILE。
口に関しては濡れ女と同じだが、こちらは下半身がヘビのものとなっている。

  • 輪入道
パグのSMILE。
首から下が完全にパグそのものとなっており、もはや人面犬のような風貌となってしまっている。
ブラックマリアの武器に組み込まれており、彼が車輪を回転させることでを起こしている。

  • 二牙
「ナンバーズ」の一人で2人目となる馬のSMILE。
スピードと同様に下半身が馬のように変化し、ケンタウロスのような姿になる。
過去にSMILEをつまみ食いしてこうなったとのこと。

  • その他
真打ち未満のモブ戦闘員の中にギフターズが混じっていることがある他、上級戦闘員扱いでルフィ一行の前に躍り出てくる場合もある。
別の生き物の部位が生えたり手足が多くなっているなどはまだ良い方で、身体の部位が顔など別のものにすり替わっていたり
半身以上を動物の部位に乗っ取られている者など、人の形を失っているギフターズも多くいる。


【リスク】

天然物の悪魔の実よりも量が多く入手しやすい反面、あくまで人造の劣化模倣品であるため、リスクが本物の悪魔の実以上に重い。
後述の重篤なデメリットはあるものの、中には動物系悪魔の実にも滅多にない飛行能力*2を得られたりと、容易に力を得られる可能性もある。しかも通常のトリトリの実は腕を翼にする都合上飛行中は手が塞がるがsmileのなかには手が自由に使えるまま飛行できるやつらも多い。
天然ものの悪魔の実は、1億ベリー以上の値段がつくほど数が少なく、高い組織力・情報収集力を持つ世界政府上層部や四皇の幹部クラスならともかく下っ端の海賊が狙っての入手は絶望的。
対して、SMILEの方は10%と比較的高確率で容易に“力”を得られ、能力を得られない場合の副作用も裏を返せば感情表現が出来なくなるだけで命に別状もなく、カナヅチになることを除けば通常戦闘にも全く支障なし。
それどころか事情を知らない敵が動揺したケースすらあり、むしろどんな状況でも笑いながら突撃してくる敵には恐怖感を抱くだろう。
そのため、百獣海賊団戦闘員達はリスクを恐れずSMILEを食べる機会を待ち続けている。


その1:能力を得られる確率が低い

その確率はおおよそ1/10。
10人がそれぞれ別のSMILEを口にしても、能力を手に入れられるのはその内の1人。
能力を得られなくても「悪魔の実を食べた」事実は残るため、他の実は食べられない上に一生カナヅチという境遇をメリットなしに背負うことになる。
この一文だけなら逆手にとって敵勢力の強化妨害に使えそうな感じがするが……


その2:能力の発現の仕方は運次第

能力を得た(アタリの実を食べた)場合に発生するデメリットで、動物系に近い能力は得られるのだが上記の通りその発現の仕方が無茶苦茶。
通常の動物系のように全身が強化されるわけではなく、腹にライオンとか腕6本とかビックリ人間になる者がほとんど。
ただしこと戦闘においては敵からしたら「未知の敵」と戦うことになるため、一概にデメリットとは言えない。
この漫画は基礎戦闘能力の高さがものをいうためなおのこと。

能力のオンオフができる者もいるが、大半はその奇妙な肉体のまま活動していることが多く、オンオフできない場合もある様子。
特に動物の頭部が腕・胸・腹などに出現するケースもあり、頭部がある場合はそちらも独立した意思を持つため、なかなかコントロールできない。
しかも胸や腹に出現するのはまだマシな部類で、中にはドボンのように「奇形の動物の身体に人間の身体が出現する」と表現した方が分かりやすい者もいる。


その3:能力を得られないハズレの実を食べた場合「笑う」以外の感情表現能力が一生消える

上記の能力を得られないハズレの実を食べた場合に発生する、SMILE最大のリスク
カナヅチになる上に、どれほど怒ろうが悲しもうが、その名の通りバカ笑いする以外の感情表現ができなくなる。
このデメリットは「既に誰かに一部を食べられた後の実」を食べた場合にも発生するうえ、食べ残しなのでもちろん能力は得られない。
百獣海賊団のプレジャーズ(笑う物達)は、能力を得られず笑うことしかできなくなった者達により構成された部隊である。
そして「SMILE」という名前の由来でもある。原料の名が「SAD(悲しみ)」なのも意地が悪い。

黒炭オロチは城下町が辛気臭い雰囲気だったことに腹を立て、失敗作のSMILEを都から出るおこぼれの中に混ぜ、このことを知らない腹を空かせた住人たちに食べさせることで無理やり「笑顔の絶えない町」に変えるという、カイドウですら「悪趣味」と評するほどの非道を行っている。
このため、康イエが処刑された際も、えびす町の町人たちおろか、実の娘でさえそのを嘆きながらもただ笑うしかできなかった。
他にも、キラー拷問の一環で食べさせられたと思われ、狂ったように自身のコンプレックスである笑い声を発し続けるという悲惨なことになっている。

SMILEを何度も食したであろうえびす町の人々に死亡者は出ていない様子のため、いくつ食べても死にはしない様子。
もしくは一度誰かに食べられた悪魔の実のため、感情表現能力の破壊効果以外は「普通の果実」となっているのかもしれない。


その4:キビキビの実の能力の対象となってしまう

アタリの実を食べた者を襲う、ある意味最も理不尽なリスク
お玉が食べた「キビキビの実」は頬からつねり取った「きびだんご」を食べさせた動物を手懐け、使役できるようになるという能力。
この能力は本来人間や正規の動物系能力者には効かないのだが、SMILE能力者は対象となる。
恐らく実在の動物から抽出した血統因子からSMILEが作られているため動物に対するキビキビの実の能力が影響していると考えられるが……もしかすると食べた時点で人間ですらなくなっているのかもしれない

この能力により、
  • 博羅町でスピードに食べさせて脱出する。
  • 囚人採掘場の看守たち(ババヌキ、ダイフゴーなど)に食べさせ、囚人を制圧したとの虚偽の報告をさせる。
とギフターズは要所要所で洗脳……もとい麦わらの一味勢力に吸収されていった。

そしてお玉は大量のきびだんごを用意した上で鬼ヶ島に入り、従えたスピードたちの協力を得ながら「クイーン製の強壮剤と偽って食べさせる」「無理やり口に突っ込む」ことでギフターズをじわじわと影響下に置き、百獣海賊団が気づかないうちに戦力を取り込んでいった。
最終的にはお玉の号令によってきびだんごを食べたギフターズが丸ごと寝返り、戦力差が大きく崩れる事態を引き起こしている。
偶然、SMILEにメタを張れる能力者がワノ国の一般人にいただけとはいえ、あっさり敵に回るリスクがある実力者を500人以上も作ったことが完全に裏目に出てしまっている。

ちなみに意外かもしれないが、百獣海賊団側も無対策だったわけではない。
ホールデムは私的な目的があるとはいえSMILEが対象になると発覚する前からお玉の能力の利用価値に目をつけ拉致をしていたり、カイドウは操られたスピード共々お玉を襲撃している。
…が、ホールデムは実力差ゆえ失敗したのはどうしようもないにして成功したらしたでお玉の家来第1号、カイドウがきちんと始末しなかったのは完全に失態である。
少年漫画的な事情抜きで考えれば、お玉を殺すなり、スピードを捕らえて拷問なりして原因の検証をすれば上記のことは起きなかっただろう。
まあ当時のカイドウは酔っていたので、そこまで気が回らなかったのかもしれないが。



【「SMILE」以外の人造悪魔の実】

  • Dr.ベガパンク製の人造悪魔の実
海軍天才科学者・ベガパンクも先んじて人造悪魔の実に取り組んでいたが、本人的には「失敗作」だったらしい。
この悪魔の実はの姿に変身し、幻獣種のように雲を掴んで飛行できる悪魔の実を製造することに成功している。
その正体はカイドウの血統因子を解析して再現した「ウオウオの実 モデル“青龍”」のコピー
つまりカイドウのクローンが量産可能……そりゃ危険視されるわ
想像上の生き物である幻獣種の血統因子は得られないという課題を、ベガパンクは「幻獣種の実を食った能力者の血統因子を解析し、悪魔の実の部分を割り出す」という方法で解決してしまった模様。
「失敗作」とはいえ摂食したモモの助は多少不自由ながらもほぼ完全な変身を披露しており、どの辺りに欠陥があるのかは不明だったが、後に「青龍なのに色がピンクだから」というだけの理由で失敗作の判定が下っていた事が判明。
色だけを指し失敗作とするのはルフィにすらも「いいだろそこは……!」と呆れられギャグ調で流されたものの、「青龍」という明確に色が定められているモデルである以上、色が違うということは「再現しきれなかった成分が存在する」ということに外ならず、あの大天才すら完全再現には至っていない部分を残した実であることもまた事実である。
例えばシマウマをクローンしようとしてしましまで生まれてきたらシマウマ的にも大問題でもあり、“科学者”としては失敗と嘆きたくもなるのかもしれない。
とはいえ再現できていないのはあくまで色だけであり、シーザー・クラウンが王下七武海四皇のサポートを得ても、欠陥の多いまがい物の「SMILE」しか作れていないことを考えると、こちらの方が遥かに完成度は高い。
ベガパンクはSMILEを「論外」と一蹴したが、上記のことを踏まえれば仕方なかろう。
ただし、シーザーの作り出した「SAD」やトンタッタ族の植物育成力もあり、量産性は流石にSMILEには劣る。
ベガパンクは「結局金と時間がかかる(要約)」としており“現実的な妥協点を見いだして普及できた”点はシーザーに軍配が上がったといえるかもしれない。

ベガパンクのかつての共同研究者の一人であり、研究技術を祖国・ジェルマ王国に持ち帰ったジャッジが血統因子の技術の研究を進めた結果、後継者の子供たちは「」「電気」「」といった超人系悪魔の実らしき能力を得ているが詳細は不明。


【余談】

「SAD」の詳細などは99巻のSBSで判明し、そこでシーザーの科学力では幻獣種や超人系・自然系のSMILEは製造できないことが書かれているが、作者尾田栄一郎先生は「かの天才科学者ベガパンクはその領域を越える研究をしていたとか…いなかったとか…。」と回答していた。
ワノ国編までの時点で、カイドウの血統因子から生み出された幻獣種の能力や、ピカピカの実レーザーを解析して再現し、くまをベースにした大量生産品「パシフィスタ」に搭載することにも成功している(流石に光への変化までは無理なようだが)など、ベガパンクが既に幻獣種や自然系の能力を部分的に再現していることを仄めかす描写はいくつか存在していた。

その後、血統因子の研究に紐づく悪魔の実の完全再現例がエッグヘッド編でお披露目されることとなり、長期に渡る伏線の回収に至った。詳細は該当項目を参照の事。




追記・修正はアタリのSMILEを食べてからお願いします。

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最終更新:2024年04月27日 11:50

*1 「生命の設計図」と呼ばれ、遺伝子のようなもの。

*2 ペル曰く「世界に5種類しかない」。この発言を「トリトリの実」に限定した場合、現状4種類(うち本編に登場したのが3種類)登場しており、鳥以外に目を通しても飛行能力は少ない