こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE

登録日:2020/07/27 (月曜日) 11:52:48
更新日:2023/10/06 Fri 05:29:07
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史上最悪の爆弾事件発生!!

もう、誰もわしを止められん!


『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE』とはアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』劇場版第1作である。
劇場版一作目であるため、副題などは特に無いが、多数の劇場版こち亀を並べる際などには上記のビデオ版のキャッチコピー『もう、誰もわしを止められん!』が副題とされることも。

監督は高松信司氏、脚本は大川俊道氏が担当した。


【あらすじ】
銀行強盗の訓練中に本物の銀行強盗事件に遭遇した両津は、彼らの仕掛けた時限爆弾の爆発に巻き込まれそうになるも、
FBIから派遣された爆発物処理のエキスパート、星野リサに救われる。

その後、「弁天小僧」と名乗る爆弾魔がシナトラ商会の関連施設を次々爆破していく事件が発生する。
両津とリサはコンビを組み、弁天小僧の爆弾から町を守ろうとするが…


【劇場版オリジナルキャラクター】
  • 星野リサ
CV:ともさかりえ
FBIから派遣された爆弾解体のエキスパート。
昔は両津同様下町に住んでおり、男の子達と遊んでいたが、
花火工場を営む両親が借金返済のために働き詰めとなっていた。
そして花火大会の前の日に両親は爆発事故で亡くなってしまい、彼女はアメリカにいる親戚に引き取られた。
弁天小僧逮捕のため両津とコンビを組み最初はいがみ合っていたが、やがて強い信頼関係で結ばれていく。
小さいころ出会った謎の中学生からかけられた「幸せの神様は泣き虫が嫌いなんだ」という言葉を今でも胸に秘めている。

  • ダンディ
CV:竹本英史
リサの相棒であるFBIとNASAが共同開発した爆弾解体ロボット
350㎏もの重量を誇るハイパーチタニウムで構成されており、両津の攻撃にすら耐えられる。
人工知能を搭載しており、自分の判断で行動が可能。
意外とノリの良い性格で、両津とは兄弟のように仲良くなった。

  • 品田虎三(しなだ とらぞう)
CV:伊東四朗
シナトラ商会社長。通称シナトラ。
ホテル・キャバレー経営・貿易・リゾート開発等様々商売を手掛けているが、
裏では詐欺・横領・文書捏造・脱税など様々な犯罪を企てており、何度も逮捕されているが、証拠の少なさとマー・チンの手回しにより全て不起訴となっている。
今回の弁天小僧騒ぎで更に脱税や産業廃棄物の不正処理も明らかとなるが、弁天小僧を利用し更なる金儲けを企む。

シナトラ役の伊東四朗は1973年までお笑いの「てんぷくトリオ」を組んでおり*1、両津役のラサール石井とは「トリオ芸人」という共通点がある*2

  • マー・チン
CV:小松政夫
シナトラの秘書兼顧問弁護士。
シナトラの横暴がまかり通っているのは彼のあくどい手口による所が多いが、
重さの単位の計算を間違える等間抜けな所もある。
マー・チン役の小松政夫は『日曜洋画劇場』の淀川長治のモノマネを持ちネタとするコメディアンで、シナトラ役の伊東とは70年代中期にとある番組から生まれた名コンビとして知られた。

  • 弁天小僧
突如現れた謎の爆弾魔。
シナトラの関連施設を爆破し、彼の悪事を暴いていく。
そのおかげか市民からも絶大な支持を受けている模様。


【レギュラーキャラクター】
ご存じ主人公のお騒がせ警官。
映画でもその破天荒ぶりで周囲を振り回し、時に謹慎をくらうこともあるが、
その間も埋蔵金探しをする等抜け目がない。
だが亀有が爆破される危機を知り、リサと共に立ち向かう。

ご存じ御曹司警官。
謹慎中の両津に差し入れをする等先輩想いな一面を見せる。

ご存じお嬢様婦警。
リサの事を怪しみ、彼女の過去を調べ両津に伝えた。

ご存じ部長。
相変わらず両津には厳しいが、誰よりも彼の事を信頼している。

ご存じ両津の同僚。
映画でも地味。劇中で何度も「モグラ」と言い、その度に大原部長に「モグラじゃないと言ってるだろう!!」とツッコまれる。

ご存じ白バイ警官。バイクに乗るとキャラが変わる。
今回も移動要員。

葛飾署の署員達。そこそこ出番がある。

ご存じ両津を愛する女のような男。ある意味今回のオチ担当。


他にも爆竜大佐絵崎教授等お馴染みのキャラクターがモブとして出演している。







以下、ネタバレ注意














私は宝物を守りたかった、それだけなの。





  • 星野リサ
この事件の犯人「弁天小僧」の正体。
実は両親が借金を作ったのはシナトラの金融会社が原因であり、リサにとっては両親の仇だった。
それから年月が過ぎてもシナトラが故郷を苦しめている事を知り、今回の犯行に及んだ。
麗子からリサの事を聞いていた両津は彼女に詰め寄り、リサも大人しく自首しようとするが、
「弁天小僧はもう現れないんだろ?」と言われ、その場は見逃された。
そんな時、新たな事件が…


  • シナトラの悪事
シナトラは弁天小僧を騙り、自分の所有する遊園地のロケットに爆弾を仕掛け保険金を得ようとしていた。
だがマー・チンのミスで町全体を爆破する2000ポンド*3の爆弾を仕掛けてしまい逃亡。

両津とリサとダンディは独断で爆弾解除に向かい、爆弾の所までたどり着くも、
手抜き工事による崩落でダンディが機能停止してしまう。
爆弾を解除するためのコードが切れなくなってしまい、爆破までのタイムリミットがせまるがそれでも両津は偶然持っていたコマを使って、コマをコードの上で回して摩擦熱で焼き切ると言う奇策を講じてコードを切断、ギリギリで爆弾解除に成功する。
これで亀有は救われた…かに思われたが…




何で本物のエンジン積んでんだよぉ!?



  • ロケット暴走
振動からかロケットのエンジンが始動し、両津を乗せたまま暴走、地下鉄線路を暴走していく。
再び訪れた爆発の危機から本庁は避難が完了して無人となった亀有と両津ごとロケットを爆破しようとするが、それを聞いた大原が両津にその事実を伝え、両津がロケットを地上に行かせることによって阻止される。
だが摩擦熱でロケットが熱くなりいつ爆発してもおかしくない状況と爆弾をどうするか方法が見つからない状況の中、両津は本田達に指示をして勝鬨橋を上げさせ、それを発射台にして空中へ飛びあがって周囲に人や建物が無い安全な空中でタイマーを再び作動させて爆発させようとする。
だがケーブルを引きちぎってしまいタイマーを再起動出来ない事態になるが、そこへシナトラの乗ったジェット機が通過、両津はロケットをジェット機にぶつけて大爆発、シナトラを道連れに…



なるわけもなく、当然のように無事だった両津はシナトラとマー・チンを本庁の留置所に叩き落とし、逮捕したのだった。



  • エピローグ
事件は解決したが、リサは今回の事でアメリカへ帰ることになった。
別れ際、泣きそうになるリサに両津は声をかける



リサ!泣くんじゃないぞ!


幸せの神様は泣き虫が嫌いなんだ!

それを聞いたリサは、昔であった憧れの人が誰なのかを思い出し、帰っていった。
両津はいつか会えると信じ、「前にもどこかで会った気がする*4」と言っていた。
その直後、壊れてしまったはずのダンディが現れる。肝心のメモリー装置が無事だったため、修復してもらったのだ。
だが、こんないい話ではそうそう終わらないのが、「こち亀」であるわけで…


寺井「モグラだ…」
大原「モグラじゃないと言ってるだろう!!」
中川「もしかして先輩…」
麗子「穴掘ってそのまんまなんじゃ…」
両津「あーーーーっ!!!!」

両津が埋蔵金を探した際に掘ったトンネルを埋め忘れたため、建物がどんどん沈んでいってしまった。


大原「こらーーーー!! 両津ーーーー!!!!」

そして、「おわり」の形の穴が開いて、映画は幕を閉じるのであった。





【余談】
  • EDテーマ「気持ちだよ」は映画告知時にアニメEDでも使われている。


追記、修正はコマでコードを切ってからお願いします。

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最終更新:2023年10月06日 05:29

*1 相方である戸塚睦夫は1973年、三波伸介は1982年に他界している。

*2 ラサールの相方で「コント赤信号」のメンバーである小宮孝泰と渡辺正行は、次作の『UFO襲来!トルネード大作戦!!』に出演している。

*3 約1トン。マー・チン本人は10kg相当と勘違いしていた。爆弾作りは本職ではないので仕方がない面もあるとはいえ、致命的な計算ミスである。

*4 両津こそが、昔リサが会った憧れの人の正体。両津自身も完全に忘れてしまったわけではなく、朧げながらも覚えていた様子。