斉木楠雄

登録日:2021/02/22 Mon 07:30:20
更新日:2024/02/23 Fri 13:46:17
所要時間:約 20 分で読めます




斉木(やれやれ…遂に僕の項目も作られてしまったか)


斉木(さいき)楠雄(くすお)とは週刊少年ジャンプで連載されていた漫画『斉木楠雄のΨ難』の主人公である。


【プロフィール】

身長:167cm(可変可能)
体重:52kg(可変可能)
血液型:不明
好きな食べ物:スイーツ
備考:超能力者
CV:浅沼晋太郎神谷浩史(アニメ版)
演:山﨑賢人


【概要】

生まれ付き特異な力を持つ超能力少年。口癖は「やれやれ…」。
ピンク色の髪に二つのアンテナ(超能力の制御装置)のようなものを付けており、眼鏡のレンズは緑色という派手な出立ちをしているが、彼のマインドコントロール能力によって疑問に思われることはない。

数々の超能力に加え、生後間もない赤子の状態でもプロレスラーをぶちのめせる程の、人類を超越した身体能力を持って生まれた。
その驚異的なポテンシャル故に努力をせずともなんでも完璧にこなせてしまい、誰かと協力して何かを成し遂げるという経験もなければ全力を出して何かをすることもできず、達成感や感動といった感情を味わったことがないため「生まれつき全てを奪われた人間」を自称する。
ちなみに勉強に関しては超能力に頼らなくとも高校レベルは難なくこなせる。


【人物】

高校生とは思えないほど非常にクールでドライな性格。
基本的に辛辣な毒舌家であり、ツッコミそのものは真っ当であるのだが、他人(というか地球上に存在する全ての生物)を下に見る節がある。
かといって自分がそれらの上に立ってやろうだとか、現在の社会をぶち壊そうというような気は全くなく、基本的なスタンスは常識人そのもの。犯罪行為も極力犯さないよう気を付けている。

喜怒哀楽を表情に出すことも基本的に無い。*1
また全編を通してモノローグ調で語るためか、劇中で言葉を発した事は一度も無いが、コマとコマの間でたまに喋ってはいるようではある。そして最終話で遂に……
なお、実写版ではさすがに完全モノローグでは無理があったか、無口気味ではあるが普通に喋っている。

超能力者であることを隠すため、他人と関わりを避け続け、クラス内ではいてもいなくてもどちらでもいいと思われるような空気な存在に徹するようよう心がけている。
テストや運動の際は超能力も駆使して常に中央値を狙っている。
しかし高校に入って(物語が始まって)からは個性的すぎるクラスメイト達に囲まれ、以前とは比べ物にならないほど賑やかな毎日を送り始めた。

何に対しても素直になりきれず、好きな物を「嫌いじゃない」と評したりする。他にも、心の中であれこれ理由をつけながらも陰ながら能力を駆使して人助けをし、その結果自分自身に何らかの災難が降りかかるという展開はお約束。根はお人好しの善人である。
ただ、自力でなんとかしようとしない人間を無償で手助けするようなことは基本的になく、本当にどうしようもない相手には淡白かつ辛らつ。
本人が自分自身を「万能の超能力を持ってしまったがために全てを奪われた人間」と認識しているので、限られた力で努力する人をこそ好んでいるのかもしれない。

そんな彼にも明確な弱点があり、あまりにも存在が小さすぎて心が読めずに何をしてくるかわからない虫(むし)と、幽体離脱をしない限り触れることができない幽霊(ゴースト)、そしてテレパシーで心を読めず予想外の行動をする燃堂(あく)が苦手。
要するにポケモンエスパータイプと同じ弱点を持つ。
特にゴキブリは大の苦手で、第89Χでは一時的に小人化して一時間は元に戻れなくなった斉木に、初めて「どす黒い恐怖」と言う感情を味わわせたほど。

他に弱点を挙げるなら、その能力の強大さというのもある。自身の超能力を制御するヘアピンが抜かれてしまうと、強すぎる超能力が故にその制御に手いっぱいになってしまう。
もっとも、これは楠雄自身の周りを無駄に破壊したくないという配慮から来る制約のようなもので、バトル漫画よろしく周りへの影響を気にせず動く気になれば弱点にはなり得ない。
また、一部の超能力は本人にもコントロールできていなかったり厄介な制約があったりと「地上最強の超能力者」なのはほぼ間違いないが、万能と言うには語弊がある。

好物はスイーツ系の甘い物。
特にコーヒーゼリーが大好物で、これを食べてる時は別人のように顔がニヤける。
一ヶ月の小遣い3000円を全てコーヒーゼリーに注ぎ込んだり、わざわざ喫茶店まで食べに行ったり、どんなにピンチな状況になっても打開策を考える前に食べる事を優先したり、電器屋で専用のコーヒーゼリーメーカーを衝動買いしてしまうなど、コーヒーゼリーを前にした際は年相応の面を見せることも。
燃堂が才虎に1億5千万で買収を持ちかけられた際に「俺を買収したければラーメン百杯は持ってきな」と言った事に対してツッコミを入れていたが、自身も同じ状況で「僕を買収したければ金の山じゃなくてスイーツの山を持ってくるんだな」と言っていた。年相応どころか燃堂レベルまで知能が下がっている。
基本的に超能力を私利私欲で使わないようにしている彼だが、これが関わる時はしばしば超能力を駆使している。


【主な超能力】

楠雄は「出来ないことを探す方が難しい」というほど多種多様な超能力を使えるが、それらの多くには制御不能だったり、何らかの制約があるといった欠点が存在し、何でもかんでも好きなように出来るというわけではない。
それでも強大な力を持っていることは確かであり、現在は兄・空助の制作した超能力を制御する装置(頭に付けてるアレ)によって、暴走しがちな超能力を抑制している。
だが自身の成長につれて能力も強くなっており、結構な割合で暴発を引き起こしている。

  • 肉体
生まれながら超能力を備えていたその肉体は、尋常でないその能力に耐えられるよう普通の人間とは明らかに違う進化を遂げている。
壁ドンでコンクリートの壁に大きく穴を開ける程の筋力を初めとして、超能力抜きでも常識外れの身体能力を持つ。
また、超能力を封印して完全に消失してしまった後でも、本人が望めば(日常生活でほんの少しの不便を感じる程度でも)超能力が復活する。

  • 制御装置
楠雄の頭に付いているアレ。正確には左側の物が制御装置で右側には別の役割がある。
作中ではヘアピンと認識されている。
ちなみに空助が頭に付けているのはテレパスキャンセラー。楠雄からのテレパシーを(送受信共に)遮断している。キャラ付けの意味もあるらしいが。

  • テレパシー
半径200m以内の他人の心が読める。常時発動しており制御はほとんど不可能。
これによって常日頃から他人の心の声が無差別に流れ込んでくることが、楠雄が著しくドライで達観した人間になる原因となった。
他人の心を楠雄が読むだけでなく、楠雄の思考を他人に流したり、他人の思考をまた別の他人に丸聞こえにするという使い方も可能。
感度を調整すれば動物の心の声も読め、会話まで可能。しかし虫などあまりに自我の小さい生物や、考えることをしない馬鹿の心は読めない。
ゲルマニウムに触れるとこの能力が完全に遮断されることに作中で気付き、それ以降はゲルマニウムの指輪を身に着けることで能動的にON・OFFを切り替えられるようになる。
虫の知らせや好感度メーターなど、派生能力が多い。

なお、制御装置を外すと聴き取る範囲が地球全体に広がる。

  • テレポート/アポート
物体を転送したり、逆に遠方から引き寄せてくる能力。
この二つの力は常に同時に発動し、また発動する際は手元にある同価値の物と交換することしか出来ないという制約がある。ただし厳密に全く同価値である必要はなく、±1割までの誤差は認められている。
ここでいう価値とは金銭価値であり、ネットオークションで取引された時の価格なども考慮される。また壊れた物体を修理した場合は価値が上昇することがある。
なお、人間そのものは等しく無価値(0円)扱いで計算される。

楠雄単独や他の人間と共に瞬間移動する能力。一度使うと3分間のインターバルが必要*2
上記のテレポートと似てはいるが、ニュアンスが異なるため注意。

制御装置を外すとインターバルの制限が消滅するため、連続で使用可能になる。

  • 念力
サイコキネシス。意思の力だけで物を動かしたり破壊する能力。
身体を動かすだけで同時に発動してしまうらしく、彼が運動や肉体の制御が苦手なのはこの能力で威力が出すぎてしまうから。
特にボールを扱うのが一番苦手らしく、毎日投げ込みの特訓をしている。

  • マインドコントロール
他人の意識に干渉する能力。非常識な何かを常識的だと信じ込ませることができる。
楠雄の髪がピンク色で、レンズが緑色の変なメガネをかけていて、頭に妙な形の制御装置が付いていても誰も気にしないのは、
これで「それが当たり前」だということにしたため。
楠雄の能力の中でも特に強力なもののひとつで、ひとたび発動すると世界規模でそれが常識と認識されるようになるうえ、それらは意識だけでなく物理、肉体レベルにも影響する。
たとえば、ピンクの髪が不自然ではないとすると、斉木以外の人類にもカラフルな地毛が当たり前に生える世界になるし、怪我がすぐに治るのは普通の事と改変した結果、人間の治癒力が極めて高くなった。

実はこの作品の世界は、元々は現実と同じ物理法則などに基づいた世界だったが、楠雄のこの能力のせいでギャグマンガのような法則の世界となってしまった。

意識操作どころか現実改変に近く、それでいて逆の現象は起こせない=元に戻せない。
楠雄自身も特に危険視している能力で、大規模な改変は避けるようにしている。ただ、高校の校則を変えるぐらいなら問題ないらしい。
使うには制御装置を外す必要がある。

  • パイロキネシス
熱を操る能力。他人の顔を赤面させたり、物体を燃やしたり、寒い風を熱の膜に通すことで温かい風に変えたりできる。
風邪にかかった時は、自身の身体を超高温にして熱殺菌をすることで風邪を治す、という使い方も可能。強靭な肉体を持つ楠雄ならではの使い方である。
また、逆に熱を冷やす方向に使えば、自分の周囲に氷の壁を作ることもできる。

  • 変身能力
猫やゴリラなどの好きな生物に変身できる。精度も非常に高い。ただし変身には2時間かかるため、短時間での多用は出来ない。
作中では主に女体化、斉木楠子になるために使う。

  • 千里眼
遠くの物を見る。使用すると目が寄り目になる。探し物をする際に多用され、場所よりも人物や物を対象に取る場合が多い。ただし、全く知らない場所や物は見られない。

  • 念写
念じたものを紙に写し取る。完了までに一分間かかる。その間写し取るもののことを念じ続ける必要があり、雑念が生じるとその雑念が写し出されてしまう。それゆえ集中力が必要であり、難易度が高い。

  • 透明化
透明人間になる。透明になっている間は他の能力が使えず、他人に触れられると強制的に解除されるという弱点がある。制限時間は10分間。
別に霊体ではないはずだが、霊視ができる鳥束には視認できる。

  • 小人化
体の大きさが100分の1になる。能力や身体機能も100分の1になるが、それでも人類を滅ぼす事ができる程度の能力があるのが斉木クオリティ。
うっかりすると人間に踏み潰されたり、ゴキブリやネズミなどの危険生物に襲われる可能性があるという欠点もある。

  • 復元能力
触れた物を1日前の状態に戻す。一つの物に対して1日1度しか使えない。
楠雄はこれを日常的に使っており、使用頻度は瞬間移動と並んでかなり高い
人間にも使用でき、怪我をした人物に使って怪我をする前の体に戻すことで疑似的に怪我を治療したり、疲れた体を持ち直させたり出来る。その際、記憶は戻ったりせず、そのまま保たれるようだ。
こちらにもデメリットがあり、近くの物体ごと状態が戻る。ゲームのコントローラに対して復元をかけた際はゲーム機ごと巻き戻り、楠雄はゲームの進捗を台無しにしてしまったことがある。
石化した人間や死体は「物」として扱われるので、生き返らせたり石化前に戻したりは出来ないらしい。

制御装置を外すと1日3度使用できるようになる。しかし戻す期間が7年前になってしまい、余計使いにくくなる。

  • 幽体離脱
自分や他人の体から霊体を抜き取り幽霊にする能力。幽霊になった人間はポケモンで言うところのゴーストタイプになる。
取り出した魂は44秒以内に肉体に戻すか憑依させないと成仏してしまうらしい。
完全に霊能力の範疇であり、霊能力者の立つ瀬がないと鳥束に羨ましがられた。

  • 透視
物体を透過して視認する能力。
視る秒数によって透過度が上昇し、人間なら3秒で服が、5秒で皮膚が透けて視えるというちょっとグロテスクな能力。
テレビの画面も3秒で見えなくなり、中の機械が透けてしまうようになる。
これもまた制御不可能で常時発動している能力のひとつだが、瞬きをしたり視界から外すことで透過をリセットできる。
この能力のせいで、斉木は幼少時から女性の裸(というか内臓までも)を3歳で見慣れており、女性の裸に性的な興奮を覚えなくなってしまった。

制御装置が外れると、すぐに骨まで透ける。

裸眼の状態で目を合わせた相手を石化させてしまう。これまた制御不能。
石化した人間は24時間立つと元に戻る。石化した瞬間から戻るまでの間の事は記憶に残らない。
レンズ越しであれば石化を避ける事が出来る。楠雄が普段かけているサングラスこの能力を封じるための物。別にそのサングラス自体に特別な力はなく(そもそもおもちゃである)、他人のメガネでもいい。
なお、本人曰く視力自体は悪くないらしい。

  • サイコメトリー
手で直に触れた物の残留思念を読み取る能力。例によって制御不能で、物によっては触れると多大な精神的苦痛を受ける(トイレの便座など)。
数ある能力の中でも楠雄はこの能力を最も嫌っており、常に薄く透明な手袋を付けてることで発動を抑えている。が、これが意外と破けやすく、不意に能力が暴発して苦しんだりする。
また、他人に直接触れることで他人の感覚を共有することも出来る。楠雄は霊を見ることが出来ないが、この能力を用いることで鳥束を通して幽霊を視認することができる。

  • イメージ映像(仮称)
燃堂と海藤がカードゲームで勝負中、カードに描かれたモンスターがイメージ映像で登場した。
当然ながらイメージ映像は斉木にしか視えておらず、戦闘シーンが思いの外グロい上に、虫のモンスターは少年紙的にアウトな攻撃をしたり、罠カードで破壊された時、虫嫌いの斉木は多大な精神的ダメージを負った。
当初は海藤に勝たせようとした斉木だが、そのあまりにグロさに、付きまとわれた方がマシと逆に海藤を負けさせるようにしてしまった。

  • バイロケーション
同一の人物を同時に別の場所に出現させる、つまり分身能力。
分身は一体しか出せないが、分身に分身を出させるという形でいくらでも増やす事が出来る。しかしその精度(外観や性格、服装等)は毎回ランダムに変動し、その性質上、増やせば増やすほど元の本人(以下「本体」と記述)から姿形がかけ離れてしまう。
本人と同じように超能力は使用できるが、分身すればするほど本体の指示通りに動く確率が下がる。
本体が受けるダメージは分身にもフィードバックするが、分身がダメージを受けても本体にはダメージはフィードバックされない。
また、本体を含め分身の思考は全員がテレパシーで共有しており、分身を消したいと思えば一瞬で全て消せる。
能力の使用には制御装置を一時的に外す必要がある。

  • タイムリープ
時間をさかのぼる。
一度目は偶発的に発動し、楠雄が生まれる前、20年前の世界に飛ばされてしまった。
そこでの行動によって危うく自分が生まれる未来(現在)がなくなってしまいそうになるが、なんとか事なきを得た。
……つまるところ、これは歴史を変えることができる能力である。
そして一度目を経験したことでこの能力は制御できるようになったらしく、その後は自らの意志で過去に向かい、自身に都合がよくなるよう過去を改変しようと試みることもあった。
こう書くとすさまじい能力にも見えるが、実際はわずかな改変が巡り巡って大きな歪みとなり、現代にとんでもない影響を与えてしまう(いわゆるバタフライエフェクト)ため、改変には細心の注意が必要であり、何でもかんでも好きなように出来るわけではない。
楠雄自身は改変の影響を受けないようで、改変の結果自分が死亡した現代に戻った際も、それに合わせて帰還した瞬間に死んでしまうというようなことはなかった。ただ、記憶については現代に戻ると同時に、改変された歴史に合うよう自動的にアップデートされる*3

また、タイムリープを経験したことがきっかけとなり、突発的に時間のループに巻き込まれるようにもなってしまった。
このループは数秒から数十秒程度の短い時間を延々と繰り返すというものであり、これだけだと恐ろしい事態にも思えるが、実際は楠雄が心を無にすることでループから簡単に抜け出せる。

  • 謎の能力(仮称)
超能力を失って普通の人間になったはずの楠雄に少しずつ超能力が戻りかけている時、窪谷須のバイクキーのことをふと考えた際に何故か口の中に入っていた。

  • サイコビット
サイコキネシスで周囲に回転する岩を出し、攻撃と防御を行うポケモンのいわタイプみたいな必殺技。
ジャンプのゲームの「Jスターズビクトリーバーサス」の技だったが本編でも逆輸入された。

また、作中で明言されてないが1話で國春に靴をステーキに変えてくれと頼まれており久留美に止められているもののやろうと手をかざしていたためできるようである。


【派生形態】

斉木楠子(くすこ)栗子(くりこ)

CV:戸松遥

楠雄が変身能力を使って女体化(トランスフォーメーション)した姿。
初登場時は楠子と名乗っていたが、第131Χで照橋達と遭遇した際は、名前が近すぎるのはまずいということで、正体を隠すために栗子と名前を変えた。
因みに、栗子はモンブランを見て思い付いた名前。
外見は綾波レイ似の美少女であり、思春期の男子高校生三名が一瞬で恋に落ちるほど。
当初は一発限りの出オチキャラだと思われていたが、その後も何度か登場している。
人気投票ではまさかの7位を獲得したり、ジャンプ漫画のヒロインの壁紙をプレゼントするという公式企画で他のヒロイン勢を差し置いて大抜擢されるなど、
作者の予想を超えた人気を博しており、小説版でも表紙を飾っている。
中の人は同じジャンプ作品の天パ侍が性別逆転した時も声の担当をしている。

サイ

楠雄が超能力を使って化した姿。
斉木家に居つくアンプをどうにかするために変身した。
楠子と違いこの姿で登場したのは第49Χの1話のみ。


【人物関係】

主人公だけあって様々な人物と関わる。大半が一癖も二癖もある個性派揃いでいつも振り回されるため、楠雄の性格もあって基本的にほとんどの人物を鬱陶しがるものの、何だかんだで根はお人好しなので、一部を除いて心の底から嫌ってはいない。

読切版から登場しているため、クラスメイトではもっとも付き合いが長い。
当初は楠雄に宿題を見せるよう脅す場面があり、ただの乱暴者というイメージが強かった。しかし財布泥棒と勘違いされた時に助けられてからは、彼を友達と認める。
あまりのバカ故にテレパシーで思考が読めないため、楠雄にとって燃堂は脅威の存在になっているが、根は義理堅い好漢なのでその辺は誉めている。

燃堂と同じく読切版から登場しておりこちらもクラスメイトでは長い付き合い。
中二病の言動で事態をややこしくする事もあるが、悪ぶっている割に素は至って純粋なので、楠雄も海藤には割と友好的に接している。

暑苦しく何事も根性で何とかなると考えており、楠雄とはいろいろ真逆。性格的に全く合う気がしないと述べている。しかし作中屈指の好青年なので人間的には「嫌いではない(つまり好き)」と高評価。彼の頼みを引き受ける事も多い。

類い稀なる美貌でPK学園の男子生徒達を虜にしてるため、目立つ事が嫌いな楠雄にとって、彼女は燃堂と別ベクトルで脅威の存在になっている。
そんな彼女が自分に想いを寄せるようになった事で、最初は幻滅されようとあらゆる方法を取るが、完璧美少女としての演技を貫く姿を見て次第に楠雄も照橋さんに対して一種の敬意を払うようになり、文化祭の実行委員になった時は力を合わせれば無敵と評した。
ちなみに楠雄には透視があるので照橋さんを美少女だと思うことはできないのだが、透視が消えた際には「誰よりも整った顔をしている。表面だけ見れば彼女は紛れもなく美しい」と真正面からまじまじと見てしまうほどだった。

彼女から二度も想いを寄せられているが、どちらも超能力を駆使して諦めさせた。最終的に彼女は海藤に想いを寄せる事になるが、惚れやすい一面や恋愛話にしつこく食い付く性分に楠雄は呆れ気味である。
ただ、夢原がΨ終Χで海藤に告白したのに楠雄がタイムリープでなかった事にさせてしまった件については、申し訳ない気持ちになっていた。

霊能力を私利私欲で活用する上にスケベ、そして楠雄を何度も面倒に巻き込んでいることもあり、楠雄が関わる人物の中でも扱いは底辺レベル。
しかし、兄の空助とのラストバトルでは制御装置が壊れた状態で身を呈して鳥束を守っていたため、少なからず感謝はしていた模様。

お金と食べ物絡みで暴走してる時は疎ましく扱う事もあるが、彼女が貧乏でバイトしていたのを松崎先生に見つかった時は、滅多に使用しないマインドコントロール能力を彼女一人のために使い、校則を変えている。

楠雄とは素姓を隠して高校生活を送るところが共通しており、当初は避けようとしたが、文化祭や燃堂がバイトしてる時に下校するなど、いつの間にか一緒に過ごす時間が増えていた。
楠雄は恋愛に奥手な窪谷須の重すぎる恋愛観を見て、元ヤンながらもう少しまともな奴と評した。

窪谷須と同じく関わらないつもりでいたが、何だかんだで関わる事に。
最初は横柄な態度を取る才虎を粛正した。
その後は自宅に招かれたり豪華クルーズに誘われており、無人島に遭難した時は整備中の船を使用した事に責任を感じていた才虎に、実際は自分の超能力が原因であることからあとで謝罪しようと考えていた。

運命の相手を探しに転校してから、紆余曲折を経て鳥束に続き楠雄の超能力を知る事になる。同時に彼女は楠雄に想いを寄せる事になるが、照橋さんと異なり好意を隠さず積極的にアプローチしてくる。そんな彼女を楠雄はスルーしている。
しかし能力者としては、探し物については相卜の方が上なため、それについては楠雄も素直に羨ましそうな反応をしている。

かつて小学生の時に楠雄と同じクラスであり、楠雄のいる高校に転校してきてからは、楠雄の正体を探るため尾行を繰り返していた。楠雄もあの手この手で正体を隠そうとするものの、彼の鋭い洞察力によって結局バレてしまう。しかし明智は、過去にいじめから助けてもらった事に対し、そうであるという確証を得て、楠雄にお礼を言いたかっただけであった。
その後は鳥束と相卜が所属するΨキッカーズに加わったり、楠雄と競馬の予想をするが、超能力者且つ高校レベルは自力でもこなせる学力の楠雄でも明智には敵わないところもあるものの対等に勝負できる遊び相手として明智は嬉しそうな反応をしていた。

照橋さんを陥れるため楠雄の彼氏になろうとするも、一時は本当に彼に想いを寄せてしまう。その後は照橋さんと仲良くなり、更にその兄の信のファンになった事で、彼とコネがある楠雄を利用している。
その他、交際相手の候補を探していた時は楠雄のクラスメイトの男子達に対してやたらと的確な分析をしており、そんな彼女を楠雄は探偵を始めたらどうだと評した。

超能力者故に普通とは無縁の生活を送る楠雄にとって、普通の権化とも言える佐藤は崇拝の対象となっている。その入れ込みっぷりは、あの鳥束がツッコミ役になってしまうレベル。
佐藤が不幸体質の鈴宮と一緒にいるとどうなるか興味津々になっていた際は、相卜にすら少し引かれていた。

超能力者に匹敵する不幸体質で楠雄すら死相が浮かび上がり、彼女の災難に次々と巻き込まれて命の危機に直面した。
楠雄は佐藤を崇拝してるため鈴宮が彼といい感じになった時は鳥束に諦めさせる形で彼女の守護霊を改心させた事で不幸体質を改善させた。

斉木家の大黒柱のはずなのだが、息子の超能力いつも頼ろうとするためか、父親であるにもかかわらず楠雄からの扱いはとても雑。
とはいえ、普段は表に出さずとも一応は慕っているようで、國春を嫌っている祖父の熊五郎に侮辱された時は怒りを露わにしていた。

善良な母親であり、彼女の存在によって楠雄は超能力を悪用せず真っ当な人間に育ったため、作中の登場人物の中でも特に慕っている。
詐欺にしょっちゅう引っ掛かる母親を騙した相手は全て刑務所に送ったり、同窓会を装って金目当てに接触した中学時代の同級生を脅すなど、楠雄は久留美の騙されやすさに呆れつつも、母想いの一面をたびたび見せている。
ただ、普段温厚な彼女の見せる怒りの形相は、楠雄ですら恐れている。

厳格なガンコ爺――に見えて、内心は娘や孫にデレデレ。ただ、楠雄にはそんな祖父の心は筒抜け。そんなわけで、嫌いではないが面倒くさいと評している。
熊五郎が内心では孫とカステラを食べたいのに威厳や体裁を気にして言い出せなかった際は、普段は滅多にデレない楠雄の方から行動するなど、関係はそれなりに良好。

  • 斉木久美
久美の年齢にそぐわない格好に楠雄はたびたびツッコミを入れる事はあるが、いろいろ面倒くさい熊五郎と異なり普通に優しい祖母という事で、久留美と同等に接している。

兄弟ながら作中の登場人物の中でも特に険悪な関係。ただ、楠雄が兄を嫌うのは、空助が今まで楠雄と勝負した内容を全て覚えていたり、弟に敗北した事に快感を覚えるドM気質であることが大きな要因。
終盤は激しい兄弟喧嘩の末にひとまず決着を付けてとりあえずの和解を果たす。しかし超能力を封印した弟に対して、空助はどこか寂しそうにしていたが…?

読切版から登場しており、楠雄を師匠と崇めて彼をイリュージョンショーに誘ったり助っ人に頼んでいる。
何かと迷走する蝶野に楠雄は翻弄される事が多いが、アシスタントのイケさんに対しては蝶野より友好的に接する事も多い。
彼らが終盤で初期とは比べものにならないほど成長した事については、楠雄も素直に感心していた。

病的レベルのシスコンであり、そのうえ大好きな妹が楠雄に想いを寄せているため、楠雄に対して理不尽な逆恨みと逆ギレを繰り返す最低かつ大人気ない態度をとる。
それに加えて鳥束に負けず劣らずの利己的な変態ということで、楠雄は照橋兄には非常に厳しい態度をとっており、彼が仕事をサボってまで妹に会おうとした時は超能力で自業自得の罰に等しい妨害をした。
ただ、コーヒーゼリーを持参していた時だけは感謝していた。

  • 入達遊太
成り行きで助けた事により楠雄を改造人間サイダーマン2号と思い込んで彼に懐き、その後は斉木家の隣に引っ越してくる。
久留美を怒らせないよう、ご近所付き合いで楠雄も仕方なく遊び相手になるが、遊太は照橋さんの魅力が通用しない存在でもあるため、彼女への対策として楠雄に連れられた事も。

楠雄のテレパシーは動物の思考も読めるため、人間のように一癖も二癖もある性格の動物も多いが、アンプは利己的で自惚れが強い、と人間臭い性格なので、楠雄も彼に対しては基本的に辛らつ。
だが、楠雄が小人化してるところをゴキブリに襲われた際は、自身を救ったアンプに素直に感謝した。
小力2号は関西弁に鬱陶しさを感じつつも飼い主探しに付き合っていたが、後に彼女がメスとわかった時は今日一ビックリしていた。

  • 井口工
楠雄からしたら井口先生は人格者なのはわかっているが、顔がエロいせいで何かと誤解される彼に対して同情する事が多い。

同級生かつクラスメイトだが燃堂や海藤のような友人ではなく、それどころか基本的に仲は悪い。
弱いくせに楠雄に横柄な態度をよくとるが、楠雄にはあまり相手にされない。
またトラブルに巻き込まれると楠雄に泣き縋る情けない言動を見せることもある。
なお、斉木が高橋に生理的嫌悪感を抱いているのは、楠雄が小学生の時に同じクラスにいた、いじめっ子のたかしの顔が高橋に似ていたためである。どう考えてもとばっちりです。本当にありがとうございました。

  • 沢北
同級生かつクラスメイトで当初は絡みはなかったが、後に照橋さんのファンクラブというかクソナード共の集まりである「ここみんズ」に会長になって照橋さんと接点が多い彼を粛清しようとする。
しかし遊太を斉木と照橋さんの息子とアホな勘違いをして粛清を取りやめる。
斉木と結託して自己中を貫く才虎をボコボコにしたこともある。

【余談】

名前の由来はサイキックス。人気投票では主人公らしく断トツの1位を獲得。
単行本では第12、22、23巻を除く全ての表紙に登場して表紙をメインで飾るキャラにツッコミを入れている。



斉木(やれやれ…追記とか修正とかめんどくさいな)

(だが不思議な事にそれも悪くないと思っている)

(どうやら僕はめんどくさいのが好きなのかもな)

この項目が面白かったなら……\やれやれ/

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最終更新:2024年02月23日 13:46

*1 大好物のコーヒーゼリーを食べて御満悦の時は表情がほんわかと緩む、何らかの理由で怒って相手を威圧するなど、全く無いわけではない

*2 アニメではインターバルは1分間に変更されている

*3 描写としては上書きではなく、追加でその時間軸の記憶が流れてくるという感じ