邪帝縫合王 ザ=デッドルナ

登録日:2022/03/03 Thu 18:33:58
更新日:2023/08/13 Sun 01:00:36
所要時間:約 9 分で読めます






根源のエゴイズム。

邪悪と神性が悪意の糸で縫合された存在。

それこそが、邪帝縫合王。




邪帝縫合王(じゃていほうごうおう) ザ=デッドルナ》とは、デュエル・マスターズのクリーチャー。
DMEX-18「20周年超感謝メモリアルパック 裏の章 パラレル・マスターズ」にて収録されたベリーレアの一枚であり、《》と《龍覇 ザ=デッドマン》を合体させた、勢力の王たるディスペクター……だったのだが……?


解説

縫合王 ザ=デッド VR //自然文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/ゴッド/ドラグナー 13000
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
T・ブレイカー
自分のカードを使うコストを、そのカードが持つ文明1つにつき1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
このクリーチャーの攻撃の終わりに、自分のマナゾーンのカードを5枚までアンタップする。その後、自分の手札か墓地から、呪文を1枚唱えるかクリーチャーを1体召喚してもよい。(コストは支払う)

ディスペクター特有のEXライフとマナやコストに関する独特な効果を持っているのがザ=デッドルナの特徴。
カード使用時に使うカードの所持する文明の数に応じたコスト軽減を持つ(制限として1コストまで)。
更にアタックトリガーとして攻撃終了時に強制でマナのカードをアンタップし、コストを支払えば手札や墓地からクリーチャーの召喚が許される。
攻撃フェーズ移行後にクリーチャーを召喚できるという能力は珍しい。

コスト軽減効果は使うカードが多色であれば有効に機能する。
使うカードが3色ならばコスト3も軽減できると書くとその効果の大きさが分かりやすいだろう。
ただし、軽減は強制効果であることから《獣軍隊 ヤドック》のような「マナゾーンにあるカードの枚数より大きいコストのクリーチャー」をメタるカードは苦手なので注意が必要。

何より、ザ=デッドルナの印象的な能力は攻撃終了時のアンタップ効果と召喚行為の許可だろう。
一見すると5マナだけの余裕に見えるが、実際はコスト軽減効果を合わせればアンタップしたマナ以上に範囲に余裕が生まれる。
カードの使用は手札に加えて墓地からの使用も許可されるため、手札が枯れていても召喚しやすい。
攻撃後のカード使用は攻撃した相手への追い打ちが期待出来るカードを使いたいが、攻撃後の状況を判断して選択に幅を広げたい場合はツインパクトカードと組み合わせるのも面白いかもしれない。

ザ=デッドルナの弱点としては、マナのアンタップ能力がアタックトリガーであるために召喚したターンに使えないという点だろう。
アタックトリガーが使えるようになっても能力の発動が攻撃後であるため、相手のカウンターの可能性を耐え切る必要性が求められる。
EXライフによって召喚酔い中の耐性はある程度期待できる部分でフォローされてはいるが…。

しかも3色8コストのクリーチャーなので単純に出しづらく、種族ドラゴンコマンドと比べるとサポートは期待しにくい。
ただし、ゴッドは踏み倒し系のサポートは多少ながらもあり、ディスペクターである以上はディスタスのサポートもあるので、早期召喚の手段が全く存在しない訳ではない。

単純明快なフィニッシャーという訳でもなく使う際には癖の強さが目立つが、独特で様々な使い方が研究できるポテンシャルを秘めたカードと言える。


相性の良いカード

機勇 スタバ-2 UC /自然文明 (4)
クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク/ディスタス 5000
ササゲール2(ディスペクターを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない)
このクリーチャーの「ササゲール」能力を使った時、そのコストを少なくしたディスペクターに、このターン「スピードアタッカー」と「マッハファイター」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない。「マッハファイター」を持つクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)

スタバ-2のササゲールを使えばザ=デッドルナを6コストで出せるという部分だけでなく、限定的にマッハファイタースピードアタッカーを得られるのでアタックトリガーを即起動可能。
しかもササゲールで墓地に行ったスタバ-2をザ=デッドルナのアタックトリガーで再び出して再利用という戦法も可能。

ゴッド・ゲート R 水文明 (6)
呪文
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
自分の山札の上から5枚を見る。その中からコスト9以下のゴッドを1体出してもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く。その後、そのゴッドにリンクできるゴッドを1体、自分の手札からコストを支払わずに召喚してもよい。

ゴッドの踏み倒し効果を持つカードだが、ザ=デッドルナはゴッドを所持していることから踏み倒せる。
S・トリガーでザ=デッドルナを出せればEXライフによるシールド追加による防御が可能で、更に相手ターン中の登場による召喚酔いの打ち消しからのアタックトリガーの準備も整えられる。


関連カード

龍覇 ザ=デッドマン R 自然文明 (8)
クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン/ドラグナー 8000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自然のコスト5以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
コストを支払ってクリーチャーを召喚する時または呪文を唱える時、そのコストを支払うかわりに自分のマナゾーンにあるのカード、水のカード、闇のカード、火のカード、自然のカードをそれぞれ1枚ずつタップしてもよい。
W・ブレイカー

神帝アージュ神帝ムーラ神帝スヴァ神帝ヴィシュ 闇文明 (7/3/5/4)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 20000+
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃またはブロックする時、このクリーチャーをアンタップしてもよい。
このクリーチャーのパワーは、自分の墓地にあるゴッド1体につき+2000される。
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選んでもよい。そのターン、そのクリーチャーのパワーは-8000される。(パワーが0以下のクリーチャーは破壊される)
自分の、カード名に《神帝スヴァ》と書かれているカードがバトルゾーンを離れた時、自分はゲームに負ける。

神帝ルナティック ・ゴッド GS P /文明 (21)
クリーチャー:ゴッド/オリジン 21000
G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンにあるゴッドのマナの数字は、1のかわりに3になる。
W・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを3体まで選び、持ち主の手札に戻す。その後、カードを3枚引いてもよい。

元ネタ。
ザ=デッドルナのマナゾーンのコスト関係を弄る効果はザ=デッドマンやルナティック・ゴッドの能力を連想させる。
能力がアタックトリガーという部分は神帝と一応結び付けられるだろう。

背景ストーリー

「黒月王」《神帝》驕り高き真の邪悪(proud true wickedness)」《龍覇 ザ=デッドマン》の肉体が悪用されて融合した、「邪悪と神性が悪意の糸で縫合された存在」「根源のエゴイズム」と評されるディスペクター。

連結王 ドルファディロム》が撃破された時点ではまだディスペクターの本拠地にて他の4体のと共に待機状態にあり、それ以降も他勢力の王が撃破されていく中、まだ姿を見せていなかった。
そんな中モモキングのパワーアップによるディスペクター勢力の戦況悪化を受けて《龍魂珠》が方針を変更。
既にディスペクターとして成立していたザ=デッドルナは《連結 グレイテスト・ネル》と共に合成の分離対象となり、引き剝がされてしまった
そして神帝は《「俺」の頂 ライオネル》と合成され《終末縫合王 ミカレオ》として、デッドマンは《超戦龍覇 モルト NEXT》と合成され《DS電融 ザ=デッドNEXT》としてそれぞれ再構築。
結果としてザ=デッドルナは本格的に出陣することなく、実質的に幻の存在として終わってしまった

鬼の王来篇

「王」と「合成相手」の立場が入れ替わったパラレルな歴史である『鬼の王の歴史』では、デッドマンもまた「邪鬼王来烈伝」において「邪悪王」として刻まれていた。
そのため、デッドマンの肉体は《暗獅連結 グレイテスト・ネルザ》から分離させられた「暗黒王」シーザーと合体し、もう一つの終末縫合王《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》に再利用させられた。

また余った神帝の肉体も合体させられたようで、今度は《神化混成 ボルナティックス》として再利用されている。
名前と元ネタからして、混成相手は恐らく神化編の主役級クリーチャー《ボルシャック・NEX》だろう。


元ネタの関係性

神帝もデッドマンも背景ストーリーや設定的には全くと言っていいほど繋がりはなく、そもそも出身世界も異なる。
強いて言えば神帝はオリジンのゴッドだったが、デッドマンも《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》としてオリジンという単語を名前に持っていたことがあるくらいだろう。
また、神帝率いるオリジンは「オリジナル・ハート」と呼ばれるからの侵略者だったが、デッドマンは禁断という月の力で本格的に狂い始めたという過去があり、互いに「月」及び星に縁がある存在でもある。

イラスト

デッドマンの両肩を初めとした身体の各所が、アージュ+ムーラ+スヴァ+ヴィシュリンク時の神帝と縫合されてしまっている。
デッドマンの胴体に見られた目のような部分は、口が出現して完全な顔と化している。

同じ神帝のディスペクターであるミカドレオは神帝の顔が《「俺」の頂 ライオネル》の顔になっていたが、ザ=デッドルナの方では神帝の顔が残っているのでデッドマンの要素は神帝を侵食してしまうまでには至らなかったようだ。


余談

  • ディスペクターの王には秘伝呪文があることからミカドレオは《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》を使っているが、本来の縫合王であるザ=デッドルナもオリジナルフィナーレに該当する《邪帝王秘伝》なる呪文が存在していたはずである。
    オリジナルフィナーレが「射程内の敵対者の身体に4つの神紋を植えつけてそこに対して神の裁きを下す」という神帝の要素が強く反映された内容だったことを考えると、ザ=デッドルナの秘伝もそれに近い内容の攻撃手段だったのだろうか。

  • 王の立場を奪われた」「王なのにレアリティがキングマスターカードではない」「本来あったはずの秘伝呪文が分からずじまい」という点では、《勝災電融王 ギュカウツ・マグル》に近い。
    ただしギュカウツ・マグルは王の剝奪後は暴れるという醜態を晒しながらも存在自体は維持していたが、ザ=デッドルナはそもそも存在自体が無くなってしまった。考え方次第ではギュカウツ・マグルよりもザ=デッドルナは王としては不遇と言えるかもしれない。
    更に、パラレルな存在である「鬼の王の歴史」においても終末縫合王が誕生している*1事が明かされたため、あちらの世界でも本格的な戦闘をする前に引き剥がされてしまった可能性が高い。

  • このカードの登場前に邪帝縫合王の存在が示唆された際、一部からは《邪帝縫合王 ザ=ゴッドマン》《邪帝縫合王 ルナティック・デッド》といった名前の予想も出ていた。




編集のエゴイズム。
追記と修正が悪意の糸で縫合された存在。
それこそが、追修縫合王。

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最終更新:2023年08月13日 01:00

*1 ただし、王とその合成相手の関係が入れ替わってるためか神帝+ライオネルのミカドレオではなく、シーザー+デッドマンのザ=キラーキーナリーと呼ばれる存在だった模様。