トム(トムとジェリー)

登録日:2023/04/29 Sat 18:04:21
更新日:2024/03/29 Fri 23:18:51
所要時間:約 5 分で読めます




トム(TOM)とは、本名を「トーマス・キャット(Thomas cat)」と呼び、ジェリーと並んでトムとジェリーを代表するキャラクター。


プロフィール

本名 トーマス・キャット
別名 ジャスパー*1、トム・キャット、トーマシノ・キャッティ・カザーザ
愛称 トミー
性別
年齢 人間なら成人だと思われる(煙草を吸っている描写から)
趣味 食べること、寝ること、ジェリーを追いかけ回す
好物 ミルク、魚
嫌いな食べ物 チーズ
CV 八代駿、高橋和枝、ダン小路、肝付兼太、堀内賢雄、佐藤せつじ



概要

言わずと知れた本作の主役(の片割れ)。おそらくは世界トップクラスに有名な猫キャラクターの一匹ではないだろうか?

体色はブルーグレーの鉢割れで品種は不明。
口周り、手首足首から下、尻尾の先端は白、腹部は周囲より薄い色。製作時期により顔の形や色が若干異なることがある。眉が太く、目の色は黄、瞳の色は緑。

ジェリーと喧嘩ばかりしているものの、ジェリーとの喧嘩は大概はトムの負けで終わる。序盤は優位に立つものの、手痛い反撃を食らって負けるのはもはや様式美。
ジェリーに勝てた作品は10作品にも満たず、それもジェリーの作戦を真似たものだったり、単に決着がつかないままで終了したり、ジェリーが勝手に自滅したりで、真正面から自力で勝てたことはほとんどない。


能力

直立二足歩行が可能。
身長は人間の腰ほどもある超大型の猫で、子犬や人間の赤ちゃんを片手で持てるほど器用。

本作の性質上ギャグ補正の塊であり、バラバラにされようが、ギロチンで首を刎ねられようが車に轢かれようが重い物の下敷きになろうが、かなり高い上空から落ちようが、ダイナマイトなどの爆発に巻き込まれようが焼かれようが死なない不死身の猫である。
また野菜のように千切りにされたしっぽを器用に繋げ、その部分を握りしめ息を吹き掛けたり、歯が欠けても口を閉じたりするだけで傷跡が残ることなく修復可能。体がバラバラになっても数秒後には元通りだったり、銃で蜂の巣にされても体に穴が開くだけ*2というどんな体してんだと言いたい肉体を持つ。
しかし、ピアノと壁に潰されて死亡する(夢オチ)、ジェリーの巣穴の前に大量の爆弾を仕掛けたが自分も爆発に巻き込まれてしまい昇天する、掃除機に吸い込まれそうになった際にトムの魂が9つ現れたことがある(これはかつてヨーロッパやアメリカで「猫には9つの魂がある」と言う迷信があった事に由来する)など、死亡あるいは死亡寸前の状態にまで行った時もある。失恋のショックで鉄道自殺を図ったりもした。
ジェリーがしがみついた際に体の毛皮だけツルリと脱げたこともあり、その時の彼はまさかの素肌にシャツとトランクス姿であった。……実は着ぐるみなのか?

股はノコギリのように使えるらしく、空から大木の真上に落っこちた時に、股からチェーンソーの様に木屑を撒き散らしながらも大木を縦にほぼ真っ二つにしたこともある。

ドジなイメージが強いものの頭脳明晰で運動神経も抜群。薬剤の調合や機械制作はお手の物で、粗大ごみからパソコンを作ったり月へのロケットを1から組み立てたりしている。スポーツ面でもテニスやボウリング、サーフィン、ビリヤード、槍投げなど多彩な分野で才能を発揮し、特にビリヤードではプロもびっくりのドローショットを披露している。
ピアノやヴァイオリンなどの演奏もそつなくこなす。ピアノは一から学んで人間の飼い主より上手くなったり、指揮だけでなく足でギターやコントラバスを奏で、ジェリーの妨害で最終的に自分1匹になってしまったオーケストラでは多種の楽器を1匹で同時演奏し成功で終わらせたこともある。そのため「ネズミ取り以外何でも出来るネコ」なんて言われている。

ただしゴルフだけはからっきしで、PAR4のコースで30打以上打ってゴルフクラブでクレーターのような大穴を開けてしまうほど。
水泳も苦手なようで池に落ちて溺れてしまい、自分が食べようとしていたアヒルに救われるほどだったが、後発の作品では普通に泳ぐ描写もある。まぁギャグアニメに整合性を求めないのも醍醐味ってものだろう。

性格

食べることや寝ること、そして何よりジェリーを追いかけることが生き甲斐。

ジェリーとは、「喧嘩するほど仲が良い」を体現するように本質的には非常に仲良しで、ジェリーが出て行った時には寂しがったり、死んだと勘違いした時には泣き出してしまうほど。(これはジェリーの側も同様で、トムが用無しとされて家から追い出された際には再び家に戻れるように策略を巡らして手助けする話がある)

こういった関係性のため、共通の敵が出現するなど利害が一致した際は休戦して協力することも多い。二人で組んだ際はほぼ確実に作戦を成功させるが、その後利益の分配などで結局ケンカに戻るのもほぼ確実。

ジェリーに限らず小動物を追いかけ回して食べようとすることも多いが、自分に懐いたアヒルに対して母性が芽生えたり、孤児に扮したプッチを可愛がる、ジェリーが凍死しそうになった時は家に入れてあげるなどお人好しな一面も持つ。
初期だとジェリーを本気で食べようとしたり、狂気の表情を浮かべながら電車でジェリーを轢こうとしたり、ジェリーに助けられたのにすぐに裏切ったりするなどの意地悪さも目立っていたが、後発作品では性格が丸くなり、持ち前の気の良さが目立つ描写も増えていった。
中には終始ジェリーやニブルスに対して敵意ゼロで友好的に接してくるトムとそれにイタズラを仕掛けて自滅するジェリーという非常に珍しい光景が繰り広げられた回も。

小動物に対しては強いものの、スパイクや飼い主やお手伝いさんなど自身より強い人物には全く頭が上がらず、本気で怒ったジェリーにも弱い。

大変惚れっぽい性格で雌猫を見かければ他のことが全く見えなくなり、なにかとジェリーをひどい目に合わせ、悪友のプッチとは恋のライバルを演じたこともある。
そのジェリーの報復で醜態を晒したり、ジェリーにNTRられたこともあるなど女運が非常に悪い。
カンガルーに変装した回では、雌のカンガルーを口説いて相思相愛になっていた場面もある。

金にがめつい一面も持っていて、報奨金目当てにサーカスから逃げ出した動物を捕まえようと奮闘したり、ジェリーが書いた本の内容に憤りながらも印税を折半して貰えると聞いた途端に手のひらクルーしたりする場面がある。
しかしネズミをいじめなければ膨大な資産を相続してもらえると決められたにもかかわらずジェリーを追いかけまわす日常を選ぶなど金よりもジェリーとの追いかけっこの方が好きな描写もある。

ミルクと魚が好物だが、ジェリーの好物であるチーズは匂いがダメらしく苦手。しかし後発の作品ではジェリーのチーズを取り上げて食べるシーンがあるなど克服しているようである。
「ショックを直せ」ではお手伝いさんにジェリーと間違えて箒で叩かれた際にネズミの心を持ってしまい、好んで食べたこともある。

トムの叫び

ジェリーの策略などによって、尻尾や指などをねずみ取りに挟まれた時や鋭い針や棘、などを尻に突き刺された時にはすさまじいまでの叫び声をあげる。この独特な声は「トムの叫び(Tom scream)」と呼ばれており、本作の様式美の一つとなっている。
その叫び声は大抵、

AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAGHHHHHHH!!!!!!

という甲高い声。
日本語では「ア゙ア゙ア゙ア゙‼︎」とか「ア゙ア゙ア゙ア゙ッホホオオウ‼︎」といった感じ。
しかし爆発に巻き込まれたり銃で撃たれたり、焼かれたりした時にはこの叫び声をあげることはまずないなど声を上げる基準がよくわからない場面もある。


トムとジェリーの関係性に近い他作品のキャラクター

元々の知名度もあり、同様の関係がトムとジェリーに例えられるケースも非常に多い。

  • テックス・アヴェリー作品のキャラクターたち
ある意味で、トムとジェリーの兄弟とも言える作品群。
ドルーピー、スパイク、スリックなど該当するキャラクターは少なくない。

  • シルベスター・キャット/トゥイーティー(ルーニー・テューンズ)
  • ロードランナー/ワイリー・コヨーテ(同上)
ワーナー・ブラザースの看板キャラクター二組。カートゥーン界隈ではトムたちと並ぶ知名度を誇り、共に黎明期からアニメーション業界を牽引してきた長い歴史を持つ。
ワイリーは名の通りコヨーテで、トゥイーティー(カナリア)とロードランナーは鳥という点が異なる。
シルベスターはトムと比べると間抜けな面が強調される傾向にある一方、トゥイーティーの方はジェリー以上にあざとい上に腹黒く、反撃の手口もえげつない。
コヨーテは様々な道具や罠を駆使しており、トム以上の頭脳と行動力を有しているが、その引き換えか反撃もせず爆走してるだけのロードランナーはほぼ絶対に捕まらないという互いの運値に極端な触れ幅がある。
2000年代からはトムジェリシリーズの権利もワーナーが保有しており、追いかけっこ系コメディの御三家的な存在となっている。

本作の極めて悪趣味なパロディキャラクター。ネズミがイッチーで猫がスクラッチー。
やってることは本作を100倍残虐で暴力的にしたものと思えばおおむね間違いはない。その過激さで親御さんには煙たがられ、小学生には大人気。

  • 喜羊羊/灰太狼(喜羊羊与灰太狼)
中国の広東原創動力文化伝播有限公司によって制作されているTVアニメシリーズ。
羊と狼というこれまた天敵同士の関係で、繰り広げられるドタバタもかなり近い。
狼のほうは妻子(子は中期あたりから)持ちで、いつも狩りに失敗しては鬼嫁の紅太狼にフライパンで頭を叩かれている。
しかし子煩悩な一面もあり、さまざまな発明品を作り上げる知能を持つなどこちらも「羊を捕まえる以外は何でもできる狼」と呼ばれることがある。

それぞれ第7宇宙と第4宇宙を統べる破壊神。
宇宙のバランスを整えるために存在しているが、全王が決めた人間レベルによれば12の宇宙の中で11位と9位で、あまり成績は良くない模様。
モチーフもそれぞれ紫の猫と黄色いネズミというドンピシャで、両者は犬猿の仲。

ビルスはキテラに対して苦手意識を持っており、一度腕相撲で負けたこともあるという。
漫画版では力の大会前に破壊神とのバトルロワイヤルが開かれているが、ビルスとともに最後まで勝ち残り、腕力だけでなく実力も伴っていると証明している。


追記・修正は仲良くケンカしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アメリカ
  • アーーーッ
  • イャーーォ!
  • オゥーーホッホッホ
  • トムとジェリー
  • ネコ
  • 天才
  • 芸達者
  • 喧嘩するほど仲がいい
  • 愛すべきバカ
  • 本当は仲良し
  • 海外アニメ
  • 八代駿
  • 腹筋崩壊
  • 不死身
  • 不死
  • ギャグ補正
  • ゴキブリ並みの生命力
  • 何でもあり
  • 多芸多才
  • 太眉
  • チート
  • 仲良くケンカしな
  • ねこ
  • 高橋和枝
  • ダン小路
  • 肝付兼太
  • 堀内賢雄
  • 佐藤せつじ
  • トム
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • 叫びたくなる項目
  • そうはならんやろ
  • 緋村剣心

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月29日 23:18

*1 第1話のみ

*2 ただしこの時に水を飲むとジョウロの如く水が流れ出す