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15.アナログ絵の色補正

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実物で見ると鮮やかなのに、スキャンすると見栄えが泣かされる。
色が薄くなったり変色したりするので、そのままだとデジタル絵に見栄えで負けがち。
そういうわけで必須になってくる色補正(調整)。
しかしアナログ絵の調整については、講座が少ないor見つけにくいのが悩みの種。
そこで今回のレポートに。


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■使用ソフト
PhotoshopCS4
※手順説明もこれに準拠するので、elementsだと同じ機能でも操作が違うかも。

■使用画材
ケーキ&エビフライ:コピックスケッチ
オムライス:色鉛筆(ホルベイン)
紙:animate original漫画原稿用紙(上質110kgケント紙)の裏

■元絵
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   線画は前回のレポートと同じ。
   スキャン前と比べると色褪せしていて、ぼやけた印象。
   本来はもっと綺麗に発色している。


下準備

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   ゴミや消し忘れはこの段階で消しておく。
   後の加工で思わぬミスの元にならないよう、余白の色をスポイトした色で消しておくといいかも。

   アナログ絵のスキャン後の調整については、以下の講座に解説がある。
   この中で一番詳しいのは一番目の講座。今回紹介されるネタの多くはこの講座から。

色補正

メリハリがない

明るさ・コントラストorレベル補正
余白の余分な色を飛ばしたり、コントラストを高めるために使用。
淡い色の場合、やりすぎると真っ白に飛びかねないので慎重に。

明るさ・コントラスト

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   それぞれの項目を+10前後で調整。
   簡単に調整した程度なので、白っぽい印象はあまり抜けない。

レベル補正

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   レベル補正の画面を出して、自動補正をかけたもの。
   色鉛筆も少しくっきりしたが、まだ弱い。
   こんな風に部分的に色が薄い箇所は、本来は選択範囲を使ってもう一度補正をかけるとベター。

トーンカーブ

   用途はレベル補正と同様に使える。しかし調整が難しいかも。
   よく分からなかったら自動補正や、プリセットからコントラストを上げるものを選ぶと楽かも。

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   自動補正をかけたもの。レベル補正と同じ色に補正された。
   (フォトショのレイヤーモード、「差の絶対値」で重ねると真っ黒になる。
   全く同じ色の画像だとそうなるらしい。)

全体的に色が薄い

   焼き込みカラーレイヤーを、灰色または好みの色を使って塗りつぶすと、
   色を濃くすることが出来る。
   乗算や焼き込みリニアでやると、余白にも色が付いてしまうのでだめ。
   ちなみに濃い目の灰色でオーバーレイにしても、同様の効果は得られる。

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コピック部分:焼き込みカラーレイヤー50%
色鉛筆部分 :焼き込みカラーレイヤー100%
   コピックのように元々鮮やかな発色の画材は、
   レイヤーの不透明度を下げるとちょうどいいラインが見つかると思う。
   逆に色鉛筆のように淡い発色の画材は、不透明度を高めにするといいかも。

部分的に色が薄い

乗算レイヤー・焼き込みレイヤーで、スキャン前の原画の色を塗って直す。

音符の色修正:乗算100%
   細かいパーツだが、緑の♪に乗算レイヤーで薄い緑を塗った。
   色選びについては、元の色に戻す場合は原画の色を乗せるとの事。
   今回はスキャン前の時点で薄過ぎたので、元よりもやや濃い目になるようにしてある。

変色・退色した

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ソース色変更:カラー90%
コピック部分:焼き込みカラーレイヤー50%
色鉛筆部分 :焼き込みカラーレイヤー100%
   カラーレイヤーは、そのレイヤーに塗られた色がそのまま下のレイヤーに反映される。
   変色が著しすぎる部分には、レイヤーの不透明度を調整しつつ使うと実物の色に近づけやすい。
   今回は別に変色していないが、一例として赤紫のベリーソースをチョコレートソースに変更。
   色調はこのくらい大胆に変えることも出来るようだ。ただし限度はあると思う。

部分的に色がきつい

調整レイヤー(レベル補正:シャドウを明るく):通常70%
コピック部分:焼き込みカラーレイヤー50%
色鉛筆部分 :焼き込みカラーレイヤー100%
   マスク機能を使い、エビフライの尻尾のみが変化するようにしてから調整。
   全体の色調整の結果、部分的に色がきつくなったら個別に調整するといいかも。
   個人的には色が薄いものを濃くする調整の方が楽だったので、
   全体の調整では一部がやや薄い位で留めて、
   物足りない部分だけをもう一度濃い目に調整。という方が楽な気もする。

調整レイヤー(カラーバランス)

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調整レイヤー(カラーバランス):通常100%
コピック部分:焼き込みカラーレイヤー50%
色鉛筆部分 :焼き込みカラーレイヤー100%
   色が全体に赤っぽく偏ってるなど、スキャナの癖で全体の色味が変化している時に。
   今回は特に変な色でもなかったので、一例として赤みを強める調整。
   ここまで赤が強いと、エビフライの尻尾などの赤が強い部分がいい加減くどいかも。

調整レイヤー(色相・彩度)

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調整レイヤー(色相・彩度:セピア):通常70%
コピック部分:焼き込みカラーレイヤー50%
色鉛筆部分 :焼き込みカラーレイヤー100%
   デフォルトの設定も色々あるので、そこから選んで調整すればこれ位極端な調整も簡単かも。
   こんなに色を変えると、アナログで塗った意味その他が色々と気になるが。


まとめ

   色補正の難易度は、モノクロ線画の抽出と比べると高い方だと思う。
   また、レポートの内容でも分かる通り、何かしら画像加工に強いソフトがないと厳しい。
   フォトショのエレメンツ位の機能があれば大丈夫だと思う(だいぶ要求されてるか?)

   後半は結構な人になじみが薄そうな調整レイヤーを多用したが、
   今回は様々な条件を想定したレポート故なので、あまり気にしなくていいはず。
   普段は薄くなった色を濃くする調整がメインだと思うので、
   前半で紹介したレベル補正や焼き込みレイヤー辺りの使い道を覚えていれば問題ないと思う。
   もしスキャナの癖で変色が起きやすい人は、併せてカラーレイヤーの扱いを覚えればより楽かと。
   後は使っている画材とスキャナの相性次第なので、自分でベストな調整を探すのがいいと思う。



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