ふたば系ゆっくりいじめ 1293 えーき裁き

えーき裁き 8KB


理不尽 お上にもお慈悲はあるぞ


「それではこれより、今日のぎんみをはじめるぞっ!」
 ゆっくりえーきの声。
 そこは、罪を犯したゆっくりが裁きを受けるゆっくり裁判所。
 えーきはそこの裁判長というわけである。
 このえーき、名裁判長として知られていたため、裁判を傍聴しようとする人間もけっこ
ういる。
 ちなみに、えーきはなぜか所々時代がかった喋りをするために、名裁判長ならぬ名奉行
というあだ名を頂戴している。
 それでは、名奉行えーきのお裁きを見てみるとしよう。

「わ、わがらないよぉ」
 まず最初に引っ立てられてきたのはちぇんだ。左右を屈強なみょんに固められて怯えた
様子である。
「ちぇんは、まりさの食べ物を盗んだんだぞ」
「ゆぅ……」
「どろぼうはゆっくりできないぞ。ぺんぺん三回の刑だぞ!」
「ゆ゛びぃ!」
 早速ちぇんは引き据えられて、みょんが口にくわえた棒でばしーん、ばしーん、ばしー
ん、と尻を三回、思い切りぶっ叩かれた。
「ゆに゛ゃあああああ、いだいぃぃぃ」
「これからはまじめに働くんだぞ。そうすれば、そんな痛いことはないんだぞ」
「ゆぅ……ゆぅ……わかったよー、こんな痛いのはもうやだから、どろぼうは二度としな
いよー」
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」

「と、とかいはなありすになにをするの! 犯すわよ!」
 次に引っ立てられて来たのは、極度の緊張のせいか、ぺにぺにおっ立てたありすであっ
た。
「ありすは、まりさをごうっかんっしたんだぞ」
「ゆ……と、とかいはじゃなかったとは思ってるわ……でも」
「もうしひらきがあれば聞くんだぞ」
「ま、まりさも、まりざもわるいんでずぅ、あにゃるをひくつかせてありずをさそっだん
でずぅぅぅぅ」
「うむ、ねごとは寝て言うんだぞ、ありすはぺにぺに切断の刑だぞ!」
「ゆ゛ぎゃあああああ、やべで! やべで!」
 ありすは、ぺにぺにを小さなギロチンのような機械で切断された。
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」

「まりささまが何をしたっていうんだぜ! はなすんだぜ!」
 次に引っ立てられてきたのはまりさであった。
「まりさは、れいむとまりさと、おちびたち、計四人家族のおうちに押し入って家族をみ
なごろしにしてたくわえてあった食べ物を食べたんだぞ」
「ゆっへっへ、それがどうしたのぜ? 弱いのが悪いのぜ」
「はんせいもしてないんだぞ。ゲスなまりさにはぺんぺん二十回の刑だぞ!」
「や、やべるんだぜ! そんなごとじたら、死んじゃうのぜ!」
「おおげさだぞ、死にはしないぞ」
「やべで、やべで、やべでぐだ……いだぃぃぃぃ!」
 ぺんぺん二十回の刑はさすがに辛く、ゲスまりさは半死半生の状態になって運ばれてい
った。だが、あれならば死にはしないだろう。
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」

「ゆぅ……」
 次は、またまりさであったが、先のまりさと違って神妙にしている。
「まりさは、れいむがたくわえていた食べ物を盗んだんだぞ」
「ゆぅ……その通りだよ」
「さっきのちぇんと同じく、ぺんぺん三回の刑だぞ!」
「ゆぅ……わかったよ」
 観念してぷりんと尻をみょんに向けるまりさ。
「……と、言いたいところだけど、まりさはお腹を空かせたおちびたちになんとかむーし
ゃむーしゃさせたかったんだぞ。とった食べ物はぜんぶおちびにあげて、自分は食べてな
いんだぞ」
「しょ、しょうだよ! おとうしゃんは、まりしゃたちのために!」
「おとうしゃーん!」
 その時、傍聴席から子まりさと子れいむの声が聞こえてきた。あの被告のまりさの子供
であろうということはすぐに察しがつこう。
「まりさ……お上にもお慈悲はあるぞっ! じょーじょーしゃくりょーでぺんぺん一回の
刑だぞ!」
「ゆ、ゆひぃぃぃぃ、あじがどうございまず!」
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」

 傍聴席の人間から、ほほぅと感嘆な声が上がった。
 それまではごくごく普通で、少々退屈していたのだが、このまりさへの判決はなかなか
情の通った粋なお裁きではないかと、お目当てのえーき裁きを見れたと皆喜んだ。

「ゆぅ……」
 次の被告はれいむであった。これもまた先ほどのまりさと同様、神妙な態度である。
「れいむは、人間さんのおうちの花壇を荒らしたんだぞ」
 えーきのその言葉に、法廷は緊張した。
「人間さんのものに手をつけるのは、特に罪深いことだぞ」
「ゆぅ……ゆっくりりかいしてるよ……」
「……でも、れいむは、親を亡くした孤児、合わせて十匹のおちびを育てていて、お花を
とったのも、お腹を空かせたおちびたちにむーしゃむーしゃさせてあげたかったからだぞ」
 その時、傍聴席にいた十匹の子ゆっくりたちが叫んだ。
「おきゃあしゃんはれいみゅたちのためにやっちゃんらよ!」
「しょうだよ! おきゃあしゃんは、しゅごくやちゃちいんだよ!」
「おきゃあしゃんをいじめにゃいでぇ!」
「まりしゃたちもこれからは狩りをがんばってするのじぇ!」
「そうだじぇ! おきゃあしゃんがお花さんをとったりしないですむように、まりしゃた
ちががんばるんだじぇ!」
「だきゃらおきゃあしゃんをゆるじであげちぇにぇ!」
「ゆっくちおねがいじましゅ! ゆっくちおねがいじましゅ!」
「ゆぴゃああああん、おきゃあしゃーん!」
「れいみゅたちは、おきゃあしゃんのおかげでいきてこれたんだよ。おきゃあしゃんはと
てもゆっくりしたいいおきゃあしゃんだよ!」
「おきゃあしゃんをたちゅけちぇぇぇぇ!」
「お、おちびちゃんたち……」
 被告席のれいむの目からだばだばと涙が流れ落ちた。餡こそ繋がっていないが、みんな
間違いなく自分の子供たちだ。
「れいむ、ぺんぺん一回の刑だぞ」
「ゆぅぅぅぅぅ、あじがとうございまずぅぅぅぅ!」
「……と、言いたいところだけど、人間さんのものに手をつけてるからじょーじょーしゃ
くりょーの余地なしだぞ! よって、れいむは、お飾り損壊、アマギリの上、打ち首獄門
の刑だぞっ!」
「ど、どぼじでええええええええ!」
「「「にゃ、にゃんでぇぇぇぇ!」」」
 れいむと子供たちの声が法廷内に響き渡る。
 すぐに刑は執行された。れいむは、お飾りのリボンを目の前で破かれ、さらにアマギリ
と呼ばれる目玉をくりぬく処置を施された。
 その後は打ち首……と言っても、頭だけなので実際は底部をそぎ落として、さらし者に
される。一日程度さらしたらトドメを刺されるのだ。
「おちびぢゃん、おちびぢゃあああああん!」
「「「ゆぴゃあああん、おきゃあしゃーん!」」」
「や、やめでぐださい。れいぶが死んだら、おちびぢゃんがあああああ! まだみんな小
さいんでず、生きていげまぜんっ!」
「れいむ、お上にもお慈悲はあるぞっ!」
 えーきのその言葉に、れいむの暗澹たる顔に一筋の光がさした。
「そのおちびたちは、人間さんのお花をむーしゃむーしゃしたんだぞ! でも、子供たち
は悪くないんだぞ!」
「そうだよ! おちびちゃんたちは悪くないよ!」
 れいむはそれに激しく同意する。
「よって、そのおちびたちは苦しまないように一撃で圧死の刑だぞ」
「ど、どぼじでええええええええ!」
「「「にゃ、にゃんでぇぇぇぇぇ!」」」
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」
「らくぢゃくじでないぃぃぃぃぃ!」

 いや、そもそもおちびたちは傍聴席にいたんだから被告じゃねえだろ、とかそんなこん
なも豪快に無視したえーき裁きに、人間たちは感服した。
「うーむ、やはり名奉行とか呼ばれるだけはある」
「あのまりさへの判決は、人情味ならぬゆん情味のあったな」
「人間のものに手をつけたゆっくりは全員死刑か。いいお裁きだ」



 以下蛇足かもしれぬが、この日、ゆっくり一家を皆殺しにしてぺんぺん二十回の刑を受
けたまりさのその後について触れておこう。
 このまりさ、ぺんぺん二十回で半死半生の目にあったというのに、もう中枢餡までゲス
なのか、全く反省することなく、むしろあれでぺんぺん二十回なら、もっと悪いことをし
てやろうと考えていた。
「ゆへえ、なかなかゆっくりしたれいむなのぜ。あまあまをよこすんだぜ。それとまむま
むをこっちに向けるのぜ」
 ある日、まりさは、道行く美れいむの前に立ちはだかった。
「……ゆっ……くり……」
「ゆっへっへ、怖がらないでも言うことを聞けばかわいがってやるのぜ、まりささまのぺ
にぺにのとりこにしてやるのぜ」
「ゆっくり、しね!」
「ゆべ! い、いだいいいい!」
 だがしかし、まりさはれいむに体当たりをされてふっ飛んだ。
「ゆっくりしね! ゆっくりしね!」
「ゆべ! やべで! いだい! だずげでえええええ!」
 まりさは、決して弱くはない。いや、むしろ強い方だろう。
 しかし、相手が悪かった。そのれいむは、殺人術ならぬ殺ゆん術を叩き込まれた金バッ
チゆっくりだったのだ。
 痛めつけられて突き出されたまりさは、再びえーき裁判長の前に引っ立てられた。
「ゆひぃ……ゆひぃ……」
 まだ怪我が完治しておらず、息も絶え絶えのまりさが引きずられてくる。
「……」
 傍聴席に、まりさが襲おうとして返り討ちにあった金バッチれいむが、飼い主に抱かれ
ている姿があった。
「まりさは、金バッチの飼いゆっくりに手を出そうとしたんだぞ。でも、逆にやられて、
被害者の金バッチゆっくりにはかすり傷一つなかったんだぞ」
「ゆひぃ、ゆひぃ」
 まりさは、僅かに頷く。
 一家を皆殺しにしてぺんぺん二十回だったのだから、今度は大したことはあるまいと思
っていた。せいぜい、ぺんぺん三回程度であろうと。
 だがしかし、そんなわけないのであった。
「飼いゆっくりは人間さんの財産として扱われるんだぞ! それに手を出そうとした罪は
重いんだぞ。よって、まりさはお飾り損壊、アマギリ、あんよ火焙り、市中引き回しの上
串刺しして放置の刑だぞ!」
「な、なんでなんだぜえええええ!」
「うむっ、これにていっけんらくちゃく、だぞっ!」

                                   終わり

 ゆーゆーゆゆー ゆゆゆゆゆーゆゆー
 ゆゆゆゆゆーゆゆー ゆゆゆゆゆーゆゆー(大岡越前のアレで)






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感想

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  • さすがはゆっくりえーき -- 2022-02-04 12:02:23
  • >市中引き回し
    勘違いしている人も多いけどこれは罪状を書いた告知文を付けて刑場まで晒し者にしつつ連行することで処刑を広く知らしめるためにやることで、ロープでくくって引きずり回す刑罰じゃないよ。 -- 2018-03-17 07:05:58
  • 市中引き回しなんかしたら原型とどめないから串刺し無理だ…
    皮一切れくらいしか残らなそう -- 2011-01-21 01:46:34
  • 最後のEDの曲のとこでついうっかり爆笑してしまいました
    -- 2011-01-16 20:21:26
  • 人間がバックに居る!w
    市中引き回しは面倒そうだが、他のゆっくりへの見せしめになっていいな -- 2011-01-16 12:36:28
  • これほど見事なえーき様も珍しい。 -- 2011-01-06 02:18:50
  • 賢いゆっくりはゆっくり出来るね -- 2010-10-04 05:08:35
  • 市中引き回ししたらもう刺すとこ残って無い… -- 2010-08-14 17:57:45
  • すごいお裁き!カッコイイ! -- 2010-07-12 23:50:11
  • いいね。 -- 2010-06-21 22:53:12
  • やったー!!えーきっき、かっこいー!!! -- 2010-06-20 04:12:01
  • さすがwえーき様w名裁きだw -- 2010-06-07 18:17:50
最終更新:2010年05月27日 17:31
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