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「ラビオレプス」(2023/07/02 (日) 18:11:13) の最新版変更点
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*ラビオレプス
【らびおれぷす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPPZA)|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|ビデオシステム|~|
|発売日|1987年|~|
|配信|アーケードアーカイブス&br;【Switch】2022年7月7日/838円(税10%込)&br;【PS4】2022年7月7日/837円(税10%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|[[SONIC WINGS]]と[[彩京シューティング>彩京STGシリーズ]]の原点ここにあり&br()当時のシューティングとしてはマイナーな部類|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-可愛らしい兎が自機のSF世界観の横スクロールシューティング。二人同時プレイ可能。
-さらわれたバニーランドの王様「北白川太郎」、王女「北白川小桃」とその妹「北白川小兎美」を救うため、2機のウサギ型ロボットが旅立つというストーリー。
-本作はこれまで脱衣麻雀ゲームをリリースしていたビデオシステムのSTG参入第一弾でもある。
--自機「USAGI」のカラーは1Pが赤、2Pが緑になっている。
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**システム
-1レバー2ボタンのライフ制横スクロールシューティング。全12ステージ。
--ライフ制とは言う物の残機は無く、実質1ライフ1機。
---道中やボス撃破で出現する人参を取ることでライフ回復。その点が残機制と異なる。
--ノーマルショットはセミオート式。ボタンを1回押すと数回連射する。敵の近距離でショットボタンを押すと威力の高いパンチ攻撃を行なう。
--誘導兵器のミサイルを発射可能。ミサイルボタンで使用。ミサイルは道中に出現するミサイルアイテムを一定数回収する事で発動可能。『[[バトルガレッガ]]』と異なり、一定数集めていないと使用できない。
---アイテムはそれ以外にも、ミサイルを強化する「リボン」、一定時間無敵になる「タヌキ」、得点アイテムの「とっくり」が存在。
--地形に接触してもミスにはならない。地面に接触(自機の下が地形に接触している)状態でレバーを下に入れた後、上を入力するとハイジャンプとして上方へ高速移動できる。
---近接攻撃と言い、納得の自機デザインである。
--ゲーム開始時に難易度を「ノーマルモード」と「エキスパートモード」の二つから選択可能。
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**評価点
-当時としては画期的な性能の自機
--本作のパワーアップはリボン装備でミサイルを強化する程度しか無く、その分どの場面でも立て直しやすいと言える。
--アイテムを一定数ストックすると発動可能なミサイルは、後の『[[ガンフロンティア]]』等のストック式ボンバーに影響を与える程の影響力を持つ。
--近距離で発動可能なパンチ攻撃もSTGにおける近距離攻撃を確立させた存在と言える。
---STGでの本作と同じ操作方法の作品は数える程だが、『[[ストリートファイターII]]』を代表する対戦格闘や『[[メタルスラッグ]]』等の一部のアクションゲームで本作と同様の「ワンボタンで遠距離と近距離で異なる攻撃を出せる」仕様が取り入れられる事になる。
-幅広いプレイヤー層に応じた難易度。
--ノーマルモードはやや難易度は高いが、アーケードのSTGの中では難易度が控えめで、やりこめば誰でもクリアする事が可能。
---加えて、ゲームクリアすると100万点+リボン装備で更に100万点ものボーナスを獲得できるが、更に''ミサイルを一切使用せずにゲームをクリア''すると''200万点''もの特大ボーナスを獲得する事が出来、上級者にとっては縛りプレーも熱い。
--エキスパートモードでは弾速や敵の移動速度の上昇により難易度が上昇。その分点数が二倍になる上級者向け仕様なのだが、前述の200万点ボーナスも狙うともなると、スコアラーの間でもかなり熱い戦いが繰り広げられる事になる。
-テンポの良いゲーム展開。
--一つのステージは短く、テンポ良く次のステージへ移行する。
-書き込まれた背景
--ステージ毎に背景は極端な変化を見せる他、ステージ背景も書き込まれていて、脱衣麻雀を手掛けていた企業らしいデザインのセクシーなフェアリーや「こっちみんな」としか言いようが無い''謎の顔面像''といった奇怪なオブジェ見たさにゲームを進めたプレイヤーも多いだろう。
--エキスパートでは背景もノーマルとは異なる物に変化し、後の周回プレイ時の背景変化の先駆けといえる演出が施されている。
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**賛否両論点
''固い敵を破壊する際に接近する必要がある''
-自機の基本攻撃はノーマルショットの他に威力の高いパンチが存在するが、本作は敵の配置がパンチの使用を前提とした物になっている為、接近戦を多く行う事になる。
--なお、本作のスタッフが後に製作する事になる「彩京STG」の多くは、今作と同様のテンポの良いゲーム展開の作品になっているが、本作で導入された「接近戦」も同時に発展していく事になる。
''好みが分かれる独特のキャラ''
-同社のゲームでは『お雀子ハイスクール』でやたら濃いキャラを登場させていたが、初のSTGである本作でもその才能が発揮されている。
-アイテム
--自機は可愛いらしい兎の姿だが、何故か得点アイテムが「とっくり」。
-救出する人物
--目的の救出する人物は姫の「小桃」、姫の妹「小兎美」、王様の「太郎」であるが、小兎美が''バニーガール''そして太郎が''兎の着ぐるみを着た爺さん''という風貌である。バニーガールと姫はともかく、兎の着ぐるみの爺さんは誰が救出して得するのか。
--一方、姫は何故か京都弁で、スタート時のHELP演出やエキスパートモードのEDのお礼の言葉で見られる。何故に京都弁?。
-敵のデザイン
--雑魚は基本敵にSF風な敵が中心だが、何故か''リアルな頭''((しかもこいつの名前は「フキゲーン」で投げやりである。))という世界観から浮いたキャラが紛れ込んでいる。
--ボスの方も4面までは題材通りSF風な敵((それでもボスの1体の名称が「テツーシ」(鉄と牛をあわせている。)という投げやりなネーミングになっているのはご愛敬。))が登場するのだが、5面から''浮遊する頭''、''明らかに投げやりなデザインのてるてる坊主''((ちなみにこいつの名前は「テヌキー・チャウド」。名前も投げやりである。))、''ターバンを巻いたインド人''((名前は「ファイアーマスター」。後の同社の作品にも何度か登場する。))と次々と奇妙なボスが登場する。
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**問題点
-自機の強化時の見た目の変化に乏しい。
--本作ではリボンを装備する事でパワーアップする事が可能だが、パワーアップ内容はミサイルに貫通効果を付加させる点くらいしかなく、『[[沙羅曼蛇]]』や『[[飛翔鮫]]』といったパワーアップ毎に装備が劇的に変化していく当時のSTGの中でも地味に見られがちだった。
-初見殺しの雑魚「爆弾」
--本作は評価点の通りSTGの中でも絶妙な部類に入るのだが、モード問わず出現する雑魚敵「爆弾」が入門者に対して厄介な事になっている。
--というのも、「爆弾」はステージ2という序盤から出現する敵の割には他の敵が1ダメージと軽い物に対して''3''と一発でゲージが吹き飛びかねない威力で、攻撃範囲が広く耐久値も高い。
--その為か、入門プレイヤーは出現位置を把握して速攻で破壊する等、「爆弾」の処理方法をマスターする事が必須と言えよう。
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**総評
高いゲーム性を持った作品であったが、古いゲームというだけでなく知名度が低く有象無象の感は拭えない。今となっては見た目の安っぽさもまた否めない。~
しかし、本作を皮切りにSTGに参入した脱衣麻雀のメーカー((逆に80年代後期までSTGをリリースし続けていながら最終的には脱衣麻雀専門メーカーとしてフェードアウトして行った日本物産とは入れ替わるかのように表舞台に登場したのは皮肉にも思える。))が、90年代初期に失速していたシューティングの復権の立役者になるとは誰も思っていなかった。
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**家庭用移植
-PCエンジン版
--システム及びステージにアレンジを加えタイトルを『ラビオレプススペシャル』に変更されての移植。移植担当は水口エンジニアリング((滋賀県甲賀郡水口町(現:滋賀県甲賀市水口)に拠点を構えていた外注下請け専門のデベロッパー。ちなみに社名の読みは地名と同じ「みなくち」。なお、閉鎖時期は不明だが既に会社組織としては現存していない。))((ビデオシステムのAC作品では『ターボフォース』や『スーパーバレー’91』にも関わっている。))。
--PCE版では小兎美の衣装がバニーガールから兎の着ぐるみに差し替えられている。規制の緩いPCエンジンへの移植に期待していたファンはショックを受けたであろう。
-プレイステーション2版
--『オレたちゲーセン族』シリーズの1つとして移植された為、多くの人が「え、何これ」と思っただろう。移植の出来如何はともかく、そのチョイスは間違いのないゲームであったといえる。
-アーケードアーカイブス版
--アーケードアーカイブスの1作品として、2022年7月7日にNintendo SwitchとPS4にて配信。
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**余談
-ビデオシステムは本作をリリースした後、また暫くの間脱衣麻雀を量産する事になるものの、1989年に発売した『スーパーバレーボール』と『スーパーフォーミュラ』が国内外共に万人向けに大ヒットを飛ばした為、一般向け作品に比重を置く経営方針を取る事になる。
--上記両作品がナムコが販売元だったのもあってか、出回りはかなり良く、見た目で分かりやすいゲーム性と作品自体の完成度もあってメーカーの知名度も高まっていったのである。
-本作の独特のキャラセンスはSTGにおける次作『ターボフォース』、『[[SONIC WINGS]]』でも生かされており、独立後の彩京でもその才能が発揮されている。
-続編として『メタルラビット』というタイトルの縦STGがリリースされる予定であったが、業界誌やゲーメストに広告が掲載されたものの、お蔵入りになった。
--先述の『ターボフォース』は元々『メタルラビット』の海外版として並行開発されたもので、スケジュールが間に合わなかったことから海外版の『ターボフォース』が先行稼働する形で一本化され、『メタルラビット』の方はお蔵入りになってしまった。そして、代わりに逆輸入されるような形で日本でも1991年7月に『ターボフォース』が稼働するという結果になった。((「アーケード未発売・未稼働ゲーム大全 2」より))
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**他作品への客演
-「北白川太郎(兎のきぐるみを着た髭の長い王様)」と酷似した校長が『お雀子ハイスクール』に登場しているほか、『SONIC WINGS 3』『SONIC WINGS SPECAL』のエンディングにも王様本人が登場している。
-本作の自機やボスキャラ「テヌキー・チャウド」も同じくSONIC WINGSシリーズに登場している。
--前者はSFC版初代及び『[[3>SONIC WINGS 3]]』の隠し自機((ちなみに『3』ではパイロットとして姫の妹が搭乗しており、有人兵器の設定にされている。))として、後者は『[[2>SONIC WINGS 2]]』のラスボスとして登場しKYなボイスでプレイヤーを驚かせた。
--またSONIC WINGSシリーズに王様によく似た顔立ちの英国紳士「リヴァー・N・ホワイト卿」というウイングス隊の総司令官が登場しているが、王様とは別人である。
--開発スタッフは『SONIC WINGS』と同様で、彼等は後に彩京を設立する。
*ラビオレプス
【らびおれぷす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPPZA)|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|ビデオシステム|~|
|発売日|1987年9月|~|
|配信|アーケードアーカイブス&br;【Switch】2022年7月7日/838円(税10%込)&br;【PS4】2022年7月7日/837円(税10%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|[[SONIC WINGS]]と[[彩京シューティング>彩京STGシリーズ]]の原点ここにあり&br()当時のシューティングとしてはマイナーな部類|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-可愛らしい兎が自機のSF世界観の横スクロールシューティング。二人同時プレイ可能。
-さらわれたバニーランドの王様「北白川太郎」、王女「北白川小桃」とその妹「北白川小兎美」を救うため、2機のウサギ型ロボットが旅立つというストーリー。
-本作はこれまで脱衣麻雀ゲームをリリースしていたビデオシステムのSTG参入第一弾でもある。
--自機「USAGI」のカラーは1Pが赤、2Pが緑になっている。
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**システム
-1レバー2ボタンのライフ制横スクロールシューティング。全12ステージ。
--ライフ制とは言う物の残機は無く、実質1ライフ1機。
---道中やボス撃破で出現する人参を取ることでライフ回復。その点が残機制と異なる。
--ノーマルショットはセミオート式。ボタンを1回押すと数回連射する。敵の近距離でショットボタンを押すと威力の高いパンチ攻撃を行なう。
--誘導兵器のミサイルを発射可能。ミサイルボタンで使用。ミサイルは道中に出現するミサイルアイテムを一定数回収する事で発動可能。『[[バトルガレッガ]]』と異なり、一定数集めていないと使用できない。
---アイテムはそれ以外にも、ミサイルを強化する「リボン」、一定時間無敵になる「タヌキ」、得点アイテムの「とっくり」が存在。
--地形に接触してもミスにはならない。地面に接触(自機の下が地形に接触している)状態でレバーを下に入れた後、上を入力するとハイジャンプとして上方へ高速移動できる。
---近接攻撃と言い、納得の自機デザインである。
--ゲーム開始時に難易度を「ノーマルモード」と「エキスパートモード」の二つから選択可能。
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**評価点
-当時としては画期的な性能の自機
--本作のパワーアップはリボン装備でミサイルを強化する程度しか無く、その分どの場面でも立て直しやすいと言える。
--アイテムを一定数ストックすると発動可能なミサイルは、後の『[[ガンフロンティア]]』等のストック式ボンバーに影響を与える程の影響力を持つ。
--近距離で発動可能なパンチ攻撃もSTGにおける近距離攻撃を確立させた存在と言える。
---STGでの本作と同じ操作方法の作品は数える程だが、『[[ストリートファイターII]]』を代表する対戦格闘や『[[メタルスラッグ]]』等の一部のアクションゲームで本作と同様の「ワンボタンで遠距離と近距離で異なる攻撃を出せる」仕様が取り入れられる事になる。
-幅広いプレイヤー層に応じた難易度。
--ノーマルモードはやや難易度は高いが、アーケードのSTGの中では難易度が控えめで、やりこめば誰でもクリアする事が可能。
---加えて、ゲームクリアすると100万点+リボン装備で更に100万点ものボーナスを獲得できるが、更に''ミサイルを一切使用せずにゲームをクリア''すると''200万点''もの特大ボーナスを獲得する事が出来、上級者にとっては縛りプレーも熱い。
--エキスパートモードでは弾速や敵の移動速度の上昇により難易度が上昇。その分点数が二倍になる上級者向け仕様なのだが、前述の200万点ボーナスも狙うともなると、スコアラーの間でもかなり熱い戦いが繰り広げられる事になる。
-テンポの良いゲーム展開。
--一つのステージは短く、テンポ良く次のステージへ移行する。
-書き込まれた背景
--ステージ毎に背景は極端な変化を見せる他、ステージ背景も書き込まれていて、脱衣麻雀を手掛けていた企業らしいデザインのセクシーなフェアリーや「こっちみんな」としか言いようが無い''謎の顔面像''といった奇怪なオブジェ見たさにゲームを進めたプレイヤーも多いだろう。
--エキスパートでは背景もノーマルとは異なる物に変化し、後の周回プレイ時の背景変化の先駆けといえる演出が施されている。
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**賛否両論点
''固い敵を破壊する際に接近する必要がある''
-自機の基本攻撃はノーマルショットの他に威力の高いパンチが存在するが、本作は敵の配置がパンチの使用を前提とした物になっている為、接近戦を多く行う事になる。
--なお、本作のスタッフが後に製作する事になる「彩京STG」の多くは、今作と同様のテンポの良いゲーム展開の作品になっているが、本作で導入された「接近戦」も同時に発展していく事になる。
''好みが分かれる独特のキャラ''
-同社のゲームでは『お雀子ハイスクール』でやたら濃いキャラを登場させていたが、初のSTGである本作でもその才能が発揮されている。
-アイテム
--自機は可愛いらしい兎の姿だが、何故か得点アイテムが「とっくり」。
-救出する人物
--目的の救出する人物は姫の「小桃」、姫の妹「小兎美」、王様の「太郎」であるが、小兎美が''バニーガール''そして太郎が''兎の着ぐるみを着た爺さん''という風貌である。バニーガールと姫はともかく、兎の着ぐるみの爺さんは誰が救出して得するのか。
--一方、姫は何故か京都弁で、スタート時のHELP演出やエキスパートモードのEDのお礼の言葉で見られる。何故に京都弁?。
-敵のデザイン
--雑魚は基本敵にSF風な敵が中心だが、何故か''リアルな頭''((しかもこいつの名前は「フキゲーン」で投げやりである。))という世界観から浮いたキャラが紛れ込んでいる。
--ボスの方も4面までは題材通りSF風な敵((それでもボスの1体の名称が「テツーシ」(鉄と牛をあわせている。)という投げやりなネーミングになっているのはご愛敬。))が登場するのだが、5面から''浮遊する頭''、''明らかに投げやりなデザインのてるてる坊主''((ちなみにこいつの名前は「テヌキー・チャウド」。名前も投げやりである。))、''ターバンを巻いたインド人''((名前は「ファイアーマスター」。後の同社の作品にも何度か登場する。))と次々と奇妙なボスが登場する。
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**問題点
-自機の強化時の見た目の変化に乏しい。
--本作ではリボンを装備する事でパワーアップする事が可能だが、パワーアップ内容はミサイルに貫通効果を付加させる点くらいしかなく、『[[沙羅曼蛇]]』や『[[飛翔鮫]]』といったパワーアップ毎に装備が劇的に変化していく当時のSTGの中でも地味に見られがちだった。
-初見殺しの雑魚「爆弾」
--本作は評価点の通りSTGの中でも絶妙な部類に入るのだが、モード問わず出現する雑魚敵「爆弾」が入門者に対して厄介な事になっている。
--というのも、「爆弾」はステージ2という序盤から出現する敵の割には他の敵が1ダメージと軽い物に対して''3''と一発でゲージが吹き飛びかねない威力で、攻撃範囲が広く耐久値も高い。
--その為か、入門プレイヤーは出現位置を把握して速攻で破壊する等、「爆弾」の処理方法をマスターする事が必須と言えよう。
----
**総評
高いゲーム性を持った作品であったが、古いゲームというだけでなく知名度が低く有象無象の感は拭えない。今となっては見た目の安っぽさもまた否めない。~
しかし、本作を皮切りにSTGに参入した脱衣麻雀のメーカー((逆に80年代後期までSTGをリリースし続けていながら最終的には脱衣麻雀専門メーカーとしてフェードアウトして行った日本物産とは入れ替わるかのように表舞台に登場したのは皮肉にも思える。))が、90年代初期に失速していたシューティングの復権の立役者になるとは誰も思っていなかった。
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**家庭用移植
-PCエンジン版
--システム及びステージにアレンジを加えタイトルを『ラビオレプススペシャル』に変更されての移植。移植担当は水口エンジニアリング((滋賀県甲賀郡水口町(現:滋賀県甲賀市水口)に拠点を構えていた外注下請け専門のデベロッパー。ちなみに社名の読みは地名と同じ「みなくち」。なお、閉鎖時期は不明だが既に会社組織としては現存していない。))((ビデオシステムのAC作品では『ターボフォース』や『スーパーバレー’91』にも関わっている。))。
--PCE版では小兎美の衣装がバニーガールから兎の着ぐるみに差し替えられている。規制の緩いPCエンジンへの移植に期待していたファンはショックを受けたであろう。
-プレイステーション2版
--『オレたちゲーセン族』シリーズの1つとして移植された為、多くの人が「え、何これ」と思っただろう。移植の出来如何はともかく、そのチョイスは間違いのないゲームであったといえる。
-アーケードアーカイブス版
--アーケードアーカイブスの1作品として、2022年7月7日にNintendo SwitchとPS4にて配信。
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**余談
-ビデオシステムは本作をリリースした後、また暫くの間脱衣麻雀を量産する事になるものの、1989年に発売した『スーパーバレーボール』と『スーパーフォーミュラ』が国内外共に万人向けに大ヒットを飛ばした為、一般向け作品に比重を置く経営方針を取る事になる。
--上記両作品がナムコが販売元だったのもあってか、出回りはかなり良く、見た目で分かりやすいゲーム性と作品自体の完成度もあってメーカーの知名度も高まっていったのである。
-本作の独特のキャラセンスはSTGにおける次作『ターボフォース』、『[[SONIC WINGS]]』でも生かされており、独立後の彩京でもその才能が発揮されている。
-続編として『メタルラビット』というタイトルの縦STGがリリースされる予定であったが、業界誌やゲーメストに広告が掲載されたものの、お蔵入りになった。
--先述の『ターボフォース』は元々『メタルラビット』の海外版として並行開発されたもので、スケジュールが間に合わなかったことから海外版の『ターボフォース』が先行稼働する形で一本化され、『メタルラビット』の方はお蔵入りになってしまった。そして、代わりに逆輸入されるような形で日本でも1991年7月に『ターボフォース』が稼働するという結果になった。((「アーケード未発売・未稼働ゲーム大全 2」より))
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**他作品への客演
-「北白川太郎(兎のきぐるみを着た髭の長い王様)」と酷似した校長が『お雀子ハイスクール』に登場しているほか、『SONIC WINGS 3』『SONIC WINGS SPECAL』のエンディングにも王様本人が登場している。
-本作の自機やボスキャラ「テヌキー・チャウド」も同じくSONIC WINGSシリーズに登場している。
--前者はSFC版初代及び『[[3>SONIC WINGS 3]]』の隠し自機((ちなみに『3』ではパイロットとして姫の妹が搭乗しており、有人兵器の設定にされている。))として、後者は『[[2>SONIC WINGS 2]]』のラスボスとして登場しKYなボイスでプレイヤーを驚かせた。
--またSONIC WINGSシリーズに王様によく似た顔立ちの英国紳士「リヴァー・N・ホワイト卿」というウイングス隊の総司令官が登場しているが、王様とは別人である。
--開発スタッフは『SONIC WINGS』と同様で、彼等は後に彩京を設立する。