太守または郡守は、地方の職官の政事全般を司る地方の長官で、現代日本の都道府県知事に相当する。
 漢代では、行政のみならず、訴訟、軍事、県令県長らの監察をも統括する地方政治の最高官であり、郡将とも称された。
 しかし、後漢以降の州刺史の権限増大と、後漢末・三国時代の地方軍の常駐、それを率いる都督諸州軍事の台頭によって単位の統治が強化され、及び太守の地位は低下した。


目次



歴史

 郡守は秦官。漢もこれを継ぐ。
 景帝中二年、更名して太守と為す。



 各郡一人、秩二千石。



職掌

(前漢)
 その郡の治を掌る。


(後漢)
 民を治め、賢を進め、功を勸め、訟を決し、姦を検めることを掌る。
 常に春を以て主る所のを行き、民に農桑を勸め,乏絶を振救する。



属吏


郡丞

 一人、秩六百石。

辺郡長史

 辺境の郡に各一人、秩六百石。
 兵馬を掌る。



属官


諸郡都尉

(前漢)
 一人、秩比二千石。
 守(太守)を佐し武職・甲卒を典ず。
 郡尉は秦官。漢もこれを継ぐ。
 景帝中二年、名を更めて都尉とする。

  • 都尉丞
 秩六百石。



 一万戸以上の大県に一人、秩千石、または六百石。
 後漢には秩千石。
 その県を治すを掌る。

 小県に一人、秩五百石、四百石、または三百石。
 後漢には秩四百石または三百石。
 その県を治すを掌る。



所属項目(タグ)


関連項目・人物



詳説





-
最終更新:2015年02月03日 00:44