モゲラ

1957年に東宝が製作した特撮映画『地球防衛軍』に登場するロボット怪獣。ただし劇中に「モゲラ」の呼称は登場しない。
記念すべき東方特撮初のロボット怪獣でもある。
ゴジラvsスペースゴジラ』(1994年)ではリメイクされた対ゴジラ用兵器「MOGERA」が登場した。
以降は各作品のモゲラについて解説する。


『地球防衛軍』


怪遊星人「ミステリアン」が開発した巨大ロボット。
別名「ロボット怪獣」。全長50m、重量5万t。
本来は土木作業用だが、地球征服のための侵略兵器として使用された。
宇宙開発用ロボットを防衛用に使った例は結構あるが、逆は珍しいかも。ってか何故土木作業用を侵略用に……
全身が黄金のキャタピラに覆われ、口にあたる部分にもドリルを装備。各種目的に応じて装備の付け替えが可能な尾部を持つ。
目からはプラズマ状の殺人光線を照射する。装甲は鋼鉄の200倍の強度を誇るミステロイド・スチール製。
「ピー・ピー・ピー」という単調な金属音を発して前進する。

1号機は防衛隊の兵器による攻撃(ポンポン砲・無反動砲・迫撃砲など歩兵火器程度)をものともせずに街を破壊したが、
鉄橋を渡っている最中に鉄橋ごと爆破され、深い谷底に落下して機能を停止した。
2号機は肘から腕のドリルを回転させて地中から侵攻したが、
地上に顔を出した所で倒れてきた攻撃兵器「マーカライトファープ」の下敷きとなり、作戦続行不可能になる。
長尺を使って思わせぶりに登場しながらあっさり撃退される肩すかしぶりに、モゲラ2号を「期待外れ」の代名詞的に語る人もある
(なお、マーカライトファープは全高340mの巨大兵器なので、モゲラの防御力が特別に低かったわけではない。間抜けなシーンなのは間違いないが)。

ミステリアンのUFOやドームからの怪光線攻撃に対して、防衛軍は前述のマーカライトファープや、
空中戦艦α号、β号を駆使して戦うスピーディーなSFアクションが展開される中、
劇中におけるモゲラ登場シーンは少々ほのぼのとした雰囲気が漂っている。
マスコット的造形から特撮ファンの間での人気も高く、漫画などで度々パロディも作られている
(『しあわせのかたち』のモデラ、『地球防衛軍』自体のパロディ作品『中空知防衛軍』のホゲラシリーズなど)。

ファミリコンピューターのゲーム『ゴジラ』では一面から最終面にかけて登場する。
攻撃手段は蹴りと頭部からの殺人光線。同時に登場するゲゾラより少し手強い程度の性能である。
なお、このゲームが発売したのは後述の『ゴジラvsスペースゴジラ』より以前であり、
当時はモゲラ、ゲゾラ共にゴジラシリーズには登場していなかった。

『ゴジラvsスペースゴジラ』


  • 全高:120メートル
  • 重量:16万トン
  • 飛行速度:マッハ1(大気圏内)/秒速15キロ(大気圏外)
  • 動力:レーザー核融合炉2基

1994年公開のゴジラシリーズ第21作『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場。
この作品ではGフォースが前作の「メカゴジラ」を発展させ開発した、究極の対ゴジラ兵器である。
(ちなみにMOGERAというのは略称で、正式名称は「 M obile O peration G odzilla E xpert R obot A ero-type」。
 意訳するなら「対ゴジラ高機動作戦用空戦ロボット」と言った所か)。
今までのドリルに加え、更に合体メカという属性まで付加されており、
正に漢のロマンの塊とも言うべき存在
(合体前の2体のメカは下半身が「スターファルコン」、上半身が「ランドモゲラー」という名称
 上半身がドリル戦車で下半身がジェット戦闘機という合体時に苦労しそうな構成である)。
動力にはレーザー核融合炉をランドモゲラー・スターファルコンに一つずつ使っている。
メカゴジラを上回るとの触れ込み通り、漫画版では前作に登場したメカゴジラを一方的に撃破するという設定に恥じない実力を誇る。

装甲等の基本的な構造はメカゴジラを踏襲しているが、オーバーヒートが多発したメカゴジラの反省を踏まえ、
強力な冷却機が2機(ランドモゲラー時併用のα冷却器と、スターファルコン時併用のβ冷却器)、
さらにボディの各所に排熱ダクトが設置されている。
これにより武装の連続稼働時間や安定性が飛躍的に増した。
また、超硬質合成ダイヤモンド製の装甲に、新技術である合成ブルーダイヤコーティング装甲を部分的に採用している
(ボディの青い部分。予算と時間の都合で全身コーティングは出来なかった)。
この装甲はメカゴジラのミラーコーティングよりも反射率が高いが、高度な処理技術を要するため、
特に熱線の影響を受けたくない部分に試験的に使用されている。
腹部にプラズマメーサーキャノンの開閉ハッチがある機体構造上、腹部の装甲が脆弱なのが弱点。
機体の完成度は高く、メカゴジラやスーパーXIIで発生した「想定外の故障」は起きていない(ダメージによる機能不全は起きた)。

主な武装は、
  • 機体頭部の目にあたる部分から発射される「プラズマレーザーキャノン」
  • 機体腕部のドリルから発射される「自動追尾式レーザー砲」
  • 同じく腕部のドリルに内蔵された「スパイラルグレネードミサイル」
  • 頭部のクラッシャードリルによる格闘戦「ドリルアタック」
  • 機体腹部から展開、発射される決戦兵器「プラズマメーサーキャノン」
など。また、一度スペースゴジラを相手に敗退した後には、
電磁波対策としてMECM(マグネティック&エレクトロニック・カウンター・メイジャー)が搭載された。
Gクラッシャーのような当たればゴジラを一撃で倒せる必殺武器は無いが、
プラズマメーサーキャノンはスペースゴジラに撃って組み合っていたゴジラにも誤爆した際に、
直撃はしていないにもかかわらず、派手に吹っ飛ばしてしばらくの間気絶させた威力を持つ。

作中では、宇宙空間に飛散したG細胞が異常進化して誕生したスペースゴジラと戦うが、敵わず敗北。
その後武装を強化して再戦するも歯が立たず、皮肉にもゴジラと共闘しゴジラをバックアップする。
しかしスペースゴジラのエネルギー供給元と化した福岡タワーを破壊、
更にエネルギー受信機である肩の結晶を破壊するという大金星を挙げており、モゲラがいなければゴジラも勝てなかったのは確実である。
その後スペースゴジラの苦し紛れの反撃により腹部を貫かれ大破、3人のパイロットの内2人は脱出するが、
ゴジラと決着を付けるために残った結城晃が未だしぶとく抵抗を続けるスペースゴジラに体当たりして動きを止め、
そのままスペースゴジラごとゴジラのハイパーウラニウム熱線を喰らって爆散している
(この時の結城の鬼気迫る形相と雄叫び、そしてコンソールの爆発に吹き飛ばされる演出のために、
 「復旧中にブースターが暴走してスペースゴジラにぶつかった」と思っていた人も多いんだとか)。

坂井孝行氏の漫画版『ゴジラvsデストロイア』では、量産型の「モゲラII」「モゲラIII」も登場したが、
核エネルギーが暴走状態になったゴジラには敵うはずもなく、体内放射で纏めて破壊された。

+ 映像作品以外でのモゲラ
ドリームキャスト用ゲーム『ゴジラ・ジェネレーションズ・マキシマムインパクト』の5面中ボスとして、
MOGERAの後継機と思われる対G拠点防衛用ロボット戦車「MGR-IInd」が登場。
肩部に2対の大型ミサイルポットが装備されていたり、脚部が巨大なキャタピラになっているなど、
人型からは大きく逸脱したデザイン……というか、戦車そのものになっている。

武装はミサイルポットから発射される超振動ミサイルと胸部からのプラズマキャノンだが、
プラズマキャノンの発射中は炉心が不安定になるので行動不能になってしまう上に、
ゴジラが最大出力で発射した熱線はプラズマキャノンを相殺、貫通してしまうので、
最強の武器であるプラズマキャノン発砲時が最大の弱点という皮肉な状態に陥っている。要は欠陥機である

なお、4面ボスはスーパーメカゴジラの後継機と思われるG型高機動戦闘ロボット「SMG-IInd」である。

(以上、Wikipediaより引用・改変)

小説『GODZILLA 怪獣黙示録』ではビオランテ戦で登場。
試作段階だった2両が登場しており、同エピソードでマーカライトファープが登場するなど、『地球防衛軍』のオマージュが見られる。
ビオランテの弱点が地中の心臓と看破したパワードスーツ部隊が即時運用し、
1体が盾となり触手の攻撃で大破するが、その隙に中隊長が操作する爆薬を詰め込んだもう1体が特攻。
ビオランテを道連れに大爆発を起こし、撃破に成功した。


MUGENにおけるモゲラ

+ muu氏作 昭和版モゲラ(Moguera)
  • muu氏作 昭和版モゲラ(Moguera)
ゾフィーガタノゾーアなどウルトラシリーズのキャラでお馴染みのmuu氏が製作。
FC版『ゴジラ』ドットを使用して作られている。
ガイガンメカゴジラ呼び出す事ができ、更に平成版モゲラの必殺技も使用可能。
同作者のバラゴンと組み合わさるとMUGENが『怪獣総進撃』や『FINAL WARS』状態と化す。

バラゴンと同じような性能だと考えている人もいるかもしれないが、
ストライカーを呼び出す技が多くのゲージを必要とし、ゲージを使わない技が弱いので、
そこまで強くはないバラゴンと比べると実はかなり凶悪な性能の持ち主。

まずストライカーを呼ぶ技にゲージが必要なく、どんどん味方怪獣を呼んで来る。
さらに、使用中は無敵でしかもほぼ全画面を攻撃できるプラズマメーサーキャノンがとにかく強力。
しかもこのプラズマメーサーキャノンもゲージを必要としない。
そしてゲージを使う技であるドリルアタックも無敵付きで連続攻撃を行うという技でやはり強力。
防御力もバラゴンより高いのでゲージも貯めやすい。
一応バラゴンに比べて移動速度が遅い、ジャンプ力が低いという欠点はあるのだが、
固定砲台としてプラズマメーサーキャノンとストライカーで戦うのが基本なので実は大した欠点ではない。

このように以外と強力なので、弱い目の怪獣にはバラゴン、強い(ゴモラテレスドン)怪獣には、
モゲラと使い分けるといいのかもしれない。
バラゴンに比べてサイズが大きいせいか少しドットが粗く感じるかもしれないが、
昭和のメカ怪獣揃い踏みは中々見栄えがするので、使ってみてはいかがだろうか。
AIもデフォルトで搭載されている。

+ 鋼鉄隊†定春氏作 平成版モゲラ(MOGERA)
  • 鋼鉄隊†定春氏作 平成版モゲラ(MOGERA)
轟天号なども製作した鋼鉄隊†定春氏が、muu氏の昭和版を改変して製作した平成版モゲラ。
当初の公開先であった∞ロダが閉鎖されたため一時期入手不可となっていたが、2013年9月よりカーベィ氏のサイトにて代理公開されている。
120mという原作設定に合わせてか、サイズも改変ゴジラやスペースゴジラ、デストロイアと同じく大きめとなっている。
2014年2月9日に小ポトレが追加された。

+ 大会ネタバレ
怪獣達によるランセレタッグバトル、および第二次・怪獣達によるランセレタッグバトルに出場。
前者では紙調整ながら隙のないプラズマメーサーキャノンと完全無敵のドリルアタックで猛威を振るい、視聴者にMOGERAの強さを印象付けた。
後者では新メカゴジラとタッグを組み、「Gフォース」チームとして出場。
またもや紙調整ながら奮闘し、ドリルアタック中に飛び道具を使うメカゴジラと息の合ったの連携を見せ、
様々な怪獣を瞬殺して最終パートまで生き残り、第三位という快挙を成し遂げた。

+ 作者不明 MGR-IInd
  • 作者不明 MGR-IInd
MUGEN関係ファイルうpろだで公開していたが、ロダが落ちたためロダ管理人がバックアップを公開中(51-88.tar内のup0054)。
のりもので、元が戦車なので動きにはさほど違和感はないが、技は全く違う。そのミサイルポッドとプラズマキャノンは飾りか。
バイトは対G兵器が中心だが、中にはどうにもおかしな人が混ざっている。
声が音声読み上げソフトだったり、ゴッドプレス北斗有情断迅拳を使ったりと、そこはかとなくゆっくりしていってね!!!っぽい。
12Pは金カラーとなり、お覇王翔吼拳が分裂しながら画面狭しと飛び回る意味不明な強化バージョンとなるのでランクに注意。


この他にカーベィ氏が製作したコンプゲー『AIメカゴジラ対戦格闘ゲーム』には、AIによって描かれた画像を元に作られた「AI MOGERA」が参戦している。

出場大会

【昭和版モゲラ】
【MOGERA】
【MGR-IInd】


最終更新:2024年04月10日 14:16