右代宮縁寿







「あんたなんて、真実という春に怯える霜柱でしかないことを教えてやるッ!
 覚悟なさい、黄金の魔女ッ! ベアトリーチェ!!!」

「07th expansion」の同人ノベルゲーム『うみねこのなく頃に』、及びそれを題材にした格闘ゲーム『黄金夢想曲』の登場人物。
名前の読みは「うしろみや えんじぇ」。
アニメやコンシューマ版、『黄金夢想曲』における担当声優 佐藤利奈 女史。

右代宮留弗夫の娘で右代宮戦人の妹。ただし戦人は前妻明日夢との息子であるため、
後妻である霧江の娘の縁寿は腹違いの妹という事になる。
幸薄い人生を送ってきたせいなのか、心を閉ざしておりどこか冷淡。言い換えるとクール。

六軒島での悲劇が起こった1986年の時点では六歳で、親族会議には病気のため出席していなかった。
そのため、唯一事件を生き延びた右代宮絵羽の養女として引き取られる。
しかし、絵羽との関係は必ずしも良い物とは言い難く、全寮制の学校に隔離するかの如く入学させられる
(余談だが、この学校は園崎詩音(『業』では古手梨花北条沙都子)も在籍した「聖ルチーア学園」。ただし属している時代は10年ほど違う)。
1998年時点では学業は芳しくなく同級生からは虐めの対象となっており、人気のない裏庭やトイレでしか安息を得る事が出来なかった。
現実からの逃避として、幼い頃に姉のように慕っていた真里亞の日記を読む内に魔術師としての才に目覚め、煉獄の七姉妹達を使役する魔女となるが、
「魔法では現実に抗し得ない」という事実に直面した結果、一度は魔法への道を捨ててしまった。

その後、絵羽の死に際し「最後の右代宮当主の座」と当主の証の指輪を受け継ぎ、奇跡の魔女を名乗る少女の後ろ盾を得て、
『ベアトリーチェ』の名を継ぐ最後の魔女「無限の魔女エンジェ・ベアトリーチェ」として、「黄金の魔女ベアトリーチェ」のゲームに挑む。
彼女は真実を追う旅路の中で再び魔法への道を歩み始めると共に「魔法とは何なのか」「真実とは何なのか」を知る事になるのだが……ここから先は本編で。

面倒な事が起こると金をばら撒いて(物理的に)解決する悪癖がある。前述の虐めの対象となっている通り友達がいない。
また、その境遇を考えれば仕方ない部分があるとはいえ、戦人に対してはそれこそいい歳して未だに「お兄ちゃん」と呼ぶ位にブラコン。
尚、年齢にそぐわない子供っぽい髪飾りは幼き日に兄から貰ったもので、12年経っても長らく使い続けている。
あと公式で腐っている人。兄はただの受けじゃなくて総受け派(公式)。

原作の竜ちゃんによる立ち絵は妙にガタイが良いのとそれ以上に顔の造形がなんかブサいと評判。
それでいてカッコよくゲームに乱入してきて決め台詞を言ったり、上記のブラコン属性を発揮してきたりする事を良くネタにされる。
そんなわけでファンからの愛称は「bsik」。兄に劣らぬ程の酷い言われようだが、あくまでも愛称である。あくまで。
なんとなく某アイドルさんに見えなくもない。
アニメのEP3以降のOPで先行登場してからの媒体では、少し修正されて普通に美少女と言える外見になった。
だが、アニメ版でもPS3版でもどこかふとましく、むっちり体形なのはほぼ確定だと言える


『黄金夢想曲』における性能


「魔法を。魔女を。今こそ、奇跡を……!」

煉獄の七姉妹やさくたろう*1などのストライカーを呼び出し、
自分自身はノーゲージコマ投げのジャーマンだの投げキャラお馴染みのボディプレスだのといった、豪快な近距離技を持つ近遠両用タイプ。
キャラ固有のHPは戦人と同じ1400×ゲージ本数と割と低め。

通常技のリーチに難があるが、召喚キャラの遠距離奇襲や後述のメタ技「シーユーアゲイン」などで、相手の行動を刈り取る能力が高い。
一度ダウンを奪えばさくたろうを絡めた連携攻撃により、全キャラでもトップクラスのラッシュ力を発揮し、そこから崩しやガードクラッシュを狙っていける。

そして縁寿の最大の特徴と言えるのがアビリティ「スタンブースト」およびメタ技の「シーユーアゲイン」。
前者は全体的に気絶の頻度が高いこのゲームの仕様もあって、ワンコンボで安定して気絶を狙えるため、
誰がパートナーでも安定したコンボ火力を発揮する事が出来る。
そして後者は、上空から肉弾となった縁寿が降ってくるというこれまた豪快な技(もちろん自爆技ではない)。
何より特徴的なのがスタン値の高さで、アビリティの効果も相俟ってヒットすればほぼ確実に気絶する。
そして本作は空中ガードが無い(追加された『CROSS』でも空中ガード不可)ため、ゲージが勝っている(メタを反論出来ない)場合、
「メタ→飛んでいるのを確認→即シーユー→気絶」という恐怖の図式が完成してしまうのであった。

+ 「シーユーアゲイン」ビターンピヨピヨ
このシーユーアゲイン、初期バージョンではさらに凶悪な性能を誇っていた。
今より発生が早く「見てからシーユー」が非常にやりやすかったのも大きいが、さらにこの頃は無条件追撃判定(所謂何でも判定)があったため、
非常にお手軽にコンボに組み込む事が出来たのである。
そのため、縁寿戦は「上空から降り注ぐ縁寿」という図がかなりの頻度で画面に現れる事になり、
ネタっぽい見た目と相俟ってプレイヤーに強烈な印象を植え付けたのだった。

安定感に欠ける節があるものの、豊富な技の使い分けをきっちり行えば上位も食えるほどの爆発力を持ったキャラと言える。
性質上ゲージを持っている状態が最大の強みとなるため、リザーバーとして選ばれる事が多いが、
単体での立ち回り・連係も決して弱くはなく、比較的万能なキャラでもある。

+ 冗談のようなアピール
縁寿のもう一つの特徴がアピール(挑発)動作で、「冗談は~だけにして!」と相手の特徴を当て嵌めて挑発するのだが、
全キャラに対応しているおかげでそのバリエーションがやたら多い
中でも特に酷いのが、
まぁある意味作中人物があまり触れない、触れるのをタブー視している特徴にズカズカと踏み込めるという、
彼女の境遇らしい煽り芸アピールとフォロー出来なくもない。
しかしジョージの兄貴は酷い。これも時報の呪いか……

原作超えのエンディングと評判のストーリーモード


MUGENにおける右代宮縁寿

ゆ~とはる氏とdeer氏によって製作された縁寿が存在。
どちらも『黄金夢想曲』のドットを元に、いくらかスプライトを描き加えているようだ。

+ ゆ~とはる氏製作 再現+アレンジ仕様
  • ゆ~とはる氏製作 再現+アレンジ仕様
基本的には原作再現だが、再現困難なタッグシステムをストライカーシステムに変更している他、多数のオリジナル要素が追加されている。
公開当初は無印仕様だったが更新により『CROSS』仕様へと変更された。
完成度はかなりのものであり、初めて製作された『黄金夢想曲』キャラでもあるため出場大会の数もトップクラス。
ただしエフェクトやストライカーの数、特殊やられ対応の関係でSFFファイルの容量が126MBと凄まじいことになっているので注意。

現行バージョンでは原作登場キャラの全てがストライカーとして使用可能になっている。
ストライカーは「アサルトタッチ」の仕様が原作と特に異なり、オリジナルの「協力必殺技」を発動するための動作となる。
(SPゲージ及びパートナーSPゲージ共に3ゲージ消費)
ただ、協力必殺技が発動出来るのは全員ではなく、パートナーセレクト時に☆マークが表示されているパートナー選択時のみ発動可能になる。
どの協力必殺技も演出が派手な他、この攻撃で勝利すると専用のBGMが流れる。
特に朱志香と二人がかりで相手にミッドナイトブリスをかけた後、
朱志香のメタ必殺技を放つ「乙女のたしなみだぜ! 今日は集まってくれてありがとォ!」は必見。
相手がブリスに対応していない場合は縁寿がブリス姿を披露してくれる。
2013年5月31の更新でアサルトタッチの仕様が一部変更され、
パートナーSPゲージを3ゲージ以上消費するようになった代わりに、消費量に応じて協力必殺技のダメージが上がるようになった。
2014年12月10日の更新では、新たにウィルがパートナー時の協力必殺技「愛なき幻想を禁ず」が追加。
打撃投げとなっていたジャーマン系技が投げに変更、全体的にスタン値が上がり、
協力必殺技が通常技・特殊技からキャンセル可能になるなど大幅に更新されたが、一方で協力必殺技がSPゲージ3本固定化、
シーユーアゲインが縁寿パートナー+カウンターヒットでも一撃では気絶させられなくなるなど、部分的には弱体化された。
……が、2017年12月26日の更新でカウンターヒット時のスタン値に修正があり、以前までのようにカウンターヒットの一撃で気絶するようになった。

また、12Pを選択する事で格ゲー界でも屈指の強さを誇ると言われるCROSSから登場する「黒き戦人」のボスモードを元にした「闇縁寿モード」になる。
その他、パートナー選択の際にsボタンを押しっぱなしにする事で、システムゲージの殆どが常時MAX固定になる「黄金モード」が起動する。

マミヤ初音ミクなどの同氏製作キャラと同じく、非常に多くのキャラに対して特殊イントロが設定されている。
イントロだけでなくアピールや6Cなどの特殊技の台詞が変化するキャラもいるので、色々なキャラと対戦させる事で思わぬ発見があるかも。
ライフバー中ポトレ、ブリスやバスターやられなどの特殊演出への対応も豊富。

2012/10/28更新版からファイル構成やメタ系の対応ステートなど仕様が全体的に変更されたため、それ以前のバージョンから更新する際は注意。
メタ返し&メタ再反論は特殊やられ技で19864~19865で対応可能。
[Statedef -2]への記述も必要となるので一見複雑だが対応方法のテキストが付属されている。
2013/9/20更新版でメタ返しの対応記述が変更されたので対応の際は注意。
他にもヱリカとの協力必殺技で使用される鎖での拘束のアニメも19861で対応する模様。

+ メタ返し対応例
baggy氏が戦人などの自作うみねこキャラにメタ返しと特殊イントロを搭載している。

また、こちらの動画ではFate_Copy御金持れんレン吹き荒ぶ風の射命丸らの対応が確認出来る。
8:50~

その他、こちらの動画ではクローンゼロ(TightRiam氏制作版)にも対応する事が確認出来るが、一定確率で彼の元ネタらしき人物の姿が……。
うp主の動画編集技術の賜物というのは内緒
例の人物登場は15:36~

旧版(無印仕様)に対応するAIパッチを洞井氏が製作しているが、現在は入手不能。
洞井氏AIを搭載しての無印仕様参考動画
プレイヤー操作(15:32~)

また、CROSS仕様に対してはyuki氏製作のAIパッチが存在する。
12P+yuki氏AIの最強設定+黄金モードONにした場合、マスギを圧倒しベルンカステル12Pと互角レベルになる。
また更新でyuki氏AIに黄金モード専用の動きがシュールな永久スイッチなどが搭載され、戦力が大幅に上昇した。
ただし気絶もガークラもする上、大ダメージ技が殆ど無いため高速回復持ち相手だと削りきれなかったりもする。
更に本体側更新で高カラー時の強みが全体的に弱体化されたため、現在のランクは狂下位~中位レベルかと思われる。
yuki氏AI

+ deer氏製作 MELTY BLOOD仕様
  • deer氏製作 MELTY BLOOD仕様
同氏製作の東風谷早苗同様、『MELTY BLOOD』風にアレンジされた縁寿。
タッグシステムやメタ世界といった原作のシステムは廃止され、2段ジャンプや空中ダッシュ、シールド等が追加されている。
また、メタ宣言時の台詞やモーションを解放に流用するなど、上手い具合にアレンジされている。
アークドライブ・アナザーアークドライブはもちろん(?)「シーユーアゲイン」。アナザー版は演出が若干変化する。
ラストアークは煉獄の七姉妹による一斉攻撃になっている。
性能的にはエリアル移行の手段が限られるため、メルブラの強みの一つであるエリアルコンボが少々生かしにくい。
6Cがエリアル始動技になっているので上手くコンボに組み込んで行きたい所。

蓬莱氏がAIを製作しており、氏のサイトでAI同梱の形で公開されていた事があったが、
フリーティケットシアター終了によるサイト消滅で現在入手不可。


「あぁ、駄目ね、全然駄目。じゃあまたね、シーユーアゲイン」

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み
非表示

出演ストーリー

黒き魔女と黄金鉄の夢と(メインキャラの『グレーテル』とラムダデルタの刺客『エンジェ・ベアトリーチェ』が登場)

プレイヤー操作

アルで昇華(part153、ゆ~とはる氏製)
水没&逆流withとっつき娘(mission38、ゆ~とはる氏製)
単発!良キャラ発掘絵巻(part96、ゆ~とはる氏製)
ブリジットと遊撃の旅 part407


*1
縁寿が召喚するファンタジーの住人の一人としてEP4から登場するキャラクター。
本来は魔女マリア卿の家具であり、作中では既に「死んだ」事になっているのだが、反魂の魔女であるエンジェは死んでしまった彼を召喚する事が出来る。
黄色いだぶだぶの服に獣耳を生やしたショタ。口癖は「うりゅ」。狙いすぎってレベルじゃねーぞ!

+ さくたろうキャラ設定詳細
元々は右代宮真里亞が母親の楼座に誕生日プレゼントとして貰った手作りのぬいぐるみ(ライオンをモチーフにした筒状のデザイン)。
真里亞は学校での友達もおらず、楼座も頻繁に家を空けるため一人孤独で過ごす事が多かった。
そのため母に貰ったぬいぐるみに特別な意味を見出し、人格を与えて大切な友達として扱った。
その事に感心したベアトリーチェが力を用いて人間の形態を取らせ、真里亞に与えたのが所謂ファンタジーの住人としてのさくたろうである。
名前の由来は、その当時に流行っていた魔法少女アニメ「カードマスターさくら」の主人公「さくら」から。
オスだったので太郎を付けたが、さくらたろうでは語呂が悪いので今の名前にしたらしい。
真里亞はさらに縮めて「さくたろ」と呼ぶ事が多い。

後に真里亞が警察に保護された際、激昂した楼座が友達ではなくただのぬいぐるみである事を知らしめるため、見るも無残な姿に破壊してしまう。
「さくたろうは死んでしまいました」
この時点で真里亞の中ではさくたろうは「死んだ」事になっており、あまりにも徹底的に破壊・破棄されたため、
ベアトリーチェですらその復活は不可能だったらしい。
真里亞はこれが原因で魔法を邪悪なものとして使う歪んだ性格になったのだが、それはまた別の話である。

ちなみにさくたろうの服には「外交官勲章」というものが付いており、
これにより同盟関係にあるならいかなる存在であっても彼を照準する事を許されない、という設定がある。

なお、『彼岸花の咲く頃に』に「さくのしん」というよく似たキャラクターが出演しているが関係は不明。

+ 余談
後に縁寿は六軒島で起こった事件を追う旅の途上で「あるもの」を見つける事になり、
それが彼女に「魔法という物の本質」を教える事になる。
……そう、量販品のぬいぐるみでも「ママの手作りのぬいぐるみ」という言葉があれば、
プレゼントされた子供は幸せになる、という本質を。

電動さくたろう? 何の事です?


最終更新:2023年03月17日 09:22