骨川スネ夫


「悪いなあ、このゲーム3人までしかできないんだよ」

藤子・F・不二雄氏の漫画『ドラえもん』の登場人物。
アニメ版の声優は、1973年の日本テレビ版では 八代駿 氏、1979年以降のテレビ朝日版は 肝付兼太 氏、
2005年以降は 関智一 氏がそれぞれ担当している。
余談だが、かつて大山のぶ代以下5名のキャストがドラえもん達5人と空き地で対談した際、
肝付兼太氏は(宇宙や過去の世界に何度も行っている)スネ夫達に向かって「僕たちが子供の頃はもっとすごい冒険をしていた」と発言した事があった。
また、肝付氏と関氏は交代する以前にも、交代前の最後の映画ドラえもん『のび太のワンニャン時空伝』等で共演した事がある。

野比のび太のクラスメイトであり、父親が会社の社長を務める事もあって裕福な家庭に暮らしている。
それ故、小学生の身でありながら月々のおこづかいが「一万円」という贅沢ぶり*1であり、
よく高価な玩具やお土産、旅行話や豪華料理などの話題でのび太達を羨ましがらせている
(反面、旅行先の宿泊場所に関してはケチられる事も多く、や雨漏りに悪戦苦闘する様子も描かれている)。
スネ夫自身の性格もナルシストかつ嫌味、口八丁で嘘つきといった性格であり、
ジャイアンに取り入ってご機嫌を取ったり、共にのび太を虐めたりする事もしばしば。
反面、ジャイアンに玩具を奪われるなど理不尽な目に遭う事も多いため、逆にのび太やドラえもんと共闘する機会も多い。
「この〇〇三人用なんだ」でのび太をハブっている印象の影に隠れがちだが、
エピソードによってはのび太に飽きていらなくなったラジコンをあげたり、漫画を貸してあげたりすることもある。
のび太ものび太で勝手にドラえもんのひみつ道具を1日10円とやたら安い価格で彼に貸し出したりしており
それなりの友人付き合いはちゃんとできているようである。
成績に関してはのび太・ジャイアンに比べると確実にマシだが優等生というほどではないようで、
母親に大量の家庭教師をつけられそうになって家出したこともある。

基本的には臆病な性分で、大長編でもその立ち位置は余り変わらない。
他のキャラが大長編補正が入ってたりする部分が多い中で、彼は取り乱して泣き出したりというパターンも多いが、
小学生なのだからむしろそれが当然だろう。彼の取り乱し具合が現在の状況の深刻さを示しているとも言われる。
ただし決める部分ではしっかり決めるのはお約束。尤ものび太、ジャイアンに比べるとどうしても出番は少なめではあるが。

なお、ゴマ擦り対象のジャイアンの歌のインパクトの陰に隠れがちだが、彼にも「スネ夫のうた」というテーマ曲が存在する。
……が、「しずかちゃんの優しさが死ぬほどつらい」「ママの『ザマス』がちょっと怖い」「ジャイアンの『スネ夫!』はもっと怖い」など、
辛い事だらけの日常で無理して明るく振舞う様を軽妙な音楽に乗せて歌うという、妙に病んだ歌となっている。
案外自分の立ち位置について思い悩んだりしているのだろうか?

趣味はプラモの製作やラジコンで、大長編などではそれを活かしてラジコンを強化改造するなどの活躍もしている。
『宇宙小戦争』では、ドラえもんサイドの主力兵器としてラジコン戦車を制作。
ドラえもんの道具により強化プラスチック装甲、反重力ホバー走行、強化砲台、宇宙空間での稼働を可能にし、
第一線で活躍、無人機(特攻機としての用途も持たされている純然たる軍用機)の体当たりでも怯まない強さを誇った。
スネ夫はその後も、このラジコン戦車のメンテナンス全般を行っていた。
ちなみにファミコンのRPG『ギガゾンビの逆襲』でもパーティから離脱したスネ夫が終盤くれる攻撃アイテムとして登場し、
ひみつ道具での攻撃に対し完全耐性を持ったラスボスにも有効な攻撃として大活躍する。
のび太達も大長編ではスネ夫の手先の器用さを評価したりと、それなりに彼の事を信頼する様子も見せており、
パラサイト・イヴ』の原作者である瀬名秀明氏が手掛けた小説版『のび太と鉄人兵団』でも重要な役割を担い、
劇場版では他のメンバーを支える「立役者」としてのポジションが多い。また、大長編補正を公式に明言した事でも有名。
尤も、他の4人とは違い、彼が主役の映画は未だに作られていないが。そのせいか『ギガゾンビの逆襲』でもやたら加入期間が短い

「良いよねぇ、ジャイアンは映画作ってもらえて…。
 僕の映画なんて、何時になることやら…
 去年がジャイアンだったから『今年は絶対僕だ!』と思ってたら、またのび太の映画だしさ…。」

プラモでジオラマを製作した事もあるが、従兄のスネ吉からは酷評され、ジオラマの何たるかを叩き込まれた。
原作でジオラマについて熱く語るシーンでは、遠近感は勿論、ロボットをわざと汚して質感を高める、
目の前と遠くの土の目を振り分ける、レンズの違いによる対象物の写し込みなどといった、
完全に分からない読者を置いてけぼりにするほどの内容を展開している。
スネ吉とは共にゼロ戦のラジコンを操作し、スモールライトで直接プラモに乗り込んだのび太及びドラえもんと一大海戦を繰り広げた事もある。
ちなみにスネ吉は『鉄人兵団』で登場したロボット「ミクロス」の制作者でもある。
他にも作文やイラスト製作を得意としており、『創世日記』における夏休みの共同研究ではその能力を大いに発揮している。

その珍妙な髪形(通称「スネオヘアー」)、キツネのような顔つきが非常に特徴的であり、
『月刊コロコロコミック』では彼の髪形にちなんだ「スネカミコーナー」という読者投稿コーナーも過去に存在していた。
このコーナーはスネ夫の髪型のように「コロコロコミックの漫画や日常にある変な事」を投稿するというコーナーで、
同誌の投稿ページのコーナーでは長期にわたって続いた人気コーナーであった。
顔つきに関してはスネ夫に限らず、両親は勿論、従兄弟・親戚・先祖・子孫、果ては飼い猫まで似たような顔をしている。*2
また、スネ夫の様な髪型をしている者もスネオヘアーと呼ばれる事が多い(MUGENでの該当者は こちら を参照)。

スネツグという幼い弟もおり、『ドラえもん』の連載初期は何度か登場していた。
当初は兄に似て悪戯好きな性格で、のび太を驚かして喜んだりしていたが、その後ぱったりと姿を消す。
連載後期になって、海外の親戚の養子に出されていたという設定で再登場し、その頃には性格は随分変わり、
兄が手紙の中で書いた虚構を疑わずに信じ、のび太やドラえもんにも礼儀正しい純朴な少年として描かれている。

ニコニコでは彼と言えばやはり「 スネ夫が自慢話をするときに流れている曲(通称) 」だろう。そう、通称通りあの時に流れるあの曲である。
アレンジは探すとそれこそスネ夫のパパの人脈位あるので、ここでは伏せさせていただく。
2009年の投稿から大分経つが、衰退するどころか2019年頃から動画で使用されている画像
(通称「 ドラえもんたちがシンガポールでタケコプターを付けて飛んでいる画像 」)に着目したMADも増加するなど、
その人気は未だに留まる所を知らない。

また、大山版『ドラえもん』と『ドラゴンボール』の作曲者が同じなのをネタにした想像力を働かせる長編動画、
通称「 ドラえもん のび太と七つの竜の玉 」も有名。
新ジャンル:BGMだけ
有志によって漫画化もされた


「ママァ~!助けてぇ~!」


MUGENにおける骨川スネ夫

+ SUGIO氏製作
  • SUGIO氏製作
SFCゲームのドットを使用したもの。ラジコンの戦車や戦闘機を召喚して戦うタイプのキャラとなっている。
氏のサイトで公開されていたが、現在は閉鎖により入手不可能。
muu氏による外部AIも存在しており、一時期は改変可能か不明瞭だった事から公開停止されていたが、
後に改変可能である事が確認されたため、2011年12月7日に本体同梱で再公開された。

+ カイリ氏製作 改変版
  • カイリ氏製作 改変版
ドラえもんジャイアンのアレンジも製作したカイリ氏による改変版。
氏の他の改変キャラ同様、息もつかせぬ猛攻撃で敵を完封する狂キャラ仕様となっている。
氏の引退により、2015年11月23日に他の制作キャラ共々公開停止となった。動画での使用も禁止なので注意。


これらの他に、上記SUGIO氏製の改変版「OKI-Suneo」も存在する。

出場大会

  • 「[大会] [骨川スネ夫]」をタグに含むページは1つもありません。
更新停止中


*1
現代人から見たら大した事ない様に思えるかもしれないが、
「コロコロコミック」が創刊された1977年頃の一般的な小学生のおこづかいは月1000円程度であり
(毎日100円(月3000円)貰える代わりに「オヤツは自腹」なんてパターンもあったが)、
「小学四年生」で『ドラえもん』の連載が開始された1969年ならそれ以下であろう。
劇中でのび太が(当時は500円もしない)コロコロゴロゴロコミックを買うか買わないかで長時間悩む事があったのもそのため。

*2
『キテレツ大百科』のトンガリなど、こうしたキツネ顔のキャラクターは藤子先生がよく利用した類型の一つであり、
大体がこすっからいがすぐ泣きの入る性格をしている。
親子はともかく元は他人(のはず)の夫婦で顔つきが同じなのは変だろと前述の読者コーナーで突っ込まれた事もあるが、
スネ夫のナルシストぶりを考えると、お互いの美意識に従い自分と同じ顔の相手を選んだ結果なのかも知れない……。


最終更新:2024年01月13日 13:45