キング・ボックル


円谷プロの特撮作品『帰ってきたウルトラマン』に登場する怪獣。別名「原始地底人」。
第50話「地獄からの誘い」に登場。
地殻変動で地中に閉じ込められた人類がウラン鉱石の放射能を浴びたことにより地中で生きられるようになった地底人類
長い地中生活の影響で視力は退化しており、超音波によって周囲の情報を把握するコウモリのような習性をしている。
赤いガス「レッドスモーク」や額からロケット弾「激烈暴威ランチャー」を放つ能力を持つ他、
アンテナのような触覚を用いてカマイタチや人間の脳波を錯乱せる怪電波を発射したり、重力を操作することができる。

地上の侵略を狙っていたが、上野隊員の恩師かつ地底科学の権威である小泉博士にその暗躍を感付かれ、
博士を自殺に見せ掛け殺害するものの自分達のことを調べ上げた情報をまとめたノートは博士が隠していたため手に入らず、
ノートの在りかを知っている可能性のある博士の1人娘であるチドリを付け狙った。

事故に見せ掛けてチドリを殺害しようとしたが上野隊員に悉く阻止されて上手くいかず、
方針を変えて保管していた小泉博士の死骸を利用して上野隊員が博士を殺害したように見せかけて引き離し、
その責を咎められたMATの動きを封じつつ無防備になったチドリを狙うが、郷秀樹/ウルトラマンジャックに阻止されて存在を暴かれた挙句、
上野隊員の嫌疑も冤罪だと証明されてしまい、ノートも上野隊員達の手に渡ってしまう。
いよいよ追い詰められたキング・ボックルは暗殺の方針を捨てて重力操作で建物を沈没させ、
さらに上野隊員を怪電波で錯乱させてチドリを殺させようとするなどの表立った派手な行動に出るが、
怪電波はジャックと同化した郷に通じず上野の凶行も阻止された挙句、ウルトラマンジャックに変身されてしまい戦闘となる。

肉弾戦ではキャメルクラッチを喰らうなど圧倒されたが、レッドスモークで怯ませた所でジャックに逆転する。
しかし、ここでマットアローが駆け付けてジャックに加勢したため不利になり、
一番厄介なジャックを重力操作で地面に埋め込んで動きを封じ、激烈暴威ランチャーで滅多撃ちにして先に始末しようとした。
しかし、建物から脱出した上野隊員に不意を突かれる形で顔面を銃撃されて怯んだのが仇となり、
その隙に変身前のチドリとの会話でキング・ボックルの習性を思い出したジャックに敢えて地中に潜られ、背後から奇襲を仕掛けられる。
目が見えず超音波で周囲を認識するキング・ボックルは地面に遮られて音が通り辛い地中の様子を感知できないため、
いきなり消えたジャックが背後から現れたように認識して混乱し、
無防備なまま弱点であるアンテナの触覚を破壊され方向感覚が狂ってしまい、
歩く事すらままならなくなった所でウルトラスパークを喰らって爆死した。

その後、小泉博士が残したノートからキング・ボックルの研究が進むことになるが、
地下30キロメートルの地点には未だに多数のキング・ボックルが生息しており、
今回はその内の1体を倒したにすぎないという事実が判明。
つまり、キング・ボックルの脅威はなお終わっていない事が発覚したのであった……。

同エピソードはサスペンス色の強い見応えのある回であり、『帰マン』怪獣の中では知名度はそこそこ高め。

元々は「キング・コロボックル」の名でデザインされ、脚本段階でもそのように表記されていたらしいが、変更された経緯は不明。
「コロボックル」とはアイヌの伝承に登場する小人の事なので、巨体の地底人には似合わないとされたのかもしれない。
また予告では「キングボックス」と呼ばれていたが、上記の経緯から恐らくは誤植かスタッフの勘違いだった可能性が高い。
ちなみに、特徴的な触覚の動きはハンドミキサーを改造して実現したらしい。


MUGENにおけるキング・ボックル

カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
地底潜行で敵に迎撃されずに接近可能な他、飛び道具の火炎弾も備え遠近共に隙が無い。
特に火炎弾は発射速度が速く、気軽に使いやすい。
また、ゲージを減らす「レッドスモーク」などユニークな技も搭載されている。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、「激烈暴威ランチャー」「ミキサーアタック」「地獄からの誘い」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画

出場大会



最終更新:2022年12月08日 18:06