ジェントルマン・ゴースト


"Take it from me…dead lasts a very long time!"

(私が言うのだから間違いない……死後は長いぞ!)

DCコミックに登場するヴィラン。初出は1947年の『Flash Comics #88』。
『バットマン:ブレイブ&ボールド』での日本語吹替声優は 田中正彦 氏。
白いタキシードをはじめ、マントやシルクハットにモノクル(片眼鏡)、ステッキといった白ずくめの装いに身を包む幽霊紳士。
一見すると透明人間のように見えるが、これは透明化能力で体の部分を消しているだけであり、素顔もちゃんと存在する。
+ これが俺の本体のハンサム顔だ!(若干グロ注意)

 本名はジェイムズ・“ジェントルマン・ジム”・クラドック。身長180.3cm。
 生前はイギリスを脅かすハイウェイマン(追い剥ぎゴブリン)であり、「ジェントルマン・ジム」の異名で恐れられていた
 (「何故本名に異名が?」と思った方はこちらを参照されたし)。
 1800年代に渡米し、西部のガンマンヒーロー「ナイトホーク」と「初代シナモン」に遭遇。
 戦いの末に殺害されるも、知能を保ったまま幽霊となって復活し、「ホークマン」「ホークガール」に転生した2人と戦う。
 ちなみに自分を殺した男の魂が別次元に移動するまで現世に留まる運命にあるのだが、
 肝心のナイトホークの魂が転生を繰り返しているので、実質永遠に幽霊のまま彷徨い続けるという憂き目に遭っている。
     
 とはいえ当人は割とノリノリで第二の人生(死んでるけど)をエンジョイしている節があり、
 時にはホークマン達と共闘したり、盲目の女生と恋に落ち、彼女の眼を治そうと奔走した事もあった。
 後にゴッサムシティへ移住し、バットマンとも幾度か戦う事になる。

一大クロスオーバー「インフィニット・クライシス」後には幽霊の大群を率いてニューヨークやロンドンを恐怖に陥れたが、
初代グリーンランタンことアラン・スコットをはじめとする「ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ」(JSA)に敗北。行方を眩ませている。

幽霊だけあって空中浮遊や瞬間移動、透明化*1はお手の物で、ゾンビや幽霊を使役する事も可能。
生前の生業もあってか乗馬術やフリントロック式拳銃を用いた射撃にも長けており、
二丁拳銃で大立ち回りを演じたり、炎のたてがみを持つ馬(無論この馬も幽霊である)を駆った事もある。
他にも透過能力で物質をすり抜けるので物理攻撃の効果が薄いという特性があり、
有効打を与えるにはホークマンが使う反重力金属「エヌスメタル」等、特殊な武器や手段が必要となる。
……が、透過能力を使用していない状態では普通に触れる事が出来るらしく、紅茶や酒を飲んでいたり、下水道で溺れかけたり、
果てはごく普通のおばちゃん(一応元ヒーロー)にモップで張り倒されたりした事も…。
また、後付けで「処女には能力が無効」「イギリス王室の血を引く者の攻撃が特効」という弱点がそのエピソード限りで唐突に追加された事もあり、
上記のJSAとの戦いではそこを突かれて大ダメージを負わされている。
ついでにスターガールが処女である事も発覚した

2011年のリランチ「NEW52」ではデザイン及びオリジンが一新され、黒い衣装にボロボロのマントを纏って背中から機械の爪を生やし、
更には常に腐乱した醜悪な素顔を晒しているという、「スチームパンク風サイボーグゾンビ」とでも言うべき異形の姿になった。
ちなみに生前の姿に戻る事が可能らしく、平時は生身の人間として振る舞っている場面もある。
だが、2016年の再リランチ「DCリバース」以降は無かった事になり、しれっと従来の白ずくめスタイルに戻っていた。やっぱり不評だったんだろうか
2019年にはオカルト系ヴィランを集めた「スーサイド・スクワッド」の別動隊、「スーサイド・スクワッド・ブラック」に参加している。


(参考資料:『DCキャラクター大辞典』)


MUGENにおけるジェントルマン・ゴースト

Doom氏とShiruzato氏が共同製作したMUGEN1.0以降専用キャラが存在。
現在はDoom氏のサイトの他、海外サイト「The Mugen Multiverse」で代理公開されている。
ドット嘉神慎之介がベースとなっており、先端に髑髏が付いたステッキを使用したり、骸骨の馬を召喚する等、
『バットマン:ブレイブ&ボールド』を意識していると思しき演出もある。
また、食らいモーション時に素顔が実体化する他、宿敵ホークマンとの特殊イントロでは生前の姿を拝む事が出来る。

操作方法は『MVC』風の6ボタン方式で、チェーンコンボやエリアルレイヴ、アドバンシングガードが使用可能。
ただし、エリアル始動技からホーミングジャンプへの移行が若干遅いため、ヒット後即上方向へ入力しないと追撃が間に合わないので注意。
通常投げを持たず、ジャンプもややティッシュ気味と癖がある性能だが、2段ジャンプや空中ダッシュ、移動起き上がりに加え、
一定時間空中浮遊し自在に飛び回れる「Flight」や、瞬間移動する「Teleport」、
フェイクの分身と共にダッシュする「Phantom Flash」といった豊富な移動技を所持しており、機動力自体ははかなりのもの。
また、ダッシュ時には前後に分身が出現する演出があり、原作さながらに相手を幻惑する事が出来る。
他にも得意の射撃はもちろん、ボタンの使い分けにより3段階でゾンビを呼ぶ位置が変わる「Undead Upper」、
ステッキから雷撃を放って相手を引き寄せる「Come Highter」等、個性的なものが揃う。
中でも小型の死霊の群れを召喚する2ゲージ超必殺技「Hell's Gates」はかなり強力で、発生は遅いが持続が長く、相手を追尾してくれるという優れもの。

なお、「Flight」は高度制限が無い上にかなりの長時間飛び続けていられるため、対抗手段を持たないキャラは恐らく詰む。
…というか実は連続して空中ダッシュが可能なので、「Flight」に頼らずとも疑似的な空中浮遊が出来てしまったりする。
また「Phantom Flash」には不具合があり、発動中に飛び道具を食らうと(バグ的な意味で)分身してしまう。可能ならば修正しておいた方が良いだろう。

AI程度の強さのものがデフォルトで搭載されている。
エリアルをしっかり繋いでくるので意外と侮れないが、やはり上記の分身バグがネックか。
紹介動画。お相手はLogansam氏のキャプテン・アトム
(DLリンクは古い物なので注意)

この他に、MatreroG氏によるMUGEN1.0以降専用のステージ「Supernatural London」も公開中。
夜のロンドン橋を背景に、ギャラリー(?)の幽霊達が見守る中で戦うステージとなっている
DLは下記の動画から。お相手はZVitor氏のホークマン

出場大会

出演ストーリー

MUGEN STORIES INFINITY:NEXT STAGE!!(ファントム・ジェントル)


*1
現実で言う戦前から50年代に描かれた世界「アース2」においてはトリックを用いたフェイクであり、
正体は生身の人間らしい事が示唆されていたのだが、
後にオリジンが再設定されてガチのオカルトパワーという事になった。そして死因も逮捕されて絞首刑に処された事になった
まぁ、アメコミではよくある事である。そもそも宿敵のホークマンからして設定が物凄くとっちらかってるし


最終更新:2023年11月19日 19:12