快盗鬼

【名前】 怪盗鬼
【読み方】 かいとうき
【声】 門下秀太郎
【登場作品】 暴太郎戦隊ドンブラザーズ
【登場話】 ドン3話「あかりどろぼう」
【分類】 ヒトツ鬼
【憑依された人間】 クロクマ
【欲望】 灯りを奪って人々に闇を運ぶ
【素体】 ベニツ鬼
【モデル】 快盗モデル
【スキン】 アルセーヌマント
【蟾ィ螟ァ蛹】 巨大化せず
【ドロップ】 ルパンレンジャーギア
【文字化け】 諤ェ逶玲姶髫(快盗戦隊)
【むかしむかし…】 クロクマは配達中に嫌な目にあったのかもしれない…
【モチーフ】 鬼、怪盗(快盗)、シルクハット、モノクル、ルパンレッド?
【名前の由来】 快盗戦隊ルパンレンジャー+ヒトツ鬼

【詳細】

「灯りを奪って人々に闇を運ぶ」という歪んだ欲望を抱く、クロクマという異名を持つ宅配業者を装った男性から生まれた快盗モデルのヒトツ鬼

タキシード衣装のような「アルセーヌマント」スキンを身にまとうベニツ鬼の姿をしているが、頭部は幽鬼のように歪ませたシルクハットを思わせるデザインで、胸部は両手で大量の金貨をつかんだ2組の腕の意匠を持つ。
また右側頭部には巨大なモノクルを備え、これに映った的に対し華麗に舞いながら攻撃するというが、戦闘用の能力を持っていないため、
実質的な戦闘力はかなり低い。

このヒトツ鬼を宿した男性は宅配業者を装い、呼び鈴に反応して外に出てきた住人を昏倒させ、家中の照明器具を根こそぎ奪い取るという強盗…泥棒?行為を働いていた。
さらにヒトツ鬼の能力によるものか、襲われた住人は彼の容姿を覚えておらず、それが原因で犯人特定に至らないままで、
クロクマという異名は、桃井タロウが働くシロクマ宅急便と対になる形でつけられた通称である。

既に男性に憑依し能力を行使させていたようで、次々に灯りを奪っていくことで男性は人を超えた「泥棒の鬼」と化してしまっていた。

犯行を繰り返していた際に、配送中不審な軽自動車を覚えていたタロウによって犯人であると特定され、そのままカーチェイスを開始。
運転中ながらもドントッキュウモモタロウアルターへとアルターチェンジしたタロウは、前を走るクロクマが運転する車のタイヤをパンクさせることで逃走を阻止し、
車を降りたクロクマはタロウから「配達員の名を汚している」と指摘されるも聞き入れずモンスター化する。

複数体のアノーニを呼び寄せるも、集まってきたドンブラザーズに敵わず全滅し、桃代無敵・アバター乱舞に切り刻まれそうになったが、そこへ乱入してきたソノニが止めのザングラソードを受け止めたことで生き残り、
彼女を救援と勘違いしたのかその場から逃げ去ろうとしたが、その姿勢を嫌ったソノニの放つ二重弓コンドルアローに貫かれて致命傷となりクロクマもろとも消去されてしまった。

ヒトツ鬼ングになることも無かったが、消滅すると共に喫茶店どんぶらにいた五色田介人の元に「ルパンレンジャーギア」がドロップ。
この状況は介人曰く「よくない」とのことだが詳細は不明。

なお脳人に消去された人々は実際には異空間に隔離されていたことが後に判明し、クロクマの男性も現在はそこに隔離されている可能性が高い。
その後ドン46話にてソノイがドンブラザーズに加わるための「誠意」の証明として眠りの森にあった許しの輪を使うことでこれまで脳人に斬られ異空間に閉じ込められていた人々が復活。
クロクマの男性もまた東映サイトによれば復活した模様。

【余談】

クロクマと快盗鬼の声を演じる門下秀太郎氏はGARO -VERSUS ROADにて奏風大役として出演経験が有り、スーパー戦隊シリーズでは初参加。

モデルやスキンからしてモチーフは快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーのうち、快盗戦隊ルパンレンジャー、カラーリングからルパンレッドからか。

名前は怪盗ではなく、「快盗」(烈車鬼の「列車鬼」ではなく「烈車鬼」であるようなもの)であるが、これはルパンレンジャーの称号でもある造語である。
怪盗は「手口が鮮やかであったり、神出鬼没な者」を示し、泥棒と区別するためのものとされる。
ちなみにモンスター化する時に出現する文字化けエフェクトは「諤ェ逶玲姶髫」となっていたが、通常の文字になおすと「怪盗戦隊」となる。
正しい快盗戦隊を文字化けさせた場合、「蠢ォ逶玲姶髫」となる。

ルパパトにも登場しているが、アルセーヌ・ルパンが最も有名な「怪盗」だろう。
一般的なイメージとしては、犯行予告を送りつけたり、あり得ないような方法で物品を盗み取るパフォーマーじみた盗人、といったところだろうが、ルパンレンジャー達は敵怪人であるギャングラーが奪い取ったルパンコレクションという「宝物を奪い返して、(その見返りとして)過去喪った大切なものを取り戻す」ため活動している。
そのため警察組織に属するパトレンジャーは彼らを捕まえようとし敵対しているのだが、実のところルパンレンジャー達はルパンコレクション以外のものを盗んだりはしていない。
故に、パトレンジャー側がどういう理由からルパンレンジャーを逮捕しようとしているのか、劇中で説明されるシーンはない。
最終話のように美術館かどこかに確保されているルパンコレクションを盗もうとしたら、一発アウトとは思うが。
そもそも、ルパパト本編中に、「ギャングラーからコレクションを回収することを優先するために、パトレンジャー達から怪人を逃し結果として被害が拡大している」ことを朝加圭一郎が指摘しているため、少なくとも公務執行妨害はあるだろう。

怪盗鬼ではなく、快盗鬼なのはヒトツ鬼のネーミング法則から、各戦隊の称号部分をいただくということからだろう。
なおクロクマが行っているのは明らかに強盗、泥棒であって怪盗でもましてや、快盗でもない。
最終的に脳人によって始末され、四角いキューブに封じ込められた状態で消し去られてしまったのも、ルパンレンジャー達を皮肉った末路と言える。

作品内で結局ルパンレンジャー達は捕まることがなかったが、その後の劇場作品にて彼らの事情も周知されたのか指名手配は解除されているようで、初美香は専門学校生として暮らし、魁利は探偵をするなどしていた。
逃げようと背中を見せた瞬間を撃ち抜かれる最期も「結局逃げられなかった」というルパンレンジャー達の結末とは相反するものとなっている。

最終更新:2023年02月16日 18:03