プロト

「あれこそ『プロト』じゃ!! 貪欲に電脳世界の全てを喰らい尽す怪物!!」

【名前】 プロト
【読み方】 ぷろと
【分類】 ボス
【属性】 無属性
【所属】 WWW
【登場作品】 『3』
【基本装備】 プロトアーム
【チップ】 プロトアームΣプロトアームΩ
【関連チップ】 オメガロケット
【海外名】 Alpha(アルファ)

【詳細】

ネットワーク技術の第一人者であり、光熱斗の祖父である光正によって試験的に作られた初期型インターネット。
名前の由来は、この「初期型(ProtoType = プロトタイプ)」という部分から取られている。

文字通り巨大なプロトバグの頭部のような姿をしている。
しかし形態変化したのか、戦闘画面に入るとページ冒頭の画像の様な別の姿になっており、その違いに戸惑ったプレイヤーも多いだろう。
コア部分が地面から伸びて球体を象る様な形状へと変形しており、上半身とも呼べる部分が形成され、さながら鎧を着込んだような姿へと変貌している。

戦闘方法もプロトバグのようにロックマンに飛びかかるものではなく、腕を飛ばしたり、マシンガンを撃ってくるなど、プロトバグとは全く異なっている。
尤も、こんな巨体が飛びかかって来たら恐ろしいが
防衛用の姿なのか、戦闘用のカスタマイズをDr.ワイリーが施したのか…

なお、海外ではブルースの名前が「Proto Man(プロトマン)」*1」となっている為、名前が被るのを避ける為に「Alpha(アルファ)」という名前になっている。
プログラム界隈では、とりあえず形になった程度の初期開発版を「アルファ版」という呼び方をするので、そこが由来か*2
また、現実世界でのインターネットの起源である「ARPANET(アーパネット)」も意識されているのかもしれない。

プロトと呼ばれる存在を語るには、「プロトの反乱」と呼ばれる電脳世界が出来始めたばかりの頃に起きた事件の情報が必要となる。リンク先も参照していただきたい。

これはまだ世界のインターネット技術が黎明期だった頃のある日のこと。
開発された初期型インターネットにつないだ電子機器が誤作動を起こすという事件が起こる。
当時の科学省に勤めていた職員達は、調査の末その原因を世界初の自立型ネットナビフォルテ」の仕業だと誤認し、フォルテのデリート作戦を実行(実際は失敗)するも、事態は全く解決しないまま被害は更に拡大してしまう。

科学省の職員は、そこでようやく事件の犯人が初期型インターネットそのもの = プロトであることを突き止め、強固な防衛プログラム・「ガーディアン」による封印を行った。

その後科学省エリアにて封印状態で厳重に保管されていたのだが、ドリームウイルスの次にプロトの破壊力に目をつけたWWWがこれを復活させようと行動を起こした……というのが『3』の物語であり、同時に『2』の事件の裏で動いていた事態の真相でもある。

紆余曲折の末、ワイリーはプロトを安置している地点の防御壁を破壊するテトラコードを掻き集め、自分が開発したドリルマンにインストールしてプロテクトを打ち破り、プロトを強奪することに成功する。

その後、半覚醒状態に戻されたプロトは分身とも言える「プロトバグ」をばらまいて破壊活動を再開し、膨大なエネルギーを吸い取られた各インターネットエリアは機能を著しく低下させてしまう。
とはいえ、内部から動きを抑制する「ガーディアン」の存在も手伝って完全な覚醒状態ではなく、その事を知った光熱斗ロックマン伊集院炎山、大山デカオ、荒駒虎吉らと共にWWWの本拠地への突入を決行、完全に復活する前の段階で撃破する事を試みる。

仲間達の助けを得ながら到達したワイリー城の最深部にて、熱斗は初期型インターネットたるプロトの電脳が移換されたサーバの元に到達。
パルストランスミッションシステムを用いてロックマンと共に接続し、そこで今まさに封印を解かんとするワイリーとフォルテを発見する。
フォルテによって最後の砦であるガーディアンが破壊され、プロトの解凍が進む中、激闘の末にフォルテに手傷を負わせることに成功した二人だったが、その間にプロトは完全復活を遂げてしまう。
意思があるとはいえバグによって生まれた原始的なものであり、誰が自分を復活させたかなどわかるはずもなく、消耗しきったフォルテ、更には封印を解いたワイリー(の精神データ)まで吸収し、熱斗とロックマンに襲い掛かった。
最後は生みの親の孫である熱斗とロックマンによって撃破されたプロトだったが、崩壊したプロトの内部から突如謎めいた扉が現れ……

プロトバグと同様に潜伏能力やある種の分裂能力も備えているらしく、撃破後あと一歩でエリアから脱出できるというところで不意を打ってロックマンの体を飲み込むなど、しぶとさが目立つ一面もある。


『4』と『5』ではプロトには言及されなかったが、『6』では一応、電脳獣へつながるくだりで久々に言及。キーパーソンの電脳獣は『プロトの反乱の後』と典型的な後付け感になっている。
余談だが、チップが違うため一概にはいえないかもしれないが、2カ所攻撃で倍ダメージのグレイガ、常時空中(デューオと同じく穴パネル上ゆえ当てられないチップあり)かつオーラを風で剥がすが攻撃時はスキが大きいファルザーに対し、コアを剥がさないとダメージが与えられず時間経過でコアが回復する実質HP自動回復を備え、リズムゲームさせてくるプロトアームΣ、最前列の逃げ場確保注意なプロトアームΩしてくるプロトの方が、鬼畜感は三者の中では一番高そうではある。



戦闘にあたっては、ダメージが通るコアが順次再生する2段階の膜によって守られており、まずこれをはがさなければダメージを与えられない点が非常に厄介。
現在がどの段階かは一目でわかるものの「いつ前の段階に戻るのか」は視覚的に判別不可能であり、露出したコアを狙って放った渾身の一撃が復活した膜に受け止められる事もしばしば。

複数ヒットするチップなどは効果的に膜を剥がせるので有効活用したいが、2段階の膜と本体は内部的にある種の入れ替わり処理を挟む必要があるらしく、処理の挟めない暗転チップだと複数ヒットの攻撃でも1段階しか剥がす事ができない点にも注意がいる。
ただ、ドリームオーラのように一定値以下のダメージを無効化する形ではなく「自動回復する見えないHPを0にする」のと同義の為、チャージショット連射や最悪強化したバスターの連射でもコアまで到達する事は可能。
ウッドスタイルのコガラシ、ガッツスタイルのガッツマシンガン、アクアスタイルのバブルショットといったチップを消費せずにまとまったダメージを出せる攻撃は特に有効。

なお、プロトバグ同様根っこのようなものでパネルと接触しており、その緑色の穴部分により、前作のゴスペルと違ってエリアスチールは通用しない。
ただし、このマスはグラフィック的には見えないだけでステージ系チップの効果はきちんと機能しており、プロト本体にもアイスパネル+電気属性チップといったコンボはしっかり通用する。
また、ダメージを与えても無敵が発生しない特性上、一定時間チップ攻撃を使い続けられるゼータ系のプログラムアドバンスが非常に効果的。
中でも一回3連射であっという間に2段階の膜を剥がせるゼータキャノン系はお手軽な上に、一歩も動かず最大効率で攻撃できるため特に有効。

同じく多段ヒットで火力も十分なゼータヨーヨー系も同様にして強力だが、こちらはプリズムをプロトの目の前に設置する事で凄まじい勢いで連射が可能となり、更なる効果が見込める。
チップ単体では、ほぼ同様の特性を持つランダムメテオも強力。ざっくりとはいえ狙ってくれるおかげで、動かないプロト相手なら高い的中率が期待できる。破壊されないよう、設置場所にだけは要注意。
更に近年では、ヘビーシェイク系チップのバグを用いた戦法で文字通り瞬殺する方法も編み出されている。プロトはある程度ダメージを与えるまでは攻撃パターンが少ないので発動も超お手軽。
プロトの両腕は置物判定があり、ライトニング系で両腕2本分のダメージを与えることができる。
詳細は当該チップのページにて。

と、このように防御力の高さで苦戦させられたプレイヤーが多い一方、『3』ではプロトへの対抗手段も多く、効率良くダメージを与える手段が豊富なことから初見あっさり倒せてしまったというプレイヤーもいるため、人によって強さの印象が変わるラスボスでもある。



【使用技】

デビルハンド
プロトの右手(奥側の手)がロックマンの縦列を上から引っ掻き、その後左手(手前側の手)がロックマンと同じ最前列横列に現れまっすぐ突く。
この行動は3回1セットであり、3連続で「横→縦」の順番に動くことで回避できる。
ちなみに、横に飛ぶ左手だけは最前列に何かしらの置物を置いておけば、手が移動出来ないため攻撃を中断させることが出来る。
ブレイク性能ソード性能を備えており、シールド系プログラムやカゲブンシンやメットガードやカースシールドで防御できない。インビジブルやユカシタモグラやカワリミならOK。

ゴッドハンド
SP版のみが使用してくる技。金色に光るデビルハンド。
右手はロックマンを狙わず最前列固定となるが、エリアスチールの効果を持っている。
横に飛来する左手は、移動個所を毒沼パネルアイスパネルに塗り替えてくる。
地味に飛来スピードもデビルハンドより速く、ダメージも高い。
ただし攻撃範囲や飛んでくる順番などの基本的な性質は同じなので、同じように横→縦で良ければ良い。
そもそも最前列に攻撃が集中するので、エリアを奪われるのを気にしないのならば最後列で避けていればいい。
但し、後述の大技には何かしらの対策が欲しい所。

リバースバルカン
両肩から銃口が現れ、ロックマンのいるマスに直接バルカン砲を連射する。
一発のダメージ自体は少ないが攻撃間隔が短く、常にロックマンのマスを追尾してくる。
のけぞりもショートインビジブルも発生しないため、回避がうまくいかないと連続ヒットしてしまう。
なお撃ち込まれるマスが穴パネルだった場合はダメージを受けないため、エアシューズがあるとノーダメージでやり過ごせる。
パネルを撃ち抜くため、ユカシタモグラ系では防げずダメージ蓄積なため注意。多段ヒットなためカースシールド系とかも一発分しか防げないからダメ。~オーラ系は有効。

レッドアイズデリート
プロトの目がエネルギーチャージをした後最前列中央マスにレーザーを放ち、そこから最前列縦3マスと中央横一列の横向きT字型に衝撃波を発生させる攻撃。
攻撃範囲のうち、最後列中央のマス以外をヒビパネルに変化させる。
着弾点と攻撃範囲が完全固定であり、穴パネルだと完全無効化が可能。
チャージしているのが見えたらすぐに上下の列に避難し、エアシューズ装備などで余裕があれば最前列中央を穴パネルに変えておくのも良い。
この技は、ブレイク性能とは別に「置物を耐久力を無視して消去する」という性質を持っている。
「ガード性能・耐久500」を誇るルークですら問答無用に消し去ってしまうので注意。
意味は特にないが、この技の発射中にプロトを倒すとカウンター扱いとなる。
着弾点はユカシタモグラ系だと撃ち抜かれる。また、エアシューズ抜きでヒビを穴にした場合、プロトアームΩの爆風から逃げられなくなるため注意。

プロトアームΩ
HPが半分以下になると使用してくる、初見殺しともいえる大技その1。
プロトの膜が完全再生され、そのうえでブレイク性能のある大型ロケットを召喚。
一直線に飛ばしてくるのだが、直撃した場合は周囲1マスに誘爆する。
画面外まで到達すると最後列2マスに爆発が起こる
どちらにせよ、ロケットが見えたら上下列の最前列へと移動する必要がある。
[シールド系プログラム]]等では防御不能…とは限らず、爆発にはブレイク性能がないため、防御できる。
SP版だと、前述のゴッドハンドで最前列を奪われているとインビジブルなどを使わないと回避不可能の攻撃となってしまうので注意。
ダメージが大きく攻撃範囲の広さもさることながら、現在の状態に関係なくプロトの膜が元に戻るという点も厄介である。
『5』でも、オメガロケットとして再現されている。ただし誰がプロトのデータから作ったかは謎。
(残留思念?)

プロトアームΣ
HPが半分以下になると使用してくる、初見殺しともいえる大技その2。
プロトの膜が完全再生され、そのうえで電極を召喚。
「横一列に電撃」と「上下の列に枝分かれする電撃」を10回分繰り返して放つ。
ちなみにこの攻撃自体は電気属性ではなく、無属性の攻撃である。
電極に一定以上のダメージを与えると中断させることができる(700程度)。
テンポよく上下に往復しないと回避できないのもそうだが、こちらもプロトの膜が元に戻るのが厄介。
破壊しても二度と使ってこないわけではないため、プロトアーム破壊にチップ浪費してもムダ。
リズムゲームみたいなかわしにくい鬼畜っぷりゆえか、キラーズビームと違いインビジブルOK。あえていえば、カワリミよりもホーリーパネルオーラがいいか。

このボスのデータを収めたチップとして、プロトアームΣプロトアームΩオメガロケットがある。

ゲーム版ではインターネットそのものという壮大な存在であるが、ナンバリングタイトルのラスボスの中で唯一、アニメには登場しなかった(ただしBEAST7話の発言から、存在はすると思われる)。
プロトはアニメには出てこないが、アニメ版キャッシュがプロトの代わりに、データの全てを吸収して自分の一部にしようとした。

漫画版では、鷹岬 諒版とあさだ みほ版の両方に登場する。

鷹岬 諒版ではゲームと同じく初期型インターネットそのものであり、プロトの反乱もより詳細に描かれているが、体内でフォルテフォルテGSとして復活させたのち、フォルテに破壊されてしまった。
何らかの理由で闇の電脳世界との出入口になっていたらしい。

あさだ みほ版では初期型電脳世界そのものではなく電脳世界を管理するプログラムという設定だった。作品が『4』部分の序盤で打ち切られたため、扱いとしてはラスボスに近い。
暴走して電脳世界の全てを取り込もうとし、Dr.ワイリーの虚像で新生WWWを立ち上げ、フォルテGSフォルテと分離させるなど暗躍するが、伊集院炎山からバリアブルソードを受け取った熱斗とロックマンの特攻に敗れた。

+ タグ編集
  • タグ:
  • 無属性
  • ボス
  • EXE3
  • プロト

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月28日 21:57

*1 ライト博士の作った最初の戦闘用ロボである点に由来して「プロトマン」という名前だった為。エグゼシリーズの彼にとっては何の脈絡もない命名になってしまったが……

*2 ちなみに、海外では「α(アルファ)」という文字は『最初・始まり』という意味で記述される事もあり、初期型インターネットとしてある種のダブルミーニングになっている