れいむ・まりさ種のみ登場
初投稿なんでかなりソフトです
意見とか感想、批判云々あったら是非
虐待成分は多少あり、ただし虐殺はなし。そこら辺気に入らなかったら[戻る]をクリックして下さい













幻想郷・・・最早説明不要のこの世界の外れにとある村があった。

村の規模は辺鄙な寒村という程ではないが、お世辞にも賑わった村とは言い難かった。

その村でもやや外れにある家には男が一人住んでいた。

その男はいつものように畑仕事を終え家に帰ってきた、が、何故か家の戸が開いていることを不審に思った。

「はて、家を出た時はちゃんと閉めた筈だが・・・誰か留守の間に訪ねて来たんかな?」

そろりそろりと戸に近づくと中は何やら騒がしかった。

「・・りしてい・・ね・!」「うめぇ・・・っちゃうめぇ・・!」

中を覗くと男は唖然とした。

家の中が大凡一尺半(40~50cm程度)ほどの饅頭二匹と三寸(10cm前後)ほどの饅頭四匹に荒らされていた。

この饅頭、男はよく知らなかったが、最近村で畑やらを荒らしているゆっくりという生き物らしい。

後で分かったことだが、どうやらまりさ種とれいむ種のつがいで各々二匹づつの子供の家族であったそうだ。

実際、畑仕事で生計を立てていた男も話くらいは聞いていたが、畑が森から離れていたため、被害に遭ったことはなかった。

男が中に入ると饅頭どもは一斉に「「「ゆっくりしていってね!!!」」」と叫んだ。最も、全くゆっくりできそうな雰囲気ではないが。

そして矢継ぎ早に大きい饅頭二匹が「ここはれいむたちのおうちだよ!!」「しらないおじさんはゆっくりしてないでとっととでていってね!!」

などと家主に向かって盗人猛々しいことを平然と言いだす始末、そこしシビれる、憧れるゥ!

男はゆっくりというものがどういうものかよく知らなかったので、ここは穏便に済まそうと説得を試みた。

「んー、あのだなぁキミ達、ここはおじさんの家なんだから勝手に入ってきて食い物を食べ散らかすのはどうだい?

おまけに入ってくるや否やおじさんに出てけとはどういうことだい?」

しかし相手は所詮饅頭である。

「ゆ?おじさんばかなの?れいむたちがみつけたんだからこのおうちはれいむたちのゆっくりプレイスだよ!!」

「そうだぜ!しらないジジイはたべものをおいてとっととでてくんだぜ!!」

「ゆっくりできないおじしゃんはおかちをおいてでていっちぇね!!」

話にならない・・・

男は家を出ると後ろでは饅頭どもが「ゆっゆっゆっ!バカなにんげんをおいはらってやったんだぜ!!」

などと実に腹立たしいことを言っている。

今までゆっくりの被害らしい被害に遭ったことのない男は途方に暮れて長の家を訪ねることにした。




―所変わって村長宅―

長の家に辿り着いた男は経緯を報告しどうしたらよいのか助言を請うた。

初老の長は聞くや否や口を開き、「簡単な事じゃ、ゆっくりなんぞ所詮害獣じゃから出会い頭にでも踏みつぶしてやりゃええんじゃ。」

と躊躇なく残酷なことを口にした。男は他の村人達と同じく温厚な長を慕っていたので少々この考えられない言葉に戸惑った。

だが長は続ける。

「お前さんは今回が初めてだと言うが、村の者は結構な数がゆっくりの被害に遭っとるんじゃ。

畑にトラバサミを仕掛けたり、落とし穴を掘ったり、家の食い物は全部蔵にしまったりしての。

じゃがそれでも被害は多少なりとも出る。ならば他の害獣同じく駆除してしまうのが一番ええんじゃ。」

男はそれでも殺すことには躊躇した。

「殺さないで追い返す方法はありませんかねぇ、長。二度と家に近づかないようにした上で。」

「やれやれ、お前さんは本当にやさしいのぉ、まぁないわけじゃあないが・・・奴さんは相当の阿呆揃いでなあ、

何度同じことをやっても懲りるってことを知らんのじゃ。だから殺すに越したことはないぞい。」

長は渋ったが、やがて男に殺さずに追い返す方法をいくつか教えた。




―再び男の家―

男は家に帰ると二匹のでかい饅頭は更に食い散らかした上で何やら盛っていた。

男は家に上がり真っ赤になりながら絶頂を待っている二匹を引っぺがして壁に投げつけてやった。

「ゆべっ!!クソジジイなにするんだぜ!!まりさとれいむのすっきりー!をじゃましないでほしいんだぜ!!!」

「そうだよ!!バカなジジイはさっさとれいむたちのおうちからとっととでていってしね!!」

だが今度は男も負けてはない。

「お前らみてーな饅頭に構ってやる暇なんて一時もねぇんだ!

今すぐ俺ん家を出ていけば何もせんといたるさかい、さっさと出て行かんかい!!!」

「わけわかんないよ!!ここはまりさとれいむがみつけたおうちなんだよ!!しらないジジイはとっととでていってね!!」

「しょうだしょうだ!しりゃにゃいじじぃはゆっくりちねぇー!!」

腹立たしいこと極まりない。饅頭どもは男の足に体当たりを仕掛けてきた。

無論、たかが饅頭の体当たりなど痛くも痒くもないわけだが。

男は足に群がるゆっくりをまとめて蹴飛ばした。

「ゆべち!!」「ぎにゃっ!!」

どうやら今の衝撃で二匹ほどの子供が餡子を吐いて動けなくなったようだ。

だが男はそんなこと気にもとめず、ツカツカと親二匹のもとに歩み寄ると二匹の帽子とリボンを取り上げた。

二匹とも気を失っていたが、取られるとすぐに目を覚まし男を罵倒し始めた。

ゆーゆー騒いでいたが男は気にも留めず、飛び散った四匹の子供からも同じように取り上げると、

竈の中に帽子やリボンを放り込み、火をつけてしまった。

「ゆ゛があああああああああ!!!!でい゛ぶの゛がわ゛い゛い゛お゛リ゛ボン゛がああああああああああああ!!!!!」

「なにするんだぜグゾジジイ゛イ゛イ゛イ゛ィィィィィィ!!!!」

なにやらわけの分からないことを叫び始めて一層体当たりを強める。

だがそんなことも気にせず男は薪を火にくべ、少し遅い夕食の準備を始めた。

わざとらしく親ゆっくりの方を向いて、

「あ?お前らまだいたのか?おじさんは忙しいからガキども連れてとっとと山へ帰んな。」

「ふざげるな゛ああああああああああああ!!れいむたちのお゛リ゛ボン゛がえぜえええええええええええええ!!!」

「じね!!!グゾジジイはゆっぐりじねええええええええええ!!!」

そんな罵倒も気にせず餡子吐いて「ゆ゛っ・・ゆ゛っ・・」と痙攣している子供を掴むとポイっと家の外へ放り投げた。

そして二匹の親をもう一度戸に向かって蹴飛ばして啖呵を切った。

「いい加減ゆーゆーるっせんだよゴミ野郎が!!これ以上言わしたらお前らまとめて焼いて食うぞ!!!」

そういうと半ば白目を剥いた二匹もまとめて子供のいる辺りへ放り投げてやった。

男はピシャッと戸を閉めるとようやく夕食を口にし始めた。

食糧は大分食い荒らされていたが、今年は米も豊作で他の村人からも幾らかは都合も付けて貰えそうだったのでさほど気にしなかった。

外ではしばらく戸に打ちつけるような音が鳴っていたが、男が戸を足で思いっきり蹴ってやると静かになった。

「連中が食い散らかしたカスは焼いて畑にでも撒くか・・・」

ようやく男はいつもどおり平凡な夜を取り戻した。




―森の中―

森の中では傷ついた六匹のゆっくりたちがほうほうの体で山を登って巣を目指していた。

季節は既に寒さが身に凍みる初冬、冬籠りの準備もろくに出来ていない彼らを待つ過酷な運命は火を見るより明らかである。

どのゆっくり達にも帽子はなく、巣や群れに帰っても爪弾きにされるか悪ければ殺されてしまうだろう。

どちらにせよ愚かにも人里へ入ったゆっくり達は男が帰るよう諭した時点で運命は決まっていたのかもしれない。












Fin


描写がイマイチ甘かったかなーと書き終えて思った。
やはり素人作品、精進していける所はとことん精進していきたい所です。



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最終更新:2022年05月19日 13:38