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《【雷鳴の魔術師】サンダーマジシャン VS 『剛拳王』ランバ》
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aioricharabattle
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《【雷鳴の魔術師】サンダーマジシャン VS 『剛拳王』ランバ》
年中雨が降りしきる湿原——空は厚い雲に覆われ、冷たい雨が絶え間なく降り注ぐ。湿った空気は重く、地面は泥に覆われてぬかるんでいる。雷鳴が遠くで響き、空に閃光が走るたびに二つの影が照らし出された。
片や、全身に紫電を纏う伝説の魔法使い——【雷鳴の魔術師】サンダーマジシャン。その口元には狂気を帯びた笑みが浮かび、掌には絶えず雷光が踊っている。
「俺が水に弱いって聞いてこんな所を選んだみたいだが、その考えは大間違いだぞ?」
対するは、人類最強の拳闘士——『剛拳王』ランバ。豪雨をものともせず、分厚い筋肉に滴る雨粒を拳で払う。拳を軽く握りしめるだけで、関節が鳴る音が雷鳴と重なった。
「水も雷も関係ねえ。俺はただ拳でお前を沈めるだけだ。」
その言葉に、サンダーマジシャンは口角をさらに上げる。湿原を走る雷のように、彼の魔力がさらに激しく唸った。
「ならば、見せてやろう——サンダーボルト!!」
雷光がほとばしり、サンダーマジシャンの掌から放たれた電撃がランバ目掛けて一直線に襲い掛かる。湿地の水気を帯びた空気を通じたことによってその威力は広範囲に広がっており、回避は困難に見える。
「おせえよ。」
ランバは低く呟き、右拳を固く握る。そして——
「剛打・龍殺!!」
右拳が振り下ろされると、周囲には轟音が響き渡った。その一撃は雷撃が直撃する前に空気を震わせ、電撃の軌道ごと吹き飛ばした。湿原の地面に深い裂け目が走り、泥が激しく跳ね上がる。
「ヘッ、最強の雷魔術師サマのくせにその程度か?」
ランバには一切のダメージは見られない。しかし、サンダーマジシャンの表情は狂喜に満ちていた。
「面白い!!じゃあこれはどうだ、ボルテックスブースト!!」
雷鳴と共に、サンダーマジシャンの全身に電撃が纏われた。次の瞬間、稲妻のようにジグザグに走り回り、雷速でランバの周囲を駆け抜ける。雨によって彼の纏った電気は常にスパークしており、ランバは立っているだけでピリピリとした痛みを感じる。
「そんなスピード、俺には止まって見えるぜ!」
ランバは瞬時に体を沈め、拳を下段に引き、爆発的な力を込めて蹴りを繰り出した。
「剛斬・神脚!!」
雷の軌跡を追うように繰り出された蹴りは、サンダーマジシャンの姿を確かに打ち砕く。だが、
「バーカ!そっちは本体じゃねぇよ!」
水飛沫が爆ぜるなか、サンダーマジシャンの本体は既にランバの背後に回っていた。
「ライジングスマッシュ!!」
右足に電力を集中させた蹴りが、ランバの背中を直撃する。瞬間、稲妻が肉体を貫き、轟音が鳴り響いた。ランバの背筋から煙が立ち上る。
「グッ……効くな。」
膝をつきかけたランバだったが、拳を大地に叩きつけ、強引にバランスを保つ。体からは湯気が立ち昇り、その目は一層鋭さを増していた。
「俺のライジングスマッシュを受けてそこまで余裕がある奴は久しぶりだぜ。」
サンダーマジシャンは目の前に立つ強者の存在に底知れぬ喜びを感じていた。こいつになら自分の全力をぶつけられるかもしれない。
「冥土の土産に良いこと教えてやるよ。俺の弱点は確かに水だが、正確にはそうじゃない。」
「"純水"不純物の含まれていない純粋な水は絶縁体であり、一切の電気を通さない。」
「"純水"不純物の含まれていない純粋な水は絶縁体であり、一切の電気を通さない。」
「しかし、こういう雨や水たまりなんかには大気中の二酸化炭素やカルシウムなどの電気をよく通す不純物が混じっている。」
「つまり、このフィールドは一見俺にとって不利に見えて実際はかなり有利ってことさ。」
「つまり、このフィールドは一見俺にとって不利に見えて実際はかなり有利ってことさ。」
サンダーマジシャンの講釈が終わり、再びファイティングポーズをとる。対するランバも長話にイライラしながら拳を構える。
「聞いてもねぇ事を長々と喋りやがって。男なら口より拳で語りやがれ。」
ランバはそう言い捨てると、拳に力を込めて一気に殴り掛かる。
「剛連打・龍塵殺!!」
一撃一撃が龍を屠るほどの威力を有している打撃が無数に放たれる。拳圧だけでも雨雲を消し去る勢いだ。
「ラッシュの速さ比べか!乗った!ハイボルテックスブースト!!」
連続使用によって彼の肉体には電気が良く馴染むようになり、雷の伝達速度も向上する。音を置き去りにするほどの速さの拳が何発も何発も放たれる。
ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!
拳が幾度となくぶつかり合い、周囲には火花が散る。戦いの余波によって周囲の草木は吹き飛ばされ、もはやかつての面影は残っていない。
「剛斬・神脚!!」
「ライジングスマッシュ!!」
「ライジングスマッシュ!!」
お互いの渾身の一撃が正面から直撃し、誰もが一瞬空間が歪んだように錯覚した。両者共に余力は少なく、決着の時は近いように見える。
「これで終わりだ——ファイナルボルト!!!」
サンダーマジシャンが叫ぶと、残っている全魔力を電気に変換し、紫電が彼の周囲に渦を巻き始める。湿原の水たまりがビリビリと震え、稲妻の柱がいくつも空へと駆け上がった。雷の嵐が生まれたかのような光景だった。
「いいじゃねぇか!最後の男比べといこうぜ!!」
「いいじゃねぇか!最後の男比べといこうぜ!!」
ランバは己の肉体を極限まで高め、筋肉が膨れ上がる。血管が浮き上がり、彼の体からは蒸気が勢いよく噴き出す。まるで猛獣のような咆哮が、湿原を震わせた。
「剛躯・神菱!!全力全開だ!!!」
全身の筋力を限界まで引き出したランバは、サンダーマジシャンに向かって突進する。その拳が、雷電の嵐と激しくぶつかり合う。紫電と筋肉のぶつかり合いが、湿原全体に衝撃波を生んだ。
「 「ウオオオオオ!!!」 」
両者の技が炸裂した瞬間、雷と拳の爆発が重なり、轟音が天地を揺るがす。
雷撃と蒸気が入り混じる中、立っていたのは——サンダーマジシャンだった。
「こんなに燃える戦いは久々だったぜ。」
水たまりに倒れたランバは分厚い筋肉によって体内の重要な器官は守ったが、外面の筋繊維はほとんど焼き切れている。
「あぁ、俺もだ。この戦いで死ぬなら本望だぜ。」
そう言い残すと、彼は長きにわたる最強の座から降りた。その称号を人生最高の好敵手に託して……。
勝者——【雷鳴の魔術師】サンダーマジシャン