あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
《鈴木スズキ VS ヴォルター・グランツ》
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aioricharabattle
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《鈴木スズキ VS ヴォルター・グランツ》
地平線まで続く何もない平原。
吹き抜ける風の音すらも、戦いを前に沈黙していた。
吹き抜ける風の音すらも、戦いを前に沈黙していた。
そこに対峙する二つの影。
一方は、笑みを浮かべた不気味な男――鈴木スズキ。
そしてもう一方は、鋼の意志を秘めた戦士――ヴォルター・グランツ。
そしてもう一方は、鋼の意志を秘めた戦士――ヴォルター・グランツ。
「…戦場で名前を聞く趣味はないが、一応訊いておこう。名は?」
グランツの声は低く、冷えた鋼のように揺るがない。
「スズキだよ!スズキのスズキによるスズキのためのスズキさ!」
スズキの声には一切の迷いがなく、心の底から狂っていることが読み取れる。
「……理解不能だな。だが、正体が分からぬ敵ほど危険だ。」
グランツは腕時計型デバイスを起動し、銀色のメダルを嵌め込む。
「変身――ガルドチェイサー!」
閃光と共に白銀の装甲が彼の身体を包み、眼光が蒼く輝いた。
その姿はまさに鋼鉄の守護者。
「へえ~、かっこいいじゃん。でもそんなピカピカの装甲も、スズキの前ではただの鉄くずだよ。」
「黙れ狂人。俺の仕事はお前を止めることだ。」
ガルドチェイサーはその自慢のパワーで地を蹴り、凄まじいスピードで間合いを詰めた。
白金の拳を振るい、鈴木スズキの腹部を狙う――
しかし、その攻撃は直前で避けられてしまった。
「おっとっと!惜しい惜しい!でもその拳、なんだかスズキのエンジンみたいに熱かったよ!」
「ふざけるな…」
ガルドチェイサーの眉間に皺が寄る。
まるで本当に戦っているのかすらもわからない得体の知れなさが恐ろしい。
「潰れろ。」
ガルドチェイサーは近くの岩にグラップリングフックを突き刺し、それをスズキに向けてぶん投げる。
ドンッ!
投げられた岩はスズキの顔面に確かに命中し、鈍い音と共に砕け散った。
「いったーい!でも、このスズキ製の傷薬を塗れば一発だぜ!」
スズキは懐から謎の薬品を取り出し、それを一心不乱に顔に塗りたくる。
「…何を考えてやがる。」
歴戦のガルドチェイサーと言えどもこのような奇怪な相手は初めてのようで、中々ペースをつかむことができない。
「さぁ、傷も回復したことだし、君もスズキにならないかい?」
その言葉の通り、先ほどの攻撃で受けたダメージは既に回復しており、彼の発言がハッタリでないことが把握できる。
「…ただの狂人ならまだマシだったんだがな…」
ガルドチェイサーはため息をつき、この状況に完全に辟易している様子だ。その瞬間、ふと視界の端に映る地平線の影が車のロゴに見えた。
「……今、何が……?」
「見えてきたでしょ?世界が……スズキに満ちてきたんだよ。」
鈴木スズキの声は、耳に粘りつくようだった。
(こちらの認識を侵す……これが奴の能力か)
グランツは瞬時に距離を取る。視線を下げ自身の足元を確認してみると、装甲のプレートがかすかにスズキのロゴのような模様に変質していた。
グランツは瞬時に距離を取る。視線を下げ自身の足元を確認してみると、装甲のプレートがかすかにスズキのロゴのような模様に変質していた。
「……これは面倒だな。」
この謎の怪異を解消するにはさっさと決着をつけるのが有効だと判断し、再び攻撃を仕掛けに出る。
シュッ!
右腕のグラップリングフックが発射され、地面に突き刺さる。 そのまま引っ張られる勢いを利用して、ガルドチェイサーは高速移動しながら鈴木スズキの背後に回る。
だが、スズキは首を180度回転させながらその動きを目で追い続ける。
「遅いよ。その程度でスズキの加速力に敵うわけないじゃん。」
本来なら背後からのクリーンヒットとなるはずの一撃も、スズキには容易に回避されてしまった。
「チッ、化け物め。」
ガルドチェイサーは舌打ちしながらも距離を取って体勢を立て直す。
ピンチの時ほど冷静に。それが彼の信条だからだ。
「ならば……これならどうだ。」
今度は両腕のフックを地面に撃ち込み、全力で体を引き絞る。
「ガルドストライク!!」
スリングショットの要領で解き放たれた彼の身体は、白銀の弾丸となって鈴木スズキへと突き進む。
ドガァァン!!
今度こそガルドチェイサーの攻撃は確かにスズキに命中した。爆風が巻き起こり、平原に深く刻まれる衝撃の跡。塵が舞い、辺りの空気が震えるのがわかる。
「……終わったか?」
そこには一種の願望も込められていた。これ以上のスズキとの戦闘は何がどうなるのか一切予想がつかない。
しかし、現実は非情だ。先ほどの攻撃地点から1つの影がひょっこりと現れる。
「すごいね!でもその突進、完全にスズキの四輪駆動っぽかったよ!」
そう、影の正体はもちろんスズキだ。
「やっぱり君はスズキの名にふさわしい人間だ。」
彼はガルドチェイサーの必殺技を受けて尚、その態度を崩さない。
(スズキ、スズキ、スズキ)
ガルドチェイサーの心の奥底に入り込むノイズ。 彼の冷静な判断力がわずかに濁る。
それと同時に装甲に浮かび上がる“SUZUKI”の文字――。
「……ッ……侵食が進んでいる。」
ここまで来たらスズキになってしまうのも時間の問題だ。
「君はもうスズキの仲間だよ……ね?グランツ・スズキさん?」
「……俺は……ちが……う……っ……」
膝をつき、グランツは頭を抱える。
(だめだ……自己が、崩れる……)
だがその瞬間、今までの戦士としての記憶が彼の脳裏をよぎる。
異世界の敵と死闘を繰り広げた幾多の戦場、背中を預けて共に戦った仲間たち、泥に塗れ血に汚れながらも守った命。
それら全てが彼を彼たらしめる証明となり、確固たる存在の印として残っているのだ。
それら全てが彼を彼たらしめる証明となり、確固たる存在の印として残っているのだ。
(俺は…俺は……)
「俺は……ガルドチェイサー、ヴォルター・グランツだ!!」
彼は気合いと根性で何とか立ち上がり、両腕のフックを交差させる。
シュンッ!シュンシュンッ!!
またしても地面にフックを突き刺し、体を捻ってパワーをチャージする。
「今まで散々おかしくしてくれたからな。デカいやつをお礼にプレゼントしてやる。」
極限まで引かれきったフックを一気に解放。ガルドチェイサーの体がさらに輝きを増し、全てを貫く究極の光としてスズキを滅さんと突っ込む。
ドゴンッ!
痛々しい打撃音が響き、命中と同時にスズキの身体が凄まじい勢いで吹き飛ばされる。
「まだ終わりじゃないぞ。」
ガルドチェイサーは吹き飛ぶスズキの体にフックを巻き付け、強烈なGを浴びせながらも再びこちらに引き寄せる。
「オラァ!」
引き寄せられる勢いを利用したカウンターパンチが炸裂し、スズキの体はついに地面へと倒れ伏した。
「す……スズ……」
「俺は決して揺るがない。」
白銀の戦士が背を向けたその瞬間、鈴木スズキの気配が完全に消えた。
「スズキの布教は地獄でやってろ。」
勝者――ヴォルター・グランツ