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命題に翻弄される者たち

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命題に翻弄される者たち ◆.pKwLKR4oQ



綺麗な夜空の下、キメ細やかな砂が敷き詰められた砂浜を寂しく歩く人影が一つ。
彼の名は天童世死見。
彼には一つの命題が下されていた――『2008年10月6日2時までに誰か一人でも命題をクリアしないと天童が即死亡』
現在時刻は1時50分。
もう残り時間は10分しかない。
天童は既に生を諦めていた。
ここに来てからというもの会う者皆全て自身に下された命題をクリアできない者ばかり。
あのセルも自身に下された命題をクリアするべくどこかへ行ってしまった。
手土産に自分のデイパックをセルに与えた。
もう自分には必要ないだろうから、セルが命題をクリアできる助けになるかもしれないと思ったからだ。
目の前で宿敵・孫悟空の末路を見せられては、如何にセルと言えども命題の効果を無視する事は出来なかった。
あれから出会った参加者は一人もいない。
天童は最期に静かに海の傍で逝きたいと思ったから、こうして海まで足を伸ばしたのだ。

「はぁ、あと10分か。それにしても月って綺麗だなぁ」

今宵の月は満月。
地上へと燦燦と月光が降り注いでいる。
その光景は幻想的であった。
こうしていると殺し合いなど嘘のようだった。
ふともうすぐ自分が死ぬという事すら嘘のように思えてくる。
だが、それは単なる現実逃避。
時計を見れば時刻は1時57分――残り3分ではウルトラマンが来てもギリギリだ。

「仕方ないか。俺には「あの、すいません」」

天童がいきなりの声に驚いて振り向くと、そこにいたのは白いドレスに身を包んだ可憐な少女だった。
彼女の名はユーフェミア・リ・ブリタニア。
残り時間は3分だが、上手くいけば十分間に合う。
藁にもすがる気持ちで天童は急いでユーフェミアの分の命題を取り出す。

「……えっと……2時までに殺し合いに乗る――って、いきなり言われて『はい、わかりました』なんて言う訳ないバイ」
「あの、あなたは日本人ですか?」
「え、はい、そうですけど――」
「虐殺です」

その一言が引き金だった。
彼女は後ろ手に持っていた鉈を袈裟掛けに天童めがけて斬り降ろした。
鉈の刃が走った後、天童の左肩から右脇に掛けて赤い線が鮮やかに走る。
そして、その線に沿って赤い血がとめどなく天道の身体を伝い落ちていく。
天童は砂浜に崩れ落ち、砂浜には赤いグラデーションが描かれた。
薄れゆく意識の下で天童が目にした時刻は――1時59分。

「なぜだ……2時までにユーフェミアは命題をクリアしたのに……なぜ俺が死ぬんだ!?」

彼は最後まで気付かなかった。
『2008年10月6日2時までに誰か一人でも命題をクリアしないと天童が即死亡』
確かにこの命題はクリアされた。
だが、クリアしたからといって未来永劫生存が約束された訳ではない。
それはつまりこの命題による死亡が無くなっただけ。
つまりは天童の死は命題とは違うところで行われた、それがここにある事実だ。
だが、そんな事はこの場にいる二人には分からなかった。


天童は分からなかった。
自分がなぜ死ぬのか。
最後までその理由に思い至らなかった。


【1日目 黎明/C-10 砂浜】
【名前】ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ
【服装】血染めのドレス
【装備】竜宮レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、サブマシンガン@現実
【状態】健康、「日本人を殺せ」ギアス継続中
【持ち物】支給品一式×4、スザクの騎士章@コードギアス、不明支給品(本人確認済み0~2、秋月の物1~3、雪村の物1~3)
【思考】
 1:日本人は皆殺しです。
【備考】
※コードギアス1期stage23の行政特区日本式典会場での虐殺の最中からの参戦です。
※放置されていた沙英、秋月茗子、雪村愛音のデイパックを回収しました。
※沙英の不明支給品は鉈と騎士章のみでした。


 ◆


――そして一方その頃。

「おい、貴様の持っている銃で私を撃ってみろ」
「え、はい。では、バキューン☆」
「ガッ――……バカ、な――」

セルの受け取った命題には次のような文が記されていた。
『2008年10月6日2時までに銃弾を受けて耐える事が出来なければ即死亡』
彼はこの命題をクリアするために銃を持っている者を探していたのだ。
そしてようやく見つけた者に自分を撃つように依頼して――そして死んだ。
頭に2発、心臓に2発。
偶然にもこれはコロラド撃ちという必殺の撃ち方になっていた。

セルは銃弾ぐらい受けたところで自分が死ぬはずがないと信じていた。
そうセルは信じていたし、事実その考えは正しかった――ここで無かったならば。
不運にもここにいる者の中にはその強すぎる力を制限されている者がいた。
不死の能力や変身能力などがそれに当たる。
そしてその制限はセルの肉体にまで及んでいた。
銃弾を受けても普通に死ぬ程にまでにセルの強さは制限されていたのだ。

セルは分からなかった。
なぜ自分が死ぬのか。
最後までその理由に思い至らなかった。


【1日目 黎明/D-9 伝説の木から少し離れた場所】
【名前】音無可憐@おそるべしっっ!!!音無可憐さん
【服装】自前の木の着ぐるみ(略して木ぐるみ)
【状態】健康、脳みそ以外は至って正常
【装備】デザートイーグル(3/9)
【持ち物】支給品一式×3、はさみ、コンドーム、不明支給品2個
【思考】
 1:大好きなグンジィー(武田軍司)を探す……のだ☆
 2:グンジィー以外の男や同性は邪魔なので問答無用で消す……のだ☆
【備考】
※平均以上の顔をした男は子供だろうとなんだろうとグンジィーだと勘違いしている。


【天童世死見@天国に1番近い男  死亡】
【セル@ドラゴンボール 死亡】



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血染めの虐殺皇女 ユーフェミア・リ・ブリタニア 希望は儚きライダーのために
無題(070) 天童世死見 GAME OVER
伝説の「キ○○○」の下で 音無可憐 情けは他人のためならず、なのだ☆
無題(070) セル GAME OVER


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