ひたぎエンド(アフター) ◆0zvBiGoI0k



#5 NEGOTIATION(交渉)――――――――――――――――――――――――――――



「改めて、名乗らせてもらおう。私はグラハム・エーカー。ユニオン所属のフラッグファイターだ」

「常盤台中学1年生白井黒子、風紀委員(ジャッジメント)ですの」

「直江津高校3年生、阿良々木暦。……吸血鬼もどきだ」

「神聖ブリタニア帝国皇帝騎士ナイトオブゼロ、枢木スザクです」

そんな少年の必死の葛藤は胸に秘され、生き残った4人はようやく揃って向かい合った。
和やかに親睦を深めるだけの余力も時間もない。片手間に食事を取りながら、各々が持つ情報を簡潔に交換していく。
その中で、早めに答えをハッキリさせたいことがあった。



「急いだ方がいいのは分かってるけど、やっぱこれはここで言っとかないと思うんだ。
枢木、お前の探してるルルーシュについてだ」

そう話を切りだす阿良々木暦。その態度を見る黒子の瞳が揺れる。
この場で最も休息が必要なのは阿良々木暦だ。身体的のみならず、精神的な傷があまりにも大きい。
それを考え黒子はもう少し休息を取ることを勧めたが、阿良々木がそれを拒否した。
時間がないと。自分ひとりの我儘で皆を待たせてられないと。
そんな、あまりにも理論的な解答を出してきたのだ。

思わず黒子は問いかけてしまった。「大丈夫なのですか」と。
それに対し、阿良々木は言った。



『全然、大丈夫じゃないよ。けど死にたくなるくらい、僕は生きていきたいんだ』



自分でもなに言ってんだか分かんないなと、消えてしまいそうな笑みで語るその姿。

達観してるわけでもなく、取り乱すわけでもない。
必死に取り繕うこともなく、絶望して思考を放棄することもない。
ただ悲しいと。彼女が死んだ事を悲しむ事以外に余裕がないんだ、今の彼は。
憎むことも怒ることも忘れてしまうほどに。
不安定で、傷だらけで、今にも折れてしまいそうなのに、それでも崩れることのない非常に微妙な境界に彼はいる。
そんな在りように、黒子は何も言えなかった。



「ルルーシュが殺し合いに乗っている……それはまず、ありえません」

「でも実際僕はルルーシュの仲間に襲われた。殺し合いに乗ってチームを組んでるって言ってな」

阿良々木の語る言葉に、スザクも内心動揺を隠せない。
嘘ではない。そもそもここでそんな不和を起こす種を作る意味がない。語られた内容は真実起こった出来事なのだろう。
そしてそれにより自分と、ルルーシュに疑いを持たれている。
場合によれば、ここで彼らと決別しなければならないやも知れない状況だ。
対処自体は不可能ではない。ここにいるのはどれも重態を負った者ばかりだし、ギアスも併用すれば勝てないこともない。
だがここでそんなことをしても意味がないのだ。
為すべきことを見誤ってはならない。至上命題は自分とルルーシュの元の世界の帰還。
体も弱り、単独で対抗できない敵がいる以上短絡的に敵を消せばいいだけでは済まない。

よってここで彼、阿良々木暦とルルーシュとの確執を取り除く必要がある。



「……実際にルルーシュがそう言ったのですか?」

「いや……ルルーシュは気絶してて、東横って子がそう言っただけだけど」

「それならその東横という人だけの考えかもしれない。
むしろ彼女のような危険人物を自陣に抱えて無駄な被害を出さないように上手くコントロールしているかもしれません」

「……やけに彼の肩を持つのだな。君との間にそれほどの信頼関係があるということかね?」

「それは……」

傍からグラハムが口を挟む。それ自体は阿良々木も黒子も考えることだ。スザク自身ですらそう思う位だ。
信頼を得られないのは明白、此方が開示する情報が余りにも少ないからだ。
今まで自分とルルーシュとの関係をひた隠しにしていたツケがここに回ってきたらしい。
だから、ここで切るしかあるまい。



「それは―――僕がブリタニア帝国皇帝を守るナイトオブゼロだからであり、
彼はそのブリタニア帝国第99代皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだからです」



「え――――――?」

「何と――――――」

「皇帝って、アイツそんな偉かったのか……」

初めて明かすその事実に、スザク以外の3人の顔が驚愕に歪む。
補足として、ブリタニア帝国には敵が多いこと、顔は公に出ているが率先して名乗りたくはなかったこと、
情報を集めブリタニアとは関係のない他世界の住人が殆どだと知って開示したと告げる。
―――日本を始めとした全世界に独裁を強いてきたのは黙っていた。この場では悪印象しかないだろう。

「そもそもルルーシュには優勝する―――ただ一人勝ち残るという選択肢がないんです。僕と彼は互いに生きて帰らねば意味がない。
2人で為さねばならぬことがあるからです。」

「それは、なんだね?」

「そこまでお話しする義務はありません」

グラハムの質問ににべもなく拒否する。ここから先のことは、それこそ本当に話す意味がない。
極秘任務と受け取ったのか、グラハムもそれは分かっていたようで特に不快に思うこともなかった。

「正直言って、僕とルルーシュが確実に帰れるのなら、僕はルルーシュ以外を皆殺しにする覚悟もあります」

臆面もなく本心を表す。3人の表情が一瞬にして強張る。

「……ですがそれが実現できる可能性は現時点で皆無だし、貴方達には命を救われた。そんな真似はなるべくしたくはありません」

これもまた本心だ。3人の表情は、複雑だ。

「だから、貴方達とルルーシュ達が敵対関係にあるというなら、僕はその間をとりなそうと思っています」

ルルーシュを生き残らせる。戦力を集める。その為の交渉役を務める。互いの利害は一致している筈だ。
これが、おそらく最大限の譲歩だろう。

「ルルーシュが優勝を狙ってないことは僕が保障します。ですから、あとは貴方達が決めることだ」

自分を信用するか否か。その決断をスザクは阿良々木達に迫った。
重要なのはルルーシュと阿良々木の2人が直接対面する機会を作ることだ。
ルルーシュのことだ。ギアスは絶対に他言していないだろう。そして自分が交渉事に持ち込むと言えばその意図にも間違いなく気付く。
面と向かって話をさせる口実さえ作ればその時点で同盟は締結だ。
極自然に振る舞い、「過去のわだかまりを捨て、手を組もう」と言えばいい。
交渉とは名ばかりの八百長だが、それを悪手とは思わない。
「生きる」ために、この同盟は必ず成立させなければならない。良識を捨ててでも、ゼロレクイエムのように。
何も彼らを切り捨てるわけではない。むしろ感情の行き違いで無用な同士撃ちを防ぐための上策といえよう。
……無論、使わないに越したことはないのだろう。桃色の背中を振り払うようにして、再び阿良々木暦と見合う。

「……けど、少なくとも東横は優勝狙いだ。それに平沢は、完全に僕を目の仇にしている」

「それについては出来る限り手を貸します。どの道僕にとっても敵になる存在だ」

「……そうじゃないんだ。ルルーシュ自身の考えがどうあれ、アイツは平沢を利用してるんだ。思いを奪われてしまってる平沢を……」

「無差別に彼女に暴れ回れるよりは被害は少なくなってる筈です。彼女自身もまだ生きている」

「いや、そうじゃなくてだな……」

平行線を巡る会話。それに終止符を打つべく黒子も口を出して行く。

「……もし、わたくし達とルルーシュさん達との対立が決定的になったら?」

「その時はルルーシュの側に付くでしょう」

躊躇いなく迷いなく、切り捨てるようにそう言った。
そこに余人が入りこむ余地は一切ない、確固たる意志だった。

「……では、そうならないよう尽力するしかないな。阿良々木少年」

「………………分かりました」

渋々といった感じで認める阿良々木。これで妥協するべきと分かってはいるのだ。
この場を切り抜けるために最悪平沢憂は切り捨てなければいけないと、状況が雄弁に物語っている。
それを防げるのは、悪かれ彼女と関わりを持つ阿良々木次第なのだという、新しい重みが増えたのを感じた。




 □



「さて……考えることは多くあるが今はとにかく時間が惜しい。細かい情報の交換は後にして、まずは現状の確認だけ行おう」

この中での最年長者としての責任か損傷が少ない身故か、自然と話の中心を執るグラハムの言葉に全員が頷く。

「まず我々の状況はお世辞にも万全とはいえない。
天江衣、私達の仲間が残るギャンブル船に戻ることに異存はないと思うが、目下の対策として先程私達が相対した敵について考えを巡らしておきたい」

敵。戦うもの。超能力者。一方通行(アクセラレータ)。
生き残るという共通認識を持つ者の中でこの最大の障害に対して無策というのだけは控えたい。
レベル違いとはいえ同じ学園都市に住む黒子と、しばしの間を同行し直接渡り合ったスザクの意見を元に具体案を構築していくことになる。

学園都市の超能力者7強において頂点に立つ超越者。物理法則のベクトルを自在操作。自分に向かう害意ある物質全てを自動反射する能力。
攻撃移動多種多様に応用可能。一切の隙のない万能性。それ故にかけられた時間制限。
攻撃を通す手段は三つ。
制限時間まで粘るか。反射できない攻撃をするか。『遠ざかる一撃』を与えるか。



「拳を瞬間的に離して反射させる……?そんなことが……!」

「コツは覚えた。次はもっと上手く当てられるでしょう。もっとも一度見せた以上向こうも最大限に警戒してくるでしょうが……」

明らかにされた反射の攻略法に黒子が戦慄する。
確かに理論としては筋が通ってるかもしれないが、そうと分かってそれが出来るか?
ましてや使用者は今の今まで半死人だった男だ。万全の状態だったのなら本当に一方通行を撃破できたのではないか。
頼もしさと恐ろしさを両立させた感想を持ちながらも、黒子は対話を乱さずに続けていく。

「……となると命題は、如何にスザクさんを接近させるかにかかってきますわね。
その為にはもうひとつ、彼の注意を引け付ける要素が必要ですわ」

それが真実なら一方通行への確かな攻撃手段を得たことになるが、それが敵に知れてる以上そう易々と近づけはしないだろう。
あくまで接近しての一撃しかできないスザクと違って向こうは無数の攻撃手段を持っている。
スザクが耐え切れたのは時間限界が近かったからこそだ。余裕があったのならより積極的な攻めに回られてしまう。
体力が戻り切ってない今の状態なら、なおのこと。

「そのためにこの銃の様な武器が必要というわけか。薬局と遺跡にはそれらしき武器は見つからなかったがギャンブル船なら、可能性はあるな」

手に持った奇妙な銃を手で弄びながらグラハムが答える。
銃から発せられた光からして、この銃はGN粒子を打ち出すものとグラハムは当たりを付けていた。
それは一方通行の世界になかった技術だ。それがおそらくこの銃がある程度通用した理由だろう。
だがユーフェミアの時に不発したようにもう残量が心許ない。薬局でも遺跡でもそれに類する武器がない以上、ギャンブル船が命綱となるだろう。

「やはり、船に向かうのが先決となりそうですね。すぐに向かいましょう。時間が経つほどわたくし達には不利ですわ」

まずはギャンブル船に急ぐ、というのが黒子の結論だった。
対策も、その準備も、それ以外の情報の共有にも、この場で必要となるのはスピードだ。
1分1秒の行動の早さが、今この状況の明暗を握る。それもまた全員の総意だった。






それを、ひとつの魔が水を差す。

「……?阿良々木くん、その通信機、繋がっていませんか?」

最初に気付いたのはスザクだった。緊張した空気に僅かに走る砂嵐のようなノイズを聞き分けた。
荷物の分配をする中で阿良々木に割り当てられた荷物からの漏れかけた音を頼りに、ギャンブル船の浅上藤乃と連絡がとれるレシーバーが出てきた。

「え?……あ、本当だ。えーもしもし、浅上か――――――」

『!阿良々木さんですか!?』

「浅上――――――!?どうしたんだ?」

そこから走る、浅上藤乃の狼狽した声が部屋中に響く。
鼓膜が刺激されながらも阿良々木が問い返す。

『天江さんが…………天江さんが、大変なんで』」

「今―――――――何と言った!」

ここで最速の反応を出したのがグラハムだった。ともすれば通信機上の浅上以上も剣幕で。
そこから天江衣の置かれた状況が伝えられる。
大会と称された、衣の世界の知人同士で行われた吸血麻雀。試合中、突然船の外から放たれた機械兵の砲撃。衣の負傷。
駄目押しに麻雀の敗北による大量の失血。意識もなく容態は危険域。輸血にはペリカが当然必要。現在持ち金0。





「どれほど――――――――――――――――――――」

災害の予兆のように、静かに震える声がかすれ出る。

「どれほど無力なのだ、私は―――――――――――!!!」

テーブルをあらん限りの力で殴った響く鈍い衝撃音と共に吐き出される絶叫ともいえる叫び。
その声に黒子も、阿良々木も、スザクも、誰もが瞠目せざるを得ない。
今まで多くの人の慟哭を目にしながらも、決して自身へ降りかかることのなく俯瞰するのみの立場だった。
本人は決してそう抱いてはいないだろうが、やはりそれは窺い知れぬ他人事であったろう。
それが、ここにきて遂に自身へ降りかかる。
グラハム・エーカーの、それは怨嗟にも似た己への咆哮だった。

「1度ならず!2度までも同じ過ちを繰り返すとはっ!ただの口約束すらも守れないというのか、私はっ!!」

常に冷静たれと言い聞かせていた自制が音を立てて切れる。
あの場所ならば安全だと、思っていたのか。そう高を括っていた結果既に一度危険に晒してるではないか。
彼女だけは守り通せると信じていた。いたいけな少女一人の心を支えるだけの力は待つと。それすらも驕りだったというのか。
だとしたら自分は、何一つ守れてなどいないではないか――――――!



「落ちついて下さい、グラハムさん!」

絶望に呑まれかけるグラハムに現実まで引き戻す声が聞こえる。
阿良々木暦だった。

「天江はまだ生きているんです!まだ……助けられるんです」

そうだ。生きている。失血だろうが瀕死だろうがまだ衣は死んでいない。
生きているなら、死んでないならやり直せる。
だから、出来ることがある筈だ。そう10歳は年上の男性を叱咤する。

「阿良々木…………暦……」

その言葉の意味するとこにグラハムは最大の不覚を悟る。
自分は何をしているのか。
たった今、最も大切な人を失った少年を前にし、自分は何故膝折れているのか。



「少し借ります。……浅上藤乃。僕は枢木スザクという」

知らず、壊れそうなほどレシーバーを握り締める阿良々木からスザクが取り上げ通信を続行させる

『え?枢木さんって……あの………』

「言いたい事は後で訊こう。それよりこの事態の収拾が先決だ。
ペリカなら僕らが持ってる。輸血1人分なら十分に足りるだけの額はあるだろう。車で飛ばせば10分もかからない。
襲撃は今もあるのかい?」

『い、いえ……今はもう何も』

「分かった。襲撃者は船の内部に侵入してるかもしれない。適当な個室に入った方がいい。鉢合わせする確率は低いはずだ。
船に着いたらまた連絡するからその時部屋の番号を教えてくれ」

迅速に、最も効果的に指揮を執っていくスザク。その対応に阿良々木と黒子もただ見つめるのみだ。
彼らに恩を売る打算的な意味合いも混じってるかもしれない。
ただ、思ったのだ。こんなのはもういいと。
伝えることは伝えた。通信機をグラハムに差し出す。最後の言葉はこの男が相応しいだろうと。
意を決したように、その手を取るグラハム。

「……………浅上藤乃」

『……はい』

「もう少しだけ待っていてくれ。そして天江衣に伝えてくれ。
――――――必ず、助けると!」

『………はい……!』

絞り出されるその言葉のなんと白々しいことか。
吐いた言葉が返って胸に刺さるのを感じながらも、それを耐え抜き通信を終える。
振り返れば、既に出立の準備を済ませた3人が待ち構えている。

「皆……私は非力な男だ。この殺し合いの場で今まで何一つ、為し得たものがない」

思う。きっと自分は弱い。この中の誰よりも。
身体の能力以前に、心が。
折れかかった心は、彼を知る者ならあり得ないと言う卑しき行動を取らせていく。

「私にこんなことを言う資格はもはやないかもしれない。
恥を捨てよう。顔を泥で汚すのを甘んじて受けよう。情けない男だと笑ってくれて構わない。矜持すらも捨てて見せよう。
だから、私グラハム・エーカーという全存在を賭けて諸君らに頼みたい。

彼女を――――――天江衣を―――」

「そこまでですわよ、グラハムさん」



懺悔にも似たグラハムの懇願を黒子が微笑み混じりにぴしゃりと切り捨てる。

「他人任せだなんて貴方らしくもない。何度反故にしても女性を守ると誓ったのなら最後まで貫くのが殿方の義務でしてよ?」

「……頼むなんて言わないでください。助けるんです。グラハムさんと僕達で、一緒に」

「急ぎましょう。時間は一刻を争います」

程度の違いはあれど、3人の中で暗黙の共通の思いが出来ていた。
彼女を、助けようと。
いずれも、自分の大切な人を失ってしまった者だからこそ、そう切に思う。
あんな思いはもう見るのも見せるのもごめんだと。

その姿に、グラハムの中に燻ぶる邪念が晴らされていく。
自然と体は、敬礼の姿勢を取っていた。彼らの胸に秘められる黄金の精神に向かって。

「………………………済まない、諸君。皆を率いていく立場である筈が逆に導かれるとは。
確かに―――私らしくないな!」



足取りは重く、周りに見えるのは絶望だけ。先への道はあまりにか細く、明滅している。
けれどそこにも希望はある。たとえそれが新たな絶望の為に捲かれた種だとしても、そこから芽吹くものには希望があるのだと。

無力さを噛み締めた。
運命の悪戯に涙した。
あとはもう――――――前に進むのみ。
希望の芽を摘み取らせないために、今こそ真の意味で闘う時。
その道が。自分達の進む先(みらい)が、きっと間違っていないと信じて。





【E-3/工業地帯/とある工場の休憩部屋/二日目/黎明】

【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュR2】
[状態]:疲労(大)、左腕切断(処置済)、
[服装]:ナイトオブゼロの服(マント無し)
[装備]:アゾット剣@Fate/stay night
[道具]:基本支給品一式×2、鉈@現実、
スフィンクス@とある魔術の禁書目録、あずにゃん2号@けいおん!、アーサー@コードギアスR2
イングラムM10(9mmパラベラム弾32/32)イングラムの予備マガジン(9mmパラベラム弾32/32)×4
シグザウアーP226の予備弾倉×3@現実、M67破片手榴弾×2@現実、シャベル@現実
   軽音部のラジカセ@けいおん、お宝ディスク、Blu-ray Discドライブ搭載ノートパソコン、水着セット@現実
   サンドイッチ@現実×10、ピザ@現実×10、ミネラルウォーター@現実×20)、

[思考]
基本:生きて、ユーフェミアの約束(命令)を果たす。
0:ギャンブル船へ急行。
1:態勢を立て直す。当面の目的はルルーシュとの合流。
2:阿良々木とルルーシュとの間の仲裁に入る。その際ルルーシュがギアスを使える状況を作る。対立が決定的ならルルーシュに付く。
3:ギャンブル船で、対一方通行戦に効果がありそうな武器の購入。
4:ユフィ……。
[備考]
※ラウンズ撃破以降~最終決戦前の時期から参戦。
※主催が不思議な力を持っていることは認めていますが、死者蘇生が可能という点は全く信じていません。
※一回放送の少し前に、政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。また、ビデオメールの送信元と受信時間を確認しました。
※飛行船についての仮説、ライダーの石化能力と藤乃の念動力についての分析を一方通行から聞きました。
※二日目深夜に、ルイスの薬剤@ガンダムOOを飲みました。
※一方通行の反射の壁を越える方法を理解しました。



【グラハム・エーカー@機動戦士ガンダムOO】
[状態]:疲労(中)、全身にガラスによる刺し傷(処置済み)
[服装]:ユニオンの制服(破損:小)
[装備]:コルト・パイソン@現実 6/6、コルトパイソンの予備弾丸×30 、GN拳銃(E残量:小)、ゲイボルグ@Fate/stay night
[道具]:基本支給品一式、SIG SG552(30/30)@現実(予備弾30×3)、軍用ジープ@現実、ゼクスの手紙、
    双眼鏡、手術用の針、手術用の糸、消毒用エタノール、ヴァンのテンガロンハット、水着セット@現実、
    サンドイッチ@現実×10-×、ピザ@現実×10-×、ミネラルウォーター@現実×20-×、
    ギャンブル船商品カタログ(機動兵器一覧)第3回放送分@オリジナル、『ガンダムVSガンダムVSヨロイVSナイトメアフレーム~戦場の絆~』解説冊子、
    ペリカード(3000万ペリカ)、1億7757万ペリカ(端数変動)、包帯(20m)×5-×(変動)、治療に使えそうなもの(1万ペリカ分)

[思考]
基本:殺し合いには乗らない。断固辞退。
0:必ず助ける、天江衣―――!
1:ルルーシュ(とスザク)には最大限の譲歩を。もし対立が不可避なら……。
2:ギャンブル船で、対一方通行戦に効果がありそうな武器の購入。
3:天江衣をゲームから脱出させる。脱出までの間は衣の友達づくりを手伝う。
4:主催者の思惑を潰す。
5:首輪を解除したい。首輪解除後は『ジングウ』を奪取または破壊する。
6:浅上藤乃を完全に信用しているわけではない。が、阿良々木暦を信用して任せる。
7:ガンダムのパイロット(刹那)と再びモビルスーツで決着をつける。※刹那の名を知らない為、相手が既に死んでいることを知りません。
8:モビルスーツが欲しい。できればフラッグ。更に言うならオーバーフラッグ。
9:可能ならば、クレーターと遺跡の隠し通路を調査したい。
10:……無力だな、私は。
【備考】
※バトル・ロワイアルの舞台そのものに何か秘密が隠されているのではないかと考えています。
※Eカード、鉄骨渡りのルールを知りました。
※エスポワール会議に参加しました。
衛宮士郎の【解析魔術】により、首輪の詳細情報(魔術的見地)を入手しました。この情報だけでは首輪の解除は不可能です。
※『黒子の仮説』を聞きました。
原村和が主催者に協力している可能性を知りました。
※ヒイロ・ファサリナと情報交換し、今まで判明した情報を『エスポワール・ノート』で整理しました。
※エスポワール船底に『ジングウ』が存在していることを知りました。
※ヒイロから【憩いの館】にある遊技台、『戦場の絆』について聞きました。
※衣の負債について、気づいていません。



【白井黒子@とある魔術の禁書目録】
[状態]:疲労(大)、全身に切り傷、刺し傷、擦り傷(いずれも処置済み)、右肩口貫通(麻酔処置)、転移能力精度低下
[服装]:常盤台中学校制服(破損:大、右襟排除)、両手に包帯
[装備]:スタンガン付き警棒@とある魔術の禁書目録、
[道具]:基本支給品×5、ペーパーナイフ×6@現実、USBメモリ@現実、ティーセット@けいおん!
    ルイスの薬剤@ガンダムOO、特上寿司×17@現実、空のワインボトル×4@現実、
    ピザ×8@現実、シャトー・シュヴァル・ブラン 1947 (1500ml)×25@現実)、麻酔注射器、痛み止め、

[思考]
基本:士郎さんと共に生きてこの世界から出る。
 0:ギャンブル船へ急行する。
 1:スザクに頼もしさと警戒。ルルーシュとの同盟は何としても成功させたい。
 2:士郎さんが解析した首輪の情報を技術者へ伝え、解除の方法を探す
 3:士郎さんが勝手に行ってしまわないようにする
 4:士郎さんが心配、意識している事を自覚
 5:士郎さんはすぐに人を甘やかす
 6:士郎さんを少しは頼る
 7:お姉さまが死んだことはやはり悲しい。もしお姉さまを生き返らせるチャンスがあるのなら……?
 8:アリー・アル・サーシェス……
 9:イリヤって士郎さんとどういった関係なのでしょう?
 10:危険人物を警戒。藤乃のことは完全に信用したわけではないが、償いたいという気持ちに嘘はないと思う。
[備考]
※本編14話『最強VS最弱』以降の参加です
※空間転移の制限
 ・距離に反比例して精度にブレが出るようです。ちなみに白井黒子の限界値は飛距離が最大81.5M、質量が130.7kg。
※エスポワール会議に参加しました。
※帝愛の裏には、黒幕として魔法の売り手がいるのではないかと考えています。
 そして、黒幕には何か殺し合いを開きたい理由があったのではとも思っています。
※衛宮士郎の【解析魔術】により、首輪の詳細情報(魔術的見地)を入手しました。
 上記単体の情報では首輪の解除は不可能です。
※原村和が主催者に協力している可能性を知りました。
※衛宮士郎の能力について把握しました。
※衣の負債について、気づいていません。
※帝愛グループは、ギャンブルに勝ちすぎた参加者側を妨害すべく動いていると推測しています。
※傷の痛みで空間転移の精度が落ちています。程度は後の書き手次第に。



【阿良々木暦@化物語】
[状態]:疲労(大) 、全身に銃創(処置済み、治療中)、失血(大)
[服装]:直江津高校男子制服(破損:大)
[装備]:レイのレシーバー@ガン×ソード 、ベレッタM1934(5/8)
[道具]:基本支給品一式、毛利元就の輪刀@戦国BASARA、マウンテンバイク@現実、拡声器@現実
    ギー太@けいおん!、ピザ@現実×10、衛宮邸土蔵で集めた品多数
[思考]
基本:戦場ヶ原だけじゃなく、個人の意思としてこのゲームから生きて脱出。
0:ギャンブル船へと急行する。
1:―――戦場ヶ原……。
2:浅上らの無事を願う。
3:ルルーシュ達との確執は最大限妥協する。特に憂の事は結果はどうあれ決着を付ける。
4:支給品をそれぞれ持ち主(もしくはその関係者)に会えれば渡す。原村和とは一方的な約束済。
5:落ち着いたら【ホール】を再調査してみる。
[備考]
※アニメ最終回(12話)終了後から参戦。
※回復力は制限されていませんが、時間経過により低下します。
※サポート窓口について知りました。また、原村和が主催側にいることを知りました。
※衛宮邸の土蔵にあったガラクタを多数回収しました。武器の類は入ってません。
 ひょっとしたらなんらかの特別な物が混入してる可能性もあります。
※衣の負債について、気づいていません。



【補足備考】
※遺跡の販売機に機動兵器『RPI-212ヴィンセント』【2億3000万】が追加されました。他にも追加された商品があります。
※薬局、遺跡で何か買ったかどうかは後の書き手の自由です。ペリカの差し引きはお忘れなく。
C.C.の荷物(赤ハロ、基本支給品一式 阿良々木暦のマジックテープ式の財布(小銭残り34枚)、ピザ(残り52枚))
 は完全に紛失しました。





#6 PAIN(痛み)―――――――――――――――――――――――――――――――



「天江さん……もう少し、頑張ってください」

意識のない衣を抱えながら藤乃はスザクの指示通り船の個室に入る。
まだ誰にも使われてない部屋だ。ピンポイントでここを探り当てることは不可能だろう。
衣をベッドに寝かし付け、藤乃もその隣へ座る。



(…………汗、)

頬から滴り落ちる汗を拭いながら、看病を続けていく。
衣が小学生並みの体格であるとはいえ、温室育ちのお嬢様として過ごした藤乃にとってはかなりの重労働だ。
中身のギッシリ詰まったダンボール箱もまともに持ち上げられないだろう。



(…………疲れ、)

繰り返しになるが、藤乃は―――それが幸福かどうかはともかく―――上流階級の令嬢として育てられてきた。
毎夜不良グループに連れ出されていたので夜遅くを歩くのは珍しくもないが、
それでも徹夜で殺し合いの時を過ごすだけの体力も精神力もないのは確かだ。
―――自らの本性に気付く前なら、それも苦にならなかっただろうが。



(…………痛み、)

頬や体から出てくるヒリつく感覚。怪我といえるほどもない軽傷だが、そこからは確かに痛みが発生している。
今まで彼女が求めていた、人並みの、生きている証。


「…………あ、」

小さな、感じられないほどの感触を指先に感じる。
自分の手を握る、天江衣。
意識はない。朦朧した状態の中で確かな縁を得たいがためだ。
指先に伝わるのは、柔らかさと、温かさ。
割れ物を扱うように、注意を払いながらその指を握り返す。
触覚が閉ざされ、存在が世界に不適合とされた少女が得た、小さな人(セカイ)との繋がり。



(…………これが、生きる?)

体を動すと、暑い。
動けば、疲れる。
疲れれば、汗をかく。
汗をかくと、喉が渇く。
傷付くと、痛い。
人が傷付くと、痛い。
死ぬのが、痛い。
人が死ぬのが、■■い。
生きているのが、嬉しい。
生きてくれるのが、嬉しい。



(ああ…………わたしは生きている)

「……生きて、ここにいる」

無痛症が消え、様々な痛みを味わってきた。
自分が傷つく痛み。人が傷付く痛み。殺人を嗜好する自分への痛み。
罪の痛みと、罰の痛みも理解できている。
許されない咎。不適合な存在。
それでも思ってしまう。人としての感覚を取り戻した今なら。
生きていたいという、ささやかで当たり前の願いを。



「だから、天江さんも……生きてください」

救われなくても、この願いだけは、胸に残しておきたい。
それだけには救いがあると、そう願いたいから。



【F-3/ギャンブル船・スイートルーム/二日目/黎明】

【天江衣@咲-saki-】
[状態]:頭部失血中(応急手当済)、血液1000ccマイナス、気絶中、首輪爆発まであと4~5時間(現在の負債:2億ペリカ)
[服装]:いつもの私服
[装備]:チーズくんのぬいぐるみ@コードギアス
[道具]:麻雀牌セット、エトペン@咲-Saki-、水着セット@現実、サンドイッチ@現実×10、ミネラルウォーター@現実×20
    ペリカード(残金0ペリカ)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない、麻雀を通して友達を作る。
0:―――――――――。
 1:ギャンブルルームで麻雀をする。
 2:グラハムやスザクたちのことが心配。
 3:誰にもバレないように負債を返済する。
 4:グラハムを信じる。
 5:《はらむらののか》と《清澄の嶺上使い》を救い出したい!
 6:ギャンブルではない麻雀をして友達をつくる。
 7:チーズくんを持ち主である『しーしー』(C.C.)に届けて、原村ののかのように友達になる。
 8:インデックスと友達になりたい。
 9:浅上、白井とは友達になれた……?
 10:東横を止めたい
[備考]
※利根川を帝愛に関わっていた人物だとほぼ信じました。
※Eカード、鉄骨渡りのルールを知りました。
※エスポワール会議に参加しました。
※ユーフェミアの外見的特長を把握しました。
※『黒子の仮説』を聞きました。
※ヒイロ・ファサリナと情報交換し、今まで判明した情報を『エスポワール・ノート』で整理しました。
※エスポワール船底に『ジングウ』が存在していることを知りました。
※帝愛グループに1億ペリカの借金をしました。借金は定時放送を迎えるごとに、倍額になります。
 7時32分までに借金を返済出来ない場合、首輪が爆破されます。


【浅上藤乃@空の境界】
[状態]:頬に掠り傷(処置済み)、全身に軽い刺し傷(処置済み)、力を使うことへの僅かな恐怖心・及びそれを克服する覚悟
[服装]:浴衣@現実
[装備]:軍用ゴーグル@とある魔術の禁書目録、沢村智紀のノートパソコン@咲-Saki、レイのレシーバー@ガン×ソード
[道具]:基本支給品一式
[思考]
基本:今までの罪を償っていく
 0:衣が目覚めるまでなんとか守る。衣に血を輸血したい。
 1:衣のことを守りたい。でも、歪曲の力を使うのは……
 2:今まで自分が殺してきた人の知り合いを捜す。
 3:阿良々木さん、天江衣、白井黒子を守る。
 4:サーシェスを敵視。
 5:人を凶ることで快楽を感じていた事を自覚し、その自分に恐怖する。
 6:……生きる―――。
 7:織田信長を警戒。
[備考]
※式との戦いの途中から参戦。盲腸炎や怪我は完治しており、痛覚麻痺も今は治っています。
※藤乃の無痛症がどうなっているかは後の書き手にお任せします。
※魔眼を使おうとすると過去の殺人の愉悦の感覚 を思い出してしまいます。
 ですがそれらを克服する覚悟も決めています。
※衣の負債について、気づいていません。
※帝愛グループは、ギャンブルに勝ちすぎた参加者側を妨害すべく動いていると推測しています。


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282:ひたぎエンド(アナザー) 白井黒子 285:正義の味方
282:ひたぎエンド(アナザー) 阿良々木暦 285:正義の味方
282:ひたぎエンド(アナザー) グラハム・エーカー 285:正義の味方
282:ひたぎエンド(アナザー) 枢木スザク 285:正義の味方
281:おわりのはじまりⅤ「最後の挨拶」 浅上藤乃 285:正義の味方
281:おわりのはじまりⅤ「最後の挨拶」 天江衣 285:正義の味方


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最終更新:2010年09月20日 23:03