騎士 失格 (後編) ◆SDn0xX3QT2



 『諸君らの奮戦に期待するっ……!』


第一回放送は終わったその時、政宗と神原は政庁五階、会議室にいた。


「あのプリシラって奴、殺されたみてぇだな」
「ああ、放送が事実ならそうなのだろう……さっきまで元気で、普通に会話していたのにな」
神原駿河
「なんだ? 筆頭」

二人の間に流れる空気は重い。
神原の顔からは、いつもの笑みが完全に消えている。

「名簿に書かれてない参加者十二人。その中に、アンタの知る人間はいたのか?」

政宗が問う。
神原は俯き、少し考えてから口を開く。

「ああ。千石ちゃん――千石撫子という子とは面識がある。阿良々木先輩の妹さんの友達なのだが、とても可愛らしい女の子なのだ。
 阿良々木先輩より四歳年下だということだから、私とは三歳差だな。まだ、小さいと言ってもいい年齢だ。
 しかし、参加者としてだけではなく、死亡者としても名前を呼ばれてしまった。
 きっと今頃、阿良々木先輩は悲しんでいるだろう。
 阿良々木先輩のことだ、もしかすると千石ちゃんだけじゃなく、十四人全員の死を悲しんでいるかもしれないな。
 自分の所為だと悔やんでいるかもしれない。誰にでも優しいのだ、阿良々木先輩は」
「アンタ自身はどうなんだ? 神原駿河」
「私は……」

そこで、神原は一度、言葉を区切った。
僅かに顔を政宗から逸らし、そして言葉を続ける。

「私は、阿良々木先輩とは違う。誰も死んでほしくないと願い、誰が死んでも悲しむような、そんな優しさは持ち合わせていない。
 人が死ねば、それは少しは悲しんだり憤りを感じたりはするが、戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩以外の死であれば
 最終的には諦めたり、仕方がないと割り切れる――――と……そう、思っていた。
 だが、どうやら違ったようだ」

そう言う神原の表情は、政宗からは見えない。

「実はな、筆頭。私はゼクスさんたちに会った時、戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩のことを
 同じ学校の先輩だとしか言わなかったが、本当はただの知り合いではないのだ。二人とも、私にとって大切な人だ」
「知ってるよ」
「どうして……」
「バレバレだ。ゼクスと一方通行も気づいてるだろうな。枢木も気づいててもおかしくねぇ」
「そうか……。私は、もしも戦場ヶ原先輩や阿良々木先輩が死んでしまったら、この島にいる人間を皆殺しにしてでも
 二人を生き返らせようとするかもしれない」

神原は顔を上げ真っ直ぐに政宗を見た。
政宗は何も言わず、ただ神原の視線を受け止める。

「でも私は、人を殺したりなどしたくはないし、仮に後で生き返らせることができるとしても二人が死んでしまうのは絶対に嫌なのだ。
 だから筆頭、お願いだ。戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩を捜す協力をしてほしい。そして二人を守ってほしい」
「なんで今までそう言わなかった?」
「私はきっと分かっていなかったのだ。人が、簡単に死んでしまう生き物だということを、分かった気になって分かっていなかった。
 間違えていたんだ。借りを作るのは嫌だったから黙っていたのだが……私の意地など、
 戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩の命とは比べるのも馬鹿らしい程度の価値しかない。借りは返せても、命は取り戻せないのにな。
 筆頭。私は守りたいのだ。戦ってでも、借りを作ってでも、私は戦場ヶ原先輩と阿良々木先輩を、守りたい。
 失いたくはないんだ…………」
「―――行くぞ。神原」

政宗はそう言うとドアを開け廊下へ出る。
その後を慌てて追う神原。

「待ってくれ、筆頭。どこへ」
「とりあえずこの建物ん中を一通り見て回る。残りは六階と七階だ。それが済んだら枢木スザクと合流して話を聞く。
 アイツは何か知ってそうだからな。言いたくないモンを無理矢理聞きだす趣味はねぇが、キッチリ話しといたほうがいいだろ。それから」
「それから?」
「決まってんだろ」

政宗が、勝ち誇ったような表情で神原へと振り返る。


戦場ヶ原ひたぎ阿良々木暦を捜しに行くんだよ」



   ◇  ◇  ◇



放送が終わって数分。
スザクは、情報管理室の床に座り込んだままだった。

『クルルギドノ! クルルギドノ!』

ハロがスザクの周りを飛び跳ねる。

『ドウシタノ? ドウシタノ?』
「ハロ……あれ……? 放送は…………」
『オワッタヨ! オワッタヨ!』
「……そう…………」

床に散らばったままの名簿と地図に視線を落とす。
名簿に記載されていなかった参加者の名前以外に、禁止エリアと死亡者も書き込まれている。
スザクには、ユーフェミアの名前が呼ばれた以降の情報に関して、メモを取った覚えがない。
だが、そこに書かれている文字は明らかに自分自身の筆跡で――――ユーフェミア・リ・ブリタニアの名も、書かれていた。

ユーフェミア・リ・ブリタニア。
それはスザクが騎士として仕えた最初の主君。
スザクが唯一、心からの敬愛と忠誠を捧げ、同じ未来を夢見て共に歩むことを誓い、真の意味で騎士として仕えた相手。



「……ユフィ…………」


どうして、ユフィがここにいるんだ。


「……どう…して………」


ユフィは死んだ。
僕が看取った。僕が彼女の最期の言葉を聞いたんだ。


「……どうして!」


真田さんや伊達さんが、本当に戦国武将なのだとしたら。
帝愛が時間を遡る術を持ち、それを使って参加者を集めたのだとすれば。
それなら、生きていた頃のユフィを連れてくることもできるだろう。
――――違う! 僕が知りたいのはそんなことじゃない!!


「なんで……なんでユフィがっ……!」


何故、ユフィなんだ!?
他の誰でもなく、何故、最期まで優しい世界を望んでいたユフィが、こんな殺し合いに巻き込まれなくちゃならない?


「ユフィ、は……」


今、どうしてるだろう。
ユフィには殺し合いなんてできない。身を守る術だって持たない。
それにユフィは、人を殺すくらいなら、自分が殺されることを選ぶ。
ユフィはいつ殺されてもおかしくない。
誰かが守らなきゃ―――誰が?―――僕、が……?


「……違う…………」


本当にこの島にユフィがいるなら、守りたい。
僕がこの手で、今度こそ彼女を守りたい。もう、死なせたくない。失いたくない。ユフィに……会いたい。


「僕が……俺が、やるべきことは……」


会いたい。もう一度。
ユフィの笑顔が見たい。ユフィの声が聞きたい。


「……俺は、ナイトオブゼロ、だから…………」


ユフィを捜さないと。
ユフィを、守らないと。


「俺が守るべきは、ルルーシュだ……」


でも……僕の手は、あの頃よりも汚れてしまった。
友達を売って地位を手に入れた。ラウンズとして戦場で多くの敵を討った。
フレイヤで、租界を殺した。何千万の命を奪ったんだ。
ユフィが望まないことを、僕はどれだけした? どれだけの罪を犯した!? どれだけこの手を血に染めた!!


「……ゼロレクイエムを成し遂げることが……俺のやるべきことだ」


僕は今だって人を殺し続けてる。これからも殺し続ける。
もう、後戻りはできない。
ユフィには――――会えない。会えるわけ、ない。


「今の俺は、ルルーシュの剣……揺らぐわけにはいかない……」


僕はもうじきルルーシュを殺す。ルルーシュを殺して、ゼロになる。
ユフィを殺してその死を利用した、ゼロに。


「……たとえユーフェミアでも……ゼロレクイエムの障害となるなら……俺が」


僕はもう……ユフィを、守れない…………


「ユフィ…………」



――――ああ。そうか。


今の僕は

フレイヤを撃った大量虐殺者で
悪逆皇帝の騎士で
世界の敵で
憎しみの象徴で



消えたんだ。





ユーフェミア・リ・ブリタニアの騎士である枢木スザクは、もう、僕じゃない。







ユーフェミア・リ・ブリタニアの騎士である枢木スザクは、もう、世界のどこにも、存在しない――――








「ユフィ!!」


スザクの固く握られた拳が壁を叩いた音が室内に響いた。
その拳は、壁をズルズルと伝い、そして床へと力無く落ちる。
切れた口唇からは血が流れ、だがそれをスザクは知覚しない。


「ユフィ……ユフィ……ユフィ……!」


震える声でたった一人の名を呼び続けていることさえ、スザクには自覚が無い。
自分の周りで『クルルギドノ』と繰り返しながら跳ねるハロの存在も意識の外だ。


「……ユフィ…………」


だからスザクは、この部屋へと入って来た政宗と神原に気づけない。



「こんな所にいたのかよ、くる――」

言いかけた台詞を最後まで言い切るより前に、政宗はスザクの様子が明らかにおかしいことに気づいた。
後ろにいた神原もすぐに気づく。
それほどに、スザクは異常だった。

「枢木殿、血が出ているぞ。何かあったのか?」
「おい、どうしたってんだ?」

スザクの口が、ユフィの名を呼び微かに動く。だが、音は出ていない。
政宗は、神原の声にもハロの声にも反応する様子のないスザクの胸倉を掴んで強引に立ち上がらせる。

「枢木スザク! 何があったのか、ちゃんと説明してみな!!」

政宗の怒声に、スザクはようやく、ゆっくりとだが状況を把握する。

「……伊達、さん……すみません……」
「謝れなんて言っちゃいねぇんだよ」
「すみません。でも、本当に何でもありません、から……」

政宗がスザクから手を離す。

「なんでもない、ということはないだろう。枢木殿」
「いえ、本当に……なんでもないんです。大丈夫、ですから……
 ああ、そうだ。死亡者と禁止エリア、メモしていたら見せていただけないでしょうか。間違いがないか確認したいのですが……」
「……それなら、これを使ってくれ」

神原がデイパックから自分の地図と名簿を取り出す。
スザクはそれを受け取ると、自分の物と照らし合わせた。
内容にズレは無い―――ユーフェミアの名前は、神原の名簿にも書かれている。

スザクが名簿と地図を確認している間、政宗は室内の様子とスザクの状態を観察していた。
争った形跡はどこにも見当たらない。スザクが何者かに攻撃されたという線は薄い。
となれば、原因は放送。
名簿に記載されていたのかどうかはわからないが、ルルーシュとC.C.以外に知り合いがいて、ソイツが死んだのだろう。
政宗は、スザクの異常の理由をそう推測した。

「ありがとうございました」

スザクは丁寧にお礼を言って、神原に名簿と地図を返す。

「枢木スザク」
「はい」
「アンタは俺たちに話さなきゃならねぇことは、もうねえのか?」
「えっと……あの……」

スザクが言葉に詰まる。
この部屋に入って来た時のような"何も見えていない"、"何も聞こえていない"という状態ではないものの、
今のスザクに冷静に物事を考えることができないことを政宗は見て取った。
だが、だからといって政宗には、スザクが落ち着くのをのんびり待つつもりはない。

「―――行くぞ、神原」
「では枢木殿、私はこれで失礼する。枢木殿も、ルルーシュさんとC.C.さんに会えるといいな」

部屋を出て行こうとする政宗と神原の後ろ姿を見ながら、スザクの思考はようやく、二人へ伝えなければならないことへと辿り着く。

「待ってください!」

スザクの声に、政宗と神原が立ち止まり、振り返る。

「What?」
「何かあるのか、枢木殿」

「お二人にまだ話していないことが……
 僕は、伊達さんと神原さんに会う前に、五人の参加者に会いました。
 セイバーデュオ・マックスウェル、両儀式、それから……真田幸村と、阿良々木暦の五人です」

神原が、襲いかかるかのような勢いでスザクへと詰め寄る。

「本当か、枢木殿。今の言葉、本当に……本当に阿良々木先輩に会ったのか!?」
「はい」
「それはいつだ? どこで?」
「ちょっと落ち着きな、神原駿河」
「何を言っているのだ筆頭。落ち着いてなどいられるわけがないだろう。
 枢木殿。阿良々木先輩が今どこにいるのか、分かるのか?」
「阿良々木くんは……真田さんもですが、今はD-6にある駅にいるはずです」


スザクは幸村や暦たちとチームを組んだ経緯など、要点だけを掻い摘んで説明した。


「筆頭。すぐに枢木殿と一緒に駅へ向かおう」

満面の笑みを浮かべる神原の言葉を、しかし政宗は一蹴する。

「俺は行かねぇ。駅にはアンタら二人で行きな。
 枢木スザク。アンタ、女一人きっちり守って駅まで連れてくくらいはできるだろ?」
「それは、構いませんが……」
「どうしてだ筆頭。真田さんもいるのだぞ?」
「Ha! 俺と真田幸村は敵同士。主催をブッ潰す為の協力はできるかもしれねぇが、わざわざこっちから会いに行くような仲じゃねぇんだよ」
「筆頭が攻めで真田さんが受けではないのか」
「俺にBLの素養はねぇっつってんだろうが」
「受けとか攻めとかはわかりませんが伊達さん。一人で行動するのは危険では?」
「アンタだって単独行動してるんだろ」
「……そうですけど」
「それに俺は、大勢で群れていちいち話し合って、なんてやり方は性に合わねぇんだよ。
 俺は今から、円形闘技場と憩いの館を通って、B-3の城まで行く。真田幸村には、用があるなら追って来いって伝えな」

それだけ言って、政宗はスザクと神原に背中を向けて歩き出す。

「心配すんな。戦場ヶ原ひたぎと、ルルーシュとC.C.って奴に会ったら、十二時までなら駅まで、それより後だったら
 三回目の放送の時にゼクスが言ってた象の像まで連れて行ってやるよ」
「あの!」

スザクに声をかけられ、政宗は足を止め振り返る。

「あの……」

ユーフェミア・リ・ブリタニアとアーニャ・アールストレイムに出会ったら―――スザクはそう言おうとして

「……すみません。なんでもありません」

しかし、出会ったらどうして欲しいのかを思いつけず、結局何も言えなかった。
今の自分では会えない。
それだけははっきりと分かっていたが。


「筆頭。私には筆頭の決めたことに口を出す資格はないが、しかし私は筆頭に死んで欲しくはないと思っている。
 だから……気を付けてくれ」
「Okey. アンタたちも殺されんなよ」
「はい。伊達さんも」
『マタネ! マタネ!』
「ああ。――――神原駿河」
「なんだ、筆頭?」
「二人のうちの片方とはいえ、会いたい奴の居場所がわかってよかったな」


振り向くことなくそれだけ言って、政宗は一人、部屋を出て行った。



政宗を見送った後、スザクは出しっぱなしにしていた地図と名簿をデイパックへとしまい神原へと声をかける。


「じゃあ、僕たちも行きましょうか」
『シュッパツ! シュッパツ!』
「ああ。早く阿良々木先輩に会いたいぞ」


嬉しそうに言う神原を、スザクは複雑な想いで見つめていた。

会いたい人に会える。そしてそれを純粋に喜ぶことができる。
今のスザクには、そんな当たり前のことができない。

ユーフェミアがこの島にいる。
スザクにとって、決して死なせたくない、守りたい存在が、この島にいる。
だがスザクは、ユーフェミアを守る為に行動することを自分で自分に禁じた。

会いたい。

そう口にすることさえ、スザクはできない。

スザクは、縛られていた。
自分に縛られていた。自分で自分を縛っていた。
一度出てしまった答えは、覆らない。





ユーフェミア・リ・ブリタニアの騎士である枢木スザクは、もう、世界のどこにも、存在しない――――






【D-5/政庁七階/一日目/朝】


【神原駿河@化物語】
[状態]:健康、腕に縄縛紋あり
[服装]:私立直江津高校女子制服
[装備]:縄@現実
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(未確認)、神原駿河のBL本セット
[思考]
基本:戦場ヶ原ひたぎと阿良々木暦を守りたい。が、殺し合いはしたくない。
1:枢木スザクと共に『D-6・駅』へ行き、阿良々木暦に会う
2:戦場ヶ原ひたぎに会いたい
3:真田幸村に出会ったら、政宗からの伝言を伝える
4:伊達政宗のことが心配
[備考]
※アニメ最終回(12話)より後からの参戦です
※左腕の状態やレイニーデビルに関する情報は誰にも話していません。
※政宗を戦国武将の怪異のようなもの、と考えています。
※知り合いに関する情報をゼクス、一方通行、プリシラと交換済み。
※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランに同意しています。
※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。映像データをスザクが消したことは知りません。
※スザク、幸村、暦、セイバー、デュオ、式の六人がチームを組んでいることを知りました。


【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュR2】
[状態]:健康、「生きろ」ギアス継続中
[服装]:ナイトオブゼロの服とマント
[装備]:赤ハロ@機動戦士ガンダムOO
[道具]:基本支給品一式、レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード、バタフライナイフ@現地調達、湿布@現地調達
    ノートパソコン@現地調達、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考]
基本:ゼロレクイエム完遂の為、ルルーシュ、C.C.と共に生還する(特にルルーシュを優先)
1:……ユフィのことは…………
2:神原駿河を連れていったん『D-6・駅』に戻る。幸村に政宗からの伝言を伝える。
3:明智光秀織田信長平沢憂には用心する。
4:ルルーシュ、C.C.を捜して合流。
5:ルルーシュに危険が及ぶ可能性のある要素は排除する。
6:確実に生きて帰る為の方法、首輪を外す方法を探す。
7:政宗がルルーシュたちを連れてくる可能性があるので、12時までは『D-6・駅』にチームを組んだメンバーの誰かがいる状態にし、
 三回放送時には『E-3・象の像』へと向かう。
[備考]
※ラウンズ撃破以降~最終決戦前の時期から参戦。
※主催がある程度の不思議な力を持っている可能性は認めていますが、死者蘇生が可能という点は全く信じていません。
※参加者が異世界から集められている可能性、別の時間軸から集められた可能性を、僅かですが考えています。
※もしかしたら『敵のアジト』が『黒の騎士団のアジト』ではないかと少し疑っています。
※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランを政宗と神原から聞きました。
※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。また、ビデオメールの送信元と受信時間を確認しました。
※放送で遠藤が話していた内容は把握していません。


アイテム紹介
【ノートパソコン@現地調達】
枢木スザクが政庁七階『情報管理室』でみつけたノートパソコン。
ギアス世界・ガンダム00世界以外の製品。スザクでも基本操作程度ならわかるが、端子の規格が全く違う為ハロと接続することはできない。
中に入っているデータは、五飛が演じたゼロの映像のみ。少なくとも単体ではネットへの接続は行えない。



   ◇  ◇  ◇



伊達政宗は、二人と別れるその瞬間まで、おくびにも出さなかった。


故に、神原駿河は気づいていない。
故に、枢木スザクは気づいていない。



政宗が外へ出た時には、夜は完全に明け、街は陽の光に照らされていた。
街並みは政宗にとって未知のものでも、東の空にある太陽は政宗が知るものと同じだった。
政宗がいた戦国の世とバトルロワイアルが行われているこの島。違う部分も多くあるが、同じ部分も少なからずある。

政宗は知らなかったが―――この島には、片倉小十郎がいた。
戦国の世でそうだったように、この島でも小十郎は『竜の右目』だった。


だが、片倉小十郎は既に死んだ。


死んだ以上は捜す必要はない。何かを伝えることはもうできない。会うこともできない。
政宗は、小十郎のことを神原とスザクに伝えることはしなかった。



「小十郎…………」



誰もいない街の中で、政宗はこの島で初めて、その名を呼んだ――――





【D-5/住宅街/一日目/朝】


【伊達政宗@戦国BASARA】
[状態]:健康
[服装]:眼帯、鎧
[装備]:田井中律のドラムスティク×2@けいおん!
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1(武器・確認済み)
[思考]
基本:自らの信念の元に行動する。
1:小十郎……
2:『円形闘技場』『憩いの館』を経て『城』へ向かう。
3:主催を潰す。邪魔する者を殺すことに抵抗はない。
4:信長、光秀の打倒。
5:ゼクス、一方通行、スザクに関しては少なくとも殺し合いに乗る人間はないと判断。
6:戦場ヶ原ひたぎ、ルルーシュ・ランペルージ、C.C.に出会ったら、12時までなら『D-6・駅』、
 その後であれば三回放送の前後に『E-3・象の像』まで連れて行く。
[備考]
※信長の危険性を認知し、幸村、忠勝とも面識のある時点。長篠の戦いで鉄砲で撃たれたよりは後からの参戦です。
※長篠で撃たれた傷は跡形も無く消えています。そのことに対し疑問を抱いています。
※神原を城下町に住む庶民の変態と考えています。
※知り合いに関する情報をゼクス、一方通行、プリシラと交換済み。
※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランに同意しています。
 政宗自身は了承しただけで、そこまで積極的に他人を誘うつもりはありません。
※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。映像データをスザクが消したことは知りません。
※スザク、幸村、暦、セイバー、デュオ、式の六人がチームを組んでいることを知りました。



【D-5・政庁について】
七階建ての灰色ビル。門には『政庁』とだけ書かれている。政庁@コードギアス とは完全に別モノ。
現在わかっている内部構造は下記の通り。
 ・入口の正面にエレベーターがあり、そのそばに館内案内図が設置されている。
 ・一階には、婚姻届や出生届などの受付カウンター、ソファとテーブル以外に自動販売機もある待合スペースがある。
 ・五階には会議室がある。
 ・七階には情報管理室がある。
なお、情報管理室に置かれているコンピュータ等の機材は、ブリタニア製ではないがブリタニアとほぼ同等の技術レベルのもの。
端子の規格がまったく違う為、ハロ@機動戦士ガンダムOOとの接続は行えません。




時系列順で読む


投下順で読む



騎士 失格 (前編) 伊達政宗 142:ソードマスターマサムネ
騎士 失格 (前編) 神原駿河 126:サクラ(イ)大戦
騎士 失格 (前編) 枢木スザク 126:サクラ(イ)大戦


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年03月17日 18:18