ざわざわ時間(後編) ◆1U4psLoLQg
「さて、これからの行動方針やけどな、まず今の状態で殺し合いに乗った‘能力持ち’と遭遇する事だけは絶対に避けんとアカン、これは当たり前のことやな」
この船井の発言には全員が頷く。
現状このメンバーでは、数は多くとも誰一人‘能力持ち’に対抗出来る者がいない。
出会ってしまったが最後、まとめて殺されるか、一人逃げ出すぐらいが関の山だろう。
「せやけど、このままやとオレらみたいな一般人は退場する一方や…遅かれ早かれ‘能力持ち’に出会う事になるやろ」
そう、ゲームが進行すればするほど一般人の数は減っていくだろう。
最終的に残るのは、能力を持つ者達のみ。
殺し合いが暫く沈静化する見込みが有るとは言え、船井達が能力を持った危険人物に出会う時はそう遠くないかもしれない。
「そのために、今から行動するっちゅう訳や、その為にみなの意見も聞かせて欲しいんや」
能力を持った人間、能力を持たないまでも強力な武器を装備する殺し合いに乗った者達への対策。
これは船井達が、早急に備えなければならない問題だった。
そのために、成すべき行動を船井は提示させる。
「強力な‘能力持ち’を仲間に引き込むことです」
まず美穂子が意見をだした。
(ほぉ……この嬢ちゃんは、天然嬢ちゃん達と違って何か考えがあって行動しとるみたいやな)
「なるほど…そのこころは?」
まずはゆっくり聞いてみようと、船井は先を促す
「先ほどお話しましたが、私はここに来るまでに一人、主催者に対抗する姿勢をとる参加者と行動を共にしていました」
「たしか、戦国武将で刀から電気を出したとか何とかとかいう、あれはホンマの事なんか?」
「はい、私も最初は疑ってしまいましたが、小十郎さんは間違いなく人の範疇を超えた強さを持っていました。」
「そないな
正義の味方を、もう一度探す……と?」
「そうです、最低でも彼の言っていた
伊達政宗はそれに準ずる人だと思います。彼を探しだして行動を共にし、また新たな仲間を集める。
そうすればいつか主催者にも対抗できる強力な集団を作り出せます。実際戦う力の無い私達がやるべき事は戦う力のある者たちを繋ぐ事だと思います」
「ふむ……」
彼女の計画は、実際良く考えられた物だった。
これより、政庁→公園→学校→ホール→展示場→タワーと順に施設を周り、仲間を探す。
対主催勢をまとめつつ主催の痕跡をたどり、見つけだした敵本体を、皆と協力して叩く。
というもの。
(こんなただの女子高生が、殺されそうな目に在ったというのに、天然嬢ちゃん達とはえらい違いやな)
船井は感心すると共に警戒する。
この島での美穂子の経験は、
琴吹紬に負けず劣らず過酷なものだ。
自分を守ってくれる強い人を目の前で無くし、殺し合いの過酷さを思い知らされた。
その直後に、大切な後輩の死を突きつけられ、更にトラックに轢かれかけた。
美穂子はもうとっくに、琴吹紬のように精神疲労で参ってしまっていてもおかしくなのだ。
いやむしろここまで気丈なのは、逆に不自然ではないか。
しかし、船井はその疑念を一旦頭の片隅に留めて置くことにして、彼女の案を検討する事にした。
「それはアカンな」
「……っ……何故ですか?」
だが船井はすぐに美穂子の案を却下する。
「強力な対主催派を見つけたら仲間にする、これはええやろ。せやけどそれを目標に施設を移動するっちゅうのは悪手や、あまりに他力本願が過ぎへんか?
そもそも、強力な対主催派がオレ達一緒に行動するか?オレや嬢ちゃん達みたいな足手まといが4人も引っ付いていってどうする?
主催を叩くて、いくらたいそうな事言うてもいざ戦いになってみれば足手まといにしかならへん、それでまた対主催派が死んでみ?オレ等がやる事ってそれこそ邪魔にしかならんやろ」
それを言われると美穂子にはつらい、自身が足手まといになる事は小十郎が死んだときに実感している。
自分の力で成せる事は、この場ではとても少ないと思う。
それでも何かしなければならないと、行動する事を決意したのに……。
自分のような力の無い者は、この殺し合いの中ではただ殺されるか、足を引っ張る事しかできないのだろうか。
「じゃあ、私達のような弱者はどうすればいいんです?」
その問いかけへの答えは、二人のやり取りを黙って聴いていた唯と紬も聞きたいと思っていた。
そして、船井は最初から用意してあった答えを返す。
「力を……手にいれることや……!」
「ちから?」
「そう、力や、殺人者に対抗する力、いや主催にすら対抗できる力を手に入れるんや。ええか、今からオレの行動案をいうで」
そもそも、船井は己の行動案以外で動く気は無かった、意見を言わせたのもただのポーズだ。
船井の行動案とは、一言で言うと「自衛の為の手段を一刻も早く見つける」とこ。
殺人者を避けるように施設を探索し、『殺し合いに乗った者に対抗する力』を見つける事だった。
当然その間に、出会った対主催派とはコンタクトを取るが、合流するかどうかは状況を見て判断する。
とりあえずは、対抗手段取得を第一に行動するのだ。
「その……『殺し合いに乗った者に対抗する力』とは、どのような物なんですか?」
「それは今から説明するから、皆さんよう聞いとき」
船井が語った『殺し合いに乗った者に対抗するすべ』とは。大体以下のようなものであった。
この殺し合いには、‘能力持ち’たる異能者が少なからず存在している。
ならば一般人は、ただ狩られるだけの対象でしかないのか?
否、それにしては一般人の割合が多すぎる。
船井は予測する。
主催者はこのゲームにおいて、一般人が‘能力持ち’に勝ち得るシチュエーションを期待しているのではないかと。
根拠は主催がこの殺し合いを『ゲーム』と言ったからだ。単に最初から強い物が勝ち残る殺し合いは『ゲーム』ではない、ただの弱肉強食だ。
『ゲーム』とは、平等ではないが、誰にでも勝機のある戦いの事だ。
一般人が‘能力持ち’に勝利するための手段。
この島には、一般人が‘能力持ち’に対抗しうるすべが有るのではないか、と。
そう、たとえば魔法だ。そして金。
主催者本人が言っていた、金で魔法を買ったと。ならばその行為は参加者も有効なのではないだろうか?
魔法、陳腐な言葉だが、それを手に入れれば強力な‘能力持ち’にも対抗できる。
もしかすると、既に金で魔法を買った参加者が居るのかもしれない。
たとえばそう、
浅上藤乃だ。
美穂子が出会ったという、戦国武将と妙な風貌の女は明らかに常人とは違う装いだった。
だが紬の遭遇した浅上藤乃は、現代社会の一般的知識を持ち、格好も制服姿と、一般人の装いだった。
これは船井の予想だが、浅上藤乃はこのゲームが始まってから紬と出会うまでの短期間に、魔法の力を手に入れていたのではないか?
その力の実験台に死んだ少女が選ばれた。
紬を逃がしてしまったのは、使い慣れない『魔法の力』の制御に戸惑ったから、とも考えられる。
なんにせよ、船井たち一般人が『魔法の力』を手に出来れば、自衛手段としてこれ以上のものは無く、誰かの足を引っ張る事も無い。
船井はこの局面で、兵藤会長と同じ発想に辿り着いている。
これらの説明を終えた船井は、一度全員の表情を見回した。
唯はやはりピンと来ていないのか、ポケーっとした表情だ
紬は真剣に聞いていたようで、唯がよく理解出来なかった部分を分かりやすく説明している。
美穂子は「魔法……」と、一つ呟くに留まった。
「魔法が金で買えると仮定して、まずは金を見つけんといかん、金のある場所といえば……?」
船井のフリには唯が盛大に食い付いた
「はい!ギャンブル船!!」
「正解や、魔法を手に入れるため、ギャンブル船を目指す。これがオレの案や」
「でも……魔法を買うなんて、本当にそんな事が出来るんでしょうか?」
この議論が始まってから紬がはじめて発言した。
「まだ分からん、確かめてみん事にはな…だがやってみる価値はある。どうや、乗ってみいひんか?この案に」
唯と紬は船井に着いて行くと決めている、自然美穂子に視線が集中した。
少し間を置き、美穂子は静かに答えた。
「わかりました、乗ります……その案に」
「決まりやな」
こうして、船井達の行動目的はようやく定まった。
「ええか、まず最初にギャンブル船に向かう経路を決めるんや」
船井は4人の真ん中に地図を広げた。
「経路は二つ……」
「そう、橋を渡ってから『政庁』と『死者の眠る場所』を通ってギャンブル船へ向かうか……」
「山の方からむかうかってことですね」
「せや、その場合は『城』や『敵のアジト』なんかも見物していきたい所やな、魔法に繋がるかもしれん怪しい施設はなるべく抑えておきたいで、
『円形闘技場』は場所的に危険が大きそうやな、周囲に危険が無さそうやったら覗いてみるのも一つ手やけど、
『憩いの館』も薬局から直線距離上にないから微妙やな、まあ休息が必要と判断したら行ってみてもええやろ」
「それで、結局どっちから行くんですか?船井さん」
「そりゃあ、山の方から行くやろ、車が使えなくなるのは難儀やけど、その方が圧倒的に危険度が低いんや。」
「それはどういう意味です?」
「人を避けてギャンブル船を目指す以上、当然山中の方が安全や、それに今は線路から離れて行動したほうがええ」
放送にあった列車の運行停止、船井はこれを線路沿いの大規模な戦闘によるものとして警戒していた。
「おお、なるほどー」
唯が感心の声を上げる。
そこで船井は、一つ伝え忘れている事に気がついた。
「そうや、言うのすっかり忘れてたけど、名簿書いてある『日本人以外の名前』に関しては気をつけた方が良いで」
先ほどの考察の最中に気づいた事があったのだ。
「名簿内のカタカナ表記の人物、それも名前だけしか記されていない人物はほぼ確実に‘能力持ち’や」
急にそんな事を言い出す船井に3人は、何故?と目で問いかける。
「最初から人外の能力を持ってこのゲームに参加しとる奴等は、恐らく人間や無いか、美穂子さんの考察のように、オレ等とは違う世界の住人や。
せやから、
セイバーだの
ライダーだの言う不可解な名前達は恐らく、違う世界の連中である可能性が高い。眼帯の女も恐らくこの中の一人やろ。
フルネームでカタカナ表記の、まあルルーシュ見たいな奴はグレーってとこやな。そっから、あと戦国武将の名前と不可解な名前も警戒するべきや」
「じゃあ、後はこの薬局を少し調べてから出発やな」
出発する前に、船井の提案により、薬局の内部を少し調べていく事になった。
◇
掴まされた。
まず最初に思ったのはそんな事だった。
薬局内に薬ビン同士がガチャガチャとぶつかる音だけが響く。
先程までの、にぎやかさは何処へやら。
すっかりみんな黙ってしまっている。
みんな、薬局内の薬品類を検分し、有用なものをデイバッグに仕舞い込んでいく。
さっきまであれだけ喋っていた船井さんは、入り口の近くで薬品とにらめっこしている。
三つ隣の棚を調べている平沢さんも、真剣な面持ちで黙々と作業をこなしていた。
どうやら彼女は一つの事に集中すると、そこから暫く抜け出せないタイプらしい。
そして私――
福路美穂子はと言うと…。
「………これ……は?」
薬局奥の誰の目にも死角になる場所で、ただ己の驚愕を押さえ込んでいた。
ああ、まずは頭の中を整理しよう。
薬局に入ってすぐに、私はこの船井グループの一員となった。
そしてこれからの行動を決め、もうすぐ出発というタイミングとなってこの……。
『魔法』を見つけた。
◆
自分が変わってしまった事は理解している。
あの時、上埜さんと華菜の死を突きつけられたあの路上で、私の心は壊れてしまった。
全身を駆け巡った憎悪と殺意、狂気に駆られて『誰かを殺す事』しか考えられなくなった。
幸い、直後の事故と、夢の中の上埜さんの言葉でなんとか私は自分を取り戻した。
でも、一度壊れた心は、完全には元に戻らないのだろう。
取り戻した自分は、しかし確実に以前とは異なっていた。
一つ目は。この島に連れて来られて以来、ずっと感じていた恐怖心が今はもう無いこと。
いや違う、正確に言うと、私はもう恐怖を感じる事が出来なくなってしまったのだ。
恐怖心の欠如、それは私を自分の命をかえりみない行動に走らせる。
たとえば、
トレーズ・クシュリナーダに喧嘩を売る行為。
殺人者が潜むかもしれない施設に、正面から侵入する行為。
あの放送以来、私の中から恐怖や畏怖のような感情が、いっさい湧き上がらなくなった。
それがたとえ、自分の命の危機であろうとも。
でも考えてもみれば当たり前だ。
『大切な人を失うこと』それに勝る恐怖がどこにあるのだろう?
私には、もうなにも残されていない。
華菜は死しんだ。
上埜さんも死んだ。
小十郎さんも死んだ。
ならば、もうこの先何が起ころうと、私が恐怖を感じる事は無いだろう。
そして失った恐怖心の代わりに、新しく生まれた感情もある。
私にそれを自覚させたのは、琴吹紬さんの一言だった。
「ただ一人で意味も無く生き延びて、何になるって言うんですか?」
生き延びた意味。
琴吹さんには生きているだけで意味があった。
彼女が生きているだけで救われる人達が、この島にはまだ居るのだ。
ならば私は?
私が生き延びた意味は何処にあるのだろう?
私が生きているだけで救う事が出来る人はもうこの島に居ない。ならば、私がするべき事は何だろう?
そう考えた時に、私は自分の中の殺意に気がついた。
『殺さなければならない』
そう考えてしまってる事に気がついた。
これが二つ目。
殺意。
狂気から抜け出した私の胸に、唯一つ残った不純物。
この殺意は、怒りによるものではない。恨みによるものでもない。
『殺したい』、という衝動ですらない。
それはただ、純粋な責任感。
『殺さなければならない』、という義務感。
その対象は一つ。
人を殺す者達。
主催者や、このゲームに乗った殺人者たち。
人殺しへの殺意。
それを自覚した今。
もう、私自身はこの殺し合いから逃げ出すつもりは無かった。
最後まで戦い続ける。
主催者達がみんな死ぬまで。
この場所で、守らなきゃいけない人がみんな死んで、私だけがここから逃げ帰る訳にはいかない。
このゲームを叩きつぶすまで、元の日常には帰れない。
主催者達が、あの人達が生きている限りこんなふざけた殺し合いが、これから何度でも繰り返されるかもしれない。
わたしのように、心を壊される人々が増え続ける。
そんな事はさせない。
あんな絶望を味わうのは私一人でいい。
これ以上誰も傷つかない為に。
私のような思いを、誰にも味あわせない為に。
守る為に。
このゲームの主催者達と、島に跋扈する人殺しどもを、私は殺さなくてはならない。
私がこのゲームを破滅させなければならない。
それが私の、生き延びた意味だ。
ああ、こんな考え、以前の私なら絶対しなかったに違いない。
もしかすると私は未だ狂気の中にいるのかもしれない。
でもかまわない、この狂気は前に進む為のもの、いっそ利用してやろう。
狂っているなら狂っているで、前向きに、狂ってやる。
○
思考を打ち切り、もう一度目の前の棚を見る。
『魔法』
ラベルには、たしかにそう書かれていた。
この薬局には多種多様な薬がある。
鎮痛剤、解熱剤、胃腸薬、ただの風邪薬、etc…。
どれも気になる物は無かった。
だが、その中でもこの透明なビンにラベルが貼られただけの簡素な薬ビンが並ぶ棚は唯一つ異彩を放っていた。
『魔法』そう書かれた薬ビンが一つの棚全てを占めているのだ。
何故だろう?何故私以外の誰もこの棚を気に止めない?
見ればおかしい事は歴然だ。
というか、さっきまで魔法の話をしていた船井さんは、これを見てもなんとも思わなかったというのだろうか?
だがその疑問はすぐに解消される事となる。
棚の上方に一枚のメモが貼り付けられている。
『馬鹿には見えない?いいえ、馬鹿にしか見えません』
どうやらこの商品棚は馬鹿にしか見えないらしい。
いや、正確には頭が馬鹿になって来ている人にしか見えないのだろう。
私は棚の一番上から薬ビンを一本抜き取った。
「なっ……!」
その瞬間、棚の薬が全て消えた。
残った薬ビンは、自分の手の中に残された一つのみ。
「なにをしとるんや美穂子さん、そろそろ出発するで」
声がした方を見ると、もう既に3人が身支度を整え、薬局の入り口から出発しようとするところだった。
この薬ビンを、船井さんに知らせようかと一瞬思ったが、すぐに止めた。
あの人は信用できない。
最初に出会ったとき、彼は私が殺し合いに乗っていた場合、平沢さんを囮にして逃げるつもりだったのだろう。
そうでなければ、殺し合いに乗っているかも分からない人物の前に、仲間をむざむざ行かせ、自分は暫く隠れているなんて行動をとる訳が無い。
あの人はきっと、私たちを道具としか見ていないのだ。挙動で分かる。
必要に迫られれば呆気なく裏切る。そんな人だ。
ひとまず私はこの薬ビンを懐に仕舞うことにした。
中身は後で調べてみればいい。
力の無い者は、この殺し合いの中ではただ殺されるか、足を引っ張る事しかできない。
だから私は手に入れたい。
守る為、そして戦う為の力を。
「……今、行きます」
私も急いで3人の後を追う。
やはり私は掴まされたのだろうか。
このタイミングで私がこんな露骨なものを手に入れたこと、これは完全に主催者の意図だ。
主催者が「やってみろ」と言っているような気がする。
「このゲームをつぶせるものならやってみろ」と。
挑発されている。
だけど構わない、今はせいぜい余裕をかましていればいい。
主催者達も、華菜や上埜さんを殺した殺人者たちも。
いつか必ず、私が殺す。
トレーズ・クシュリナーダ、あなたがこのゲームにおける悪となるなら、私は破壊者になってみせる。
こんな悲しみを、私で最後にするために。
◎
ギャンブル船に向けて出発した後、ベンツの運転席で船井は一人ほくそ笑んでいた。
(ほいほいと付いてきおってからに……)
助手席に座る美穂子と、バックミラーに移る唯と紬を順に見たあと船井は、自分のデイバッグを見る。
その中には、船井が薬局からひそかに運び出してきた、麻薬や睡眠薬が入っている。
おろらく一般人が『魔法』を手に入れるれる事は可能。
しかし、それには膨大な対価を支払わなければならないのではないか、と船井は考えていた。
ようやく自衛の為の力を手にした所で、その為に自滅してしまっては本末転倒だ。
自分が傷つかずに、力のみを手に入れる確実な方法。
幾つか浮かんだ中で今の自分が一番やりやすそうな事は、生贄を捧げる事だと船井は考えている。
力を得る代わりに仲間を売る行為。
幸い自分の元には三名もの生贄候補が居るのだ。
もし今後そのような施設や展開があれば、彼はデイバックに入っている物を使う事も辞さないだろう。
彼にとって、この三人は所詮手駒でしかないのだ。
使える間は使い倒し、使えなくなったらボロ雑巾のように捨てていく。
彼はそれを平然と出来る人間なのであった。
後部座席では唯と紬が支給品の確認をしているようだ。
景色に緑が多くなってくる、このまいける所までは車で進み、限界がきたら徒歩で山中を進んでいくつもりだった。
未だ見ぬ施設、そこで何が待っているのか、今の彼等はまだ知らない。
【D-4/円形闘技場付近/一日目/午前】
【
平沢唯@けいおん!】
[状態]:健康、紬が心配、テンション→
[服装]:桜が丘高校女子制服(夏服)
[装備]:ジャンケンカード(チョキ)@逆境無頼カイジ
[道具]:デイパック、基本支給品(+水1本)、ジャンケンカード×十数枚(グーチョキパー混合)、不明支給品x0-2(確認済み) 、薬局から持ってきた薬品多数@現地調達
[思考]
基本:みんなでこの殺し合いから生還!
0:あずにゃん……
1:ムギちゃん……良かった……
2:船井さんを頼りにする。
3:友人と妹を探す。でもどんな状況にあるかはあんまり考えたくない……
4:魔法かあ……アイスとかいっぱい出せたらいいよね……
[備考]
※
東横桃子には気付いていません。
※ルルーシュとの会話の内容や思考は後の書き手さんにお任せ
※浅上藤乃と眼帯の女(ライダー)の外見情報を得ました
【
船井譲次@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor】
[状態]:健康
[服装]:私服
[装備]:ナイフ、コンパス。他にも何かあるかは後続にお任せ
[道具]:デイパック、基本支給品、不明支給品x0-2 遠藤のベンツの鍵@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor
リフレインx4@コードギアス 睡眠薬@現地調達 ブラッドチップ(オリジナル)x1@空の境界
[思考]
基本:優勝か別の手段か、ともかく生還を目指す。
0:『城』と『敵のアジト』を経て『ギャンブル船』に辿り着き、自衛の為の力を手に入れる。手段は選ばない。
1:その過程で円形闘技場と憩いの館はどうしようか考え中
2:唯の友人らを探す方法を考える。利用できそうなら利用する。
3:仲間を勧誘し、それらを利用して生還の道を模索する。
4:絶対に油断はしない。また、どんな相手も信用はしない。
5:ルルーシュの話す施設X群にも少し興味がある。
[備考]
※東横桃子には気付いていません。
※登場時期は未定。
※ルルーシュとの会話の内容や思考は後の書き手さんにお任せ
※名簿のカタカナ表記名前のみ記載または不可解な名前の参加者を警戒しています
※浅上藤乃と眼帯の女(ライダー)の外見情報を得ました
【琴吹紬@けいおん!】
[状態]:精神的ダメージ小 、撫子への罪の意識、『制服を着た女子生徒』に対する軽いトラウマ、
[服装]:ブラウス、スカート
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、忍びの緊急脱出装置@戦国BASARA×2、ランダム支給品1~2(確認済み)、
桜が丘高校女子制服(血濡れ) 、薬局から持ってきた薬品多数@現地調達
[思考]
基本:軽音部の仲間と合流し、皆で日常に帰る。
0:唯ちゃん……ありがとう……。
1:友人達が心配。仲間が死ぬ事に対する恐怖。
2:『浅上藤乃』が恐ろしい。殺されたくない。
3:
阿良々木暦に会ったら、撫子の事を――――
[備考]
※浅上藤乃の殺人を目の当たりにしたトラウマで、『制服を着た女子生徒』を見ると彼女の姿がフラッシュバックします。
精神的に回復かなり持ち直しました。トラウマの効果は薄くなっています。
※名簿のカタカナ表記名前のみ記載または不可解な名前の参加者を警戒しています
※E-3北部~E-4北部間の何処かに千石 撫子の死体があり、すぐそばに彼女のディパック(基本セット、ランダム支給品1~3入り)が落ちています。
※
中野梓の死を知りません、島に居た事すら知りません。
※名簿のカタカナ表記名前のみ記載または不可解な名前の参加者を警戒しています
※眼帯の女(ライダー)の外見情報を得ました
【福路美穂子@咲-Saki-】
[状態]:健康 、前向きな狂気、恐怖心の欠如
[服装]:黒の騎士団の服@コードギアス、穿いてない
[装備]:
[道具]:支給品一式、不明支給品(0~1)(確認済み)、六爪@戦国BASARA 、薬局から持ってきた薬品多数@現地調達、
『魔法』と書かれたラベルの貼ってあるビン(中身未確認)@現地調達
[思考]
基本:これ以上誰も傷つかない為に主催者を殺す、殺し合いに乗った者も殺す
1:ひとまずこのチームについて行って、魔法と主催の影を追う
2:力を持たない者たちを無事に元の世界に返す方法を探す
3:対主催の同志を集める
4:船井に対して油断はしない。
5:伊達政宗を探し出して六爪を渡し、小十郎の死を伝える
6:阿良々木暦ともし会ったらどうしようかしら?
7:
張五飛と会ったらトレーズからの挨拶を伝える
8:トレーズと再会したら、その部下となる?
[備考]
登場時期は最終回の合宿の後。
※ライダーの名前は知りません。
※トレーズがゼロの仮面を被っている事は知っていますが
ゼロの存在とその放送については知りません
※名簿のカタカナ表記名前のみ記載または不可解な名前の参加者を警戒しています
※浅上藤乃の外見情報を得ました
【黒の騎士団の服@コードギアス】
黒の騎士団発足時に井上が着ていたコスチューム
超ミニスカ
※薬局について
一番奥の商品棚は、正常な精神の人が見ても何も有りません。
少しでも精神に異常をきたしている人が見ると、その人が望む物に近い物が現れます。
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最終更新:2009年12月14日 11:04