RISING-SUN ◆4Niu9EDMqM
天才漫画家、岸部露伴は焦っていた。
「……はぁ……はぁ……!!な、なんだあいつは!?新手のスタンド使いか!?」
「あ。そこはダブルクリックで、
右クリックしていただいて次に。
あ。それはトリプルクリックです」
巡ヶ丘学院高等学校を探索中に屋上で遭遇した、
目の前で段ボールのパソコンとケータイをいじる不気味な男。
何故あのような意味不明な行動を取っているのか好奇心がそそられるが、
問題は、ヤツの頭上に浮かぶ巨大な物体だ。
ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
「な、なんだあの不気味な太陽は!?あれはヤツのスタンドなのか!?」
それは、高等学校を覆い隠すほどの大きさを誇る緑色に
発光する不気味な太陽だった。精神エネルギーの塊だと思われるその
物体には触手な様なものまで生えてウネウネと蠢いている。
まあ、この物体は松野家の六つ子の次男、松野チョロ松の増大した自意識が可視化した
俗にいう「自意識ライジング」というものなのだが露伴先生が知らなくても無理はない。
チョロ松の精神は就職のプレッシャーと殺し合いの非現実に押しつぶされ自我の崩壊を選択したのだ。
「さて、どうしたものか。あのスタンドがどんな能力を使ってくるか分からないが
ここはひとまず様子を……うおおっ!?」
物陰に隠れ、冷静に対処をしようとしていたその時、
露伴の右手が突然何の前触れもなく燃え始めた!!
「発火能力(パイロキネシス)!?
やはりヤツのスタンド攻撃か!!くそっ!出遅れた!」
ゴロゴロと前転して火を消しながら不気味な男の前に姿を現した岸部露伴。
段ボールをクリックするのに夢中でこちらに気づいていないヤツに向けて
指で空中に何かの絵を描き始める。
「喰らえ!ヘブンズドアー!」
中空に描かれた透明なピンクダークの少年を見たチョロ松は激しく吹き飛び、
全身の皮膚が捲れ本の様なページになった。そしてびっしり書き込まれた
情報の余白に指で文字を書き込む。
『岸部露伴を攻撃できない』
無力になり地面に突っ伏したチョロ松に近づき、見下ろす露伴。
「な、なんじゃこりゃ!?」
「悪いがセーフティロックを掛けさせてもらったよ
こういう能力なんだよ、僕のは。さて、貴様の情報をみせてもらおうか」
なんかちらっと見た感じニャー子ちゃんだのエロゲだのの文字が見えるので
どうせろくな人間じゃなさそうだが一応危険がなさそうか確認しなくてはならない。
そして本になったチョロ松のページをめくろうとした次の瞬間。
チョロ松の体に突然火が尽き勢いよく燃え始めた。
「なにっ!?」
「熱じいいいぃぃぃっぃぃぃぃぃぃっぃぃぃ!!!!」
「焼身自殺だと!?そこまで記憶を見られたくないのか!?
なんて覚悟だ!気にいったぞ!」
「ちげぇよ!!助けてくれぇぇぇぇぇぇ!!」
「なんだ?能力を制御できないのか?」
仕方がないので、あと数秒待てば全身が燃えて消し灰になりそうな
チョロ松ページの余白に露伴はチョロ松のパイロキネシスは禁止します
と書き込んでやった。
この二人の遭遇がいずれ波乱を呼ぶことになるのかは、今はまだ誰にも分からない。
【D-3】
【松野チョロ松@おそ松さん】
[状態]:自意識ライジング、全身火傷
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・行動]
基本方針:兄弟を捜し出す
1:気絶
※最終話でおそ松に手紙を出そうとしたら突然パイロキネシスが発現して
手紙を燃やしたシーン前後から参戦
※露伴に制限を掛けられたのでパイロキネシスは使えなくなりました
【岸部露伴@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:右手火傷
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・行動]
基本方針:会場から脱出する
1:とりあえずチョロ松を調べる
※チョロ松はスタンド使いで自意識ライジングは彼のスタンドだと勘違いしています
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最終更新:2016年10月14日 23:14