a-1内の古びた洋館内。
二条直哉と木下志保は、のんびりと紅茶を楽しんでいた。何してんだこいつら。
直哉は腐っても金持ちの息子だ。紅茶の入れ方は人並み以上にこなせる自信はある。
余談だが妹の雪菜の紅茶は絶品で、彼らの頑固でケチな父親も感激するレベルだ。
「(雪菜……どうしてっかな)」
直哉は死ねない。
直哉がもし死ねば、雪菜は確実に暴走する。
身内の色目抜きにして、雪菜は天才だ。きっと優勝も目ではないだろう。
「どしたの、直哉」
「あ?ああ、ちょっと考え事をしててな」
そんな時。直哉は志保の肩がびくり、と震えるのを確かに見ていた。
志保の視線の先にはーーーー
年を感じさせない美貌を持つ大物女優、小野知加子の姿があった。
▲
失敗した。
まさかこんなにあっさりと悪魔に出会うとは。
志保は心の中で吐き捨てた。
「あなたもこの
殺し合いに呼ばれたの!?小野知加子さん」
「知っていてくれて嬉しいわ」
元気に言ってみせるが、志保はすでに決意を固めていた。
「ーーーーー紅茶、飲みます?」
「ええ。頂くわ」
◆
「私、思うんですよね」
「悪人は許せないって」
「私が倒さなきゃ」
「悪魔なんて」
「殺してやる」
一気にまくしたてる志保。
「ーーーー盛ったわね。あーあ。お金がもっと欲しかったわ」
げぼっ。
大量の血を吐いて、知加子はもう動かなかった。
「木下…この殺人者が!」
直哉が怒鳴ってくる。
さすがにショックだ。目の前で凶弾されるのはね。
バァンッ
ウィンチェスターの弾が放たれる。
「やりなさい、ベルフェゴール」
二条直哉。
彼は無知すぎたのだ。
木下志保は唯一、大罪の悪魔を操れる器であった。
メキャッ
弾が潰れ、黒いのっぺりとした怠惰の悪魔は、真っ直ぐ直哉に向かい。
その肉体を、一瞬で黒に侵食した。
悪魔が生命を奪うためには、本来契約により奪う生体エネルギーを一気に
奪うだけで、どんな人間すら殺せるのだ。
【小野知加子】
【二条直哉】 死亡
【残り22/30人】
【一日目/深夜/a-1】
【木下志保】
[状態]健康
[装備]なし
[所持品]不明
[思考・行動]
基本:悪人を断罪する。
最終更新:2011年06月04日 23:57