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ボンボンらむーん

15話 ボンボンらむーん

「誰か来る…?」

市街地のすぐ隣に広がる森の方を眺めていた灰色狼獣人のエルフィは、
森の向こうから人が市街地方面歩いてくるのを確認した。
近くの物影に隠れて様子を見る。

「誰かいたような気がするらむけど…気のせいらむか?」
「……(何だか赤ちゃんをそのまま大きくしたような人が来たなぁ)」

やってきたのは独特な口調の、エルフィが心の中で思ったように、
「赤ちゃんをそのまま大きくしたような」少年だった。
ジーパンのベルトに鞘に入れた短刀のような物を差し込んでいる。

「これからどうしようらむちゅー」
「……(見た感じ害は無さそうだけれど…)」
「はっ! そこに誰かいるらむか!?」
「うわっバレた」

あっさり見付かってしまったエルフィ。仕方無く少年――花丸木の前に出て行く。

「狼さんらむー」
「まあ狼だけど…」
「僕は花丸木らむ。殺し合いをする気は無いらむよ」
「私はエルフィ…私も、殺し合う気は無いわ…」

互いに自己紹介する二人。
近くの民家の中に入り、更なる情報交換を行う。
まずは支給品を見せ合う事になったのだがここで花丸木の持つドスの外見にエルフィが不審を抱く。
何しろ、刀身が血のような物で汚れ錆びているのだから無理も無い。

「な、何それ…」
「初めからこうだったらむよ」
「…本当?」
「本当らむー」
「……」

エルフィは疑念を拭えなかったが、殺し合いが始まってまだそれほど時間が経っていない。
しかし、花丸木の持つドスの錆び方は――その手に詳しい訳では無かったが――何日も放置された、
そのように見える。少なくとも殺し合いが始まって今の時点までの短時間でこうは錆びないだろう、
と言えるぐらい花丸木の持つドスは錆び、汚れていた。

「…分かった。ごめんね」
「良いらむよ。エルフィさんは何を支給されたらむか?」
「私は…」

エルフィは自分に支給されたランダム支給品を花丸木に見せた。
小型自動拳銃ワルサーPPKと予備マガジン3個、更に、マイナスドライバーが一本。

「本物の銃らむか…?」
「そう、みたい…」

花丸木にとっては生まれて初めて見る実銃であった。
エルフィは違ったが。
その後、話は互いの知り合いについての情報交換に移る。
途中、エルフィが口にした「太田太郎丸忠信」の名前に花丸木が反応した。

「太田、太郎丸、忠信…!」
「どうかしたの? もしかして…会ったの?」
「襲われたらむ…刀を支給されたって言って、試し斬りさせてくれって」
「……っ」

花丸木が虚偽の証言をしているとは、エルフィは思えなかった。
太田太郎丸忠信は、クラスの中でも評判は良く無く、黒い噂も絶えなかった。
以前の殺し合いの時に一度だけ出会い、その時はクラスメイトの女子の一人に襲われていたため、
エルフィは助けようとしたが、誤って負傷させてしまい、その後は全く合う事も無かった。

「本当に死ぬかと思ったらむ…もう二度と会いたくないらむ」
「……」
「あ、ごめん、エルフィさんのクラスメイトなのに…」
「い、いや、良いんだけど…」

……

エルフィと花丸木は民家を後にし、当座はそれぞれの信頼出来そうな知り合いを捜す事にした。
エルフィは主にノーチラス、サーシャ、シルヴィア、テト、仲販遥、フラウの六人。
花丸木は主に大沢木小鉄、西川のり子、土井津仁、鈴木フグ夫の四人。

「それじゃ、行こうか…花丸木君」
「うん」
「…銃声とか聞こえたから、気を付けて」
「分かったらむ…」

エルフィはワルサーPPKを、花丸木はドスをそれぞれ構えながら、
市街地の道路を歩き出す。

しかし、数十分後。

「……!」
「う、うあ!?」

表通りで、血を流して倒れている、サングラスを掛けたハンテン姿の男性がいた。
銃で撃たれたらしく、既に息は無かった。

「し…死んでるらむ…?」
「…みたい…」
「死体…本物の、死体…」

生まれて初めて目にする本物の死体に花丸木は恐怖に震える。
確実に殺し合いは進行しているのだと、二人は思い知らされた。

「…行こう」
「……(ブルブルブル)」

男性の死体から目を背けるように、その場から逃げ去るようにエルフィと花丸木は立ち去った。


【早朝/B-5市街地:路上】
【エルフィ@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]ワルサーPPK(6/6)
[持物]基本支給品一式、ワルサーPPKのマガジン(3)、マイナスドライバー
[思考・行動]
0:殺し合いには乗らない。生き残りたい。
1:花丸木君と行動。
2:信用出来そうなクラスメイト(ノーチラス、サーシャ、シルヴィア、テト、仲販遥、フラウ)を優先的に捜す。
3:太田太郎丸忠信には注意する。
[備考]
※本編死亡後からの参戦です。
※大沢木小鉄、西川のり子、土井津仁、鈴木フグ夫の四人の情報を得ました。
※エルフィが聞いた銃声とは、死体の男(長谷川泰三)が殺害された時の音です。

【花丸木@浦安鉄筋家族】
[状態]後頭部に軽い瘤、上着の腹の部分が切れている
[装備]ドス@自作キャラでバトルロワイアル
[持物]基本支給品一式
[思考・行動]
0:死にたくないらむ。帰りたいらむ。
1:エルフィさんと行動するらむ。
2:ちびっ子ギャングでも良いから会いたいらむ…。
3:もうさっきの怖い人(太田太郎丸忠信)には会いたくないらむ…。
[備考]
※原作最終話~元祖!の間からの参戦です。
※太田太郎丸忠信の容姿、名前を記憶しました。
※エルフィのクラスメイトの情報を得ました。


≪支給品紹介≫
【ワルサーPPK】 支給者:エルフィ
1929年に当時新鋭企業だったワルサー社が開発した自動拳銃、ワルサーPPの小型モデル。
携帯性と性能に優れ、欧州各国の軍・警察で使用された。

【マイナスドライバー】 支給者:エルフィ
マイナス溝 (−) のあるネジを回すのに使われる工具。


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GAME START エルフィ 029:本音建前焼き尽くす
001:冷眼下瞰 花丸木 029:本音建前焼き尽くす

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最終更新:2011年07月05日 23:03
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