ネットカフェ店内に、無事橋田至と中川かのんは辿り着くことができた。
橋田の思惑はかのんには一切伝えられていなかったこともあり、かのんは何故このような場所にやってくるのか意味が理解できなかった。
橋田は明らかにテンションが上がっているため、かのんはどこかおずおずと橋田に質問する。『ここに来てどうするんですか』と。
「中川氏。荒耶氏の作ったこの首輪さ、氏の一存で起爆する事が二次元みたいなスイッチ付きのリモコンひとつで出来ると思う?ちなみに答えは多分no」
「え…?でも、だったらあの女の子…高原さんはどうやって…」
かのんは確かに見ていた。荒耶が高原歩美の首輪を起爆したときには、間違いなく赤い【いかにも】なスイッチを押して首輪を起爆させていたところを。
が、橋田の答えはこうだった。
「『こんなに簡単に殺せるぞ~』っていう一種の暗示でしょ常考。実際あれとは違う、何か大きなスパコンみたいなのがあると見るべき。もしそうなら……僕の出番だお」
USBメモリを勢いよくPCに挿入してPCを立ち上げる。
こうまでくれば理解できない者はいないだろう。橋田はプロもしくはウィザード級のハッカーだ。
現に彼はあのSERNのハッキングに成功している。
今回の相手はただの一人。相当なセキュリティが掛けられていようとも、必ずある『隙間』を通って穴を開け、後はあるはずの『解除コード』をUSBメモリにコピーして首輪に打ち込む。
橋田至は一気にサーバーを立ち上げ、店に存在する機器やソフトを吟味して疑似ではあるが彼のハッキング環境を再現する。会場に流れる無数の電波を辿り、首輪起爆時の電波を拾う。
さあ、道は開けた。
少しばかり地味な『日陰』の戦いがやっと始まるーーー。
【深夜/c-6】
【橋田至@Steins;Gate】
基本:このゲームを潰す。
1:荒耶氏のスパコンから首輪のコードを奪い取る。
【中川かのん@神のみぞ知るセカイ】
基本:誰も死なせたくない。
1:橋田さんを見守る。
最終更新:2011年07月10日 23:25