破滅さえ呑み込む絶望

秋山澪は、もはや壊れきっていた。
どの程度かといえば、例えるなら自動射撃装置というものを知っているだろうか。
目の前を通った標的を殺害もしくは破壊するまで一切の操作なしで射撃を続ける兵器。もっとも、FPSゲームなどで見たという人がほとんどだろうが。
今の彼女に見境はない。手を取り合おうと求めてこようが、ただ通りかかっただけだろうが、自動的に引き金を引く。

ーーーきっと、今の澪は親友の田井中律でさえも届かないほどの深い闇にいる。

話は変わるが、心の弱った者につけ込む怪物を知っているだろうか。
人はそれを『魔女』と呼ぶ。
それは魔女を狩る者たちの絶望から生まれる異形の存在であり、魔女を狩る者たちがこの殺し合いにも存在する

以下の事実から導かれる解は一つ。
『魔女』はこの殺し合いに存在し、絶望した者を狙っているーーーーー。

人魚姫の魔女、オクタヴィア。
秋山澪がふと気付いたときには、そこは見知らぬ明らかな異様の空間であった。
背景にはモニターがいくつかあり、少女や少年が映し出されている。
だが、何よりも剣のようなものを持った異形の存在『オクタヴィア』がそのすべてを霞めている。

頭の中に、声が響く。
少女の声が聞こえる。魔法とか願いとかいう単語が度々聞き取れた。
頭が割れそうになる。澪は絶叫した。

「ぎゃああああああああああっ!?」

死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないーーー死にたくない。

澪の中に絶望の闇が流れ込んできて、やがて一つになった。

秋山澪は更なる絶望に触れ、絶望を振り撒く存在となった。

【深夜/c-5】
【秋山澪@けいおん!】
基本:何も考えられない。
1:みんな、死ねばいい。
※オクタヴィアを吸収しました

血の舞う夜に 投下順 第一回放送
定められた運命なんて乗り越えてみせる 秋山澪 魔女演舞~槍兵~

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最終更新:2011年07月09日 10:38
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