3話 地獄の中に天使来る
「ここは」
湿った雑草の上で三谷傑は再び意識を取り戻す。
「…そうだ、
殺し合い…女の子の首が吹き飛んで……それで」
未だはっきりしない頭を擦りながら、ゆっくりと起き上がる。
周囲を見渡すと林の中に人工的に作られた池がある。機械のような物もあるので何かの貯水池らしかった。
遠くに木造校舎らしい物も見える。
「あれは学校……」
開催式の時に学校のあるエリアはゲーム開始直後に禁止エリアとなる、と聞いた。
学校――地図には分校――に主催者であるアンネリーゼと梶井伸一郎がいるはず。
あそこから参加者達が殺し合うのを見物しているのだろう。
つくずく趣味が悪いと、傑は思う。
「…くそ、殺し合いなんてなぁ……ん?」
ここで傑はある物を見付ける。
貯水池の畔に、人が倒れているのだ。
立ち上がりデイパックを持ってそれに近付くと、猫獣人の少女だった。
灰色の毛皮で、中高生らしい制服姿、そして爆乳。そう、ブレザーの上からでもはっきり分かるレベル。
「何と、自○ロワのテトを具現化したみてーな、そんな子だ」
以前友人のススメで読んだネット上のバトルロワイアル小説の登場人物とダブらせる。
ケモノ好きである彼のお気に入りのキャラと、目の前で気絶している少女は特徴がかなり似通っていた。
「……」
そして傑は思う。
思い、気付いた時には身体は、手は動いていた。
(違う、これは違う、俺の意思では無い。身体が勝手に)
心の中で誰にしているのか分からない弁明を繰り返しながら、傑は両手を、
猫少女の爆乳へと伸ばす。
むにぃ
(なん、だと……)
ブレザーの上からでもはっきりと、柔らかいと感じた。
思えば生まれて初めて女性の乳房を触ったのだ。
「マシュマロ」「ゴム毬」などと形容される女性の乳房、今、傑が両手に感じる柔らかさは、
その形容を遥かに上回る極上品。
(やわ、らけぇん、だけどっ!? うそぉ…まじぃ?)
美味い食べ物を食べた時と同じかそれ以上に、喜びの感情を満面に浮かべ、
更に激しく、傑は猫少女の乳房を揉みしだく。彼女が起きるかもしれないと言う考えは失念してしまっていた。
「……」
「……」
傑の動きが止まった。
猫少女と目が合った。イコール、猫少女は既に意識を取り戻していた。
「あ……あ……あ」
顔が一気に引き攣り、頭の中が真っ白になる傑。
全く言い訳出来ない、だって明らかに乳揉んでるんだもの。
「……て」
「……え?」
猫少女が何か言ったが良く聞き取れず恐る恐る傑は聞き返す。
「…続けて」
「……何、だって」
思いも寄らぬとは、正にこの事だと、傑は思った。
……
君塚沙也と、猫の少女は名乗った。
「気絶してる少女の乳を揉むとは中々、やるじゃない」
「むぅ……」
「どうだった、私のおっぱいは」
「……」
「さあ言え」
「柔らかかった」
「自慢よーおっぱいは、やっぱり男は、おっぱい大きい方が好きなのかしら」
けらけらと笑いながら言う沙也。
話を聞いている限り、どうもこの少女は羞恥心と言う物が欠けていると傑は感じる。
いや、むしろ――――。
「あのさ、沙也ちゃんて、あれなの、えと何つーか」
「ビッチ?」
「……」
「そうだね、エッチは大好きだよ、気持ち良いしねぇ」
「おお……」
ビッチ――痴女とも――らしかった、目の前にいる猫の少女は。
確かに、爆乳に整った顔立ちと身体のスタイルは男を欲情させる悪魔的な魅力を持っている。
傑は正直な所、戸惑っていた。彼は童貞である。
妄想で自慰に耽る事は普段していても、淫乱な女を目の前にしてどうして良いか分からなくなるのだ。
心臓がいつも以上にバクバクと鼓動を早めているのが手に取るように分かった。
(ど、童貞卒業の、チャンス…いや、待て…これは、どうなんだ、やば、て、テンパッテキタ)
「どしたの三谷さん」
「ウェ!?」
「……ど、う、し、た、の?ww」
どうも、沙也は傑の心情を察しているようだった。
わざと、胸元を強調し、上目遣いで傑の事を見てくる。
殺人的に、可愛い。傑の心臓の鼓動が更に早くなる。
「……ねえ、あそこに良い感じで小屋があるよ」
「だ、だから?」
沙也が貯水池の傍に建てられたプレハブ小屋(何の用途かは不明だが)を指差す。
「折角だし、お近付きの印として…」
「……」
「えっt」
「あーそうだ! あれだな! 支給品確認しないとなっ! あと他にも名簿とか地図とか見たりしねーと!」
「あらら」
結局、傑はもう一歩の勇気を踏み出す事が出来ず変な意地を張ってしまった。
(こんなに慌てちゃって、耐性無いんだなこの人、ふふ、面白そう…)
そんな青年を見て沙也はますますと興味がわいた。
【早朝/E-2貯水池】
【三谷傑】
[状態]テンパリ気味
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考]
0:取り敢えず殺し合いをする気は無い。
1:沙也ちゃんと行動、でも、色んな意味で不安。
[備考]
※特に無し。
【君塚沙也】
[状態]健康
[装備]無し
[持物]基本支給品一式、???(1~2)
[思考]
0:殺し合いはしたくないけどエッチはしたい。
1:三谷さん面白そう。
[備考]
※特に無し。
≪キャラ紹介≫
【君塚沙也】 読み:きみづか さや
17歳の猫獣人の少女。灰色の毛皮で爆乳スタイル抜群の美少女、そして淫乱ビッチ。
頭も良く運動神経も良好と言う高性能猫でもある。某テトに酷似してるが何か力が使える訳では無く壊滅的音痴。
最終更新:2011年07月28日 22:21