高坂桐乃が、死んだ。
無惨にも、全身を押し潰されて、辞世の句を吐くことさえ許されずに。
それは、新垣あやせという親友に依存した少女を大きく変えることになる。
◆
失った時は二度と戻らず、それはやがて螺旋となる。
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「………」
ベッドの下の男、という
都市伝説がある。元々は売春宿に潜む泥棒がモチーフらしいのだが、確かにベッドの下は逃げ込みやすい場所でもあり。近代、インターネット上ではかなりポピュラーな話として語られている。
そして、名前も知れないその男は、儀式の参加者に選ばれた。
ここで、一つ補足しておこう。
『ベッドの下の男』は幽霊や妖怪ではない。正体は大半が殺人鬼や強盗である。
つまり、彼は普通の、ありふれた殺人犯でしかないのだ。
手に堅く握られた斧。
原始的な武器ではあるが、殺傷力は下手な刃物よりずっと高い。
殺人鬼はそれを知っていたのか知らないのか、ただおもむろに歩いていく。足取りはどこかふらふらとおぼつかず、目には光彩が無かった。
一言で言えば『怪人』という表現が一番近いだろうか。
ーーーーーだが。この儀式において、彼の望む悲鳴や血は彼には手に入らない。
『生きている』人間がいつも狩られる側だというのは間違いだ。
日本や世界の神話には、様々な妖怪や怪物、時には神さえ人間に殺されることがある。
人間が追いつめられた時、狂った時。その力は発揮され、いかなるものをも寄せ付けないほどの殺意と悪意を振り巻き、『異形』は呑まれて消える。
この世のセオリーには、抜け道が存在するのだから。
彼ーーー『ベッドの下の男』が、それに気付くことはあるのだろうか?
答えは否。
頭に矢が突き刺さった死体に、答えなどは与えられない。
◆
罪は罪。正義は罪。時には罪こそ正義となる。
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「あははっ、やったよ、やったよ、桐乃ぉ」
光の無い瞳で笑い続ける少女が、足元の死体の矢を引き抜いた。
後頭部に刺されたボウガンの矢には、脳の断片がべっとり付着していたが、新垣あやせは気にも留めない。頭にあるのは、親友への報告だけ。
新垣あやせは、基本的に高坂桐乃に依存している。
生活の話ではなく、感情面など心の支えとして、依存している。
だからこそ、桐乃が惨殺された今、拠り所を失ったあやせが求めるのは、あの狐神や自分をも含めた儀式に関わる全ての生命の殺害。
罪を犯していないものも関係ない。
もしも、あやせがこっくりの言葉ーーー『願いを叶える』をそのまま信頼していたなら、きっと全てを断とうとはしなかったのかもしれない。しかし、あやせは逃避しなかった。願いの存在を認めず、現実の常識を認めて、高坂桐乃を取り戻す方法は無いと自己解決してしまったのだ。
壊された人形がひとつ。
残された人形もひとつ。
残された人形は悲しみに溺れ。
すべての人形を壊しに向かう。
【ベッドの下の男@都市伝説・2ch】 死亡
【残り37/40人】
【深夜/d-3】
【新垣あやせ】
基本:儀式に関わるすべての生命を殺した後自害する。
1:狐神は一番悲惨に殺す。
※原作8巻終了後からの参加です。
最終更新:2011年08月06日 00:05