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ツミナガラ…と彼は謂ふ

「邪魔をするな、と警告はしてたのですがね……」

地面に横たわり、絶命する男を見下ろす。この男を殺したのは、もちろん自分だ。
何故殺したか?今の自分の前に立っていたからだ。
最初は、「殺し合い」と言う物に動揺していたが……・今は違う。ここでなら、自分の願っていたことができる。
―――あのTさんと、決着を付ける。

(今まで、何度も邪魔をされてきた……しかし、それも今日まで!)

……しかし、今の所Tさんの姿は見当たらない。
どこか別の場所にいるのだろう。なら、早く見つけ出して倒さなければ。ボヤボヤしている暇は無い。
もちろん、そんなに早く見つからないかもしれないと言う事は分かっている。
それに、ここが殺し合いの場であるなら、当然常に命を狙われているのと同じ状態なのだ。
自分の命を守ることも、考えておかなければ。Tさんを倒す前に自分が死んでしまっては、元も子も無い。

(そう思って、このバッグを開けてみたら……銃が入っていた。これは心強い)

銃どころか武器が無くとも戦うことなら出来ないこともない。魔法を使える以上、素手であっても戦える。
しかし、魔法の使用回数には限度がある。暫く使わなければ回復もするが、連発はあまりできない。
追いつめられて、どうしてもそうしなければ死ぬと言った状況なら出し惜しみはしないが……。
そんな状況でない今は、あまり魔法を使わずに銃で戦う方がいい。

(魔法を使えば、体力だって当然消費する……疲れると、行動に支障が出るのは当然の事……)

銃なんか使ったことはないが、何とかなるだろう。
それよりも、まず考えておかなければならないことは、どうやってTさんの居場所を知るかと言うことだ。
ちんたら歩き回って、無闇やたらに時間と体力を消費してしまうのは良くない。
その為には、何らかの移動手段が欲しいところだ。例えば、自転車や車などのスピードの出る物。
しかし、そんなに都合のいい物が果たして簡単に手に入るだろうか?答えは、否だ。


(便利な物を、そのまま置いてあるとは考えにくい。あったとしても、隠してあるかもしれない……・。
 他にも、いろいろ問題が考えられる。あったとしてもちゃんと動くかとか、鍵がかかってないかとか……。
 しかし、それに関しては、結構なチャンスが巡って来ているんじゃあないだろうか?ここを探せば、何かあるかもしれない。
 まだ全体を見てみた訳では無いが、おそらくここは何かの工場のようなところ。かなり古びてはいるが)

もし工場なら、資材を運ぶトラックのような物があるかもしれない。
だが……この工場の見た目から察するに、あったとしてもボロボロで乗れた物じゃないかもしれない。
車があったとしても、動かないのならただの鉄屑と同じだ。

(……あまり期待せずに、探しにいってみようか)
「……動くんじゃない!」

突然、誰かの声が背後から聞こえてくる。
振り向きざまに射撃を加えても良かったが、ここは一応従っておく事にした。
こんなことは、だいたい相手の行動を制限できる確信があるからこそやる物だ。無闇にやる物でも無い。

「その人を殺したのは、お前か?」
「だったらどうだって言うんですか」
「どうだもこうだも無いだろう!さあ、武器を捨てるんだ!」

……武器を捨てたところで、お前を殺す方法は幾らでもあるのに。まあ、知るよしもないか。
言われるがまま、持っていた銃を捨てる。

「……想定外ですよ。せっかく手に入れた武器を失うなんて」
「?……一体何をするつもりだ」

そう言い終わると、いきなり振り向き魔法で軽く火の玉を声のする方に当たらないように飛ばす。
いきなりなのと常識では考えられない行動に驚いたようで、大きく体勢を崩しその場に倒れる。
その隙を逃すはずもなく、いきなり走り出してその場を走り去った。




(……また、どこかでバッグを手に入れなければ……バッグごと、置いてしまったのはマズかったかな……)

走りながら、思考を纏める。さっきの出来事の結果として、自分は持ち物を全て失ってしまった。
しかし、あの状況では仕方ないだろう。あの時武器を捨てなければ、本格的に戦いに発展しかねなかった。
自分としては、相手をしてもよかったのだが……もし、相手が強ければどうだっただろうか?
下手をしたら、手痛い怪我を負ってしまう可能性だってあるかもしれない。

(リスク回避の代償と考えても、持ち物全て捨てると言うのは流石に痛い……)

何とか回収できないか、とも考えたが、かなり厳しいだろう。
さっきまでいた場所には、2人分の持ち物が落ちているのだ。それだけあれば、銃が2、3丁はあるかもしれない。
少なくとも、自分の持っていた銃があるので1丁は確実に手に入るだろう。
それだけ、武器が沢山手に入ると言うのに置いて行くのは考えにくい。武器が多いと、もしもの時に役立つからだ。

(仕方無い。すっぱり諦めることにしよう)

しかし、こうやってみると人を殺すと言うのは、思っているより簡単だった。
たった1発の鉛玉が、人の命をこうもあっさりと奪うなんて。本当に、あっけないものだ。
……いや、あまりこんなことを考えていたら、決心が揺らいでしまうかもしれない。
自分は、Tさんを見つけて倒す。それまでに邪魔してくる奴は、殺す。

(……いくら罪を重ねようと……Tさんを、倒す)


【一日目・深夜/A-3:廃工場1F】
【Tさんのライバル@オカルト・ネタ】
[状態]:健康、疲労(極小)
[装備]:なし
[所持品]:なし
[思考・行動]
基本:Tさんを倒す。邪魔する奴は殺す
1:必ず倒してみせる……
2:道具を何とかしないと

【三上脩@SIREN2 死亡】
死因:射殺






「一体なんだったんだありゃあ……」

いきなりこちらを向いてきたかと思ったら、火の玉のような物を飛ばしてきた。
それに自分が驚いて、転んでしまったスキに、さっきの奴には逃げられてしまったようだ……。
しかし、奴は武器を全て置いて行ってしまったようだ。これなら、次の殺人をある程度抑えられるのではないか?
……いいや、あんな芸当ができるのでは、力を削ぐことは出来ても殺人は押さえられない。

(全く、一体全体何がどうなっているんだ)

……思えば、今まで奇妙な出来事が続いてきた。
夜見島の噂を聞いて、島に上陸した後に、何だか奇妙な霧のような物を見かける。
その後、何故か森の中にあった船の中で、女の子――市子ちゃんに出会い、共に脱出を目指した。
そして、何とか道を開いて脱出しようとした、その時だった。自分の意識が……急に遠のいていったのは。
再度目が覚めた時は、見覚えの無い場所。そこで起こったことは、今でも脳裏に焼き付いている。

(その後、もう1度気を失って……気がついたら、ここに)

一体、これはどういうことなのだろうか。近くの古びたコンテナに背中からもたれかかり、考える。
1つ分かるのは、ここはおそらく夜見島じゃないと言うことだ。だが、これは別にあてずっぽうではない。
何故なら、こんな物、夜見島には無かったからだ。自分の知る夜見島に、こんな物は無かった。

(この鉄の首輪のような物は……)

別に、自分の首を締め上げる訳でもなく、キツく絡み付いている訳でもない。
だが、この首輪は並大抵の事では外れない。それは、あの時の事でよく分かっている。
それに、無理矢理外そうとしたら、即座に爆発しいとも簡単に自身の命を奪ってしまう、と言うことも。

(……やんなっちまうなぁ)

今の所、自分には何もできないと言うもどかしさに、俺は頭を掻いた。

【一日目・深夜/A-3:廃工場1F】
【藤田茂@SIREN2】
[状態]:健康
[装備]:シングルアクションアーミー(6/6)@MGS3
[所持品]:支給品一式、不明支給品(確認済み)、SAAの弾×24
[思考・行動]
基本:殺し合いを阻止する
1:やんなっちまうなぁ……
2:殺された人には、冥福を祈るしかできない……
※参戦時期は、「再会」終了条件1クリア直後のあたりです
※廃工場内に、三上のデイパック・Tさんのライバルのデイパック・ワルサーP99(14/15)が落ちています


≪支給品紹介≫
【シングルアクションアーミー@MGS3】
藤田茂に支給。
オセロットの愛銃。劇中では2丁拳銃として使用したが、支給された物は1丁だけ。
発射した弾丸が壁に当たると跳ね返る(所謂『跳弾』)。跳ね返った弾丸には、多少の追尾効果がある。


正々堂々 投下順 CALAMITY PHOENIX
GAME START Tさんのライバル [[]]
GAME START 藤田茂 絶望、そして……
GAME START 三上脩 GAME OVER

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最終更新:2012年09月15日 22:29
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