「ここどこだよ……何か、病院っぽいけど……」
日本刀を持ち、一応警戒しつつ薄暗い中を進んでいく。
状況を完全に把握できている訳じゃ無いが、なんとなく危険なのは分かる。
……それにしても、一体何で自分がこんな目に遭わなければならないのか。
マオウやイナゴ、大岡さん達がいる以外は、
普通の生活を送っていたのに……。
「……誰もいないのか?」
大声を出そうにも、怖くてそんなこと出来そうにない。
もしも、危険な奴が来たらどうなる?ものの数秒で、殺されてしまうかもしれない。
自分としては、殺されたくもないし、殺したくもない。でも、このままじゃ埒が明かない……。
……一体、自分のやるべき事は何だろうか。
常識的に考えれば、人殺しをせずに行動するのが筋であり、常識だろう。
だが、それだけではダメだ。それでは、この状況から抜け出せない。
自分は、ただの一般人だ。非現実的な毎日を送ってはいるが、結局はただの人間だ。
そんな自分に、何ができる?
……もちろん、力が無かったら何もしなくていい、なんて甘えた考えは持っていない。
(どうすればいいんだ……ん?今何か音が……)
……その時だった。近くのトイレから、音が聞こえてきたのは。
もしかして、誰か隠れてるのか?
そうだとしたら、どうすればいいだろうか。変に話しかけて、騒がれても困るし。
とはいえ、何もせずに見過ごすと言うのも、後味が悪い。
一応、声をかけてみることにした。
「大丈夫ですか?」
「あぁ?……誰かいんのかよ」
「それはこっちの台詞です。ここで、何してるんですか?」
「……急に腹が痛くなったんだよ。だから、目についたこのトイレに駆け込んだんだよ」
「そうだったんですか」
◇
「……それで、さっきまで夜見島ってところにいたのに、こんなところに」
「ああ。訳分かんねえよ」
「まあ、普通に考えればそうだよなあ」
何とか、普通に会話できる所まで持っていけた。
出てきた時は、何故か妙に警戒されていて、ろくろく会話も出来なかったけれど。
……今考えてみれば、日本刀片手に話しかけるような奴を、警戒しない訳がなかった。
その点は自分のミスだ。逃げ出されなかっただけ、まだいいけれど。
……とは言え、あっちだって大概だ。釘バット持ってたし。
(……さて、どうしようか。この人と、同行してみようか?)
一緒に行動する人が多ければ、その分心強い。
だが、この人とは知り合ってまだ少ししか経っていないのだ。
人をむやみやたらと疑ってかかるのはいい事ではないが、状況が状況だから……。
「……それじゃあ、俺はこのへんで」
「お、おいちょっと待てよ。一緒に行こうぜ」
「……また今度無事に会えたなら、そうしよう」
制止を振り切り、一直線にエレベーターに向かう。
チラリと後ろを振り返ってみるが、どうやらあの人は付いて来ていないようだ。
……ありがたいと言うべきか、残念と言うべきか。
あの人も、大して俺と行動したいと思っていなかったのかもしれない。
――――呼びだしたエレベーターの扉が開き、光が溢れる。
……お互い、いつ死ぬかも分からない身だ。
これが、最初で最後の出会いになる可能性だってあるんだ……。
「……」
……エレベーターの扉は閉まり、既に下降を初めている。
「……自分がやったことだし、仕方無いよな」
【一日目・深夜/E-3:病院】
【俺◆.tSNa900PI@オカルト】
[状態]:健康、後悔
[装備]:日本刀(銘無)
[所持品]:支給品一式、不明支給品
[思考・行動]
基本:
殺し合いに乗る気はない
1:……うーん
2:どうしようか……大岡さん、探してみようかな
◇
「あぁ、行っちまったよ。また1人かよ……」
また、一人になってしまった……。
せっかく、心強い同行者ができたと思ったのに。
今から追いかけるにしても、もうどこに行ってしまったのかよく分からないし。
……こんなことなら、呼び止めればよかったんじゃないか。
「…………追いかけてみるか」
【一日目・深夜/E-2:病院・3F】
【阿部倉司@SIREN2】
[状態]:健康
[装備]:釘バット@SIREN2
[所持品]:支給品一式、不明支給品
[思考・行動]
基本:殺し合う気はない
1:追いかけてみるか
2:皆、いなくなっちまった……訳じゃ無かったんだな
※参戦時期は、「
失われた世界」終了直後のあたりです
≪支給品紹介≫
【釘バット@SIREN2】
阿部倉司の初期装備。
一言で言えば、滅茶苦茶強い。
特定の条件を満たすと、次のステージの初期装備になっている。
最終更新:2012年03月28日 23:07