17話:獣慾
「どうですか~俺のこの淫らな姿どうですか~」
織田亜耶乃は乾いた笑いを浮かべながら困惑する。
島役場の中のオフィス、机上で豹獣人の青年が下半身を剥き出しにし、
尻に大人の玩具を入れいきり立つ己を扱き涎を垂らし腰を振っていた。
淫らではあるが正直、良い大人が馬鹿な事しているとしか、亜耶乃には思えなかった。
「ああ、お嬢ちゃん、俺そろそろいくからそこどいた方が良いよ~くうううう」
「……はい」
豹青年が達するとの事なので亜耶乃は青年の前からどいた。
「ああぁああ……! あっ、あ」
数秒もしない内に豹青年のそれの先端から大量の白い液が空中に飛び散った。
同時に尻の方でも達したのか身体をビクビクと震わせ涎をボタボタと垂らす。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「……気持ち良かったですか?」
「あはは……こりゃ良いね」
尻に玩具を装備したまま、そこに白液が付着したまま豹青年はズボンと下着を上げた。
そして机から下り、亜耶乃と向き合う。
「俺は古澤由樹って言うんだ、男でも女でもバッチコーイ、なんだぜ。
まあ俺は男にお尻をガンガン掘られる方が好きなんだけどね~」
「聞いてないですよそんな事……
殺し合いの時にそんな、エッチな事……」
「ノンノン! 殺し合いの時だからこそだよ、えーと」
「織田亜耶乃です」
「あやのちゃんね! 殺し合いの時だからこそだよ、こんな事するのは。
いつ死ぬか分からないんなら好きな風に気持ち良くなっておいた方が良いじゃんー?
何なら今から一発どう?」
「遠慮します、私はそう言う趣味はありません」
「うーんそうか、残念」
「……所で、古澤さんは、殺し合いに乗っているんですか?」
「俺? ふふふふっ」
急に由樹が笑い出す。
それは先程まで浮かべていたおちゃらけたような笑いとは別物のように亜耶乃には聞こえ、
警戒の度合いを一気に高めた。
右手に持った自動拳銃S&WM945のグリップを握る手に力が籠る。
「……どうなんですか?」
「……惜しいよね、本当」
「!?」
突然、由樹が亜耶乃に掴み掛った。
直後に亜耶乃の視界が一転、何が起きたのか理解するよりも早く、
亜耶乃は背中から床に思い切り叩き付けられた。
「がっ……!!」
呼吸困難に陥りパニックになる亜耶乃。
持っていた拳銃も手放してしまう。
床に金属音を立てて落ちたM945を拾い上げるのは古澤由樹。
「こんな状況じゃなきゃ君をもう少し口説く事も出来たんだろうけど」
呼吸を整えようと必死になる亜耶乃の胸元に銃口を押し付け。
「悪いね」
引き金を三回、由樹は引いた。
三発の.45ACPの弾頭は亜耶乃の生命維持機関に致命的な損傷を与え、その命を奪った。
身体に押し当てて発砲したため銃声は殆ど漏れる事は無かった。
由樹は亜耶乃の持物から予備の弾倉と、催涙スプレーを手に入れる。
「拳銃と催涙スプレーか、俺のア*ルパールとカッターナイフに比べれば全然良いな。
……一度島役場から出ようか……じゃあね亜耶乃ちゃん」
デイパックと銃を携えた豹青年は、少女の死体を一瞥すると役場の出口へ向かった。
その目には机の上にいた時のような淫らな雰囲気は消え、冷徹な光が宿っていた。
【織田亜耶乃 死亡】
【残り 34人】
【早朝/D-5島役場】
【古澤由樹】
[状態]健康
[装備]S&WM945(5/8)、ア*ルパール
[持物]基本支給品一式、S&WM945の弾倉(2)、催涙スプレー、カッターナイフ
[思考・行動]
0:気持ち良い事をしつつ、他参加者を殺していき優勝を目指す。
[備考]
※特に無し。
≪キャラ紹介≫
【古澤由樹】 ふるさわ・よしき
豹の獣人の大学生の青年。19歳。男も女もいける両刀だが男に尻を掘られる方が好きらしい。
自室では基本的に全裸で過ごし、人気の無い所で露出したり自慰に耽ったりする変態。
高校まで柔道をやっておりかなり強かったため引き締まった身体をしている。
お気楽で明るい性格だが妙に冷酷な時もある。
【織田亜耶乃】 おりた・あやの
18歳の高校生の少女。金髪でそれなりにスタイルの良い身体。
知識欲が高く辞書や小説等を読み漁る。学業は優秀だが運動は余り得意では無い。
苗字を「おだ」と読み間違えられる事が多い。
≪支給品紹介≫
【S&WM945】
織田亜耶乃に支給。予備弾倉2個とセット。
1997年にS&W社のカスタム部門「パフォーマンスセンター」が製作した.45口径自動拳銃。
鱗状のセレーションが特徴的(鱗状では無いモデルも存在する)。
【催涙スプレー】
織田亜耶乃に支給。
暴漢や野生動物の顔面に向けて催涙ガスを噴射する事により、
対象がひるんだ隙に緊急避難するための護身・防犯グッズ。
【ア*ルパール】
古澤由樹に支給。
大人の玩具。以上。
【カッターナイフ】
古澤由樹に支給。
紙を切るための刃物。オルファカッター。
最終更新:2012年04月24日 11:41