全てを飲み込む闇

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(う……うーん………)

暗闇の中で、光熱斗は目を覚ました。

(ここは……いったい……たしか、おれは……ロック、フォルテと一緒に電脳獣と戦って、そして……)

ロックマンが以前ドリームウイルスとの戦いと同じように熱斗が爆発に巻き込まれないよう、フルシンクロを解除して電脳獣に捨て身の攻撃をしたことを思い出し、

「そうだ! ロックは!?」

そう言おうとしたが、熱斗の口から言葉が出ることはなかった。

(声が出ない……? いや、体が動かない! く……一体、誰がこんなことを……)

暗闇に目が慣れてくると、どうやらここはどこかの体育館らしい。普通の体育館と特に違いは見当たらず、
変わっている所と言えば舞台の幕が下ろされていることぐらいだろうか。
また、熱斗は椅子に座らせられている状態であることがわかった。

(それも、おれだけじゃない……他にもおれと同じような人が何人もいる……)

他にも人がいるのかどうか後ろを振り向こうとしたが、体が動くことはなかったため、分からなかった。

(一体、どうしたら……)

何とかならないかと考えていると舞台の幕が上がり、一人の男の姿が出てきた。
全身が白く、そして輝いており、背中には四つの金色のジェネレーターがついていて唯一、顔だけは青色の肌で、表情は笑顔であった。
その姿は人間に良く似ているものの、明らかに異なっている。人間ではないとしたら、熱斗が思い当たる存在は一つしかない。

(ネットナビ!? ここは電脳世界にしては現実世界に似すぎているからパルストランスミッションでおれが電脳世界に居るとは思えないし、
 なんで実体化しているんだ!? まさか、闇の力がまた!?)

熱斗が驚いていると、ネットナビらしき男が言葉を発した。




「これからあなた達には、最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいます」




(……な、何だって!? 殺し合い!?)

聞き間違いかと思った。しかし、ネットナビらしき男は言葉を続ける。


「まあ、このまま戦わせても力の差がありすぎたり不公平だったりするので、ある程度平等になるようにしていますがね」

不公平、の所で熱斗の後ろや右辺りをちらりと見たような気がした。

「それに、ルールがあった方がより面白くなると思いますし。ルールの説明は今から行いますね。
 まず、最初に言いましたがあなた達には最後の一人になるまで殺し合いをしてもらいます。
 で、それを行うに当たってのルールですが、あなた達にはこの説明が終わった後、バトルフィールドへと転送します。
 転送されたすぐ側にバッグが置いてありますので、中身を確認してください。
 中には参加者名簿、地図、水や食料、懐中電灯、筆記用具、腕時計、コンパス、ルールブックなどの基本支給品が必ず入っています」

ネットナビらしき男はそこで一度言葉を切り、黙り込んだ。

(……いったいどうしたんだ? もしかして、やる気が無くなったのか?)

こんな殺し合いに熱斗は参加する気は全くない。もちろん、どこだか分からない場所に拉致されたのだから
ネットナビらしき男に言いたいことはあるがそれよりも、ロックマンが無事かどうかが心配だ。そう思っているうちに、

「ああ、そうでした。自己紹介するのを忘れていました。私の名前はシリウスです。この殺し合い、バトルロワイアルの主催者ですので、よろしく」

そんな言葉がシリウスから出てきた。

(ふざけやがって! からかっているのか!?)

どちらにしても殺し合いを中止する気はないらしい。動けない熱斗はシリウスの話を聞くしかなかった。

「それで、ここからが重要なのですがそれに加えてランダム支給品が入っています。
 ランダム支給品というのは、参加者ごとに4個から7個まで異なるアイテムが入っていて、主に戦いに使うものが入っています。
 もっとも、全てがそうと言うわけではなくあると便利な物から使いようのない物までありますが。
 大抵の支給品には説明書がついているのでどういった支給品かは分かると思います。
 参加者ごとに4個から7個までと言いましたが、その中の一つはPET、デュエルディスクのどちらかが入っています。
 ただし電波変換している人は例外で、どちらも入っていません。ハンターVGがありますから。
 あと、PETかデュエルディスクが存在している世界の住人には存在している方が入っています。
 まあ互換性の都合上、スロット口など少し形は異なりますが」

(デュエルディスク? 電波変換? ハンターVG? それに……世界? どういう意味なんだ?)

聞いたことのない単語が次々と出てくる。しかし熱斗に質問する術はなく、話を聞くしかなかった。

「それから、ランダム支給品のうち2つは必ずバトルカード、バトルチップ、デュエルモンスターズカード、タクティクスカードのいずれかが入っています。
 先ほど少し言いましたが、互換性を持たせてあるのでデュエルディスクでバトルカードを使うこともできますし、
 PETでデュエルモンスターズカードを使うこともできます。ハンターVGにも互換性を持たせていますので、安心してください。
 ああ、そうそう、デュエルモンスターズカードはソリッドビジョンではなく、実体化しますので取り扱いには気を付けてください。
 タクティクスカードはそれらの道具を使う必要は無く、使おうと思うと発動に必要な呪文が思い浮かぶようにカードを細工していますが、
 そのかわり何らかの発動条件があるものがほとんどです。発動条件に関しては付属の説明書を読んでください。
 タクティクスカード以外は一度使うと2時間、タクティクスカードは4時間使えなくなるので注意してください。
 残りの1個から3個は完全なランダム品です。もしかしたら3枚目、4枚目のカードがあるかもしれませんね」

シリウスの話はまだ続く。

「戦い方に関しては後述の注意点に触れなければ、好きなように戦って構いません。
 真っ向勝負、不意打ち、どんな手段でもいいです。
 ただし、戦いが激しくなればなるほど周囲のノイズが濃くなっていき、貴方達の戦いにさまざまな現象が発生します。
 どのような現象が発生するのかはお楽しみに。そういえば、ノイズが何なのか分からない人達がいますね。少し見せてあげます」
    -----     ■     --   -
シリウスの姿が少し歪んで映り、周囲に奇妙な乱れが発生した。
       -------     ■
「と、ノイズが濃くなってくるとこんな風に見えます。貴方達に直接の影響は起こさないようにしているのでご安心を」
        --            -
シリウスの周りのノイズが無くなる。

「次に注意点ですが、6時間ごとに死者と禁止エリアの放送を行います。
 1つ目の注意点は、この禁止エリアの中に入ること。すぐに死んでもらっては面白くありませんので、警告はしますが。
 2つ目の注意点は、首輪を無理やり外そうとすること」

(く、首輪だって!? 全然気付かなかったぞ!?)

体が動かないため気が付かなかったが言われてみれば確かに、首の辺りに何かが付いている感覚があった。

「3つめの注意点は……」

シリウスが続きを話そうした時、熱斗の左辺りに座っていた大きな翼と杖を持つ女性が動かないはずの体を動かし、シリウスに近づいていった。

「私は守護天使マリエッタ。これ以上の発言を禁じます。すみやかに私達をそれぞれの世界に帰しなさい」

(あの人、何で動けるんだ……? それに、天使だって言ってたな……ネットナビじゃないのか?
 って羽で体を隠しているだけでほとんど裸じゃねーか! 恥ずかしくねえのか!?)

思わず熱斗は目を逸らせようとするが、体が動かなかったので出来なかった。
シリウスはそんなマリエッタの警告を受けるが、

「ああ、丁度良いタイミングでこちらに来てくれましたね。せっかくなので3つ目の注意点とルールを破ったときのペナルティを実際に見てみましょうか」

完全に警告を無視して説明を続ける。しかしマリエッタは表情を変えることなく杖をシリウスに向け、

「もう一度だけ言います。これ以上の発言を禁じます。すみやかに私達をそれぞれの元いた世界に帰しなさい」

最終警告を告げる。だがシリウスは笑顔を崩さず、説明を続ける。

「それで、3つ目の注意点ですが……」
「……警告を無視するのですか? では、貴方を神々に敵対する者として処理致します」

とうとう業を煮やしたのかマリエッタはシリウスに向かって杖を振るってきた。が、シリウスはあっさりとそれを避ける。

「このように私に対して攻撃してくること。もちろん、バトルロワイヤルのルールを壊すようなこともです。
 まあ、少しくらいなら大目に見ますし、バトルフィールドはいくら壊しても構いませんので、好きなだけ暴れてください」

マリエッタは攻撃をかわされる事を予想していたのかすぐさま距離を取る。
シリウスのジェネレーターからビームが発射しマリエッタに襲い掛かるが、

「ASS展開…攻撃を無効化します」

マリエッタは周りに青い壁のような物を発生させてビームを防ぎ、両手を振り上げて呪文を唱え始めた。

「我は、神界に鍵を掛けるものなり…禁忌を犯す者に、天の裁きを!」

光がマリエッタに集まっていき、杖をくるくる振り回す。明らかに人の身では絶対に耐えられそうにない技だ。
しかしシリウスはそのような状況になっても慌てる様子は無く、平気で説明を続けていた。

「そしてペナルティですが、こうなります。」

マリエッタが杖を振り下ろそうとした瞬間マリエッタの首輪が爆発し、
頭と体はちぎれとび、ごとりと頭が床に激突する嫌な音を立てて、マリエッタは物言わぬ死体と化した。

(な、何なんだよ、これ……天使?が、あっさりと……死、死んだ……こ、こんな、ことって……う……)

熱斗はあまりにもあっさりと天使の首が吹っ飛び、死んだ光景が信じられず混乱していた。
シリウスは首輪の残骸を拾い話を続ける。

「この首輪は私の意志で即座に爆破されます。3日の間に誰も死ななかった時も、参加者全員の首輪が爆破されます。
 あと、このバトルロワイヤルでの優勝者はどんな願いでも叶えてあげます。もちろん、死者蘇生のようなこともできますよ。
 ……ルール説明はこんなところでしょうか。カードの見分け方など細かい部分はルールブックに書いてますので、ちゃんと読んでおいてください。
 それではみなさんをバトルフィールドに転送します」

(……あ、おい、く、体が動かない……こんな殺し合いなんか、おれは絶対乗らないからな!絶対にお前を倒してやる!!)

叫ぼうとするが声が出ないため、せめてもの抵抗としてシリウスを睨みつける。
シリウスはそれを気にすることもなく思い出したかのように言い出す。

「おっと、言い忘れる所でした。変に焦ってあっさり死んでもらってもつまらないので、バトルロワイアルが行われている間は
 FM星に手出しはしません。メテオGの動きも止めておきますから、ゆっくりと楽しんできてください。」

その言葉を最後に、熱斗は再び意識を失った。




【マリエッタ@ユグドラ・ユニオン:死亡】
【残り50人】



TURNING POINT 時系列順 幼さは罪を知らず
GAME START 投下順 幼さは罪を知らず
GAME START シリウス
GAME START 光熱斗
最終更新:2013年03月09日 00:02
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