ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko3726 きょせいきょうせい(前)
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ankoss
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『きょせいきょうせい(前)』 26KB
虐待 自業自得 家族崩壊 番い 現代 独自設定 ぺにまむ 11作目。新しい試みに挑戦
虐待 自業自得 家族崩壊 番い 現代 独自設定 ぺにまむ 11作目。新しい試みに挑戦
※注
- ゆっくりに関しての独自設定強し
- ぺにヒュン描写注意
- 作中、視点変更あり
バニラあき
きょせいきょうせい
「にんげんざん、おねがいでずぅぅぅ!! どうがまりざだぢのおはなじをぎいでぐだざいぃぃ!!」
「おねがいじまず、おねがいじまずうぅ!!」
「おねがいじまず、おねがいじまずうぅ!!」
仕事帰りの夕方、公園に備え付けてあるベンチで夢の世界にいた俺を現実に引き戻したのは、この世の終わりであるかのような悲痛な叫び声であった。
寝ぼけ眼で足元を見下ろすと、バスケットボールサイズほどの成体ゆっくり――まりさとありすの二匹が、顔を地面に擦りつけんばかりに何度も土下座を繰り返しているのが目に入ってきた。
寝ぼけ眼で足元を見下ろすと、バスケットボールサイズほどの成体ゆっくり――まりさとありすの二匹が、顔を地面に擦りつけんばかりに何度も土下座を繰り返しているのが目に入ってきた。
「にんげんざんにはげっしてめいわぐはがけまぜん! ほんどうでず!!」
「どうが、どうがずこしだげでもいいのでまりざたちのはなしをぎいでくだざいぃ……}
「はぁ…迷惑を……ねぇ…」
「どうが、どうがずこしだげでもいいのでまりざたちのはなしをぎいでくだざいぃ……}
「はぁ…迷惑を……ねぇ…」
たった今、現在進行形で俺に迷惑かけてるだろがと言ってやりたかったが、二匹のあまりの必死さに少しだけ圧倒されてしまった。
まぁ、仕事がひと段落して落ち着いたのもあるし、少しだけその話とやらを聞いてやることにした。
…どうせ、話の内容はおおよそ見当のつくものだろうが。
まぁ、仕事がひと段落して落ち着いたのもあるし、少しだけその話とやらを聞いてやることにした。
…どうせ、話の内容はおおよそ見当のつくものだろうが。
「で、その話ってのは何なの?」
「はいぃぃぃ!! まりざだちはもどきんばっじのがいゆっぐりでじだ!! だがらおねがいでず! どうか! どうがまりざだぢをがいゆっぐりにじでぐだざいぃぃぃ!!」
「ありずだぢはおどいれもおるずばんもぎぢんとじつけられでいまず!! ぜっだいににんげんざんをゆっぐりざぜであげられまずうぅぅぅ!!」
「……はぁ…」
「はいぃぃぃ!! まりざだちはもどきんばっじのがいゆっぐりでじだ!! だがらおねがいでず! どうか! どうがまりざだぢをがいゆっぐりにじでぐだざいぃぃぃ!!」
「ありずだぢはおどいれもおるずばんもぎぢんとじつけられでいまず!! ぜっだいににんげんざんをゆっぐりざぜであげられまずうぅぅぅ!!」
「……はぁ…」
やはり、聞くだけ無駄だったようだ。
――改めて、足元にはいつくばる二匹の姿を観察してみる。
よほど今まで苦労してきたのだろう、全身が黒く薄汚れ、土やゴミが付着したその姿はもはや饅頭というより使い古されたボールのようにしか見えない。
髪もお飾りもボロボロで、元飼いゆっくりを証明するためのバッジの跡も、もはや見つけられそうに無かった。
よほど今まで苦労してきたのだろう、全身が黒く薄汚れ、土やゴミが付着したその姿はもはや饅頭というより使い古されたボールのようにしか見えない。
髪もお飾りもボロボロで、元飼いゆっくりを証明するためのバッジの跡も、もはや見つけられそうに無かった。
「あぁそうなんだ。ちゃんと躾けられてるんだね」
「ばい!! ぢゃんどしづけられでまずうぅぅぅぅ!」
「…じゃあ、なんで捨てられたの」
「ゆ"うぅぅっ!?」
「だってそうだろ、そんなに優秀なゆっくりだったら、捨てられて野良になるわけ無いもんな」
「ゆぐっ…ぞ、ぞれは…」
「それとも何だ? つがいが居るってことは、飼い主との約束を破って『すっきりー』したとか――」
「!?」
「ばい!! ぢゃんどしづけられでまずうぅぅぅぅ!」
「…じゃあ、なんで捨てられたの」
「ゆ"うぅぅっ!?」
「だってそうだろ、そんなに優秀なゆっくりだったら、捨てられて野良になるわけ無いもんな」
「ゆぐっ…ぞ、ぞれは…」
「それとも何だ? つがいが居るってことは、飼い主との約束を破って『すっきりー』したとか――」
「!?」
その一言を口にした途端、二匹の体がびくりと硬直したのを俺は見逃さなかった。
「やはりそうか。飼い主の勝手で捨てられたんなら少しは同情してやろうとは思ってたが、そういうことなら話は別だ」
「ぞんなああぁぁぁぁ! どうじでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉ!!」
「あっ、ありずだぢはただ、にんげんざんをゆっぐりざぜであげようど……」
「…嘘つけ」
「ゆひぃっ!?」
「ぞんなああぁぁぁぁ! どうじでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉ!!」
「あっ、ありずだぢはただ、にんげんざんをゆっぐりざぜであげようど……」
「…嘘つけ」
「ゆひぃっ!?」
先ほどまで話していた物とは違う声のトーンにビビったのか、まりさを弁護しようとしたありすがすぐさま俺から目を逸らした。
人間への恐怖心を持っているところを見るに、今までに何度か人間から痛い目に遭わされてきたのかもしれない。
人間への恐怖心を持っているところを見るに、今までに何度か人間から痛い目に遭わされてきたのかもしれない。
「お前ら喋り方からして、ペットショップで教育されてバッジを取った奴らだろ。勝手にガキ作ると飼い主が迷惑するとか、生まれてから今まで嫌というほど教えられてきたはずだ」
「ゆ……で、でも……」
「でも何だ? どうせゆっくりできないとかそんな理由で、勝手に約束を破ったんだろ。違うか?」
「ゆっ…ゆ……ゅ…」
「ゆ……で、でも……」
「でも何だ? どうせゆっくりできないとかそんな理由で、勝手に約束を破ったんだろ。違うか?」
「ゆっ…ゆ……ゅ…」
どうやら自分達の現状がある程度理解できているところを見るに、こいつらが元金バッジだったというのは嘘ではないようだ。
――飼いゆっくりの等級を示すバッジシステムは、確かに飼いやすさや躾の度合いを一目で判断するのには便利な基準である。
しかしそれはあくまで現段階での基準でしかなく、その後の飼い主の育成方針や生活環境によっては、金バッジ取得ゆっくりでもでもいとも簡単にゲスや銅バッジ以前の知性にまで堕落してしまうことは少なくない。
その中でも特に多い失敗例とされているのが、飼いゆっくりの初心者が金バッジだからといって安心し、ろくに予備知識も持たずにゆっくりを飼い始めるケースである。
高い金を出して飼った分その失望も大きく、結果的に元金バッジの捨てゆっくりが多くみられるのは、そういった背景があるからであった。
しかしそれはあくまで現段階での基準でしかなく、その後の飼い主の育成方針や生活環境によっては、金バッジ取得ゆっくりでもでもいとも簡単にゲスや銅バッジ以前の知性にまで堕落してしまうことは少なくない。
その中でも特に多い失敗例とされているのが、飼いゆっくりの初心者が金バッジだからといって安心し、ろくに予備知識も持たずにゆっくりを飼い始めるケースである。
高い金を出して飼った分その失望も大きく、結果的に元金バッジの捨てゆっくりが多くみられるのは、そういった背景があるからであった。
「大体お前らさ、何でそこまでして飼いゆっくりになりたいの?」
「ゆっ!?」
「お前らだって身をもって経験しただろ。飼いゆっくりはゆっくりできないって事を。ゆっくりできない人間のルールに、ゆっくりできない飼い主の躾。それが嫌でお前達は飼い主に反発したんだろ。…野良になるのを覚悟で」
「ぞ…ぞれは……」
「それに、飼いゆっくりで無くなったお前らは、もう一度バッジ試験を受け直さないといけない。…はっきり言って、今の野良のままでいた方が、お前らにとっても一番ゆっくりできるんじゃないか?」
「そ………そr「ぞんなごどないでずうぅぅ!!」
「ゆっ!?」
「お前らだって身をもって経験しただろ。飼いゆっくりはゆっくりできないって事を。ゆっくりできない人間のルールに、ゆっくりできない飼い主の躾。それが嫌でお前達は飼い主に反発したんだろ。…野良になるのを覚悟で」
「ぞ…ぞれは……」
「それに、飼いゆっくりで無くなったお前らは、もう一度バッジ試験を受け直さないといけない。…はっきり言って、今の野良のままでいた方が、お前らにとっても一番ゆっくりできるんじゃないか?」
「そ………そr「ぞんなごどないでずうぅぅ!!」
ありすが口を開く前に、今度は隣にいたまりさが大きな声を張り上げた。
いつの間にか涙で顔をぐちゃぐちゃにし、ますます悲痛な顔となっている。
いつの間にか涙で顔をぐちゃぐちゃにし、ますます悲痛な顔となっている。
「のらぜいかづは、がいゆっぐりよりもっどもっどゆっぐりでぎまぜん!! ごはんざんもなぐで! あっだがいおうちもなぐで! ごのままだとえいえんにゆっぐりじでじまいまず!!」
「そ…そうでずぅぅ!! いまならにんげんざんどのやくそくだっでぢゃんどがまんでぎまず!! だからどうか! どうがぁぁ…!!」
「そんなん知るかよ」
「ゆ"ぅぅぅぅ!?」
「結局、楽な方へ楽な方へと逃げていった結果が今の現状だろが。そんな奴、同じ人間であっても誰が助けるかよ」
「ゆぅぅ……」
「ぞんな……ぞんなぁぁぁぁぁぁぁ…」
「そ…そうでずぅぅ!! いまならにんげんざんどのやくそくだっでぢゃんどがまんでぎまず!! だからどうか! どうがぁぁ…!!」
「そんなん知るかよ」
「ゆ"ぅぅぅぅ!?」
「結局、楽な方へ楽な方へと逃げていった結果が今の現状だろが。そんな奴、同じ人間であっても誰が助けるかよ」
「ゆぅぅ……」
「ぞんな……ぞんなぁぁぁぁぁぁぁ…」
二匹が反論できなくなったのを見計らい、俺はベンチから立ち上がると二匹の目の前でしっしっと足を振って追い払う仕草をしてみせた。
「…とにかく、一度飼い主を裏切った奴に同情の余地はねぇよ。じゃあな裏切り饅頭。せいぜい飼いゆっくりを放棄した己の愚かさを一生後悔し続けるんだな」
そこまで言い放つと、目に涙をためてこちらを見上げてくる二匹を無視して、公園から立ち去ることにした。
こいつらにこれ以上何を言っても時間の無駄だろうし、第一害虫と同じ立場であるゆっくりと話している所なんか、他の人が見ていい顔をされるはずがない。
こいつらにこれ以上何を言っても時間の無駄だろうし、第一害虫と同じ立場であるゆっくりと話している所なんか、他の人が見ていい顔をされるはずがない。
さっさとこの場を離れよう。そして家に帰って、こいつらとは比べ物にならないほど『ゆっくり』しよう。
そう思いながら、公園の出口に向かって歩き出そうとした――
そう思いながら、公園の出口に向かって歩き出そうとした――
――その時だった。
「にんげんざん! まっで!! まっでぐだざいぃぃぃ!!」
「いがないでえぇぇぇぇぇぇ!!」
「いがないでえぇぇぇぇぇぇ!!」
突然まりさがゆっくりらしからぬ速さで跳ね寄り、俺の進路を塞いできた。さらにその後にありすも続く。
その縋りつくような執念深さに、俺の心に少しだけ苛立ちが湧き上がってきた。
その縋りつくような執念深さに、俺の心に少しだけ苛立ちが湧き上がってきた。
「あぁ?」
「にんげんざんのいうごどはぼっどぼでず!! まりざはにんげんざんをうらぎっでじまいまじだ!! だげど…だげどおぉ……」
「にんげんざんのいうごどはぼっどぼでず!! まりざはにんげんざんをうらぎっでじまいまじだ!! だげど…だげどおぉ……」
そう言うと、まりさがお下げを使って自身の帽子を持ち上げ、静かに地面に落とす。
外れた帽子の下から、煤けた金髪が露わとなり――
外れた帽子の下から、煤けた金髪が露わとなり――
「ゆぴぃ~…ゆぴぴぴぃぃ……」
その中で包まれるように寝転ぶ、まりさと同じ顔をしたミニチュア饅頭が姿を現した。
「ぜめで! ぜめでおぢびじゃんだげでも! がいゆっぐりにじであげでぐだざいぃぃぃ!!」
「おぢびじゃんにはなんのつみもありまぜん!! ありずににでどっでもいいごなんでずうぅぅ!!」
「「おねがいじまずうぅぅぅ!!」」
「おぢびじゃんにはなんのつみもありまぜん!! ありずににでどっでもいいごなんでずうぅぅ!!」
「「おねがいじまずうぅぅぅ!!」」
「はぁ…面倒くせぇ……」
要約すると、悪いのは自分達であっておちびちゃんは別。だから助けてほしい。ということらしい。
…せっかく適当な理由をつけてあしらえたと思ったのに、まさかそういう風に考えを飛躍させてくるとは思わなかった。
…せっかく適当な理由をつけてあしらえたと思ったのに、まさかそういう風に考えを飛躍させてくるとは思わなかった。
「ごのままだどおぢびじゃんもゆっぐりでぎなぐなっでじまいまず! まりざだぢはどうなっでもいいがらおぢびじゃんだげはだずげであげてくだざいぃぃ!!」
「おぢびじゃんだだずかるなら、ありずたぢはなんでもじまず!!」
「おぢびじゃんだだずかるなら、ありずたぢはなんでもじまず!!」
そう叫ぶと、まるで宝物を扱うかのように、お下げで頭の上のガキを差し出してきた。まだ何も言ってないのに。
…とりあえず、差し出された子まりさを見てみる。
確かに大切には育てられてきたのだろう。ボロボロの二匹とは違い、その子まりさは野良にしては比較的小奇麗な外見をしていた。
だが――
…とりあえず、差し出された子まりさを見てみる。
確かに大切には育てられてきたのだろう。ボロボロの二匹とは違い、その子まりさは野良にしては比較的小奇麗な外見をしていた。
だが――
「ゆぴゅ~ぃ……ゆんゆんゆん……」
ふてぶてしい顔で涎を垂らし、タコ糸みたいなお下げでぽんぽんをぽりぽりと掻くその姿。
…どう見ても、そこからは癒しとはほど遠い感情しか湧き上がってきそうに無かった。
…どう見ても、そこからは癒しとはほど遠い感情しか湧き上がってきそうに無かった。
「ゆぅ~ん…さっきからうるちゃくてにぇむれないんだじぇ……………………ゆゆ!?」
「お、おちびじゃん!? ごめんね! うるざくじてごめんねぇぇ…!」
「お、おちびじゃん!? ごめんね! うるざくじてごめんねぇぇ…!」
まずい、どうやら帽子から出たせいで子まりさが目を覚ましてしまったようだ。
このままではまた話がややこしくなりかねん。
このままではまた話がややこしくなりかねん。
「なんなのじぇ! このゆっくちちてないのは!! さっさとまりちゃのしかいからきえちぇね! ぷきゅぅぅぅぅーっ!!」
…しかもいきなり現れた俺の顔を見て、膨らんで威嚇してきやがった。
どうやらその言葉遣いと態度から察するに、こいつは救いようのない分類に位置するゆっくりなようだ。
金バッジの餡統を受け継いでたとしても、所詮は飼いゆっくりをドロップアウトした奴らのガキだ。
どうせまともな教育は出来てないと予想はしていたものの、まさかここまでひどいものだとは思わなかった。
どうやらその言葉遣いと態度から察するに、こいつは救いようのない分類に位置するゆっくりなようだ。
金バッジの餡統を受け継いでたとしても、所詮は飼いゆっくりをドロップアウトした奴らのガキだ。
どうせまともな教育は出来てないと予想はしていたものの、まさかここまでひどいものだとは思わなかった。
「なにみちぇるのじぇ? いーかげんにちないと、おとーちゃんたちにしぇいっしゃい! してもらうんだじぇえ!!」
「まってねおちびちゃん! ごれからおとーさんのいうこどをゆっぐりきいてね!!」
「ゆ?」
「まってねおちびちゃん! ごれからおとーさんのいうこどをゆっぐりきいてね!!」
「ゆ?」
突然、完全にこっちを見下した顔でメンチを切る子まりさに向かって、親まりさが今まで以上に大きな声を張り上げた。
「おちびちゃんはこれから、かいゆっくりになるんだよ!!」
「ゆぅ!? かい…ゆっくち?」
「おいこら、何勝手に話を進めて…」
「ぞうよ! がいゆっぐりになればねんがんのあまあまをたべれで、あめざんもだいじょうぶなおうぢでゆっぐりできるわ!」
「ゆゆ!? あみゃあみゃ!? それ、ほんちょなの?」
「ほんどだよ! だがらおぢびじゃん、まりざだちのこどはいいから、おちびじゃんだけでもしあわせー! になっでね!!」
「おぢびじゃんなら、どっでもずてきながいゆっぐりになれるわ!! おがーざんがほしょうずるわ!!」
「おい待t…」
「ま、まりちゃ、かいゆっくちになるんだじぇ!! ゆっくちぃぃぃぃぃ!!」
「………」
「ゆぅ!? かい…ゆっくち?」
「おいこら、何勝手に話を進めて…」
「ぞうよ! がいゆっぐりになればねんがんのあまあまをたべれで、あめざんもだいじょうぶなおうぢでゆっぐりできるわ!」
「ゆゆ!? あみゃあみゃ!? それ、ほんちょなの?」
「ほんどだよ! だがらおぢびじゃん、まりざだちのこどはいいから、おちびじゃんだけでもしあわせー! になっでね!!」
「おぢびじゃんなら、どっでもずてきながいゆっぐりになれるわ!! おがーざんがほしょうずるわ!!」
「おい待t…」
「ま、まりちゃ、かいゆっくちになるんだじぇ!! ゆっくちぃぃぃぃぃ!!」
「………」
…こいつら、俺が大人しく話を聞いてやったことをいいことに、勝手に話を進めやがった。
当の子まりさはもう、完全に自分が飼いゆっくりになれたとばかりに歓喜の声を挙げて辺りを飛び回っている。
こりゃあもう、ここからこいつらを説得するのは不可能ではないだろうか。
当の子まりさはもう、完全に自分が飼いゆっくりになれたとばかりに歓喜の声を挙げて辺りを飛び回っている。
こりゃあもう、ここからこいつらを説得するのは不可能ではないだろうか。
「ゆっゆ~! ゆんゆんゆぅ~♪」
「おぢびじゃん、よがったね、よがっだねえぇぇぇぇ…」
「ありずだちのぶんまで、だっくざんゆっぐりしでいっでねえええぇぇぇぇ…」
「まりちゃ~はかいゆっくち! かいゆっくちっなんだじぇぇぇぇ!!」
「おぢびじゃん、よがったね、よがっだねえぇぇぇぇ…」
「ありずだちのぶんまで、だっくざんゆっぐりしでいっでねえええぇぇぇぇ…」
「まりちゃ~はかいゆっくち! かいゆっくちっなんだじぇぇぇぇ!!」
嬉しそうに全身をのーびのーびして歌う子まりさと、それを嗚咽しながら眺める親二匹。
その胸クソ悪くなるような光景を見て、さすがの俺も腹が立ってきた。
簡単に飼いゆっくり飼いゆっくりだとかほざいているが、決めつけられた方はたまったもんじゃない。
大体こいつら、野良が飼いゆっくりになるのがどれだけ大変なことか、少しは考えてみた事があるのだろうか。
その胸クソ悪くなるような光景を見て、さすがの俺も腹が立ってきた。
簡単に飼いゆっくり飼いゆっくりだとかほざいているが、決めつけられた方はたまったもんじゃない。
大体こいつら、野良が飼いゆっくりになるのがどれだけ大変なことか、少しは考えてみた事があるのだろうか。
生き物――特にペットショップのような保障を受けていない野生動物は、飼うにあたって様々な『責任』と『義務』が生じてくる。
それは別に、ゆっくりに限ったことだけではない。犬だろうが猫だろうが、どの野生動物にも該当することである。
まぁ中には、その最低限のモラルさえ守れないクズな飼い主もいるのだが……
それは別に、ゆっくりに限ったことだけではない。犬だろうが猫だろうが、どの野生動物にも該当することである。
まぁ中には、その最低限のモラルさえ守れないクズな飼い主もいるのだが……
「かいゆっくちになっちゃら、あみゃあみゃおなかいっぴゃいたべちぇ、それからおかーちゃんみちゃいなびゆっくちとけっこんっ! ちゅるんだじぇー!!」
「…ありがどう…ごんなにもやざじいこにそだっで、おがーざんはうれしいわぁぁ…」
「おちびちゃんなら、きっとすてきなおよめさんがもらえるはずだよ…がんばっでまりざたちのいきたあかしをうけついでいっでねぇ……!」
「ゆっくち! りかいちたんだじぇー!」
「…ありがどう…ごんなにもやざじいこにそだっで、おがーざんはうれしいわぁぁ…」
「おちびちゃんなら、きっとすてきなおよめさんがもらえるはずだよ…がんばっでまりざたちのいきたあかしをうけついでいっでねぇ……!」
「ゆっくち! りかいちたんだじぇー!」
ゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆんゆん♪
…うん、考えるだけ無駄だった。
こいつら、ここがペットショップならまだしも、野良の分際でそんな好待遇が本気で受けられるとでも思っているのだろうか。
それこそまさに考えがあまあま過ぎる。砂糖どころか、その300倍の甘味料サッカリンより甘い。
こいつら、ここがペットショップならまだしも、野良の分際でそんな好待遇が本気で受けられるとでも思っているのだろうか。
それこそまさに考えがあまあま過ぎる。砂糖どころか、その300倍の甘味料サッカリンより甘い。
「そういうわけでにんげんさん! おちびちゃんをよろしくおねがいします!」
「おねがいするわ!!」
「……あのな…お前ら――」
「おねがいするわ!!」
「……あのな…お前ら――」
ふざけんなよ。と言おうとしたその瞬間――
ふと、俺の頭の中にある考えが宿った。
ふと、俺の頭の中にある考えが宿った。
とっさに一旦出かかっていた言葉を飲み込み、もう一度足元にいる三匹を見下ろす。
そうだ。
身をもって教えてやりゃあいいんだ。
飼いゆっくりを『ゆっくりできる事』ぐらいにしか考えてないこいつらに、飼い主にとっての義務というものを。
飼いゆっくりを『ゆっくりできる事』ぐらいにしか考えてないこいつらに、飼い主にとっての義務というものを。
「おいカチューシャ」
「ゆっ!? ありすはありすよ! ろしあのおうたみたいによばないでね!!」
「ゆっ!? ありすはありすよ! ろしあのおうたみたいによばないでね!!」
願いが叶ったと思い込んでいるせいか、今まであんなにへりくだっていたありすの態度が少し強気になったような気がする。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
「お前さっき、ガキが飼いゆになれるなら何でもするって言ったよな?」
「そ……そうよ! おちびちゃんがかいゆっくりになれるのなら、ありすはなんでもするわ!」
「ま、まままりさも、おちびちゃんのためにこのみをささげるかくごがあるよ!!」
「…ほう、言うじゃないか」
「ま、まりさぁ……」
「…ありすだけにつらいめはあわせれないんだぜ。まりさはしぬまでありすといっしょだよ!!」
「まりざあぁぁぁぁぁ…! ありずは、ありずはとっでもじあわせよおぉぉぉ……!!」
「はいはい、じゃあ早速…」
「そ……そうよ! おちびちゃんがかいゆっくりになれるのなら、ありすはなんでもするわ!」
「ま、まままりさも、おちびちゃんのためにこのみをささげるかくごがあるよ!!」
「…ほう、言うじゃないか」
「ま、まりさぁ……」
「…ありすだけにつらいめはあわせれないんだぜ。まりさはしぬまでありすといっしょだよ!!」
「まりざあぁぁぁぁぁ…! ありずは、ありずはとっでもじあわせよおぉぉぉ……!!」
「はいはい、じゃあ早速…」
二匹が繰り広げる茶番劇を適当にあしらい、俺は二匹の近くで飛び跳ねている子まりさに向かって、静かに手を伸ばした。
「ゆゆーん! おちょーさんたちきゃっこいーよおぉ! まりち――ゆ!? おちょらをとんでるみちゃいだじぇー!!」
警戒心の欠片もない子まりさはあっけなく捕まり、俺の顔の高さにまで持ち上げられた。
その光景を見て、両親の二匹が慌てて声を張り上げる。
その光景を見て、両親の二匹が慌てて声を張り上げる。
「おっ、おぢびじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」
「にんげんざん! おねがいだからかわいいおちびちゃんをゆっくりしないでかえしてねぇぇ!!」
「まぁ待て。こいつを飼いゆにするために、お前達にして欲しいことがあったんだ」
「し…してほしいこと?」
「するのはありすたちでしょおおお!! おちびちゃんはかんけいないでしょおおおおおぉぉぉぉぉ!?」
「…いやいや、そうでも無いんだよなぁ、これが」
「にんげんざん! おねがいだからかわいいおちびちゃんをゆっくりしないでかえしてねぇぇ!!」
「まぁ待て。こいつを飼いゆにするために、お前達にして欲しいことがあったんだ」
「し…してほしいこと?」
「するのはありすたちでしょおおお!! おちびちゃんはかんけいないでしょおおおおおぉぉぉぉぉ!?」
「…いやいや、そうでも無いんだよなぁ、これが」
そう言うと俺は手に持った子まりさを掌に置き、手首の力を使って小刻みに振動させてやる。
「ゆ!? ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆななななななななにちゅるるるるんだじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇ!?」
「にっ、にんげんざあぁぁん! やめてね! おちびちゃんにひどいことしないでね!!」
「まぁ見てなって」
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……ゆっ…ゆゆゆゆっ……ゆふっ…ゆふっ………にゃ、にゃややややんだかまままままりちゃ、ちゅちゅちゅちゅっきりちたくなっちぇきちゃんだじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇぇえぇ……!!」
「にっ、にんげんざあぁぁん! やめてね! おちびちゃんにひどいことしないでね!!」
「まぁ見てなって」
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……ゆっ…ゆゆゆゆっ……ゆふっ…ゆふっ………にゃ、にゃややややんだかまままままりちゃ、ちゅちゅちゅちゅっきりちたくなっちぇきちゃんだじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇじぇぇえぇ……!!」
――やがて、子まりさの呂律が酔っぱらったかのように回らなくなり、あんよの上から爪楊枝の先みたいな突起物が隆起してきた。
恐らくこれがゆっくりでいう生殖器『ぺにぺに』と呼ばれるものなのだろう。
傍から見ると、まるでくっついた大福餅を引き剥がした時にできるアレみたいだ。
恐らくこれがゆっくりでいう生殖器『ぺにぺに』と呼ばれるものなのだろう。
傍から見ると、まるでくっついた大福餅を引き剥がした時にできるアレみたいだ。
「にんげんざあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ん!! いくらなんでも、それははんっざいっなんだぜええぇぇ!!」
「おちびちゃんはまだおちびちゃんなのよぉぉぉぉぉ! おとなのかいっだんをのぼるには、まだはやすぎるわあぁぁぁ!!」
「…何勘違いしてんだ。誰がこんな生ゴミに手ぇ出すかよ」
「おちびちゃんはまだおちびちゃんなのよぉぉぉぉぉ! おとなのかいっだんをのぼるには、まだはやすぎるわあぁぁぁ!!」
「…何勘違いしてんだ。誰がこんな生ゴミに手ぇ出すかよ」
我が子のぺにぺにを見て一層叫び声を上げる二匹を無視し、ひたすら子まりさを振動させ続ける。
いつの間にか子まりさの体はぬめぬめと湿っており、手の中でぬちゃぬちゃと気色悪い音を立てている。
…正直言って、今の時点でばちゅんと地面に叩きつけてやりたい。
いつの間にか子まりさの体はぬめぬめと湿っており、手の中でぬちゃぬちゃと気色悪い音を立てている。
…正直言って、今の時点でばちゅんと地面に叩きつけてやりたい。
「でっ! でりゅっ! ちゅっ、ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっちゅ……」
「おぢびじゃあああああん! ずっぎりじちゃだべぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「やべでえぇぇぇぇぇぇ!!」
「おぢびじゃあああああん! ずっぎりじちゃだべぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「やべでえぇぇぇぇぇぇ!!」
顔を上気させ、まるでちゅっちゅでもするかのように口元をとがらせる子まりさ。
それを握り潰したくなる衝動をぐっと堪えて、俺はもう一方の手で自分の髪の毛を一本だけ引き抜いた。
少々癖のある張りを持つその一本を片手で器用に輪っか状にし、子まりさの面前へとゆっくり近づけていく。
それを握り潰したくなる衝動をぐっと堪えて、俺はもう一方の手で自分の髪の毛を一本だけ引き抜いた。
少々癖のある張りを持つその一本を片手で器用に輪っか状にし、子まりさの面前へとゆっくり近づけていく。
「ちゅちゅちゅちゅちゅ……ちゅっ!!」
今だ。
「ちゅっき (きゅっ) りぃぃぃぃぃ―――――――――――――――――――――っ!!!!」
びくびくびくびくびくびくびくっ!!
俺が髪の毛の先端を持った指を引き下ろすのと、ほぼ同時であった。
甲高い鳴き声と共に子まりさがあんよ付近を小刻みに前後させ、まるでマッサージボールのように手の中で激しく痙攣する。
甲高い鳴き声と共に子まりさがあんよ付近を小刻みに前後させ、まるでマッサージボールのように手の中で激しく痙攣する。
「お…おちびちゃぁぁぁん……」
「まりざぁ…しかたがないわ…おちびちゃんもいつかはおとなのかいだんをのぼるひがくるわ…それがちょっとだけ、はやかっただけよ……」
「ゆぐっ…ゆぐっ…ぞう…だね……ゆっぐりしゅくふくっ…じてあげないどねぇぇ…」
「まりざぁ…しかたがないわ…おちびちゃんもいつかはおとなのかいだんをのぼるひがくるわ…それがちょっとだけ、はやかっただけよ……」
「ゆぐっ…ゆぐっ…ぞう…だね……ゆっぐりしゅくふくっ…じてあげないどねぇぇ…」
少し間をおいて、両親である二匹が蚊の鳴くような声を絞り出しながらこちらに這い寄ってきた。
目頭一杯に涙を溜めながらも、その瞳はしっかりと俺の手の中にある子まりさの後頭部を見つめている。
その視線に応えるように、俺は手の中の子まりさをそっと地面に置いてやった。
目頭一杯に涙を溜めながらも、その瞳はしっかりと俺の手の中にある子まりさの後頭部を見つめている。
その視線に応えるように、俺は手の中の子まりさをそっと地面に置いてやった。
「お…おちびちゃん…いまのがすっきりー っていうんだよ…おちびちゃんも、まりさたちがすっきりー して、うまれてきたんだよ……」
「…だけど、それはおちびちゃんにはまだはやいわ…いくらきもちよくても、これからおちびちゃんがおおきくなって、いっしょにゆっくりするあいてがみつかるまでは、なんどもすっきりー してはいけないわ…それがしんの、とかいはというものよ……」
「…だけど、それはおちびちゃんにはまだはやいわ…いくらきもちよくても、これからおちびちゃんがおおきくなって、いっしょにゆっくりするあいてがみつかるまでは、なんどもすっきりー してはいけないわ…それがしんの、とかいはというものよ……」
びくん、びくんと未だに小刻みな痙攣を続けている我が子に向かって、二匹が交互に、そして静かに喋りかける。
確かにゆっくりのすっきりー! は他の生物との射精行動とは異なり、自身の血肉である内容物を直接放出する行為である。
そのため、まだ内容物の容量が少ない赤ゆや子ゆの状態で頻繁にすっきりー! を繰り返すと、成長の妨げの原因となるどころか最悪の場合には致死量放出による死亡の危険性すらあるのだ。
一時の快楽に流されず、子ゆっくりのすっきりー! をしっかり咎める辺りは、さすがは腐っても元金バッジだというべきであろうか。
確かにゆっくりのすっきりー! は他の生物との射精行動とは異なり、自身の血肉である内容物を直接放出する行為である。
そのため、まだ内容物の容量が少ない赤ゆや子ゆの状態で頻繁にすっきりー! を繰り返すと、成長の妨げの原因となるどころか最悪の場合には致死量放出による死亡の危険性すらあるのだ。
一時の快楽に流されず、子ゆっくりのすっきりー! をしっかり咎める辺りは、さすがは腐っても元金バッジだというべきであろうか。
「……」
「お、おちびちゃん、どうしたの?」
「はじめてのすっきりー! でけんじゃたいむなのはわかるけど、ちゃんとおへんじしないととかいはじゃないわよ?」
「お、おちびちゃん、どうしたの?」
「はじめてのすっきりー! でけんじゃたいむなのはわかるけど、ちゃんとおへんじしないととかいはじゃないわよ?」
子まりさは何も答えない。ただびくびくと、未だに痙攣を続けている。
その様子をさすがに不審に思ったのか、二匹がゆっくりと愛するおちびちゃんのすぐ傍へと跳ねよっていく。
その様子をさすがに不審に思ったのか、二匹がゆっくりと愛するおちびちゃんのすぐ傍へと跳ねよっていく。
「おちびちゃん、なんでおへんじ――」
「おちび――」
「おちび――」
そこで両親の二匹が見たもの。それは――
「…ゆぎ…ま…まりぢゃの…べ…べにべに…がぁ……」
――髪の毛でぺにぺにの根元をきつく縛られた、我が子の痛々しい姿であった。
「おっ、おぢびじゃあああああああああん!! どぼじで! どぼじでぺにぺにがへんになっでるのおおおおおおお!?」
「…ぃ…いじゃいぃぃ…! ごれ、ごれとっでえぇぇ…!」
「どおじでえええええぇ!? なんでごんなひどいごとになっでるのおおおおおおおおぉぉぉ!!??」
「…ぃ…いじゃいぃぃ…! ごれ、ごれとっでえぇぇ…!」
「どおじでえええええぇ!? なんでごんなひどいごとになっでるのおおおおおおおおぉぉぉ!!??」
饅頭皮に食い込むほどに根元を締め付けられたぺにぺにはすぐに風船のように膨れ上がり、行き場を亡くした餡子によって紫色に鬱血(鬱餡?)し始めた。
その異常な光景を見て、さすがの二匹の餡子脳でもおちびちゃんが危険な状態であることを理解できたようだ。
その異常な光景を見て、さすがの二匹の餡子脳でもおちびちゃんが危険な状態であることを理解できたようだ。
「いちゃいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!! くるちいよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
「おちびちゃぁぁん! おちついて、ゆっくりぺにぺにをひっこめてね!!」
「しんこきゅうして、ゆっくりこころをしずめるのよ! ゆっ、ゆっ、ふぅー! ゆっ、ゆっ、ふぅー!」
「でぎるわげないだろぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ざっざとまりぢゃをだじゅげろおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「おちびちゃぁぁん! おちついて、ゆっくりぺにぺにをひっこめてね!!」
「しんこきゅうして、ゆっくりこころをしずめるのよ! ゆっ、ゆっ、ふぅー! ゆっ、ゆっ、ふぅー!」
「でぎるわげないだろぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ざっざとまりぢゃをだじゅげろおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
最初、二匹はとにかく子まりさ冷静にしてぺにぺにを戻そうと画策していたが、すぐにそれは無駄な努力ということに気付いたようだ。
かといって歯で髪の毛を噛み切ろうにも、ソーセージの先端のようにくびれあがった状態ではとても髪の毛の部分まで歯が届きそうにない。
たかが髪の毛。されど髪の毛。
全体が鱗状のキューティクル層でコーティングされ、束ねれば釣り糸の代用品にまでできるとされているその強度は、ゆっくりの砂糖細工の物とは遥かに比べ物にならない。
子まりさのぺにぺにはもはや風前の灯、機能不全になるのも時間の問題であった。
かといって歯で髪の毛を噛み切ろうにも、ソーセージの先端のようにくびれあがった状態ではとても髪の毛の部分まで歯が届きそうにない。
たかが髪の毛。されど髪の毛。
全体が鱗状のキューティクル層でコーティングされ、束ねれば釣り糸の代用品にまでできるとされているその強度は、ゆっくりの砂糖細工の物とは遥かに比べ物にならない。
子まりさのぺにぺにはもはや風前の灯、機能不全になるのも時間の問題であった。
「…いやぁ、ぺにぺに縛りなんて初めてやってみたけれど、なんか見てるこっちも痛くなってくるな」
「なにいっでるのおおおおぉ!! まりざだちのだいっぜつなおちびぢゃんがぐるじんでるんだよおおぉぉぉ!?」
「にんげんざんはなんでおぢびじゃんにごんなむごいごどずるのおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「なにいっでるのおおおおぉ!! まりざだちのだいっぜつなおちびぢゃんがぐるじんでるんだよおおぉぉぉ!?」
「にんげんざんはなんでおぢびじゃんにごんなむごいごどずるのおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
おちびちゃんが自分達の力ではどうしようもできないことを悟るや否や、今度は俺の方に喰ってかかってきた。
…まぁ、確かにやった張本人は俺だが。
…まぁ、確かにやった張本人は俺だが。
「いやいや。何でも何も、するのはこれからだからさ」
「ゆびいぃぃぃぃぃぃ!? やべろおぉぉぉぉぉぉ!! ごれいじょうまりぢゃにざわるなぁぁぁぁぁぁぁぁ ゆぎぃ!?」
「もうやべであげえぇぇぇぇぇぇ!!」
「ゆびいぃぃぃぃぃぃ!? やべろおぉぉぉぉぉぉ!! ごれいじょうまりぢゃにざわるなぁぁぁぁぁぁぁぁ ゆぎぃ!?」
「もうやべであげえぇぇぇぇぇぇ!!」
必死の抵抗も空しく、子まりさはまたもや頭を鷲掴みにされて捕まった。
そして二匹の両親の方を無理矢理向かせると、ちょうど縛られたぺにぺにが正面の位置に来るように顔を持ち上げる。
そして二匹の両親の方を無理矢理向かせると、ちょうど縛られたぺにぺにが正面の位置に来るように顔を持ち上げる。
「いいか、お前ら――」
俺がこれから二匹に向かって発する言葉。
それは全生物にとって、凄まじくゆっくりできない内容であった。
「こいつを飼いゆっくりにしたいなら、こいつのぺにぺにを潰してね」
「―――――――――!!??」
「―――――――――!!??」
その言葉を聞いた瞬間、二匹の時間はしばしの間、停止した。
まるで中枢餡が処理落ちでもしたかのように、あんぐりと口を開けたまま俺の顔を見て固まっている。
まるで中枢餡が処理落ちでもしたかのように、あんぐりと口を開けたまま俺の顔を見て固まっている。
「あれ? どうした、良く聞こえなかったか?」
二匹はまだ、何も答えない。
「じゃあもう一度言うな。こいつを飼いゆっくりにしたいなら、こいつのぺにぺにを――」
「はあああああああああああぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああぁあああああああああぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああぁぁぁあぁぁああああああああぁあ!?」
「はあああああああああああぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああぁあああああああああぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああぁぁぁあぁぁああああああああぁあ!?」
潰してね。と言おうとした辺りで、ようやく二匹の情報処理が追いついてきたようだ。
もはや近所迷惑も関係ないとばかりに、今までで一番の大絶叫が公園一帯に響き渡った。
もはや近所迷惑も関係ないとばかりに、今までで一番の大絶叫が公園一帯に響き渡った。
「なにわげわがんないごといっでるのぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
「何って去勢だよ、『きょせいっ!』 俺の経済力じゃゆっくり一匹飼うのが精一杯だから、これ以上増えないよう二度とガキを作れないようにしろって、言ってんの」
「ぞんなのでぎるわけないでしょおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ばがなの! じぬのおぉぉぉぉお!?」
「きょせいっ! したらおちびちゃんがゆっくりでぎなくなっちゃうでしょおぉぉぉぉぉお!!」
「何って去勢だよ、『きょせいっ!』 俺の経済力じゃゆっくり一匹飼うのが精一杯だから、これ以上増えないよう二度とガキを作れないようにしろって、言ってんの」
「ぞんなのでぎるわけないでしょおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ばがなの! じぬのおぉぉぉぉお!?」
「きょせいっ! したらおちびちゃんがゆっくりでぎなくなっちゃうでしょおぉぉぉぉぉお!!」
「――当たり前だろが。俺がゆっくりできるようにするためなんだから」
「ゆ"ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!?」
「お前ら言ったよな、飼いゆっくりになったら絶対に飼い主をゆっくりさせるって。だからお前らは、俺がゆっくりするためならどんなことでも従わなきゃならない。たとえそれが、どんなにゆっくりできない内容であったとしても、だ」
「ぞんなあぁぁぁぁぁぁぁぁ!? ぞんなのおうっぼうっだよおおぉぉぉぉぉ!!」
「ゆっくりだっていきてるんだよぉぉぉぉぉ!? かいゆっぐりでもゆっぐりずるけんりはあるんだよおぉぉぉぉ!?」
「お前ら言ったよな、飼いゆっくりになったら絶対に飼い主をゆっくりさせるって。だからお前らは、俺がゆっくりするためならどんなことでも従わなきゃならない。たとえそれが、どんなにゆっくりできない内容であったとしても、だ」
「ぞんなあぁぁぁぁぁぁぁぁ!? ぞんなのおうっぼうっだよおおぉぉぉぉぉ!!」
「ゆっくりだっていきてるんだよぉぉぉぉぉ!? かいゆっぐりでもゆっぐりずるけんりはあるんだよおぉぉぉぉ!?」
「横暴? …おいおい、何勘違いしてんだよ」
ぎゃあぎゃあ喚き散らす二匹を黙らせるために、俺は空いた方の手を子まりさのぺにぺにに近づけ、ぴん。と指で弾いた。
「ゆピィ!?」
「「おぢびぢゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」」
「「おぢびぢゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」」
指先がほんの軽く触れただけだったが、鬱餡したぺにぺにはかなりの衝撃であったのだろう。
縛られた箇所を軸にしてぺにぺにがプルンプルンと大きく揺れ、子まりさの悲鳴がさらに一段と激しくなる。
その恐ろしい光景を見て、二匹の抗議の声がすぐにぴたりと止んだ。
縛られた箇所を軸にしてぺにぺにがプルンプルンと大きく揺れ、子まりさの悲鳴がさらに一段と激しくなる。
その恐ろしい光景を見て、二匹の抗議の声がすぐにぴたりと止んだ。
「俺はただ、飼い主としての『義務』をきちんと果たそうとしているだけなんだ。ゆっくりだけじゃない。犬さんだって、猫さんだって、野良を飼う時にはきちんと去勢する。それのどこが横暴だって言うんだよ」
「そんなのしらないよぉぉぉぉぉ!! それにまりざたちは――」
「『まりさたちは、かいゆっくりだったのにきょせいっ! されてないよ!』…とでも言いたいのか?」
「ゆ!? そ、そうだよ! まりさたちはきょせいっ! されてないのにかいゆっくりだったよ! だからにんげんさんのいってることはむじゅんっ! してるよっ!!」
「そうよそうよ! ありすたちはそんなうそにはだまされないわ!!」
「…」
「そんなのしらないよぉぉぉぉぉ!! それにまりざたちは――」
「『まりさたちは、かいゆっくりだったのにきょせいっ! されてないよ!』…とでも言いたいのか?」
「ゆ!? そ、そうだよ! まりさたちはきょせいっ! されてないのにかいゆっくりだったよ! だからにんげんさんのいってることはむじゅんっ! してるよっ!!」
「そうよそうよ! ありすたちはそんなうそにはだまされないわ!!」
「…」
――未だに過去の飼いゆっくりに縋りつき、現実から目を逸らし続ける二匹を見て、俺は無意識のうちにため息をついていた。
全くもって、哀れな奴だ。
あのまま飼いゆっくりとして一生を終えてさえいれば、知らずに済んだのに。
あのまま飼いゆっくりとして一生を終えてさえいれば、知らずに済んだのに。
自分達が、どれだけ恵まれた環境にいたのかということを。
…そして、それが二度と届かないほどに、遠い場所に行ってしまっているということを。
…そして、それが二度と届かないほどに、遠い場所に行ってしまっているということを。
「…それは、お前達がペットショップで育ちだったからだ。おちびちゃんを欲しがらないようちゃんと勉強してあるという店の保証があったからこそ、お前達は去勢されずに飼いゆっくりになることができた。ただそれだけだ」
「――――――!?」
「でももう、そんな優遇は通用せんぞ。飼い主と店の教育すら逆らってガキを作ったんだ。そんな奴が自分のガキに子供を作るななんて教育できるわけがないし、第一信用できん。去勢するか否か、二つに一つだ」
「ぞ…ぞんな、ぞんなぁぁ…」
「ひどいよ、そんなの…」
「――――――!?」
「でももう、そんな優遇は通用せんぞ。飼い主と店の教育すら逆らってガキを作ったんだ。そんな奴が自分のガキに子供を作るななんて教育できるわけがないし、第一信用できん。去勢するか否か、二つに一つだ」
「ぞ…ぞんな、ぞんなぁぁ…」
「ひどいよ、そんなの…」
もう何を言っても無駄だと理解してきたのだろうか。未だ苦しむ子まりさを見る二匹の表情に、次第に影が差していくのが分かった。
もし普通の野良だったなら、それでもしつこく縋りついてきたのだろうか。
そのことを考えると、野良にとって中途半端に頭が良いというのはある意味、最も不幸なことなのかもしれない。
もし普通の野良だったなら、それでもしつこく縋りついてきたのだろうか。
そのことを考えると、野良にとって中途半端に頭が良いというのはある意味、最も不幸なことなのかもしれない。
「…ま、そこまでやりたくないなら、やらなくてもいいんだけどね」
「ゆ! ほ、ほんとう!?」
「ああ、別に強制するつもりは無いよ」
「ゆ! ほ、ほんとう!?」
「ああ、別に強制するつもりは無いよ」
二匹の顔にぱあっと希望の光が宿るのを見届けると、俺は座っていた椅子から勢いよく立ちあがった。
「じゃあ、交渉は決裂ってことで。俺は帰るから」
「「ゆうぅぅぅぅぅぅぅ!?」」
「達者で暮らせよ」
「まっでぇぇぇぇぇ!! まっでよおぉぉぉぉお!!」
「「ゆうぅぅぅぅぅぅぅ!?」」
「達者で暮らせよ」
「まっでぇぇぇぇぇ!! まっでよおぉぉぉぉお!!」
そのまますたすたと歩き出そうとする俺を見て、再び二匹が縋りつくように跳ねよって来る。
「なんだよ、帰るの邪魔すんなよ」
「なんで!? なんでかえっぢゃうのおぉぉぉぉぉぉ!?」
「だって、俺がゆっくりするための頼みすら聞けないんだろ? だったらもう、ペットショップで去勢済みの奴を飼ってきた方がマシだわ」
「ゆ…で、でもぉ…」
「だから言っただろ、飼いゆっくりはゆっくりできないって。そんなに去勢が嫌なら野良のままでいろよ。そしたらおちびちゃんも作り放題だし、誰もそれを止めやしない。最高にゆっくりできるじゃないか」
「そんなこといっても、のらじゃおちびちゃんをゆっくりさせれないよぉ…」
「手前らの勝手なんか知るか。俺が欲しい飼いゆっくりは、人間さんに迷惑をかけないゆっくりなんだ。去勢ごときでガタガタ言う奴なんか誰が飼うかよ」
「なんで!? なんでかえっぢゃうのおぉぉぉぉぉぉ!?」
「だって、俺がゆっくりするための頼みすら聞けないんだろ? だったらもう、ペットショップで去勢済みの奴を飼ってきた方がマシだわ」
「ゆ…で、でもぉ…」
「だから言っただろ、飼いゆっくりはゆっくりできないって。そんなに去勢が嫌なら野良のままでいろよ。そしたらおちびちゃんも作り放題だし、誰もそれを止めやしない。最高にゆっくりできるじゃないか」
「そんなこといっても、のらじゃおちびちゃんをゆっくりさせれないよぉ…」
「手前らの勝手なんか知るか。俺が欲しい飼いゆっくりは、人間さんに迷惑をかけないゆっくりなんだ。去勢ごときでガタガタ言う奴なんか誰が飼うかよ」
そう言うと、後ろの方で放置されていた子まりさをつかみ上げ、もう一度二匹の目の前に置いた。
ぺにぺにを拘束されているためしーしーは漏らしていなかったが、その代わり涙や涎などで全身がぐっちゃぐちゃになっている。
なんだか、持ってるだけで変な病気に感染しそうなほど気持ち悪い。
ぺにぺにを拘束されているためしーしーは漏らしていなかったが、その代わり涙や涎などで全身がぐっちゃぐちゃになっている。
なんだか、持ってるだけで変な病気に感染しそうなほど気持ち悪い。
「いい加減、覚悟決めろよ。お前らだってこれ以上ガキが野良でやってけないってことぐらい理解してんだろ? ぺにぺに一つで念願の飼いゆっくりが手に入るんだ。どう考えても安いもんだろ」
「…ゅ……」
「…ゅ……」
「――これが最終通告だ。おちびちゃんを飼いゆっくりにしたいの? したくないの?」
それが、最後のひと押しであった。
「………ごめんね…ありす……おちびちゃん………」
最初に声を発したのは、親まりさの方だった。
「まりさ、いっしょうけんめいかんがえたけど、もうこれいがいにおちびちゃんがしあわせになるほうほうが、おもいつかなかったよ…」
「ま…まりさ…」
「ゆぴゅぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! なにじでるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!! はやぎゅまりぢゃをだじゅけろぉぉぉぉ!! くじゅおや! くじゅおやぁぁぁぁぁぁ!!」
「ま…まりさ…」
「ゆぴゅぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! なにじでるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!! はやぎゅまりぢゃをだじゅけろぉぉぉぉ!! くじゅおや! くじゅおやぁぁぁぁぁぁ!!」
我が子の暴言も気にせず、親まりさはゆっくりとお下げを帽子の中へと差し入れる。そしてそこから一本の割り箸を取りだすと、静かに子まりさの方へと向き直った。
「よごれやくはまりさがぜんぶひきうけるよ…だからありすは、そこでゆっくりみててね…」
「…………」
「くじゅおや! くじゅ――ゆ!? おちょーちゃん、はやきゅきゃわいいまりちゃをゆっくちたちゅけてねっ!!」
「…………」
「くじゅおや! くじゅ――ゆ!? おちょーちゃん、はやきゅきゃわいいまりちゃをゆっくちたちゅけてねっ!!」
武器を持って対峙する父親に気付き、先程から毒を吐きまくっていた子まりさの態度がコロッと変わった。
そして今度は、自分を押さえつけている俺の方を見上げて、にやにやとムカつく笑みを浮かべる。
そして今度は、自分を押さえつけている俺の方を見上げて、にやにやとムカつく笑みを浮かべる。
「やいくじゅ!! これでおまえもおちまいなんだじぇ! おちょーちゃんはおこったらこわいこわーいなんだじぇ!! らくにころしてほしかったら、はやくまりちゃちゃまをかいっほうちて、いのちごいをしたほうがみのためなんだじぇぇーっ!!」
――どうやら、先ほどまでのゆっくりできないやり取りは、こいつの頭では欠片も理解できていなかったらしい。
…最も、普通の野良で言えは当然のことなのだろうが、両親が中途半端に賢いだけあってますますこいつの馬鹿さ加減が際立って見えてしまう。
とりあえず、騒ぐたびにプルンプルンと揺れるぺにぺにが捻り潰したくなるぐらい鬱陶しいので、無理矢理うつ伏せにさせて押さえつけることにした。
…最も、普通の野良で言えは当然のことなのだろうが、両親が中途半端に賢いだけあってますますこいつの馬鹿さ加減が際立って見えてしまう。
とりあえず、騒ぐたびにプルンプルンと揺れるぺにぺにが捻り潰したくなるぐらい鬱陶しいので、無理矢理うつ伏せにさせて押さえつけることにした。
「ゆぎゅぎゅ…はなちぇぇ…しゃっしゃとおちょーちゃんに……しぇいっしゃいされろぉぉぉ…」
「ほら、これでやりやすくなっただろ。間違って俺の手を刺したらどうなるかぐらい、分かってんだろうな?」
「…ゆ…わ、わかってるよ…」
「ほら、これでやりやすくなっただろ。間違って俺の手を刺したらどうなるかぐらい、分かってんだろうな?」
「…ゆ…わ、わかってるよ…」
まるでまな板の上に置かれた食材のように、地面に投げ出された子まりさのぺにぺに。
それをじっと見つめながら、親まりさはずりずりと少しずつ間合いを詰めていく。
それをじっと見つめながら、親まりさはずりずりと少しずつ間合いを詰めていく。
「ゆぐっ…ゆぐ………ごべんねぇ…」
中身を吐き出してしまいたくなるほどの張りつめた空気の中、親まりさは無意識のうちに、弁解の言葉を呟いていた。
…それは、これから悲劇に襲われるおちびちゃんに向けたものなのか。
…又は、これからそれを執行する、自分自身への弁解のためのものなのか――
※きょせいきょうせい(後)へ続く――