ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4069 びたーちぇん
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『びたーちぇん』 24KB
愛で ギャグ 小ネタ 改造 日常模様 赤ゆ 現代 悪夢の日の翌日のお話。(※修正につき再掲)
愛で ギャグ 小ネタ 改造 日常模様 赤ゆ 現代 悪夢の日の翌日のお話。(※修正につき再掲)
注意:虐待成分は殆どありません。ヒャッハーしたい方は今すぐこのページを閉じてください。
また、独自設定が多数あります。どうかご理解の上、お読みいただくようにと思います。
脳内音速○音声再生機能、または脳内強力若○音声再生機能をお持ちの方は、きっと
ご本人様を思い浮かべるだろうと思いますが、仕様ですので諦めて脳内再生していってね!!
文中で、音声を表現する上で日本語がおかしくなっている箇所が多々あるかもしれませんが、
表現を優先する上での仕様です、ご理解をお願いします。
また、独自設定が多数あります。どうかご理解の上、お読みいただくようにと思います。
脳内音速○音声再生機能、または脳内強力若○音声再生機能をお持ちの方は、きっと
ご本人様を思い浮かべるだろうと思いますが、仕様ですので諦めて脳内再生していってね!!
文中で、音声を表現する上で日本語がおかしくなっている箇所が多々あるかもしれませんが、
表現を優先する上での仕様です、ご理解をお願いします。
では、ごゆっくり。
『……うわぁ、やっべ』
2月15日。つまりはあの悪夢の日の翌日だ。
服を脱ぎ散らかした格好で部屋の寝床で眠っていた俺の目の前にあるのは、きれいにラッピングされた洋菓子
が入っていそうな、白い箱がある。
そいつが、ごそごそと音を立てて揺れている音で目が醒めたのだ。
『こりゃ、解凍して目が覚めたってパターンか……』
洋菓子の箱には某有名洋菓子メーカーと、ゆっくりのマークが印刷されていた。
そう、これこそ洋菓子屋と加工所のコラボレーションが生み出した、何の冗談かと思うような商品。
「ばれんたいんちぇん」だった……
2月15日。つまりはあの悪夢の日の翌日だ。
服を脱ぎ散らかした格好で部屋の寝床で眠っていた俺の目の前にあるのは、きれいにラッピングされた洋菓子
が入っていそうな、白い箱がある。
そいつが、ごそごそと音を立てて揺れている音で目が醒めたのだ。
『こりゃ、解凍して目が覚めたってパターンか……』
洋菓子の箱には某有名洋菓子メーカーと、ゆっくりのマークが印刷されていた。
そう、これこそ洋菓子屋と加工所のコラボレーションが生み出した、何の冗談かと思うような商品。
「ばれんたいんちぇん」だった……
びたーちぇん
ばれんたいんちぇんの入っている箱が、ごそごそうごめく音を聞いて、現実逃避からいやおう無しに現実に
戻された俺は、こいつの処遇について、悩んだ。
そういえば昨日はかなり飲みすぎたのだ。社内のモテナイ男のやもめ暮らしに明け暮れる連中で、居酒屋で
暴飲暴食の限りを尽くしたことを思い出す。その参加者であった同期の同僚が、嫌がらせついでのきつい洒落で
こいつを持ち込んでたのを、受け取ってしまったのだろう。
そして、本来は昨日の内に食われる運命だったこのばれんたいんちぇんは、いまもこうして二日酔いに近い
頭痛とともに、目の前にあるわけだが……
中身はその名の通り、赤ゆっくりクラスのちぇんが入っている。
これは、チルド状態で加工所で製造されており、半解凍された状態で食べるものとされている。
見た目がキモカワイイ生首よろしくのゆっくりであることを考慮すると、騒いだり喚いたりしているものを
そのまま口にするようなことを、普通の人間がするのは敬遠するからだ。そういうのを踊り食いするのは、虐待
鬼威惨たちだけで結構だと思っている。
だが、ここにあるのは、半解凍だとか言う状態を通り越し、解凍しきって覚醒済みのゆっくりだ。
そもそもお前は加工食品のはずだから動くなと言いたいが、そこは饅頭生物と言うわけの判らんブツなので、
言ってしまうと全否定することになってしまう。
まあ要は、ちょっと珍しいくらいの生洋菓子の感覚なのだ。解凍する前までは。
今となってはただのゆっくり。箱を空けたらきっと小五月蝿くて潰しそうなことになるのは明白だろう。
『あーくそ、食い損ねたか……』
痛んだ食材を棄てるつもりの感覚で、手近に合ったビニール袋を手にして、意を決して箱をあける。
箱をあけたとたんに、状況も何もわからない解凍したてのゆっくりが、お定まりの言葉を吐くだろうと構えて
いたが……
『……? あん?』
その予感は裏切られた。
確かに箱を空けるとちぇん種のゆっくりがいた。そいつがガタガタブルブルと震えているではないか。きっと
解凍しきれてなくて、中の餡子が未解凍な部分があるのだろう。
だが、俺が箱のふたを開けたことにより、ちぇんの世界は一変した。
「ゆ…… ゆっぐぅりぃ…… どぅえきぬぁあああい…… ぅわがらぬぁああい……」
その瞬間、俺に電撃が走る。
そいつは、あの甲高くてキモうざい声で「ゆっくりしていってね!」とか抜かすものなら、即ヒャッハーする
つもりで待ち構えていたのだが、なんとも渋くてネトつくような抑揚の声で言ったではあるまいか。
そう、某ア○ゴさん声優の声でだ。
「……おぬぃいざんんわぁ、ゆっぐりぃできるぅ、ひとかにゃあ?」
考えてもみてほしい。目の前にいるのは、まだ赤ゆっくりサイズのちぇん種のゆっくりだ。ソイツが、赤ゆ言葉も
全くないまま、あのうねるような独特の言い回しの、鋭くシヴい声で喋っているのだ。
これはなにか? なんかのドッキリか?
『……なんで強力若○なんだよおまえは……』
「に"ゃ? ぅわからぬぁいよー? どぅぇもぉ、ぬぉーどしゃんがぁ、いーがいーがするんだにぇぇ」
お前の喉ってどこにあるんだよ、と言うツッコミはさておき。おそらくはうまく解凍できなかったか何かで、声を
出す弁のあたりに傷がついたのだろうと思う。それが変な具合にやたらとシッヴい声の原因となっているのであろう。
願わくば、この声のままでも俺としちゃあ十分ご褒美なんだが……
だが、そんなちぇんを見ていて、俺はさらに違和感を覚えた。
そういえば、こいつはさっきからずっとおとなしい。生まれたての赤ゆっくりなど、そこらの公園でも
見かけるがともかくやかましい。
舌っ足らずな言葉を駆使してさんざんゆっくりしたいと泣き喚く。親がいればさらに倍率ドンだ。
確かに解凍のさなかで動けなかったとしても、通常ならこれの100倍はうざく喚いていてもおかしくはないはず、
なのにこのちぇんと来たら、今までに喋ったのはほんの数言。しかも赤ゆサイズなのに喋る中身は舌っ足らずの赤ゆ
言葉ではない。おおよそゆっくりの常識からは飛び跳ねている出会いであった。
『……いや、ふつうお前らゆっくりって誰かに出会ったら「ゆっくりしていってね!」とか五月蝿いだろうに……』
と、俺が呟くのを聞いて、ちぇんはため息とも唸りともいえないものを発する。
いや訂正。今確かに「ブル○ァアァァァァ」って聞こえたかもしれない。空耳かもしれないけど。
「お兄さん、ゆっくりにも、いろいろとあるもんなんだよにぇ、わかってにぇー」
だめだ、こいつの発する言葉は、妙なビブラートとか韻とかがあって、どうにもご本人様を思い浮かべてしまう。
しかも、脳内ではっきりと補正がかかってしまうのは、冷や汗を通り越してご褒美といわざるをえない。
「ちぇんは、ちぇんはぁ…… ゆっくりできないゆっくりなんだよ……」
と、ちぇんは俺のどうでもいい考えをよそに、一人特徴的な抑揚の渋い声で自分の境遇について語り始めた。
戻された俺は、こいつの処遇について、悩んだ。
そういえば昨日はかなり飲みすぎたのだ。社内のモテナイ男のやもめ暮らしに明け暮れる連中で、居酒屋で
暴飲暴食の限りを尽くしたことを思い出す。その参加者であった同期の同僚が、嫌がらせついでのきつい洒落で
こいつを持ち込んでたのを、受け取ってしまったのだろう。
そして、本来は昨日の内に食われる運命だったこのばれんたいんちぇんは、いまもこうして二日酔いに近い
頭痛とともに、目の前にあるわけだが……
中身はその名の通り、赤ゆっくりクラスのちぇんが入っている。
これは、チルド状態で加工所で製造されており、半解凍された状態で食べるものとされている。
見た目がキモカワイイ生首よろしくのゆっくりであることを考慮すると、騒いだり喚いたりしているものを
そのまま口にするようなことを、普通の人間がするのは敬遠するからだ。そういうのを踊り食いするのは、虐待
鬼威惨たちだけで結構だと思っている。
だが、ここにあるのは、半解凍だとか言う状態を通り越し、解凍しきって覚醒済みのゆっくりだ。
そもそもお前は加工食品のはずだから動くなと言いたいが、そこは饅頭生物と言うわけの判らんブツなので、
言ってしまうと全否定することになってしまう。
まあ要は、ちょっと珍しいくらいの生洋菓子の感覚なのだ。解凍する前までは。
今となってはただのゆっくり。箱を空けたらきっと小五月蝿くて潰しそうなことになるのは明白だろう。
『あーくそ、食い損ねたか……』
痛んだ食材を棄てるつもりの感覚で、手近に合ったビニール袋を手にして、意を決して箱をあける。
箱をあけたとたんに、状況も何もわからない解凍したてのゆっくりが、お定まりの言葉を吐くだろうと構えて
いたが……
『……? あん?』
その予感は裏切られた。
確かに箱を空けるとちぇん種のゆっくりがいた。そいつがガタガタブルブルと震えているではないか。きっと
解凍しきれてなくて、中の餡子が未解凍な部分があるのだろう。
だが、俺が箱のふたを開けたことにより、ちぇんの世界は一変した。
「ゆ…… ゆっぐぅりぃ…… どぅえきぬぁあああい…… ぅわがらぬぁああい……」
その瞬間、俺に電撃が走る。
そいつは、あの甲高くてキモうざい声で「ゆっくりしていってね!」とか抜かすものなら、即ヒャッハーする
つもりで待ち構えていたのだが、なんとも渋くてネトつくような抑揚の声で言ったではあるまいか。
そう、某ア○ゴさん声優の声でだ。
「……おぬぃいざんんわぁ、ゆっぐりぃできるぅ、ひとかにゃあ?」
考えてもみてほしい。目の前にいるのは、まだ赤ゆっくりサイズのちぇん種のゆっくりだ。ソイツが、赤ゆ言葉も
全くないまま、あのうねるような独特の言い回しの、鋭くシヴい声で喋っているのだ。
これはなにか? なんかのドッキリか?
『……なんで強力若○なんだよおまえは……』
「に"ゃ? ぅわからぬぁいよー? どぅぇもぉ、ぬぉーどしゃんがぁ、いーがいーがするんだにぇぇ」
お前の喉ってどこにあるんだよ、と言うツッコミはさておき。おそらくはうまく解凍できなかったか何かで、声を
出す弁のあたりに傷がついたのだろうと思う。それが変な具合にやたらとシッヴい声の原因となっているのであろう。
願わくば、この声のままでも俺としちゃあ十分ご褒美なんだが……
だが、そんなちぇんを見ていて、俺はさらに違和感を覚えた。
そういえば、こいつはさっきからずっとおとなしい。生まれたての赤ゆっくりなど、そこらの公園でも
見かけるがともかくやかましい。
舌っ足らずな言葉を駆使してさんざんゆっくりしたいと泣き喚く。親がいればさらに倍率ドンだ。
確かに解凍のさなかで動けなかったとしても、通常ならこれの100倍はうざく喚いていてもおかしくはないはず、
なのにこのちぇんと来たら、今までに喋ったのはほんの数言。しかも赤ゆサイズなのに喋る中身は舌っ足らずの赤ゆ
言葉ではない。おおよそゆっくりの常識からは飛び跳ねている出会いであった。
『……いや、ふつうお前らゆっくりって誰かに出会ったら「ゆっくりしていってね!」とか五月蝿いだろうに……』
と、俺が呟くのを聞いて、ちぇんはため息とも唸りともいえないものを発する。
いや訂正。今確かに「ブル○ァアァァァァ」って聞こえたかもしれない。空耳かもしれないけど。
「お兄さん、ゆっくりにも、いろいろとあるもんなんだよにぇ、わかってにぇー」
だめだ、こいつの発する言葉は、妙なビブラートとか韻とかがあって、どうにもご本人様を思い浮かべてしまう。
しかも、脳内ではっきりと補正がかかってしまうのは、冷や汗を通り越してご褒美といわざるをえない。
「ちぇんは、ちぇんはぁ…… ゆっくりできないゆっくりなんだよ……」
と、ちぇんは俺のどうでもいい考えをよそに、一人特徴的な抑揚の渋い声で自分の境遇について語り始めた。
ちぇんの親は、加工所で育てられたビター種のちぇんであった。自然の中で育ち、えっとうっ!前に人間さんに
捕まえられ、いろいろされたらしい。
まむまむやあにゃるさんを塞がれ、ひたすら苦いものを食べさせられていじめられた記憶があるのだと言う。
あるときは、らんしゃまを虐待されるさまを永遠と見させ続けられたり、ゆっくりどもがやらかす、ありと
あらゆる悪行とその後にせいっさいっ!されるまでの一部始終を何度も何度も見せ付けられた。
そうしてうんうんをすることを禁じられ、ゆっくりと言う種の愚かさを嫌と言うほど見続けさせられた親ちぇんは、
中のチョコレートのカカオ成分が急上昇するとともに、ゆん生の苦さを追体験することで、性格までもビターな
ちぇんとなっていったのだ。
そして、仕上げとばかりにちぇん同士で強制的に植物にんっしんっ!させられた。
こうして出来た赤ゆっくりは、親のそんな苦い記憶と強烈な禁忌を受け継いだだけではなく、既に己が何者で
あるか、どれだけゆっくり出来ない存在なのかを理解した、超絶ビターな赤ちぇんとなって、出荷されたのである。
捕まえられ、いろいろされたらしい。
まむまむやあにゃるさんを塞がれ、ひたすら苦いものを食べさせられていじめられた記憶があるのだと言う。
あるときは、らんしゃまを虐待されるさまを永遠と見させ続けられたり、ゆっくりどもがやらかす、ありと
あらゆる悪行とその後にせいっさいっ!されるまでの一部始終を何度も何度も見せ付けられた。
そうしてうんうんをすることを禁じられ、ゆっくりと言う種の愚かさを嫌と言うほど見続けさせられた親ちぇんは、
中のチョコレートのカカオ成分が急上昇するとともに、ゆん生の苦さを追体験することで、性格までもビターな
ちぇんとなっていったのだ。
そして、仕上げとばかりにちぇん同士で強制的に植物にんっしんっ!させられた。
こうして出来た赤ゆっくりは、親のそんな苦い記憶と強烈な禁忌を受け継いだだけではなく、既に己が何者で
あるか、どれだけゆっくり出来ない存在なのかを理解した、超絶ビターな赤ちぇんとなって、出荷されたのである。
そういえば、仕事の関係で付き合いのある知り合いの加工所の人間に聞いたことがある。
バレンタイン向けにちぇんを量産するのだが、その際にスゥィート種とビター種によってより分けられ、別々に
育成、生産されると聞いていた。
スゥィート種は苦さはそこそこ、甘みを重視するために適度に育成した後に、まっちょりー種のぱちぇをつがわせ、
ちぇんをきょうっせいにんっしんさせて仔を産ませたのち、生まれた赤ゆっくりに虐待を行い、糖度を存分に増した
状態で出荷されるのだとか。
ゆっくりは虐待すればするほど、その甘みを増す不思議なナマモノであるから、当然と言えば当然だが。
そしてビター種のちぇんは、他のゆっくりの排泄したうんうん、特に虐待の最中にひりだされた極上の苦い記憶
入りのうんうんや、虐待した成れの果てを加工したものを餌にして育成され、これに記憶が排出されないよう、
あにゃるとまむまむは塞がれた後に、精神的な苦痛を主体として虐待をする。
こうして餡のカカオ分を飛躍的に高める。
あとはひたすらちぇん種同士でつがいあい、ここにいるちぇんのような赤ちぇんを生産するのだとか。
これによって生産されたちぇんは、カカオ分75%以上の極濃ビターに仕上がると言う。
つまりこのちぇんは、親の持つ苦い記憶を120%引き継いだ、とんでもなくビターなちぇんであった。おかげで
生まれたときから赤ゆ言葉を吐くことなく、ゆっくりとして生まれてきた事自体を究極の罰だと言うように
捉えており、どの個体も非常に精神的にシヴいところをもっているのだとか。
バレンタイン向けにちぇんを量産するのだが、その際にスゥィート種とビター種によってより分けられ、別々に
育成、生産されると聞いていた。
スゥィート種は苦さはそこそこ、甘みを重視するために適度に育成した後に、まっちょりー種のぱちぇをつがわせ、
ちぇんをきょうっせいにんっしんさせて仔を産ませたのち、生まれた赤ゆっくりに虐待を行い、糖度を存分に増した
状態で出荷されるのだとか。
ゆっくりは虐待すればするほど、その甘みを増す不思議なナマモノであるから、当然と言えば当然だが。
そしてビター種のちぇんは、他のゆっくりの排泄したうんうん、特に虐待の最中にひりだされた極上の苦い記憶
入りのうんうんや、虐待した成れの果てを加工したものを餌にして育成され、これに記憶が排出されないよう、
あにゃるとまむまむは塞がれた後に、精神的な苦痛を主体として虐待をする。
こうして餡のカカオ分を飛躍的に高める。
あとはひたすらちぇん種同士でつがいあい、ここにいるちぇんのような赤ちぇんを生産するのだとか。
これによって生産されたちぇんは、カカオ分75%以上の極濃ビターに仕上がると言う。
つまりこのちぇんは、親の持つ苦い記憶を120%引き継いだ、とんでもなくビターなちぇんであった。おかげで
生まれたときから赤ゆ言葉を吐くことなく、ゆっくりとして生まれてきた事自体を究極の罰だと言うように
捉えており、どの個体も非常に精神的にシヴいところをもっているのだとか。
これはなんかの罰ゲームかおい。
同期の同僚のほくそえむ姿が浮かぶと、なんだか会社に出社して出会った瞬間に蹴り倒したくなりそうな自分がいた。
と言うか絶対蹴る殴るしてやる……
同期の同僚のほくそえむ姿が浮かぶと、なんだか会社に出社して出会った瞬間に蹴り倒したくなりそうな自分がいた。
と言うか絶対蹴る殴るしてやる……
「おにいさん…… そんな境遇のちぇんなんだが…… 食べるかにゃぁ?」
ちぇんが、寒天の瞳をこちらに向けて尋ねてくる。
その瞳はこれから待ち構える運命に諦観したわけでもなく、捨て鉢となったモノでもなく。ごく自然に次に起こる
行為を受け入れたものの目であった。
ちぇんが、寒天の瞳をこちらに向けて尋ねてくる。
その瞳はこれから待ち構える運命に諦観したわけでもなく、捨て鉢となったモノでもなく。ごく自然に次に起こる
行為を受け入れたものの目であった。
「ちぇぇんはぁ、すぁいごにぃおぬぃいっさんのようぬぁあぬぃんぐぇんさんぬぃい、ちぇぇんのようぬぁあ
ゆっっっくりがいた、ということをぉ、わかってもるぁえたどぅぁけでむぉお、すぃあわすぇええええ、ぬぁんだねええ。
くぉれどぇ、あんしんしておぬぃいさんにたぁべられてっ、おそらっのぉ、ゆっっっくぅりぃぷるぅぇえいっすぅに、
たヴぃだってぇ、いけるんだにぇぇ…… ぅわっくぁるよぉ」
(ほぼ本ゆんの発音のまま)
ゆっっっくりがいた、ということをぉ、わかってもるぁえたどぅぁけでむぉお、すぃあわすぇええええ、ぬぁんだねええ。
くぉれどぇ、あんしんしておぬぃいさんにたぁべられてっ、おそらっのぉ、ゆっっっくぅりぃぷるぅぇえいっすぅに、
たヴぃだってぇ、いけるんだにぇぇ…… ぅわっくぁるよぉ」
(ほぼ本ゆんの発音のまま)
訳:ちぇんは最後にお兄さんのような人間さんに、ちぇんのようなゆっくりがいたと言うことを解って貰えただけ
でもしあわせーなんだね。これで安心してお兄さんに食べられておそらのゆっくりプレイスに旅立って逝ける
んだにぇ…… わかるよー
でもしあわせーなんだね。これで安心してお兄さんに食べられておそらのゆっくりプレイスに旅立って逝ける
んだにぇ…… わかるよー
『うぐっ』
覚悟を決めたのか、目をそっと閉じて、さあ喰え、今すぐ喰えとばかりに俺に向き合うちぇん。
たとえ本能で恐怖に震えようとも、自身をずずいと差し出す姿に、俺はうめくしかなかった
二者択一。ここでこいつを喰えだと? こんなおぞまいやいや、ある意味ご褒美なモノを喰えと抜かすかこの饅頭は!?
「ああ、そうきゃ…… ぅわかったよぉぉお。おにいさんはぁ、ちぇんのこのままをさしだされても、たべれないんだ
にぇえ。だったら、ものいわぬまんじゅうとなれば、いいんだにぇえ…… わかるよおおおお」
困惑し、窮地に立った俺の境遇をみて、ちぇんが呟く。
「ぬぁらばっ!! このばでちぇんのいっせいいちだいの、けついとともぬぃ、いまっ、くぉこでっ! せんげん
しようでわにゃいくわっ!!」
突如、ちぇんは目を見開いたかとおもうと、なんかとんでもないことを言い出した。おいこら、ここで俺の目の前で
ぱっくりするつもりか!?
ちょっと待て早まるなこら。朝っぱらからチョコレートの塊を食えるほど、俺の胃は回復してないんだから。
「さあっ、ぅおたっb『あああああ!!待て待て!』に"ゃ?」
よし、おたべなさい阻止成功っと。ちぇんといえば、寒天の目を「くわっ」っと開いたまま、突然の割り込みに
硬直していた。ちょっと怖いぞその顔は。
『ちぇん、よくお聞き……』
「……にゃにかにゃぁ? おにいさん」
俺の声に反応して、首ならぬ顔をかしげるちぇん。
『ちぇんは、うんうんやしーしーをしたくなったら、どこでするかはわかるかい?』
この質問は、ちょっとゆっくりを飼い慣れた人間なら、その意図がわかろう。
「うんうんさんやしーしーさんとな!? まさか…… まさか! おにいさんはいまこのばで、このちぇんに
うんうんさんをしろと!? しーしーさんをしろというのか!!? HENTAIさんなんだねにぇー!?」
ちぇんの目がさらにくわわっ!!と見開かれる、もうこれ以上開けちゃうと目ん玉飛び出そうなくらいに。
だからこわいんだっつーの。
『HENTAIじゃねーっつの。そんな趣味はねえ!! でどうするのかわかるか?』
ガクガク震えながら恐れおののくビターちぇんにツッコミをくれつつ、俺は回答を促す。
うんうんしーしーと言った排泄行為、詰まるところのトイレトレーニングは躾けの中でもそのゆっくりの個性や、
もっと言ってしまえばその個体がゲスなのか、そうでないのかを判断できる材料になるのだ。
下手に躾をしていないゆっくりとなると、うんうんしーしーはそこらへんでするものであり、親や人間が処理する
もの、ひどいものだと親や人間イコール自分の排泄物を処理し、餌を与える奴隷と認識する駄饅頭もいるくらいで、
これにどう答えるかだけでも、その固体の個性や知能がある程度わかるのだ。
人間社会ではうんうんやしーしーといった排泄行為が、決まった場所で人目を避けて行うものであり、なおかつ
トイレと言うものの存在を理解したうえで、汚さないようにすることのできる個体は、希少種並みに存在価値が
跳ね上がるのだ。
ちぇんはちょっと考えてから、ゆっくりらしからぬ長文で答えるのだった。
「……うんうんさんやしーしーさんをおにいさんのまえでみせたら、ちぇんはつぶされてしまうんだにぇぇぇ。
だから、おといれさんにいって、てぃっしゅさんやすなさんのうえでするんだにぇえ。そして、したあとは
てぃっしゅさんできれいきれーいにするんだにぇえ」
うん、やっぱこいつ、並のゆっくり以上の知能がある。おそらくは、親の苦い追体験がちぇんにそのまま
遺伝しているのだろう。
ゆっくりはある程度の知識を親から継承するものである。
ただ、通常のゆっくりの場合、本能以外の知識に関しては親が嫌な記憶としてうんうんとして排出する為に、
殆ど知識継承することがない。基本的に受け継がれるのは、ゆっくりがゆっくり出来たことに関してだけなのだ。
だが、このビターちぇんの場合、親があにゃるとまむまむを塞いでたために、排出されるべき記憶、それは
虐待の記憶であったり、それ以外の知恵や知識だったりと、本来はゆっくりが継承しないはずの知識がまるまる
仔であるこのちぇんにも継承されていたのだ。
これはごく稀なケースであり、食用とされるゆっくりの殆どは、それ以前の知識すらないゲスか、食べて遊んで
クソして寝るだけの駄饅頭もさらに駄饅頭といった、ペットにする程の価値もないゆっくりだったりする。
もっとも、食用の殆どが加工されるために、生食用の踊り食い専用のものでもない限りは、そうそうそういう個体と
出くわすことはないのだが……
俺はビターちぇんに、さらにいくつか質問した。
ごはんさんを食べるときの食べ方や、おうちがどのようなものか、ひとりでゆっくりすることができるかどうか、
そして将来つがいといっしょになって、家族を増やす気があるのか。
ちぇんは、おおよそ大方のブリーダーですらお目にかからないような回答を、渋い声でゆっくりと返してきた。
以降、ここから先のちぇんの言動は、通常のゆっくり口調でお送りする。
曰く、ごはんさんは静かに、むーちゃ、むーちゃとかいってはならない。余所の赤ゆがむーちゃむーちゃと
喋りながら、ごはんさんをぼろぼろ零している様を見て、思わずぷきゅー!したくなった(と言う記憶を受け
継いでいる)。
曰く、おうちは今いる洋菓子箱程度で十分である、もともと人間に食べられるためにうまれてきたちぇんに、
おうちさんなんてもったいなくて要求するだけでも恐れ多い。それに、あまり他のゆっくりと共にいるより、
一人のほうが落ち着く。おうちせんっげん! するようなゲスはせいっさい! されて当然である。巡り巡って
いつかちぇんたちも潰されてしまうだろうから。
曰く、そんなことはわからないよー。だって、ちぇんはしょくよう! だから。仮にかいゆっくりになっても、
らんしゃまが目の前にでてきても、つがいはほしくない。だって、けっこんっ!! はゆん生の墓場だから……
覚悟を決めたのか、目をそっと閉じて、さあ喰え、今すぐ喰えとばかりに俺に向き合うちぇん。
たとえ本能で恐怖に震えようとも、自身をずずいと差し出す姿に、俺はうめくしかなかった
二者択一。ここでこいつを喰えだと? こんなおぞまいやいや、ある意味ご褒美なモノを喰えと抜かすかこの饅頭は!?
「ああ、そうきゃ…… ぅわかったよぉぉお。おにいさんはぁ、ちぇんのこのままをさしだされても、たべれないんだ
にぇえ。だったら、ものいわぬまんじゅうとなれば、いいんだにぇえ…… わかるよおおおお」
困惑し、窮地に立った俺の境遇をみて、ちぇんが呟く。
「ぬぁらばっ!! このばでちぇんのいっせいいちだいの、けついとともぬぃ、いまっ、くぉこでっ! せんげん
しようでわにゃいくわっ!!」
突如、ちぇんは目を見開いたかとおもうと、なんかとんでもないことを言い出した。おいこら、ここで俺の目の前で
ぱっくりするつもりか!?
ちょっと待て早まるなこら。朝っぱらからチョコレートの塊を食えるほど、俺の胃は回復してないんだから。
「さあっ、ぅおたっb『あああああ!!待て待て!』に"ゃ?」
よし、おたべなさい阻止成功っと。ちぇんといえば、寒天の目を「くわっ」っと開いたまま、突然の割り込みに
硬直していた。ちょっと怖いぞその顔は。
『ちぇん、よくお聞き……』
「……にゃにかにゃぁ? おにいさん」
俺の声に反応して、首ならぬ顔をかしげるちぇん。
『ちぇんは、うんうんやしーしーをしたくなったら、どこでするかはわかるかい?』
この質問は、ちょっとゆっくりを飼い慣れた人間なら、その意図がわかろう。
「うんうんさんやしーしーさんとな!? まさか…… まさか! おにいさんはいまこのばで、このちぇんに
うんうんさんをしろと!? しーしーさんをしろというのか!!? HENTAIさんなんだねにぇー!?」
ちぇんの目がさらにくわわっ!!と見開かれる、もうこれ以上開けちゃうと目ん玉飛び出そうなくらいに。
だからこわいんだっつーの。
『HENTAIじゃねーっつの。そんな趣味はねえ!! でどうするのかわかるか?』
ガクガク震えながら恐れおののくビターちぇんにツッコミをくれつつ、俺は回答を促す。
うんうんしーしーと言った排泄行為、詰まるところのトイレトレーニングは躾けの中でもそのゆっくりの個性や、
もっと言ってしまえばその個体がゲスなのか、そうでないのかを判断できる材料になるのだ。
下手に躾をしていないゆっくりとなると、うんうんしーしーはそこらへんでするものであり、親や人間が処理する
もの、ひどいものだと親や人間イコール自分の排泄物を処理し、餌を与える奴隷と認識する駄饅頭もいるくらいで、
これにどう答えるかだけでも、その固体の個性や知能がある程度わかるのだ。
人間社会ではうんうんやしーしーといった排泄行為が、決まった場所で人目を避けて行うものであり、なおかつ
トイレと言うものの存在を理解したうえで、汚さないようにすることのできる個体は、希少種並みに存在価値が
跳ね上がるのだ。
ちぇんはちょっと考えてから、ゆっくりらしからぬ長文で答えるのだった。
「……うんうんさんやしーしーさんをおにいさんのまえでみせたら、ちぇんはつぶされてしまうんだにぇぇぇ。
だから、おといれさんにいって、てぃっしゅさんやすなさんのうえでするんだにぇえ。そして、したあとは
てぃっしゅさんできれいきれーいにするんだにぇえ」
うん、やっぱこいつ、並のゆっくり以上の知能がある。おそらくは、親の苦い追体験がちぇんにそのまま
遺伝しているのだろう。
ゆっくりはある程度の知識を親から継承するものである。
ただ、通常のゆっくりの場合、本能以外の知識に関しては親が嫌な記憶としてうんうんとして排出する為に、
殆ど知識継承することがない。基本的に受け継がれるのは、ゆっくりがゆっくり出来たことに関してだけなのだ。
だが、このビターちぇんの場合、親があにゃるとまむまむを塞いでたために、排出されるべき記憶、それは
虐待の記憶であったり、それ以外の知恵や知識だったりと、本来はゆっくりが継承しないはずの知識がまるまる
仔であるこのちぇんにも継承されていたのだ。
これはごく稀なケースであり、食用とされるゆっくりの殆どは、それ以前の知識すらないゲスか、食べて遊んで
クソして寝るだけの駄饅頭もさらに駄饅頭といった、ペットにする程の価値もないゆっくりだったりする。
もっとも、食用の殆どが加工されるために、生食用の踊り食い専用のものでもない限りは、そうそうそういう個体と
出くわすことはないのだが……
俺はビターちぇんに、さらにいくつか質問した。
ごはんさんを食べるときの食べ方や、おうちがどのようなものか、ひとりでゆっくりすることができるかどうか、
そして将来つがいといっしょになって、家族を増やす気があるのか。
ちぇんは、おおよそ大方のブリーダーですらお目にかからないような回答を、渋い声でゆっくりと返してきた。
以降、ここから先のちぇんの言動は、通常のゆっくり口調でお送りする。
曰く、ごはんさんは静かに、むーちゃ、むーちゃとかいってはならない。余所の赤ゆがむーちゃむーちゃと
喋りながら、ごはんさんをぼろぼろ零している様を見て、思わずぷきゅー!したくなった(と言う記憶を受け
継いでいる)。
曰く、おうちは今いる洋菓子箱程度で十分である、もともと人間に食べられるためにうまれてきたちぇんに、
おうちさんなんてもったいなくて要求するだけでも恐れ多い。それに、あまり他のゆっくりと共にいるより、
一人のほうが落ち着く。おうちせんっげん! するようなゲスはせいっさい! されて当然である。巡り巡って
いつかちぇんたちも潰されてしまうだろうから。
曰く、そんなことはわからないよー。だって、ちぇんはしょくよう! だから。仮にかいゆっくりになっても、
らんしゃまが目の前にでてきても、つがいはほしくない。だって、けっこんっ!! はゆん生の墓場だから……
おまえ(の親)の受けてきた教育と言うのがどういうものか、ちょっと知りたくなってしまったよ、お兄さんは……
と言うか、これはマジで拾い物なんじゃねえか?
通常のゆっくりとはかけ離れた、とてもゆっくりらしからぬ言動は元より、躾けはブリーダーもびっくりな
レベルで本能として刻み込まれているうえに、頭も相当いい。
なにより他の種のゆっくり、特にれいむ種に多い「自己中心的なゲスゆっくり」になる要素が、発言からも殆ど
伺えない。こんなの、ドゲスでいぶとつがいになり、そのゆん生を人間によって開放されるまでずっと奴隷同然の
扱いを受けていたよっぽど不幸のどん底にいたまりさ種だとかでもないと言いそうにもないものだ。
普通、通常種のゆっくりは一匹飼いするには非常に難しく、他のゆっくりといっしょでないとすぐストレスで
衰弱死したり、死なないまでも飼い主との力関係を理解せずにゲス化するなど、不幸な結果に陥りやすい。
かといって去勢済みの二匹飼いでも、おちびちゃん問題が付きまとうのだ。
さらに、ちぇん種に限って言えば、それらプラスでらん種への餡伝子レベルでの依存があるのだ。
これはもうちぇん種の種族的な欠陥と言うか欠点と言うか、ブリーダーが赤ゆのころから教育していても、
この依存を矯正できるのはかなり稀なことなのだ。それを、このちぇんは赤ゆのレベルで乗り越えている。
と言うか、これはマジで拾い物なんじゃねえか?
通常のゆっくりとはかけ離れた、とてもゆっくりらしからぬ言動は元より、躾けはブリーダーもびっくりな
レベルで本能として刻み込まれているうえに、頭も相当いい。
なにより他の種のゆっくり、特にれいむ種に多い「自己中心的なゲスゆっくり」になる要素が、発言からも殆ど
伺えない。こんなの、ドゲスでいぶとつがいになり、そのゆん生を人間によって開放されるまでずっと奴隷同然の
扱いを受けていたよっぽど不幸のどん底にいたまりさ種だとかでもないと言いそうにもないものだ。
普通、通常種のゆっくりは一匹飼いするには非常に難しく、他のゆっくりといっしょでないとすぐストレスで
衰弱死したり、死なないまでも飼い主との力関係を理解せずにゲス化するなど、不幸な結果に陥りやすい。
かといって去勢済みの二匹飼いでも、おちびちゃん問題が付きまとうのだ。
さらに、ちぇん種に限って言えば、それらプラスでらん種への餡伝子レベルでの依存があるのだ。
これはもうちぇん種の種族的な欠陥と言うか欠点と言うか、ブリーダーが赤ゆのころから教育していても、
この依存を矯正できるのはかなり稀なことなのだ。それを、このちぇんは赤ゆのレベルで乗り越えている。
昔飼っていたぱちぇの事を思い出す。
ぱちぇ種は体が弱い上に、その頭のよさを誤解して不幸な結果に陥りやすいのだが、その部分を乗り越えれば、
意外と一匹でも飼いやすいゆっくりだった。
なまじ、忙しいと朝起きて夜中遅くに帰ってくるような生活を送っている俺にとっては、やれ遊ばせろだの、
やれ餌をくれだの、やれ排泄物の始末をしろと騒ぎ立てるれいむやまりさといったゆっくりよりも、本を与えて
おけば、それなりーに時間を潰せるだけ賢いぱちぇが一番飼いやすかった。
一人で生きることは、人間だって寂しいものだ。時には会話に飢える。
そんなときに、ぱちぇを相手に喋ったことが、どれだけ心の支えになったものか。
最初のうちは生意気なところもあり、誤った知識をひけらかして得意げになることもあったが、一度ぱちぇの
自信を無残にぶち崩し、人間の持つ本当の知識と知恵……(といってもインターネット仕込みではあったが)を
披露する事で、ぱちぇとの関係は飛躍的に改善し、俺は話し相手を得る事に至り、ぱちぇは正しい知識と知恵を
学び、俺との会話を楽しんでゆっくりするような関係となった。
ぱちぇは、俺との会話をするうえで得た知識を元に、近所の飼いゆっくりの相談相手となった。
一時期は周辺の飼いゆっくり達のごいけんやくにまで収まっていた。
寿命で亡くなった時には、数多くのゆっくりたちの弔問があったことを思い出す。
それに比べるとちぇん種は活動的な種で、どちらかと言うとそれなりに裕福な家庭で、庭飼いするのが理想的な
種であった。好奇心が強く、ぽいんぽいんと庭の中で跳ね回って雑草や昆虫を捕食するイメージが強く、事実
野生のゆっくりにおいてはまりさ以上に生存能力が高い。
ただ、都会のアパートで一匹だけ飼うと言う条件下では、飼うには難しい種ではあった。
ぱちぇ種は体が弱い上に、その頭のよさを誤解して不幸な結果に陥りやすいのだが、その部分を乗り越えれば、
意外と一匹でも飼いやすいゆっくりだった。
なまじ、忙しいと朝起きて夜中遅くに帰ってくるような生活を送っている俺にとっては、やれ遊ばせろだの、
やれ餌をくれだの、やれ排泄物の始末をしろと騒ぎ立てるれいむやまりさといったゆっくりよりも、本を与えて
おけば、それなりーに時間を潰せるだけ賢いぱちぇが一番飼いやすかった。
一人で生きることは、人間だって寂しいものだ。時には会話に飢える。
そんなときに、ぱちぇを相手に喋ったことが、どれだけ心の支えになったものか。
最初のうちは生意気なところもあり、誤った知識をひけらかして得意げになることもあったが、一度ぱちぇの
自信を無残にぶち崩し、人間の持つ本当の知識と知恵……(といってもインターネット仕込みではあったが)を
披露する事で、ぱちぇとの関係は飛躍的に改善し、俺は話し相手を得る事に至り、ぱちぇは正しい知識と知恵を
学び、俺との会話を楽しんでゆっくりするような関係となった。
ぱちぇは、俺との会話をするうえで得た知識を元に、近所の飼いゆっくりの相談相手となった。
一時期は周辺の飼いゆっくり達のごいけんやくにまで収まっていた。
寿命で亡くなった時には、数多くのゆっくりたちの弔問があったことを思い出す。
それに比べるとちぇん種は活動的な種で、どちらかと言うとそれなりに裕福な家庭で、庭飼いするのが理想的な
種であった。好奇心が強く、ぽいんぽいんと庭の中で跳ね回って雑草や昆虫を捕食するイメージが強く、事実
野生のゆっくりにおいてはまりさ以上に生存能力が高い。
ただ、都会のアパートで一匹だけ飼うと言う条件下では、飼うには難しい種ではあった。
けれど、このビターちぇんは違う。
下手をするとぱちぇ以上の知識、知恵を有している上に、性格が渋い分、おとなしくて思慮深いところがある。
なによりも、親から受け継いだ記憶が響いているのか、極度の人間見知りとゆっくり見知りの気がある。
やもめ暮らしの30男が、無聊を慰めるついでに飼う位には、負担になりそうになかった。
そう結論付けると、俺の心は決まった。すでにぱちぇが寿命で逝ってから3年が経つ。
そろそろ、いいかもしれないな……
下手をするとぱちぇ以上の知識、知恵を有している上に、性格が渋い分、おとなしくて思慮深いところがある。
なによりも、親から受け継いだ記憶が響いているのか、極度の人間見知りとゆっくり見知りの気がある。
やもめ暮らしの30男が、無聊を慰めるついでに飼う位には、負担になりそうになかった。
そう結論付けると、俺の心は決まった。すでにぱちぇが寿命で逝ってから3年が経つ。
そろそろ、いいかもしれないな……
『ちぇん』
俺はちぇんに呼びかけた。
俺はちぇんに呼びかけた。
「……どうかしたのかにぇ、おにいさん?」
訝しげにちぇんが俺のほうに顔を向けた。
『ちぇんは…… 飼いゆっくりになる気はないか?』
「ゆ、ゆがああああああん!!」
よほど衝撃的だったのか、ちぇんは口を大きく開き、ホントに目が飛び出しちゃうんじゃないかと思うくらいに見開いて、
驚愕していた。
「お、おにいさん…… いま、なんと言ったんだにぇ……?」
『飼いゆっくりにならないかと』
大事なことなので2度言いました。
「いまなんと、ぬぁんんとぉ、ぬぁああああんといったんだにぇえええ!??」
ごめん、ちょっと怖いよお前…… けれど、ちぇんの餡子脳がそれを信じることを拒否しているようだ。
確かにゆっくりに対する風当たりというのは、非常に悪い。それもこれも、ゆっくり自信にも確かに原因があるのだが、
一方で飼い主である人間にも、相当問題はあるのだ。一方で、人間とゆっくりが信頼関係を結べれば、意外となんとかなる
ものでもある。それが俺とかつてのぱちぇのようだったり、それ以外の、数少なくとも共に生きることを選択した者達の様に。
『何度でも、お前が理解するまで言おうか』
やさしくゆっくりと、俺はちぇんに言う。
訝しげにちぇんが俺のほうに顔を向けた。
『ちぇんは…… 飼いゆっくりになる気はないか?』
「ゆ、ゆがああああああん!!」
よほど衝撃的だったのか、ちぇんは口を大きく開き、ホントに目が飛び出しちゃうんじゃないかと思うくらいに見開いて、
驚愕していた。
「お、おにいさん…… いま、なんと言ったんだにぇ……?」
『飼いゆっくりにならないかと』
大事なことなので2度言いました。
「いまなんと、ぬぁんんとぉ、ぬぁああああんといったんだにぇえええ!??」
ごめん、ちょっと怖いよお前…… けれど、ちぇんの餡子脳がそれを信じることを拒否しているようだ。
確かにゆっくりに対する風当たりというのは、非常に悪い。それもこれも、ゆっくり自信にも確かに原因があるのだが、
一方で飼い主である人間にも、相当問題はあるのだ。一方で、人間とゆっくりが信頼関係を結べれば、意外となんとかなる
ものでもある。それが俺とかつてのぱちぇのようだったり、それ以外の、数少なくとも共に生きることを選択した者達の様に。
『何度でも、お前が理解するまで言おうか』
やさしくゆっくりと、俺はちぇんに言う。
『お前を飼いたい。何か問題はないかい?』
すると、その言葉にちぇんは、滂沱の涙を浮かべたではないか。正確には砂糖水だが。
すると、その言葉にちぇんは、滂沱の涙を浮かべたではないか。正確には砂糖水だが。
「が、がいゆっぐり…… ちぇんばぁ、ちぇぇぇぇんばぁ、がいでゅっくりざんになってもいいんだねにぇええ?
ぼんどだんだで? ぼびびざあああん!!!」
ビターな性格だろうと、感極まって泣くときゃゆっくりでも泣く。そういうのだっていいものさ。
少なくとも、俺は虐待鬼威惨のように「全てのゆっくりを殲滅するまで、虐殺を、やめないっ!」というわけではない。
まあ、たまに虫の居所が悪くて野良ゲスを潰すようなことはあるが……
ただ、己の分というものは誰にだって、何にだってあるあるもので、それさえ弁えてくれていれば、俺はそれでいいんじゃ
ないかと思う。
この出会いが、最良の選択になればいい、と思った。
ぼんどだんだで? ぼびびざあああん!!!」
ビターな性格だろうと、感極まって泣くときゃゆっくりでも泣く。そういうのだっていいものさ。
少なくとも、俺は虐待鬼威惨のように「全てのゆっくりを殲滅するまで、虐殺を、やめないっ!」というわけではない。
まあ、たまに虫の居所が悪くて野良ゲスを潰すようなことはあるが……
ただ、己の分というものは誰にだって、何にだってあるあるもので、それさえ弁えてくれていれば、俺はそれでいいんじゃ
ないかと思う。
この出会いが、最良の選択になればいい、と思った。
その日は出勤の日であったが、ちぇんが泣き止まないこともあって、身内の不幸があったとかなんだとかでごまかして
休暇をとることにした。
まあ、年次休暇なんて殆ど取らないし、幸か不幸かゆっくり声ならぬ強力○本な声で泣くのが一匹いるおかげで、それほど
疑われることはなかったのだが。
……同僚を殴る蹴るするのは明日に回そう。
さて、ちぇんが落ち着いたら、飼いゆっくりの登録とか、あたらしいゆっくり飼育用品とかを買い出しに、久々にゆっくり
ショップへ行こう。
声も性格もビターなちぇんと。
休暇をとることにした。
まあ、年次休暇なんて殆ど取らないし、幸か不幸かゆっくり声ならぬ強力○本な声で泣くのが一匹いるおかげで、それほど
疑われることはなかったのだが。
……同僚を殴る蹴るするのは明日に回そう。
さて、ちぇんが落ち着いたら、飼いゆっくりの登録とか、あたらしいゆっくり飼育用品とかを買い出しに、久々にゆっくり
ショップへ行こう。
声も性格もビターなちぇんと。
おまけ
「おう、相野。アレどうだったよ?」
翌日、会社のロッカールームで出会った同僚から、そんな話を持ちかけられた。やっぱり元凶はコイツか。
「てめ、逆田井。あんなもん俺に押し付けんな!」
言いつつ同期の同僚で虐待鬼威惨でもある逆田井に蹴りとパンチを数発くれてやるのだが、相手は仮にも虐待鬼威惨である。
ゴツくマッシブな肉体を、スーツとワイシャツで無理やり押し込めてる感もある同僚は、俺の蹴りやパンチを易々といなして、
ガハハと笑って受け流す。まあこの男相手にドツキ合いをかまそうものなら、俺のほうが間違いなく重症だろう。
「なんだよー、酒好きなお前のことだから、ビター種のちぇんは旨かったんじゃねえのか?」
お互いコートを脱ぎ、ロッカーの中のハンガーを取り出して、ハンガーにコートを通しながら同僚が聞いてくる。
「いや…… 結局喰わなかった」
「あん? どうしてよ?」
一足先にコートをロッカーに吊るして、ロッカーの扉を閉めた俺は、同僚があわてる様を視界の端に収め、奴を置いて
ロッカールームを出る。肩透かしの答えが返ってきたことで、奴はさらに食いついてきた。
「どうしてってな…… 踊り食いするにはちょっとな」
「そういうもんかね。棄てたのか勿体ねえな」
あまり残念そうにない口ぶりで返す同僚。こいつはこいつで、お楽しみでしたね!だったのだろう。
「そういうお前は食ったのかよ?」
という俺の問いに、奴は胸を張って当たり前だろう? と答えた。
まあ当然のことだろうな。伊達に20年近く虐待鬼威惨をしてる奴にはゆっくりの命乞いなどBGM代わりに過ぎないし。
「ちぇん買ったついでによ、冷凍れいむとまりさとありすを試しに買ってみて食ったんだがよ、これが解凍して
食ったらゆぎゃあゆぎゃあ五月蝿くてなぁ。ありすは口の中で転がしつつ甘噛み繰り返してふにゃふにゃにしたところを
一気に食ったらスゲエ甘くて…… 胸焼けしそうになったわ」
等と聞きたくもない口内虐待の結果を喋りだす同僚。まあ、喋りたい気持ちはわからんでもないが。
「でよ、解凍した饅頭どもがウザい限りだったんで、最終的には全部口の中にほおばってグッチャグチャよ」
解凍したら、やれゆっくりさせろだの、あまあまよこせだの、おとーしゃんおかーしゃんにあわせろだのと、テンプレ
通りのセリフを垂れ流した後に、「おうちせんっげんっ」までしてのけたとか。
あーあー、そりゃ普通の通常種じゃそうなるわなあ。
こいつのことだ、そんなゲス赤ゆどもに一発でキて、生きたまま赤ゆの踊り食いを敢行したんだろうなあ。
「茶を飲みつつか?」
「いんや、頑張って噛み潰したあとに、茶は飲んだ。いやあまあ口の中でぷくーとかしたって、お前半分潰されてんのに
よくやれるな、って噛んでて思ったもんさ」
ゆっくり最高の威嚇手段ともいえるぷくーであるが、そんなもん人間の顎の力の前に紙風船が膨らんでるのと同様である。
舌と上顎によって押しつぶされ、限界を迎えたところでぷちゅっと潰してやるだけだ。
口の中ですりつぶされて行く赤ゆどもの絶望感は、いかほどなものかは理解したくもないが。まあウザい饅頭にはお似合い
の結末なのかもしれない。
「やっぱれいむはだめだな、粒の皮が歯に挟まっていけねえや。ウザい上にカスも残すわ最悪だわ。まあ噛み潰してすっきりー
させてもらったんだがな」
と朗らかに笑う虐待鬼威惨の同僚。うん、お前マジキチだな。
「ぱちゅりーはケツ噛みちぎって、ちゅるんっと中身を吸い出しておしまい。あいつらは中身を漏らす前に吸い取っちまった
ほうがうめえな」
右手の親指を立てて、ニカッと笑う同僚にマジで殺意を覚えた。
「おいてめえ、俺が昔ぱちぇ飼ってたの知っててのセリフかコラ」
険悪なムードになりかけるが、この男そこら辺を強引に笑い飛ばすから始末に置けない。
「おいおい、お前んとこのぱちぇって食用ゲスとは大違いだろが。まあゲスだから食用だっつー話もあるがな」
済ました顔で答える奴に、俺は心底あきれ返る。まあ、ゆっくり駆除の営業やってるような俺達が言うにはあまりにも
アレな話のような気がするが……
「まりさはどうしたんだよ? どうせお前のことだ、買って食ったんだろ?」
仕事場であるオフィスの自席に座り、パソコンを立ち上げつつ、隣に座る同僚に声をかける。
「やっぱ気になんじゃねえかよ。まりさか…… まあ、れいむよりかは食感はマシだな。ぶっ潰したあとだから」
同僚も自席に座り、パソコンの電源を入れながらそう返す。やっぱりウザさで先に潰したか。
まりさ種、というか赤ゆのまりちゃはどうにもこうにも向こう見ず・世間知らず・自惚れにプラスして、赤ゆ特有の全能感
と言う、始末に置けない妄想を持って生まれてくる。
さらにゲスとくれば、潰される倍率ドン、でバンッだろう。中枢餡ごとまっ平らーにされたまりさに同情の余地など
1ミリほどの余地すらないが。
「もう、まっ平らーにぶっ潰して半殺しにしたところでがぶりでお終いだな、喋られちゃいけないわ、ありゃあ」
「容赦ねえな、相変わらず」
きっと、ろくでもない全能感をもったゲスだったんだろうな、そいつをこの同僚の開いた親指から小指までの幅が24cmも
ある虐待ハンドで潰されたとか。ああこわいこわい。
「そういや、ちぇんはどうだったんだ?」
「お前のとあわせて都合4匹買ってな、1匹はお前にやったが。スウィート種のほうは製法に問題あるかもなあ。尻から
中身かき回すような事してるから、噛んだ食感がチョコクリームっぽいのがなあ…… ビター種のほうはそれなりーかな」
話を聞く限り、生まれて間もない赤ちぇんのあにゃるから針金をいれ、皮を破かないように中をかき混ぜるという調理法
のせいで、玄人が期待していた中枢餡とそれ以外の部分の食感を確かめられなかったと言うのが残念だという。
残ったスウィート種は、湯を沸かした鍋にぶち込んで、ホットチョコレートにしたと言う。
ただそれも、飲む際にお飾りの食感が触るのが気になったとかで、まだまだ改良の余地があるな、と呟くのが聞こえた。
「まあどいつもこいつも、俺が踊り食いを始めると、とたんに罵倒したり命乞いしてなあ、一気にウザくなるわァ、ありゃ」
その仕返しをし足りてないのか、物騒な笑を浮かべるこの男を何とかしろと言いたい。
「ゆっくりの踊り食いなんて真似するからだろ。」
起動し終わったPCのマウスを操作して、メーラーを立ち上げる。2日ぶりの出社と言うこともあって、問い合わせや確認の
メールがいつもの倍以上だ。
「うぇ、メールが溜まってる……」
「そりゃお前、昨日休んだからな。にしても随分と急な不幸だったなあ。連絡くれた際に後ろで聞こえてたオッサンの
むせび泣きと言うか大号泣は聞くに堪えなかったけどな」
う。それはちぇんの泣き声だ。だがそれをストレートに言っちまうと、仕事をサボったことがばれちまう。
「そ、そうだな…… ずいぶんとまわりから慕われてたようだしな……」
内心で冷や汗をかきつつ、俺は激濃ビターなチョコレートを食ったような表情で、同僚に返すのだった。
翌日、会社のロッカールームで出会った同僚から、そんな話を持ちかけられた。やっぱり元凶はコイツか。
「てめ、逆田井。あんなもん俺に押し付けんな!」
言いつつ同期の同僚で虐待鬼威惨でもある逆田井に蹴りとパンチを数発くれてやるのだが、相手は仮にも虐待鬼威惨である。
ゴツくマッシブな肉体を、スーツとワイシャツで無理やり押し込めてる感もある同僚は、俺の蹴りやパンチを易々といなして、
ガハハと笑って受け流す。まあこの男相手にドツキ合いをかまそうものなら、俺のほうが間違いなく重症だろう。
「なんだよー、酒好きなお前のことだから、ビター種のちぇんは旨かったんじゃねえのか?」
お互いコートを脱ぎ、ロッカーの中のハンガーを取り出して、ハンガーにコートを通しながら同僚が聞いてくる。
「いや…… 結局喰わなかった」
「あん? どうしてよ?」
一足先にコートをロッカーに吊るして、ロッカーの扉を閉めた俺は、同僚があわてる様を視界の端に収め、奴を置いて
ロッカールームを出る。肩透かしの答えが返ってきたことで、奴はさらに食いついてきた。
「どうしてってな…… 踊り食いするにはちょっとな」
「そういうもんかね。棄てたのか勿体ねえな」
あまり残念そうにない口ぶりで返す同僚。こいつはこいつで、お楽しみでしたね!だったのだろう。
「そういうお前は食ったのかよ?」
という俺の問いに、奴は胸を張って当たり前だろう? と答えた。
まあ当然のことだろうな。伊達に20年近く虐待鬼威惨をしてる奴にはゆっくりの命乞いなどBGM代わりに過ぎないし。
「ちぇん買ったついでによ、冷凍れいむとまりさとありすを試しに買ってみて食ったんだがよ、これが解凍して
食ったらゆぎゃあゆぎゃあ五月蝿くてなぁ。ありすは口の中で転がしつつ甘噛み繰り返してふにゃふにゃにしたところを
一気に食ったらスゲエ甘くて…… 胸焼けしそうになったわ」
等と聞きたくもない口内虐待の結果を喋りだす同僚。まあ、喋りたい気持ちはわからんでもないが。
「でよ、解凍した饅頭どもがウザい限りだったんで、最終的には全部口の中にほおばってグッチャグチャよ」
解凍したら、やれゆっくりさせろだの、あまあまよこせだの、おとーしゃんおかーしゃんにあわせろだのと、テンプレ
通りのセリフを垂れ流した後に、「おうちせんっげんっ」までしてのけたとか。
あーあー、そりゃ普通の通常種じゃそうなるわなあ。
こいつのことだ、そんなゲス赤ゆどもに一発でキて、生きたまま赤ゆの踊り食いを敢行したんだろうなあ。
「茶を飲みつつか?」
「いんや、頑張って噛み潰したあとに、茶は飲んだ。いやあまあ口の中でぷくーとかしたって、お前半分潰されてんのに
よくやれるな、って噛んでて思ったもんさ」
ゆっくり最高の威嚇手段ともいえるぷくーであるが、そんなもん人間の顎の力の前に紙風船が膨らんでるのと同様である。
舌と上顎によって押しつぶされ、限界を迎えたところでぷちゅっと潰してやるだけだ。
口の中ですりつぶされて行く赤ゆどもの絶望感は、いかほどなものかは理解したくもないが。まあウザい饅頭にはお似合い
の結末なのかもしれない。
「やっぱれいむはだめだな、粒の皮が歯に挟まっていけねえや。ウザい上にカスも残すわ最悪だわ。まあ噛み潰してすっきりー
させてもらったんだがな」
と朗らかに笑う虐待鬼威惨の同僚。うん、お前マジキチだな。
「ぱちゅりーはケツ噛みちぎって、ちゅるんっと中身を吸い出しておしまい。あいつらは中身を漏らす前に吸い取っちまった
ほうがうめえな」
右手の親指を立てて、ニカッと笑う同僚にマジで殺意を覚えた。
「おいてめえ、俺が昔ぱちぇ飼ってたの知っててのセリフかコラ」
険悪なムードになりかけるが、この男そこら辺を強引に笑い飛ばすから始末に置けない。
「おいおい、お前んとこのぱちぇって食用ゲスとは大違いだろが。まあゲスだから食用だっつー話もあるがな」
済ました顔で答える奴に、俺は心底あきれ返る。まあ、ゆっくり駆除の営業やってるような俺達が言うにはあまりにも
アレな話のような気がするが……
「まりさはどうしたんだよ? どうせお前のことだ、買って食ったんだろ?」
仕事場であるオフィスの自席に座り、パソコンを立ち上げつつ、隣に座る同僚に声をかける。
「やっぱ気になんじゃねえかよ。まりさか…… まあ、れいむよりかは食感はマシだな。ぶっ潰したあとだから」
同僚も自席に座り、パソコンの電源を入れながらそう返す。やっぱりウザさで先に潰したか。
まりさ種、というか赤ゆのまりちゃはどうにもこうにも向こう見ず・世間知らず・自惚れにプラスして、赤ゆ特有の全能感
と言う、始末に置けない妄想を持って生まれてくる。
さらにゲスとくれば、潰される倍率ドン、でバンッだろう。中枢餡ごとまっ平らーにされたまりさに同情の余地など
1ミリほどの余地すらないが。
「もう、まっ平らーにぶっ潰して半殺しにしたところでがぶりでお終いだな、喋られちゃいけないわ、ありゃあ」
「容赦ねえな、相変わらず」
きっと、ろくでもない全能感をもったゲスだったんだろうな、そいつをこの同僚の開いた親指から小指までの幅が24cmも
ある虐待ハンドで潰されたとか。ああこわいこわい。
「そういや、ちぇんはどうだったんだ?」
「お前のとあわせて都合4匹買ってな、1匹はお前にやったが。スウィート種のほうは製法に問題あるかもなあ。尻から
中身かき回すような事してるから、噛んだ食感がチョコクリームっぽいのがなあ…… ビター種のほうはそれなりーかな」
話を聞く限り、生まれて間もない赤ちぇんのあにゃるから針金をいれ、皮を破かないように中をかき混ぜるという調理法
のせいで、玄人が期待していた中枢餡とそれ以外の部分の食感を確かめられなかったと言うのが残念だという。
残ったスウィート種は、湯を沸かした鍋にぶち込んで、ホットチョコレートにしたと言う。
ただそれも、飲む際にお飾りの食感が触るのが気になったとかで、まだまだ改良の余地があるな、と呟くのが聞こえた。
「まあどいつもこいつも、俺が踊り食いを始めると、とたんに罵倒したり命乞いしてなあ、一気にウザくなるわァ、ありゃ」
その仕返しをし足りてないのか、物騒な笑を浮かべるこの男を何とかしろと言いたい。
「ゆっくりの踊り食いなんて真似するからだろ。」
起動し終わったPCのマウスを操作して、メーラーを立ち上げる。2日ぶりの出社と言うこともあって、問い合わせや確認の
メールがいつもの倍以上だ。
「うぇ、メールが溜まってる……」
「そりゃお前、昨日休んだからな。にしても随分と急な不幸だったなあ。連絡くれた際に後ろで聞こえてたオッサンの
むせび泣きと言うか大号泣は聞くに堪えなかったけどな」
う。それはちぇんの泣き声だ。だがそれをストレートに言っちまうと、仕事をサボったことがばれちまう。
「そ、そうだな…… ずいぶんとまわりから慕われてたようだしな……」
内心で冷や汗をかきつつ、俺は激濃ビターなチョコレートを食ったような表情で、同僚に返すのだった。
事がばれるのは、約一ヵ月後の悪夢再びの日になったのは、ここだけの話。
おしまい