ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4509 さくやの世界
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ankoss
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『さくやの世界』 10KB
愛で 制裁 考証 小ネタ 希少種 現代 ゆっくりさくやに関して。
愛で 制裁 考証 小ネタ 希少種 現代 ゆっくりさくやに関して。
☆タイトル通り、さくやのお話です。
☆anko3627からさくやの設定をお借りしました。
☆ゆっくりさくやの設定メインのお話です。
☆細かな設定が決定的に間違っている可能性があります。
☆ネタかぶりがあったらすみません。
☆anko3627からさくやの設定をお借りしました。
☆ゆっくりさくやの設定メインのお話です。
☆細かな設定が決定的に間違っている可能性があります。
☆ネタかぶりがあったらすみません。
さくやの世界
隙間なく凝固した氷のような空気が、妙に月をくっきりと見せていた。数少ない、田舎の良い所の一つだ。月が綺麗だからなんて理由で田舎に住んでいる人なんて今の世の中どれくらいいるだろうか。おそらく私のような貧乏人がゆっくりさくやを飼っているくらい低い確率なんだろうと思う。
高い雲に見え隠れする夏の月も私は好きだが、今の季節の静謐な月の方がより単純で、美しく見える。さくやもなんとなく楽しそうだし、空気の冷たさによってきらきら閃いて見える星を見上げているのが好きみたいだった。
夜の川沿いの道は、とても清潔な雰囲気があった。この時間は、さくやの時間だ。
高い雲に見え隠れする夏の月も私は好きだが、今の季節の静謐な月の方がより単純で、美しく見える。さくやもなんとなく楽しそうだし、空気の冷たさによってきらきら閃いて見える星を見上げているのが好きみたいだった。
夜の川沿いの道は、とても清潔な雰囲気があった。この時間は、さくやの時間だ。
~~~~~~
フローリングに陽の光が反射して、黄昏時の気配を感じさせている。オレンジのような黄のような、曖昧な色の中でさくやは窓の外を見つめていた。
居間に入った時、さくやは私に気づいていなかった。こういうことはたまにある。私はさくやの邪魔にならないよう静かに台所へ向かった。ちょうどマグカップにインスタントコーヒーを一匙入れたとき、さくやに後ろから声をかけられた。
「おねえさん、おかえりなさい。いまこーひーを…」
『いや、もう大丈夫。たまには私にもやらせて。』
少し笑って答える私に、さくやは恥ずかしそうな申し訳なさそうな、複雑な笑みを浮かべた。
フローリングに陽の光が反射して、黄昏時の気配を感じさせている。オレンジのような黄のような、曖昧な色の中でさくやは窓の外を見つめていた。
居間に入った時、さくやは私に気づいていなかった。こういうことはたまにある。私はさくやの邪魔にならないよう静かに台所へ向かった。ちょうどマグカップにインスタントコーヒーを一匙入れたとき、さくやに後ろから声をかけられた。
「おねえさん、おかえりなさい。いまこーひーを…」
『いや、もう大丈夫。たまには私にもやらせて。』
少し笑って答える私に、さくやは恥ずかしそうな申し訳なさそうな、複雑な笑みを浮かべた。
「むーしゃむーしゃ!……しっ…し…しあわせですわ!……はっ」
私の目の前で嬉しそうにゆっくりフードを食べるさくやはあまり行儀がいいとは言えなかった。我慢をしようとしているのはわかるのだが、どうしても食べカスをぽろぽろと落としてしまっていた。とは言え田舎の一人暮らしの私がさくやを買えたのはそのためでもある。
ゆっくりさくやは高い。この田舎で唯一のゆっくりショップではカタログ販売でしか取り扱っていなかったので、お目にかかることすら出来なかった。このさくやは加工所に勤める知り合いから譲ってもらったものだ。
「ゆっくりめいど」としての評価や希少種ということもあり、さくや種は飼い主達から求められるハードルがかなり高い。「かんぜんでしょうしゃなめいど」としての振る舞いをさくや種自身が望むし、飼い主側が強く望むこともある。「食事マナーを守る」という、飼いゆっくりの基本的な条件の一つが欠けていたさくやは、キズ物扱いとして相場よりかなり安く買うことが出来た。
確かに食べ散らかすメイドというのは少し間抜けだし、少なくとも「瀟洒」では無いのだが、それ以外は至って普通の「めいど」として振舞えてはいるので私はあまり気にしていない。
「お…おねえさん、ごめんなさいですわ」
『別にいいよ。私、あんまり気にしてないから』
どうやら自分の癖を知っていてそれを直す気もあるらしく、実際ここに来てから少しではあるが改善しているような気もしないでもない。そもそもゆっくりは汚く食べるものだと思っているし、その癖を差し引いてもさくやは「めいど」としても「飼いゆっくり」としても、良くやってくれている。
~~~~~~
私の目の前で嬉しそうにゆっくりフードを食べるさくやはあまり行儀がいいとは言えなかった。我慢をしようとしているのはわかるのだが、どうしても食べカスをぽろぽろと落としてしまっていた。とは言え田舎の一人暮らしの私がさくやを買えたのはそのためでもある。
ゆっくりさくやは高い。この田舎で唯一のゆっくりショップではカタログ販売でしか取り扱っていなかったので、お目にかかることすら出来なかった。このさくやは加工所に勤める知り合いから譲ってもらったものだ。
「ゆっくりめいど」としての評価や希少種ということもあり、さくや種は飼い主達から求められるハードルがかなり高い。「かんぜんでしょうしゃなめいど」としての振る舞いをさくや種自身が望むし、飼い主側が強く望むこともある。「食事マナーを守る」という、飼いゆっくりの基本的な条件の一つが欠けていたさくやは、キズ物扱いとして相場よりかなり安く買うことが出来た。
確かに食べ散らかすメイドというのは少し間抜けだし、少なくとも「瀟洒」では無いのだが、それ以外は至って普通の「めいど」として振舞えてはいるので私はあまり気にしていない。
「お…おねえさん、ごめんなさいですわ」
『別にいいよ。私、あんまり気にしてないから』
どうやら自分の癖を知っていてそれを直す気もあるらしく、実際ここに来てから少しではあるが改善しているような気もしないでもない。そもそもゆっくりは汚く食べるものだと思っているし、その癖を差し引いてもさくやは「めいど」としても「飼いゆっくり」としても、良くやってくれている。
~~~~~~
『さくや、楽しい?』
「とってもたのしいですわ!かぜさんがつめたくって、つきさんがあんなにひかってます!ほしさんも、とってもきれいですわ!」
「あっ!!おぜうさま!おぜうさまですわ!!おぜうさまーーっ!おぜうさまーーっ!!!!」
加工所の知り合いによると、最近の研究でさくや種は夜に強かったり、夜を好む個体が比較的多いらしい。このさくやもその傾向にあり、夜の外出をしたがる。れみりゃやふらんなどの活動時間に合わせようとしているのではないか、と知り合いは独自の理論を展開していた。あながち間違いではないかもしれないが、私は少し意見が違った。
空を気ままに飛ぶ胴付きれみりゃを見つけたさくやは、興奮しきった表情でれみりゃに呼びかけていた。それに気付いたれみりゃはさくやの熱気に少したじろいだ表情を浮かべたが、さくやと私に軽く手を振ってゆっくりと飛び去った。
「とってもたのしいですわ!かぜさんがつめたくって、つきさんがあんなにひかってます!ほしさんも、とってもきれいですわ!」
「あっ!!おぜうさま!おぜうさまですわ!!おぜうさまーーっ!おぜうさまーーっ!!!!」
加工所の知り合いによると、最近の研究でさくや種は夜に強かったり、夜を好む個体が比較的多いらしい。このさくやもその傾向にあり、夜の外出をしたがる。れみりゃやふらんなどの活動時間に合わせようとしているのではないか、と知り合いは独自の理論を展開していた。あながち間違いではないかもしれないが、私は少し意見が違った。
空を気ままに飛ぶ胴付きれみりゃを見つけたさくやは、興奮しきった表情でれみりゃに呼びかけていた。それに気付いたれみりゃはさくやの熱気に少したじろいだ表情を浮かべたが、さくやと私に軽く手を振ってゆっくりと飛び去った。
前回までの「散歩」の時はこちらへ近づいて私と話をしてくれていたのだが、どうやら今の時期は冬の備蓄を少しでも増やすのに忙しいらしかった。今日のような寒い日には暖かい飲み物を持ってきた私と話をしたりさくやの遊び相手になってくれたりしたれみりゃとも、春になるまで会えないかもしれない。さくやはとてもがっかりしていたが、すぐに楽しげな表情に戻った。
川沿いの道から家までは割と近い。だからこそ私も気軽にさくやの「散歩」に付き添うこともできている。その帰り道の途中にある公園で、さくやは立ち止まった。
『さくや?』
「おねえさん、なにか、へんなかんじがします」
私自身は何も「変な感じ」などしなかった。ゆっくり特有の雰囲気とか匂いとか、そういうものなのだろうか。さくやの顔は緊張感を持つものに変わっていた。
私がそれについて尋ねようとした時、公園から声が聴こえた。
「…う”ー……。」
「おぜうさま!?」
さくやは声がした方向へ向かって跳ね出した。公園の中、れみりゃの声の方へ。
「ゆぐっ!!?」
さくやの悲鳴が聞こえた。私が駆け寄ると、公園の薄暗い電灯の下に幾つもの影が見えていた。
『さくや?』
「おねえさん、なにか、へんなかんじがします」
私自身は何も「変な感じ」などしなかった。ゆっくり特有の雰囲気とか匂いとか、そういうものなのだろうか。さくやの顔は緊張感を持つものに変わっていた。
私がそれについて尋ねようとした時、公園から声が聴こえた。
「…う”ー……。」
「おぜうさま!?」
さくやは声がした方向へ向かって跳ね出した。公園の中、れみりゃの声の方へ。
「ゆぐっ!!?」
さくやの悲鳴が聞こえた。私が駆け寄ると、公園の薄暗い電灯の下に幾つもの影が見えていた。
「ゆあ~~~ん?なんなのぜ、このゆっくりしてなさそうなさくやは?」
「れいむたちはこのれみりゃたちをせいっさいっ!するのにいそがしいんだよ!ばかなの?しぬの?しぬならゆっくりしないでしね!!」
「ゆゆん?くそにんげんもいるのぜ!!!おいくそにんげん!まりさのどれいになるならみのがしてやってもいいのぜ??まりさのあにゃるをぺーろぺーろして、いのちごいするのぜ!!」
「ゆひゃひゃひゃ!まりさ、くそどれいがおびえてるよおお!!!!れいむのあんよさんもぺーろぺーろしてねえええええええええええええええ!!そしたらしねええええ!」
大体10匹くらいだろうか。野良と思しきゆっくりの群れが、胴無しの子れみりゃと胴付きれみりゃを囲んでいたぶっていた。まりさに不意をつかれて突き飛ばされたらしいさくやはふらふらと起き上がった。
「お、おぜうさま…」
子れみりゃを人質、ゆん質にされていたのだろう。胴付きのれみりゃはぼろぼろの姿で横たわっていた。
「おねえさん、あのおぜうさまはおぜうさまですわ!!」
初めは言ってることがイマイチ意味がわからなかったが、必死に訴えるさくやを見ていると、どうやらあのれみりゃ親子はいつもさくやと遊んでくれていたれみりゃだったらしいことがわかった。狩りの人出が足りなくなって、子れみりゃも外に出たのだろうか。捕食種とはいえ、まだ狩りに慣れていないのだろう。それで返り討ちに遭い、捕まってしまったというわけか。
「ゆゆ?しりあいなのぜ??……ゆふん、ちょうどいいのぜくそにんげん!こいつをえいえんにゆっくりさせてほしくなかったら、まりささまのどれいとしていっしょうちゅうっせいっ!をちかうのぜ!!ひざまずくのぜ!あまあまもってくるのぜ!!!」
野良のまりさが言いたい放題言っている。一応最初は丁寧に対応して見ることにした。
「れいむたちはこのれみりゃたちをせいっさいっ!するのにいそがしいんだよ!ばかなの?しぬの?しぬならゆっくりしないでしね!!」
「ゆゆん?くそにんげんもいるのぜ!!!おいくそにんげん!まりさのどれいになるならみのがしてやってもいいのぜ??まりさのあにゃるをぺーろぺーろして、いのちごいするのぜ!!」
「ゆひゃひゃひゃ!まりさ、くそどれいがおびえてるよおお!!!!れいむのあんよさんもぺーろぺーろしてねえええええええええええええええ!!そしたらしねええええ!」
大体10匹くらいだろうか。野良と思しきゆっくりの群れが、胴無しの子れみりゃと胴付きれみりゃを囲んでいたぶっていた。まりさに不意をつかれて突き飛ばされたらしいさくやはふらふらと起き上がった。
「お、おぜうさま…」
子れみりゃを人質、ゆん質にされていたのだろう。胴付きのれみりゃはぼろぼろの姿で横たわっていた。
「おねえさん、あのおぜうさまはおぜうさまですわ!!」
初めは言ってることがイマイチ意味がわからなかったが、必死に訴えるさくやを見ていると、どうやらあのれみりゃ親子はいつもさくやと遊んでくれていたれみりゃだったらしいことがわかった。狩りの人出が足りなくなって、子れみりゃも外に出たのだろうか。捕食種とはいえ、まだ狩りに慣れていないのだろう。それで返り討ちに遭い、捕まってしまったというわけか。
「ゆゆ?しりあいなのぜ??……ゆふん、ちょうどいいのぜくそにんげん!こいつをえいえんにゆっくりさせてほしくなかったら、まりささまのどれいとしていっしょうちゅうっせいっ!をちかうのぜ!!ひざまずくのぜ!あまあまもってくるのぜ!!!」
野良のまりさが言いたい放題言っている。一応最初は丁寧に対応して見ることにした。
『そうみたいなの…。お願い、れみりゃをいじめないで。お願いするわ』
「ゆぁああ~~ん!!??それがゆっくりにものをたのむたいどなのぜぇぇぇ~!?なにかわすれてるんじゃないかのぜぇ??ゆあああん?」
ああ、そうか、忘れていた。私はまりさに近寄った。さくやは、野良の群れを無表情で見つめている。
「ゆぁああ~~ん!!??それがゆっくりにものをたのむたいどなのぜぇぇぇ~!?なにかわすれてるんじゃないかのぜぇ??ゆあああん?」
ああ、そうか、忘れていた。私はまりさに近寄った。さくやは、野良の群れを無表情で見つめている。
『皆さんお願いします。どうか、れみりゃたちを助けて下さい……』
野良の群れはニヤニヤしている。
「ゆふふふん。!さあ、ひざまずk」
『こうなりたくなかったらな』グシャ
野良の群れはニヤニヤしている。
「ゆふふふん。!さあ、ひざまずk」
『こうなりたくなかったらな』グシャ
「……???」
「………ゆぶ?」
ニヤニヤしていたまりさは、ニヤニヤ顔のまま地面と同化した。周りのゆっくりたちはまだ状況を掴めていないみたいだった。洗ったばかりのスニーカーが餡に塗れたのが気に食わないが、やってしまったものはしょうがない。私は淡々とゆっくりたちを踏みつぶしていった。
5、6匹ほど潰したころ、やっとゆっくりたちが悲鳴を上げ始めた。
「なにやってるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!????」
「れみりゃがどうなってもいいのかぜえええええええ!!?」
『いや、だから、どうにかしてみろって言ってるのよ。わかってねー!』
「こ…こいつ、ずのうがまぬけなのぜ!!!?みんな、れみりゃをころ」
「………ゆぶ?」
ニヤニヤしていたまりさは、ニヤニヤ顔のまま地面と同化した。周りのゆっくりたちはまだ状況を掴めていないみたいだった。洗ったばかりのスニーカーが餡に塗れたのが気に食わないが、やってしまったものはしょうがない。私は淡々とゆっくりたちを踏みつぶしていった。
5、6匹ほど潰したころ、やっとゆっくりたちが悲鳴を上げ始めた。
「なにやってるのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!????」
「れみりゃがどうなってもいいのかぜえええええええ!!?」
『いや、だから、どうにかしてみろって言ってるのよ。わかってねー!』
「こ…こいつ、ずのうがまぬけなのぜ!!!?みんな、れみりゃをころ」
――――
いつの間にか、月には薄ぼんやりと雲がかかっていた。公園の喧騒はぴたりと止み、枯葉が風に流れる音が響く。
これが、さくやが夜を好む理由だ。さくやは得意げな顔で私を見た。
これが、さくやが夜を好む理由だ。さくやは得意げな顔で私を見た。
「わたくしのせかいですわ」
さくやは「時を止める能力」を持っていた。さくや種全てが持っているわけではないらしいのだが、「ゆっくりの時」しか止められないため、そうそう役に立つ機会はない。私の「時」は止まらないし、周りのものも当然止まらない。
原理は、ゆっくりの性質を利用したものだ。ゆっくりは、強い光を浴びると一時的に機能が停止する。つまり「時を止める」さくやの能力はただ単純に、眼を強く光らせる能力だ。
当たり前のことだが、明るい日中よりも夜のほうが効果は大きい。昼に止めた時と比べて、止めていられる時間も、止められる範囲も段違いになる。
この、「眼を強く光らせる」ことが出来るさくやは、自らの能力を本能的に認識していて、それをなるべく活かせる環境に身を置きたがるのではないか、というのが私の持論だ。
夜のさくやの眼の光をもろに浴びた野良たちは、れみりゃ達を含めて全て動かなくなっていた。
原理は、ゆっくりの性質を利用したものだ。ゆっくりは、強い光を浴びると一時的に機能が停止する。つまり「時を止める」さくやの能力はただ単純に、眼を強く光らせる能力だ。
当たり前のことだが、明るい日中よりも夜のほうが効果は大きい。昼に止めた時と比べて、止めていられる時間も、止められる範囲も段違いになる。
この、「眼を強く光らせる」ことが出来るさくやは、自らの能力を本能的に認識していて、それをなるべく活かせる環境に身を置きたがるのではないか、というのが私の持論だ。
夜のさくやの眼の光をもろに浴びた野良たちは、れみりゃ達を含めて全て動かなくなっていた。
『やれやれ、間に合ったというところかしら』おっと、これはちょっと気取り過ぎか。
「おねえさん、おぜうさまを…」
『わかってるわ。よい…しょっと』
「こののらたちは、どうしましょうか?」
『う~ん、どうしよう…今潰しておこっか。キタナイし…。』
『あ。やっぱ足だけ切ってほっといて。』
「…?わかりましたわ。」
さくやは取り出したペーパーナイフでさくさくと野良たちの足だけを切り裂いていった。
『ついでに一匹暇つぶしに持ってくか…。』
「おねえさん、おぜうさまを…」
『わかってるわ。よい…しょっと』
「こののらたちは、どうしましょうか?」
『う~ん、どうしよう…今潰しておこっか。キタナイし…。』
『あ。やっぱ足だけ切ってほっといて。』
「…?わかりましたわ。」
さくやは取り出したペーパーナイフでさくさくと野良たちの足だけを切り裂いていった。
『ついでに一匹暇つぶしに持ってくか…。』
「う~!おねえさん、ありがとだどー!!おちびちゃんのけがもなおったんだどー!」
「うー!うー!」
「おぜうさま、よかったですわ…ほんとうに…」
『良かったわね。危ない狩りなんてもうさせちゃだめよ。初めはちゃんと練習させなきゃ。』
「れんしゅうだどー?どうすればいいんだどー?」
『あの襲われた公園、今はもう怖くないわよ。やっぱり、ナマモノ狩るのが一番経験になるわ。足切っておいたから、おちびにゆっくり教えることね』
「うー…?それはたすかるんだどー。でも…」
『なに?』
「おねえさんが、ゆっくりのあんよをきったんだどー…?」
『そうよ。』
「…おねえさんは、ぎゃくたいおねえさんなんだど………?」
『そんなに震えなくてもいいって。少なくとも、さくやと遊んでくれるあなたたちは好きよ』
「…おねえさん、ありがとなんだどー!かりもがんばって、またはるさんになったらあいにくるんだどー!」
『ふふ。楽しみにしてるから、頑張ってね。それじゃあ。』
「うー!うー!」
「おぜうさま、よかったですわ…ほんとうに…」
『良かったわね。危ない狩りなんてもうさせちゃだめよ。初めはちゃんと練習させなきゃ。』
「れんしゅうだどー?どうすればいいんだどー?」
『あの襲われた公園、今はもう怖くないわよ。やっぱり、ナマモノ狩るのが一番経験になるわ。足切っておいたから、おちびにゆっくり教えることね』
「うー…?それはたすかるんだどー。でも…」
『なに?』
「おねえさんが、ゆっくりのあんよをきったんだどー…?」
『そうよ。』
「…おねえさんは、ぎゃくたいおねえさんなんだど………?」
『そんなに震えなくてもいいって。少なくとも、さくやと遊んでくれるあなたたちは好きよ』
「…おねえさん、ありがとなんだどー!かりもがんばって、またはるさんになったらあいにくるんだどー!」
『ふふ。楽しみにしてるから、頑張ってね。それじゃあ。』
私はれみりゃ親子が飛び去っていく後ろ姿を笑顔で眺めてから振り向いた。
『さて。続けましょ。せっかくあなた、飼いゆっくりになれたのよ。もっと声出して喜んでもいいのよ。』
髪を丁寧に抜かれ、口をしっかりと糸で縫い付けられているまりさは、今や一つしか無い目をうるうるさせて懇願の眼差しを私に向けていた。
『声出せって言ってるのになんで出さないの?…まあ、うるさいから塞いだのは私なんだけどさ。根性みたいなの出して叫んでみてもいいじゃない。…出してよ。根性。ほら、早く。』
「おねえさん、こーひーがはいりましたわ。ぎゃくたいもほどほどにしなくてはいけませんわ。」
退屈そうにまりさに針を刺す私に、さくやがコーヒーを持ってきた。
髪を丁寧に抜かれ、口をしっかりと糸で縫い付けられているまりさは、今や一つしか無い目をうるうるさせて懇願の眼差しを私に向けていた。
『声出せって言ってるのになんで出さないの?…まあ、うるさいから塞いだのは私なんだけどさ。根性みたいなの出して叫んでみてもいいじゃない。…出してよ。根性。ほら、早く。』
「おねえさん、こーひーがはいりましたわ。ぎゃくたいもほどほどにしなくてはいけませんわ。」
退屈そうにまりさに針を刺す私に、さくやがコーヒーを持ってきた。
何週間かして、れみりゃと遊ぶ機会もめっきり減った今でも、さくやは夜の外出をとても好んでいる。
「おねえさん、きょうはつきさんがありませんわね。ほしさんは、こんなにきれいですのに。」
『今日は新月かな。この日は月が見えないの。朔月ともいうかな。』
「おねえさん、きょうはつきさんがありませんわね。ほしさんは、こんなにきれいですのに。」
『今日は新月かな。この日は月が見えないの。朔月ともいうかな。』
「さくつき…ですか。わたしのなまえとにてますわね。…きょうはさくやのつきですわ!」
さくやがはしゃぐ月の見えない夜は、まさに「さくやの世界」だった。
おしまい
今までに書いたもの
anko4491 鬼(き)ゆん
anko4495 おいしゃさんありすとすっきりしたおみず
anko4491 鬼(き)ゆん
anko4495 おいしゃさんありすとすっきりしたおみず
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さくやが好きです。
マンネリあきさんanko3627『強制家族崩壊』から設定をお借りして、さくやの設定にウエイトを置いて書かせて頂きました。
愛でばっか思いつくのは何故なんでしょうか。虐待系にハマってSS読み始めたはずなんですが…虐待系を作ろうとする気持ちはあるんです…一応…
マンネリあきさんanko3627『強制家族崩壊』から設定をお借りして、さくやの設定にウエイトを置いて書かせて頂きました。
愛でばっか思いつくのは何故なんでしょうか。虐待系にハマってSS読み始めたはずなんですが…虐待系を作ろうとする気持ちはあるんです…一応…
最後まで読んでいただきありがとうございました。