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もう一人の『左手』-02 - (2008/02/23 (土) 13:02:50) の1つ前との変更点

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#navi(もう一人の『左手』) 「やめろっ!! やめるんだ風見ぃっ!!」  結城丈二――ライダーマンが、血を吐くような絶叫を上げるのが聞こえた。  だが、戦友には申し訳ないが、風見志郎――仮面ライダーV3には、もはや引き返す気はなかった。 ――V3火柱キック。  レッドボーン、レッドランプ、ダブルタイフーン。  その肉体に仕込まれた三つの動力装置を、ほぼ暴走状態に近いまでにフル回転させ、そのパワーを全て右足に乗せる。理論上では『逆ダブルタイフーン』のさらに数倍の威力を発生させる事が出来る。 ――だが、それゆえに、肉体にかかる負担は半端なものではなく、例え改造された肉体と言えど、その衝撃に耐えられるかどうかは定かではない。  つまり、命と引き換えに放つ、文字通り『最期』の技。  だが、いまの風見には、そんなことなどどうでもいい事だった。  この一撃で、バダンの大首領の復活を阻止できるならば、たかが自分一人の犠牲など、全く問題ではない。  その、あまりの強大さ故に、虚数空間に封じ込められた大首領“JUDO”  しかし、現世から遠く隔離されてなお、自らの意思の触手を世界に這わし、歴代の“闇の組織”を裏から操ってきた。  そして今、彼は、永遠の牢獄ともいうべき虚数空間から脱出しようとしている。  アマテラス――かつての大首領の同志であり、彼と同質の身体を持った女。  死んだはずの彼女の肉体を、大量のサタンニウムによって再構成し、その肉体に秘められた圧倒的なエネルギーによって、“牢獄”そのものを破壊する。 ――そうはさせん!!  どのみち、変身ベルトたるダブルタイフーンが半壊した今では、おそらく変身して――V3として戦えるのは、これが最後のはずだ。  思い残す事など何も無い。  例え自分がいなくとも、未だ世界には、9人もの“仮面ライダー”が残っているからだ。  デストロンの再生怪人たちに吊るされた、光輝くアマテラスの肉体。  今にも、“牢獄”の門に叩きつけられんとするその背に、同じ輝きと熱量を秘めたV3の右足が――火柱が、いま、届く!!  その瞬間、世界は白い闇に包まれた……。  ここは学院長オールド・オスマンの一室。  風見、才人、ルイズ、コルベールの4人は、より詳しい話をするために、召喚儀式に使った草原から、この部屋に河岸を移していた。  風見はそこで再び、自分が何者であるか、そして自分が、ハルケギニアに召喚される直前までの状況を説明し、――才人はそれを、物凄く複雑な表情で聞き入っていた……。  コルベールとの魔法を破ったあと、風見は変身を解いた。  眼前にて杖を構えるこの男が、もはや自分と戦えるだけの力を、いまの火球で使い切ってしまったのを感じたからだ。  もともと風見としても、この中年男に何ら含むものがあったわけではない。  彼からすれば、一方的に向けられた敵意に、こっちも合わせただけ。いわば、売られたケンカを買っただけだ。  風見は、まず自分が人間である事――メカニズムを埋め込み、肉体を強化された“改造人間”である事実を話した。変身後の――V3の姿は、そんな自分を戦闘モードに切り替えた姿であるとも。  風見としても、気安く人に語っていい話題ではなかったが、まず自分が“人間”である事実を認識してもらわなければ、心を開いてもらえないと思ったのだ。  その後、何故か自分を見て失神した才人に寄り、自分にもはや戦意は無い事を伝え、この少年を休ませる部屋はないかと尋ねたところ、ようやくコルベールも杖を下ろした。  一度、緊張がほぐれれば、後はお互い大人同士、話が進むのも早かった。  コルベールは自分の非礼を詫び、風見と才人が、このハルケギニアに出現した事情――すなわち『サモン・サーヴァント』と『コントラクト・サーヴァント』について語り、取りあえず、学院最高のメイジであるオスマン氏の意見を伺おうという事になった。  そして彼らは今、学院長室にいる。 「なるほど……とにかくこれは、前代未聞の事態のようじゃな」  オスマンが、普段見せない思慮深い光を瞳に宿し、風見と才人を見回す。  風見はそこで再び、自分が何者であるか、そして自分が、ハルケギニアに召喚される直前までの状況を説明し、――それを聞いた才人は、物凄く複雑な表情をしていた……。  コルベールも口を開く。 「取りあえず、ミス・ヴァリエールの今回の『サモン・サーヴァント』に関しては、分からぬ点が多すぎます」 『サモン・サーヴァント』で人間が召還された事。  召喚された人間二人ともに、使い魔のルーンが刻まれた事。  召喚された人間二人ともに、この世ならぬ異世界から召喚された事。  召喚された人間二人ともに、刻まれたルーンが、これまで見たことも無いほどに奇妙なものであった事。  死んだはずだった風見が生きており、破壊されていたはずの変身ベルトまで、見事に復元されている事。「いや、そんなことは、そもそも問題じゃない。俺たちが聞きたいのはただ一つだ」  そう言うと風見は、才人と目を合わせた。 「――というと?」  オスマンが聞き返す。 「俺たちが、自分の世界に帰る方法があるのかどうか、だ」 「ちょっと――待ちなさいよっ!!」  そこで初めてルイズが口を開いた。 「あんたたち帰る気なのっ!?」 「いや、……そりゃそうだろ?」  当然だろ?と言わんばかりの口調で才人が言い返す。 「あんたたちは、わたしの使い魔として召喚されたのよっ!! なに御主人様の許しも無く帰ろうとしてるのよっ!?」  しばしの間、院長室を沈黙が支配した。  才人は心の底から呆然としたような表情を見せ、逆に、風見は眉一筋動かさなかった。  そして、コルベールは困惑したようにオスマンに目をやり、オスマンは小さく溜め息を吐いた。  そうなのだ。予想外の事態が起こりすぎてコルベールも忘れていたが、そもそもルイズは、彼ら二人とすでに契約を交わした、法的に認めれた、正式な二人の主なのだ。 「……まあ、ミス・ヴァリエールの気持ちも分かるが――」 「お前……何言ってるんだよ一体……!?」  コルベールが教師の立場から何かを言おうとした瞬間、才人が、ゆらりと彼女の方に向き直った。 「俺たちは無理やり召喚されたんだぞっ!! 日本に帰れば、それぞれ自分の生活があるんだっ! 何が悲しくてテメエの使い魔なんぞやらなきゃならねえんだっっ!!」 「あんたが悲しかろうが嬉しかろうが、そんな事はどうだっていいのよっ!! 契約のキスを交わした時点で、あんたたちはもう、わたしの使い魔なの! わたしに従う義務があるの! これは始祖ブリミルが定めた神聖なるルールなのよっ!!」 「それは犬猫が召喚された場合だろうがっ!! 俺たちの人権をテメエが無視していい理由がどこにあるっ!?」 「あるわよっ!! 貴族のわたしにアンタたち平民が従うのは当然でしょっ!!」 「いい加減にしたまえミス・ヴァリエール!!」  さすがに学院長『偉大なる』オールド・オスマンの一喝は、ヒステリックに罵りあう少年少女を黙らせるには、充分な威圧感を持っていた。 「さて、話を戻そうかの」  オールド・オスマンは、才人と風見を振り返ると、むしろ沈鬱な表情で口を開いた。 「結論から言うと――」 「おぬしらを元の世界に帰す方法じゃが……わしにも分からん」 「――おい……!!」  その瞬間、才人がオスマンに掴みかかった。 「冗談じゃねえぞ、このジジイっ!!」  が、その首根っこを風見が捕まえる。 「落ち着け、平賀」 「落ち着けって、――風見さん何言ってスかっ!? いまの聞いてなかったんスかっ!!」 「Mr.オスマンの話はまだ終わってない」 「『結論から言うと』って言ってたじゃないスかっ!! これ以上ないほど終了してるでしょうっ!!」 「いや、カザミ君の言う通りじゃ。わしの話にはまだ続きがある」 「――え!?」 「わしは『分からん』と言っただけじゃ。『コントラクト・サーヴァント』を無効化し、君たちを元いた世界に送り届ける方法が『無い』とは、一言も言うてはおらん」 「つまりMr.オスマン、我々が帰る方法を捜してくれる、という事か?」 「そうじゃ。ワシとて無駄に歳を重ねておるわけではない。コネも有ればツテも有る。ワシでなければ読めぬ機密書類や、会えぬ賢者たちもおるしな」  そこまで言って、オスマンは息を整えた。 「トリステイン魔法学院は、これより全力を以って君たちを、故郷に帰す方法を捜索する。そして、我が母にかけて誓おう。必ずや、その方法を見つけ出すと」  ここまでキッパリ言われては、才人も何も言えなくなってしまう。 「――して、ここからが相談なんじゃがな」 「相談?」 「なに、大したこっちゃない。ただ、君たちの帰還方法が見つかるまでの間、彼女の――そこのラ・ヴァリエール嬢の使い魔になってやってくれんかの?」 「はぁ!?」  才人は、思わずルイズを振り返る。 「がくいんちょう……!」  そこには、才人と対照的に、思わず顔をほころばせた少女がいた。 「それ……交換条件スか……?」 「いやいやとんでもない。あくまでも、君たちの自発的な意思を尊重させてもらうが……。しかし、何と言っても我らは教育者の端くれじゃからな。生徒の使い魔を『人間だから』という理由だけで、無下に取り上げることは出来んのじゃ」 「Mr.オスマン」  風見が口を開いた。  その瞳は、再び氷の冷気をまとっている。 「俺の故郷は、俺を必要としている。再び変身が可能になった今、何としても日本に帰らねばならない。何としても、だ。――これだけは了承してくれ」 「それは、……ワシの相談を飲んでくれた、と受け取ってよいのじゃな」  オスマンは、そんな風見の冷気など、まるで意に介さぬような、老獪な顔で頷いた。 #navi(もう一人の『左手』)
#navi(もう一人の『左手』) 「やめろっ!! やめるんだ風見ぃっ!!」  結城丈二――ライダーマンが、血を吐くような絶叫を上げるのが聞こえた。  だが、戦友には申し訳ないが、風見志郎――仮面ライダーV3には、もはや引き返す気はなかった。 ――V3火柱キック。  レッドボーン、レッドランプ、ダブルタイフーン。  その肉体に仕込まれた三つの動力装置を、ほぼ暴走状態に近いまでにフル回転させ、そのパワーを全て右足に乗せる。理論上では『逆ダブルタイフーン』のさらに数倍の威力を発生させる事が出来る。 ――だが、それゆえに、肉体にかかる負担は半端なものではなく、例え改造された肉体と言えど、その衝撃に耐えられるかどうかは定かではない。  つまり、命と引き換えに放つ、文字通り『最期』の技。  だが、いまの風見には、そんなことなどどうでもいい事だった。  この一撃で、バダンの大首領の復活を阻止できるならば、たかが自分一人の犠牲など、全く問題ではない。  その、あまりの強大さ故に、虚数空間に封じ込められた大首領“JUDO”  しかし、現世から遠く隔離されてなお、自らの意思の触手を世界に這わし、歴代の“闇の組織”を裏から操ってきた。  そして今、彼は、永遠の牢獄ともいうべき虚数空間から脱出しようとしている。  アマテラス――かつての大首領の同志であり、彼と同質の身体を持った女。  死んだはずの彼女の肉体を、大量のサタンニウムによって再構成し、その肉体に秘められた圧倒的なエネルギーによって、“牢獄”そのものを破壊する。 ――そうはさせん!!  どのみち、変身ベルトたるダブルタイフーンが半壊した今では、おそらく変身して――V3として戦えるのは、これが最後のはずだ。  思い残す事など何も無い。  例え自分がいなくとも、未だ世界には、9人もの“仮面ライダー”が残っているからだ。  デストロンの再生怪人たちに吊るされた、光輝くアマテラスの肉体。  今にも、“牢獄”の門に叩きつけられんとするその背に、同じ輝きと熱量を秘めたV3の右足が――火柱が、いま、届く!!  その瞬間、世界は白い闇に包まれた……。  ここは学院長オールド・オスマンの一室。  風見、才人、ルイズ、コルベールの4人は、より詳しい話をするために、召喚儀式に使った草原から、この部屋に河岸を移していた。  風見はそこで再び、自分が何者であるか、そして自分が、ハルケギニアに召喚される直前までの状況を説明し、――才人はそれを、物凄く複雑な表情で聞き入っていた……。  コルベールとの魔法を破ったあと、風見は変身を解いた。  眼前にて杖を構えるこの男が、もはや自分と戦えるだけの力を、いまの火球で使い切ってしまったのを感じたからだ。  もともと風見としても、この中年男に何ら含むものがあったわけではない。  彼からすれば、一方的に向けられた敵意に、こっちも合わせただけ。いわば、売られたケンカを買っただけだ。  風見は、まず自分が人間である事――メカニズムを埋め込み、肉体を強化された“改造人間”である事実を話した。変身後の――V3の姿は、そんな自分を戦闘モードに切り替えた姿であるとも。  風見としても、気安く人に語っていい話題ではなかったが、まず自分が“人間”である事実を認識してもらわなければ、心を開いてもらえないと思ったのだ。  その後、何故か自分を見て失神した才人に寄り、自分にもはや戦意は無い事を伝え、この少年を休ませる部屋はないかと尋ねたところ、ようやくコルベールも杖を下ろした。  一度、緊張がほぐれれば、後はお互い大人同士、話が進むのも早かった。  コルベールは自分の非礼を詫び、風見と才人が、このハルケギニアに出現した事情――すなわち『サモン・[[サーヴァント]]』と『コントラクト・サーヴァント』について語り、取りあえず、学院最高のメイジであるオスマン氏の意見を伺おうという事になった。  そして彼らは今、学院長室にいる。 「なるほど……とにかくこれは、前代未聞の事態のようじゃな」  オスマンが、普段見せない思慮深い光を瞳に宿し、風見と才人を見回す。  風見はそこで再び、自分が何者であるか、そして自分が、ハルケギニアに召喚される直前までの状況を説明し、――それを聞いた才人は、物凄く複雑な表情をしていた……。  コルベールも口を開く。 「取りあえず、ミス・ヴァリエールの今回の『サモン・サーヴァント』に関しては、分からぬ点が多すぎます」 『サモン・サーヴァント』で人間が召還された事。  召喚された人間二人ともに、使い魔のルーンが刻まれた事。  召喚された人間二人ともに、この世ならぬ異世界から召喚された事。  召喚された人間二人ともに、刻まれたルーンが、これまで見たことも無いほどに奇妙なものであった事。  死んだはずだった風見が生きており、破壊されていたはずの変身ベルトまで、見事に復元されている事。「いや、そんなことは、そもそも問題じゃない。俺たちが聞きたいのはただ一つだ」  そう言うと風見は、才人と目を合わせた。 「――というと?」  オスマンが聞き返す。 「俺たちが、自分の世界に帰る方法があるのかどうか、だ」 「ちょっと――待ちなさいよっ!!」  そこで初めてルイズが口を開いた。 「あんたたち帰る気なのっ!?」 「いや、……そりゃそうだろ?」  当然だろ?と言わんばかりの口調で才人が言い返す。 「あんたたちは、わたしの使い魔として召喚されたのよっ!! なに御主人様の許しも無く帰ろうとしてるのよっ!?」  しばしの間、院長室を沈黙が支配した。  才人は心の底から呆然としたような表情を見せ、逆に、風見は眉一筋動かさなかった。  そして、コルベールは困惑したようにオスマンに目をやり、オスマンは小さく溜め息を吐いた。  そうなのだ。予想外の事態が起こりすぎてコルベールも忘れていたが、そもそもルイズは、彼ら二人とすでに契約を交わした、法的に認めれた、正式な二人の主なのだ。 「……まあ、ミス・ヴァリエールの気持ちも分かるが――」 「お前……何言ってるんだよ一体……!?」  コルベールが教師の立場から何かを言おうとした瞬間、才人が、ゆらりと彼女の方に向き直った。 「俺たちは無理やり召喚されたんだぞっ!! 日本に帰れば、それぞれ自分の生活があるんだっ! 何が悲しくてテメエの使い魔なんぞやらなきゃならねえんだっっ!!」 「あんたが悲しかろうが嬉しかろうが、そんな事はどうだっていいのよっ!! 契約のキスを交わした時点で、あんたたちはもう、わたしの使い魔なの! わたしに従う義務があるの! これは始祖ブリミルが定めた神聖なるルールなのよっ!!」 「それは犬猫が召喚された場合だろうがっ!! 俺たちの人権をテメエが無視していい理由がどこにあるっ!?」 「あるわよっ!! 貴族のわたしにアンタたち平民が従うのは当然でしょっ!!」 「いい加減にしたまえミス・ヴァリエール!!」  さすがに学院長『偉大なる』オールド・オスマンの一喝は、ヒステリックに罵りあう少年少女を黙らせるには、充分な威圧感を持っていた。 「さて、話を戻そうかの」  オールド・オスマンは、才人と風見を振り返ると、むしろ沈鬱な表情で口を開いた。 「結論から言うと――」 「おぬしらを元の世界に帰す方法じゃが……わしにも分からん」 「――おい……!!」  その瞬間、才人がオスマンに掴みかかった。 「冗談じゃねえぞ、このジジイっ!!」  が、その首根っこを風見が捕まえる。 「落ち着け、平賀」 「落ち着けって、――風見さん何言ってスかっ!? いまの聞いてなかったんスかっ!!」 「Mr.オスマンの話はまだ終わってない」 「『結論から言うと』って言ってたじゃないスかっ!! これ以上ないほど終了してるでしょうっ!!」 「いや、カザミ君の言う通りじゃ。わしの話にはまだ続きがある」 「――え!?」 「わしは『分からん』と言っただけじゃ。『コントラクト・サーヴァント』を無効化し、君たちを元いた世界に送り届ける方法が『無い』とは、一言も言うてはおらん」 「つまりMr.オスマン、我々が帰る方法を捜してくれる、という事か?」 「そうじゃ。ワシとて無駄に歳を重ねておるわけではない。コネも有ればツテも有る。ワシでなければ読めぬ機密書類や、会えぬ賢者たちもおるしな」  そこまで言って、オスマンは息を整えた。 「トリステイン魔法学院は、これより全力を以って君たちを、故郷に帰す方法を捜索する。そして、我が母にかけて誓おう。必ずや、その方法を見つけ出すと」  ここまでキッパリ言われては、才人も何も言えなくなってしまう。 「――して、ここからが相談なんじゃがな」 「相談?」 「なに、大したこっちゃない。ただ、君たちの帰還方法が見つかるまでの間、彼女の――そこのラ・ヴァリエール嬢の使い魔になってやってくれんかの?」 「はぁ!?」  才人は、思わずルイズを振り返る。 「がくいんちょう……!」  そこには、才人と対照的に、思わず顔をほころばせた少女がいた。 「それ……交換条件スか……?」 「いやいやとんでもない。あくまでも、君たちの自発的な意思を尊重させてもらうが……。しかし、何と言っても我らは教育者の端くれじゃからな。生徒の使い魔を『人間だから』という理由だけで、無下に取り上げることは出来んのじゃ」 「Mr.オスマン」  風見が口を開いた。  その瞳は、再び氷の冷気をまとっている。 「俺の故郷は、俺を必要としている。再び変身が可能になった今、何としても日本に帰らねばならない。何としても、だ。――これだけは了承してくれ」 「それは、……ワシの相談を飲んでくれた、と受け取ってよいのじゃな」  オスマンは、そんな風見の冷気など、まるで意に介さぬような、老獪な顔で頷いた。 #navi(もう一人の『左手』)

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