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  • Mr.0の使い魔 第六話一つ前との差分

「Mr.0の使い魔 第六話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

Mr.0の使い魔 第六話 - (2007/09/07 (金) 07:04:44) の1つ前との変更点

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 クロコダイルが現れた事を切っ掛けに、トリステイン魔法学院の様相 に三つの大きな変化が現れた。  一つ目は、学院に住まう貴族と平民との距離が縮まった事である。と いっても、仲良しこよしなんてなまっちょろいものではない。今まで特 権を振りかざしてきた教師や生徒がそれを自粛し、不条理な仕打ちに対 しては使用人達が堂々と文句を言うようになったのだ。  切っ掛けはやはり、クロコダイルの本塔破壊事件である。傷自体は丸 一日かけて塞がれたのだが、その間に現場を目にした人間の記憶まで消 す事はできない。加えて、それがクロコダイルの仕業だと自慢げに吹聴 する人物がいた事により、事件の全貌は尾ひれ胸びれをつけてあっとい う間に広まった。しかも『魔法ではなく、後天的に得た異能で行った』 事まで詳しく解説をつけて。  これに戦慄したのは貴族達である。魔法は貴族の特権ともいえるが、 それを超える力を手に入れた平民がいるのだ。今見下している平民達の 中に、同じような力を得る者はいないと誰が断言できようか。特に平民 をいじめた経験のある生徒、教師は、弱者が牙を剥いて反逆するかもし れないと考えて無駄に怯えるはめになった。  逆に平民達は、いけ好かない貴族を圧倒する大人物だとクロコダイル を持ち上げ始めた。能力が生来のものではなく、後天的な要因で手に入 れたものである事も人気に拍車をかけた。生まれつきの魔法の才に頼っ て大きな顔をする貴族共とはわけが違う、とこういうわけだ。  結果として、平民の報復の可能性に萎縮する貴族と、クロコダイルの 活躍で勢い付いた平民という図式ができあがり、双方の上下関係の幅が 狭まったのである。  そして二つ目の大きな変化。  ルイズが『ゼロ』と呼ばれても癇癪を起こさなくなった事である。  Mr.0の使い魔   —エピソード・オブ・ハルケギニア—      第六話  なぜルイズが自分の異名に激昂しなくなったのか?  その理由は、クロコダイル召喚から三日目の夜にあった。 「ねぇ、クロコダイル」 「あん?」 「あんた、最初に名乗った時『Mr.0』って言ったわよね」  ベッドの中から沈んだ声をかけるルイズ。今日も今日とて魔法の授業 で失敗し、陰鬱な気持ちで一杯だった。  強力な使い魔こそ引き当てたものの、僕として従えるどころか平民の 増長を許す始末である。正面切って反乱を起こすような事態には至って いないが、ルイズにとっては小さくない悩みの種であった。  また、召喚に成功してもそれ以外はからっきしの失敗続き。持ち前の プライドの高さから不用意に弱みを見せるような事はなかったものの、 ストレスはしっかりと積み重なっていた。  今日が特別な日というわけではない。たまたま溜め込む限界が来ただ け、そしてその相談相手がクロコダイルだっただけである。この男なら 他人に触れ回るような事はしない、という信頼のようなものもルイズの 中にあった。  一方のクロコダイルは、召喚二日目に倉庫からガメて来たソファに寝 そべり、のんびりと葉巻を吹かしている。料理長のマルトーから貰った 品で少々風変わりな味だが、この世界の葉巻も悪くない。 「言ったな」 「あんたは……悔しく、なかったの?」 「悔しい? どうしてそう感じる必要がある」 「だって『ゼロ』だって、何もできないって、バカにされてるのよ?  わたしは耐えられない。ずっとずっと、そうやって、見下されて……」  か細い声でぽつぽつと内心を語るルイズ。しばらく黙って聞いていた クロコダイルだったが、不意にくつくつと笑い出した。それがルイズの 心に火をつける。 「何よ! 主人の不幸を笑うなんて、それでも使い魔!?」 「クク……すまんな。だがミス・ヴァリエール、それは前提からして間違っているぞ」 「前提ですって?」 「おれの『ゼロ』の名は、自分から言い出したモンなんだよ」  クロコダイルの独白に、ルイズはぽかんと口を開けた。人間、理解で きないものを目の当たりにすると思考が止まるのはよくある話である。 「おれがここに来る前海賊だった事は話しただろう。  その頃のおれは、海賊とは別に組織を作ってたんだ。  そこでは基本的に、トップに近い方から順に数字のコードネームで呼び合っていた」 「じゃあ、『Mr.0』っていうのは」 「1より前の数、組織のトップだって意味さ」  結局潰れちまったがな、と続けるクロコダイルは、ふと主の様子が妙 なのに気づいた。声をかけようとして、固まる。ルイズの目には大粒の 涙が浮かんでいた。 「何よ……結局、ダメなのはわたしだけ? そんなの、そんなのッ……」 (おいおい、勘弁してくれよ)  泣き出したルイズを見ていると、何ともいたたまれない気持ちになる。  罪悪感や優しさとは無縁だと思っていたクロコダイルは、自分の心境 の変化に戸惑いを隠せなかった。ひょっとすると、この世界でぬるま湯 のような生活に慣れてしまったからか。それとも、前の世界で一度野望 を粉砕された事が尾を引いているのか。  自問しても答は出なかったが、とりあえずは目の前の少女を泣き止ま せるべきだと思った。そうすれば、このよくわからない不快感も治まる だろう。 「あー、ミス・ヴァリエール。何も泣く事はねェだろう」 「な、によぉ……ひぐ、泣いてなんか、うぐ……ない、わよ……えぐ」 (思いっきり涙声じゃねェか)  はぁ、と大きく息を吐き、クロコダイルはソファから起き上がった。 ベッドの上でぐずるルイズに近づくと、右手で目尻の涙を拭う。 「たかがあだ名に、そこまで気にする必要があるか?」 「だって……だって! わたし、失敗ばっかりで……」 「いいじゃねェか、失敗でもよ。少なくとも、どんな呪文でも爆発が起こせるんだ」 「あんたまで、わたしを、馬鹿にしてッ!」 「まぁ聞け」  キッと目尻を吊り上げて枕を振り上げるルイズ。その手を素早くつか んだクロコダイルは、何かを企むような笑みを見せた。 「他のメイジ共が使う魔法に、あれだけの破壊力が出せるやつがあるか?」 「あのぐらいの威力なら、他にいくらでもあるわ」 「なら、もう一つ質問だ。お前が爆発を起こせる一番短い呪文。  それと同じくらい短い呪文で、あの爆発並みの威力のある魔法は何だ?」 「そんな都合のいい魔法なんて、あるわけないじゃない。結局何が——!」  もう一度怒鳴りかけて、ルイズは気づいた。自分が今、何と言ったか。  笑みを深くしたクロコダイルが、その手をルイズの頭にのせる。 「つまり、お前の使う『爆発』は、その『都合のいい魔法』ってワケだ」  ルイズは目を丸くした。爆発を起こす力を利用する、という考え方は 初めてである。これまでは失敗するたびに叱責され自己嫌悪したものの、 結果そのものに目を向ける事はまるでなかった。次は失敗するまいと気 負う以外、全く無価値な行為だったのだ。 「結果がわかってんなら、今度はそれを生かす方法を考えろ。  おれはこの砂に変化する力を得た時、戦って勝ち上がる為に利用しようと思った。  その為に試行錯誤を重ねて、研ぎ澄ませ、他の海賊との殺し合いで生き延びた。  お前もその爆発を起こす能力を、何に利用できるのかよく考えてみな」  しかし、クロコダイルは失敗する事を非難しなかった。それどころか 『都合のいい魔法』だと認めてくれた。  言い終わったクロコダイルは、すっと身を翻す。ソファに戻るその背 に、小さいが、しかしはっきりとルイズの声が届いた。 「……その、ありがと」 「気にするな。主人を慰めるのも使い魔のつとめだ」  このやり取りがあってから、ルイズの行動はがらりと変わった。  授業中に当てられた場合、魔法の知識を問われたのならすらすらと答 えるが、実演を求められた時にははっきり「できない」と断るのである。 系統次第で使えない魔法が存在するのは周知の事実であるから、ルイズ の応答に対して教師達も特に文句を言わなかった。  生徒が罵声を飛ばした時も、よほどの事がなければ無視していた。度 が過ぎれば教師に注意されて勝手に黙ってくれるので、ルイズが文句を 言う必要はない。それでもやめなかった者は、”爆発の威力”を試す実験 台にされた。【フライ】やら【錬金】やらで五人ほど医務室送りになる 頃には、面と向かってルイズを罵倒する者はいなくなった。  また、『魔法を使うと爆発する現象』について詳しく調べるため、図 書室に眠る様々な文献をあたった。膨大な量の蔵書から該当する本を見 つけ出すのは大変だろうし、そもそもそんな本があるかどうかもわから ないが、能力解明の為、ルイズにとってはやるべき事である。借り出し た本にクロコダイルが興味を持ち、読みたいから文字を教えろと要求し てきたのは少し意外だったが……考え方を転換する切っ掛けをくれた恩 人の頼みである。合間の時間をクロコダイルへの個人授業に割きながら、 ルイズの調査は今日も続いていた。  なお、三つ目の変化は。 「待ってください、ミスタ、いえ師匠!」  ギーシュが是非とも弟子になろうと、クロコダイルを追いかけ回すよ うになった事である。先にも述べたが、傷自体は駆けつけたロングビル ら土系統の職員の尽力で塞がれている。しかしその現場を目撃した人間 の記憶には、屋上まで達する傷の様相がしっかりと残っていた。  中でも居合わせた、というか当事者であるギーシュなどは、破壊する 瞬間を目に焼き付けており、前日以上にクロコダイルを信奉するように なってしまったのである。 「しつけェんだよ、てめェは! 【砂嵐】!」  「うわぁ〜ッ!?」  鬱陶しく感じたクロコダイルがギーシュを吹き飛ばすのも、既に日常 となっている。頻繁に起きる爆発が砂嵐に切り替わっただけで、学院は 今日も概ね平和だった。 「負けるものか! これはきっと、ミスタがぼくに与えた試練なのだ!」 「ギーシュも相変わらずね」 「……観察には最適」 「何か言った、タバサ?」 「別に」    ...TO BE CONTINUED
 クロコダイルが現れた事を切っ掛けに、トリステイン魔法学院の様相 に三つの大きな変化が現れた。  一つ目は、学院に住まう貴族と平民との距離が縮まった事である。と いっても、仲良しこよしなんてなまっちょろいものではない。今まで特 権を振りかざしてきた教師や生徒がそれを自粛し、不条理な仕打ちに対 しては使用人達が堂々と文句を言うようになったのだ。  切っ掛けはやはり、クロコダイルの本塔破壊事件である。傷自体は丸 一日かけて塞がれたのだが、その間に現場を目にした人間の記憶まで消 す事はできない。加えて、それがクロコダイルの仕業だと自慢げに吹聴 する人物がいた事により、事件の全貌は尾ひれ胸びれをつけてあっとい う間に広まった。しかも『魔法ではなく、後天的に得た異能で行った』 事まで詳しく解説をつけて。  これに戦慄したのは貴族達である。魔法は貴族の特権ともいえるが、 それを超える力を手に入れた平民がいるのだ。今見下している平民達の 中に、同じような力を得る者はいないと誰が断言できようか。特に平民 をいじめた経験のある生徒、教師は、弱者が牙を剥いて反逆するかもし れないと考えて無駄に怯えるはめになった。  逆に平民達は、いけ好かない貴族を圧倒する大人物だとクロコダイル を持ち上げ始めた。能力が生来のものではなく、後天的な要因で手に入 れたものである事も人気に拍車をかけた。生まれつきの魔法の才に頼っ て大きな顔をする貴族共とはわけが違う、とこういうわけだ。  結果として、平民の報復の可能性に萎縮する貴族と、クロコダイルの 活躍で勢い付いた平民という図式ができあがり、双方の上下関係の幅が 狭まったのである。  そして二つ目の大きな変化。  ルイズが『ゼロ』と呼ばれても癇癪を起こさなくなった事である。  [[Mr.0の使い魔]]   —エピソード・オブ・ハルケギニア—      第六話  なぜルイズが自分の異名に激昂しなくなったのか?  その理由は、クロコダイル召喚から三日目の夜にあった。 「ねぇ、クロコダイル」 「あん?」 「あんた、最初に名乗った時『Mr.0』って言ったわよね」  ベッドの中から沈んだ声をかけるルイズ。今日も今日とて魔法の授業 で失敗し、陰鬱な気持ちで一杯だった。  強力な使い魔こそ引き当てたものの、僕として従えるどころか平民の 増長を許す始末である。正面切って反乱を起こすような事態には至って いないが、ルイズにとっては小さくない悩みの種であった。  また、召喚に成功してもそれ以外はからっきしの失敗続き。持ち前の プライドの高さから不用意に弱みを見せるような事はなかったものの、 ストレスはしっかりと積み重なっていた。  今日が特別な日というわけではない。たまたま溜め込む限界が来ただ け、そしてその相談相手がクロコダイルだっただけである。この男なら 他人に触れ回るような事はしない、という信頼のようなものもルイズの 中にあった。  一方のクロコダイルは、召喚二日目に倉庫からガメて来たソファに寝 そべり、のんびりと葉巻を吹かしている。料理長のマルトーから貰った 品で少々風変わりな味だが、この世界の葉巻も悪くない。 「言ったな」 「あんたは……悔しく、なかったの?」 「悔しい? どうしてそう感じる必要がある」 「だって『ゼロ』だって、何もできないって、バカにされてるのよ?  わたしは耐えられない。ずっとずっと、そうやって、見下されて……」  か細い声でぽつぽつと内心を語るルイズ。しばらく黙って聞いていた クロコダイルだったが、不意にくつくつと笑い出した。それがルイズの 心に火をつける。 「何よ! 主人の不幸を笑うなんて、それでも使い魔!?」 「クク……すまんな。だがミス・ヴァリエール、それは前提からして間違っているぞ」 「前提ですって?」 「おれの『ゼロ』の名は、自分から言い出したモンなんだよ」  クロコダイルの独白に、ルイズはぽかんと口を開けた。人間、理解で きないものを目の当たりにすると思考が止まるのはよくある話である。 「おれがここに来る前海賊だった事は話しただろう。  その頃のおれは、海賊とは別に組織を作ってたんだ。  そこでは基本的に、トップに近い方から順に数字のコードネームで呼び合っていた」 「じゃあ、『Mr.0』っていうのは」 「1より前の数、組織のトップだって意味さ」  結局潰れちまったがな、と続けるクロコダイルは、ふと主の様子が妙 なのに気づいた。声をかけようとして、固まる。ルイズの目には大粒の 涙が浮かんでいた。 「何よ……結局、ダメなのはわたしだけ? そんなの、そんなのッ……」 (おいおい、勘弁してくれよ)  泣き出したルイズを見ていると、何ともいたたまれない気持ちになる。  罪悪感や優しさとは無縁だと思っていたクロコダイルは、自分の心境 の変化に戸惑いを隠せなかった。ひょっとすると、この世界でぬるま湯 のような生活に慣れてしまったからか。それとも、前の世界で一度野望 を粉砕された事が尾を引いているのか。  自問しても答は出なかったが、とりあえずは目の前の少女を泣き止ま せるべきだと思った。そうすれば、このよくわからない不快感も治まる だろう。 「あー、ミス・ヴァリエール。何も泣く事はねェだろう」 「な、によぉ……ひぐ、泣いてなんか、うぐ……ない、わよ……えぐ」 (思いっきり涙声じゃねェか)  はぁ、と大きく息を吐き、クロコダイルはソファから起き上がった。 ベッドの上でぐずるルイズに近づくと、右手で目尻の涙を拭う。 「たかがあだ名に、そこまで気にする必要があるか?」 「だって……だって! わたし、失敗ばっかりで……」 「いいじゃねェか、失敗でもよ。少なくとも、どんな呪文でも爆発が起こせるんだ」 「あんたまで、わたしを、馬鹿にしてッ!」 「まぁ聞け」  キッと目尻を吊り上げて枕を振り上げるルイズ。その手を素早くつか んだクロコダイルは、何かを企むような笑みを見せた。 「他のメイジ共が使う魔法に、あれだけの破壊力が出せるやつがあるか?」 「あのぐらいの威力なら、他にいくらでもあるわ」 「なら、もう一つ質問だ。お前が爆発を起こせる一番短い呪文。  それと同じくらい短い呪文で、あの爆発並みの威力のある魔法は何だ?」 「そんな都合のいい魔法なんて、あるわけないじゃない。結局何が——!」  もう一度怒鳴りかけて、ルイズは気づいた。自分が今、何と言ったか。  笑みを深くしたクロコダイルが、その手をルイズの頭にのせる。 「つまり、お前の使う『爆発』は、その『都合のいい魔法』ってワケだ」  ルイズは目を丸くした。爆発を起こす力を利用する、という考え方は 初めてである。これまでは失敗するたびに叱責され自己嫌悪したものの、 結果そのものに目を向ける事はまるでなかった。次は失敗するまいと気 負う以外、全く無価値な行為だったのだ。 「結果がわかってんなら、今度はそれを生かす方法を考えろ。  おれはこの砂に変化する力を得た時、戦って勝ち上がる為に利用しようと思った。  その為に試行錯誤を重ねて、研ぎ澄ませ、他の海賊との殺し合いで生き延びた。  お前もその爆発を起こす能力を、何に利用できるのかよく考えてみな」  しかし、クロコダイルは失敗する事を非難しなかった。それどころか 『都合のいい魔法』だと認めてくれた。  言い終わったクロコダイルは、すっと身を翻す。ソファに戻るその背 に、小さいが、しかしはっきりとルイズの声が届いた。 「……その、ありがと」 「気にするな。主人を慰めるのも使い魔のつとめだ」  このやり取りがあってから、ルイズの行動はがらりと変わった。  授業中に当てられた場合、魔法の知識を問われたのならすらすらと答 えるが、実演を求められた時にははっきり「できない」と断るのである。 系統次第で使えない魔法が存在するのは周知の事実であるから、ルイズ の応答に対して教師達も特に文句を言わなかった。  生徒が罵声を飛ばした時も、よほどの事がなければ無視していた。度 が過ぎれば教師に注意されて勝手に黙ってくれるので、ルイズが文句を 言う必要はない。それでもやめなかった者は、”爆発の威力”を試す実験 台にされた。【フライ】やら【錬金】やらで五人ほど医務室送りになる 頃には、面と向かってルイズを罵倒する者はいなくなった。  また、『魔法を使うと爆発する現象』について詳しく調べるため、図 書室に眠る様々な文献をあたった。膨大な量の蔵書から該当する本を見 つけ出すのは大変だろうし、そもそもそんな本があるかどうかもわから ないが、能力解明の為、ルイズにとってはやるべき事である。借り出し た本にクロコダイルが興味を持ち、読みたいから文字を教えろと要求し てきたのは少し意外だったが……考え方を転換する切っ掛けをくれた恩 人の頼みである。合間の時間をクロコダイルへの個人授業に割きながら、 ルイズの調査は今日も続いていた。  なお、三つ目の変化は。 「待ってください、ミスタ、いえ師匠!」  ギーシュが是非とも弟子になろうと、クロコダイルを追いかけ回すよ うになった事である。先にも述べたが、傷自体は駆けつけたロングビル ら土系統の職員の尽力で塞がれている。しかしその現場を目撃した人間 の記憶には、屋上まで達する傷の様相がしっかりと残っていた。  中でも居合わせた、というか当事者であるギーシュなどは、破壊する 瞬間を目に焼き付けており、前日以上にクロコダイルを信奉するように なってしまったのである。 「しつけェんだよ、てめェは! 【砂嵐】!」  「うわぁ〜ッ!?」  鬱陶しく感じたクロコダイルがギーシュを吹き飛ばすのも、既に日常 となっている。頻繁に起きる爆発が砂嵐に切り替わっただけで、学院は 今日も概ね平和だった。 「負けるものか! これはきっと、ミスタがぼくに与えた試練なのだ!」 「ギーシュも相変わらずね」 「……観察には最適」 「何か言った、タバサ?」 「別に」    ...TO BE CONTINUED

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