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  • ゼロの赤ずきん-06の編集履歴ソース
「ゼロの赤ずきん-06」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ゼロの赤ずきん-06 - (2008/05/27 (火) 18:04:41) のソース

#navi(ゼロの赤ずきん)

ギーシュとバレッタの決闘から何事もない平凡な日が幾ばくか過ぎた。
ルイズはその間も自分のベッドを占領されっぱなしだったが、
使用人たちに命じて、粗末ではあるが、もう一つベッドを用意させた。無論、使い魔のためという名目で。
まさか、ベッドが使い魔に盗られているなどとは誰にも口が裂けても言えない。
ベッドが運び込まれるとき、使用人達のルイズを見る目がまるで憎き仇を見るようなものであったのがルイズは気になった。

あの使い魔またどっかで何かやらかしたんじゃないでしょうね……。
それと、食事だって与えてないはずなのに、どっかで済ませてきてるのかケロッとしてるし。

しかし、ベッドで眠られるようになったので、すこし元気を取り戻すことができたし、気分も立ちなおしていた。
バレッタは、そんなこと委細かまわぬ様子であった。
金銭の得失に関することと、相手が自分の気分を害することがなければ放っておくというのが基本スタイルのようだった。
ルイズとバレッタは、お互いにあまり関わらない様にこの数日間を過ごしている。
バレッタは、必要もないのに、やかましいルイズと関わりあう必要はないと考えてのことだが、
一方のルイズは、バレッタに近寄りがたい何かを感じていた。
それはルイズが目下の人間に従わせる以外でどうコミュニケーションをとっていいか、わからないかにも起因している。
公爵家の人間として、そして生来の性格が、バレッタとの意思疎通を苦手なものにしていた。
単純に怖いという理由も大きかったが。
しかし、ルイズにとってバレッタは使い魔である。
使い魔とは一生メイジと共にするものである。しかも、その使い魔が死なないと、次の使い魔は召喚できない。
だから、バレッタとはずっと一緒にいなければならない。
そうであれば、今のような赤の他人のような関係ではいけないとルイズは考えていた。
バレッタの主人はルイズであり、バレッタが引き起こした問題については主人であるルイズが負う。

バレッタは、メイジであるギーシュを倒した。しかも苦もなく。

これは由々しき事態であった。将来、引き起こされる問題がとてつもなく大きなものになる可能性があるということなのだから。
ルイズにも、バレッタの持つ危険性を殊更強く感じ始めていた。

説明書がついてない危険物なんて持つのは自殺行為に違いないわ。
私は知らなくちゃならない、もっとバレッタのことを、。それに……絶対に従わせてみせる!!

ルイズの使い魔に対する感情は、執念に近いものがあった。それは強いプライドが根底にあるが故である。
バレッタの素性について本人に問いただすことを決意したルイズであった。
今まで何をしてきたか、どういう人間なのか。
返ってくる答えが、いっそのこと知らない方が良かったのではないかと後悔するようなものでも……。

一方、バレッタは少し遅めの昼食を厨房で済ませていた。
ここ数日、バレッタの行動といえば、厨房で食事をするか、シエスタにハルケギニアの数字の読み方などを習うか、
一人で蝶々を追いかけて遊ぶくらいなものであった。
正直言って結構居心地がいいが、バレッタにとっては所謂準備期間のようなものであった。
バレッタが爪楊枝で歯の間に挟まった食べ物のカスを取り除いていると、ギーシュとの決闘以来すっかりバレッタに対し、
畏怖の念を抱き続けているシエスタが恐る恐る喋りかけてきた。

「あ、あの、そのバレッタさん?よろしいでしょうか?」

もはや、年下のきょうだいのように接することは出来ないのか、決闘騒ぎ以来シエスタはバレッタに敬語を使っていた。

「うんっ!もっちろんいーよ、シエスタおねえちゃん♪つーかその喋り方疲れないわけぇ??」

そっちのころころ変わる喋り方のほうが疲れるのではないだろうかと、シエスタは心の中で密やかにツッコミをいれた。

「い、いいんです。なんというか恐れ多いというか、いえ、怖いって意味じゃないですよ!決して!」
バレッタはシエスタから目線を外し、煙草に火をつけて吸い始めた。
「それで、あの……ずっと言おうと思ってたのですが。この前の決闘の時、私逃げたしたりして……申し訳ありません。
 守ると言っておきながら……その私、バレッタさんが怖くなっ……あっ!いや違うんですっ!!本当ですわっ!!
 そうですっ!相手のメイジの方が怖くてですねっ、あの、その、えぇと、ゴメンなさい……」

別に気にした様子を見せずにバレッタは徐々に短くなる煙草を吸い続けていた。

「……聞きました。バレッタさんは、平民なのに、魔法が使えないのに、魔法使いに戦いを挑んだんですよね。そして勝ちました。
 白状すると私、怖かったんです、けどその反面、憧れのようなものが自分の中で生まれたような気がするんです。
 何故、あんなふうに臆すことなく立ち向かえるのだろうかって、私にはあんな真似できませんから」

バレッタはシエスタの言葉に対し何も言わなかった。
ただ沈黙だけが続く。
その沈黙を破ったのが、この厨房コック長のマルトーであった。四十過ぎの太ったおっさんという外見をしている。
二人の会話を聞いていたマルトーは口を挟んできた。
「謙遜してくれてるなっ!おお、なんて慎ましいことだ!決して自分の腕を誇ったりしない!威張り腐ってるだけの貴族
 とはまるで大違いだ!さすが『我らの剣』だ!!!メイジである貴族を打倒した我らの『誇り』だ!!」
バレッタが何か如何わしいものを見るような目をマルトーに向けた。
「『我らの剣』ねぇ……なんつーか、尻馬に乗られてる感じっての?
 そーねぇ、自分の狩った獲物を横取りされてるきぶーんっていうのかなぁ」
マルトーは、バレッタの言葉聞くと表情が強張った。
「おお、バレッタ!『我らの剣』!気分を悪くしたのならば謝ろう。な、許してくれよ?今度特別メニューつくってやるから」

バレッタは顔を近づけながら話しかけて来るマルトーに舌打ちして言った。

「脂ぎった顔近づけんなっ。鉄板の上でも転がってろ、この牛脂」

口の端をひくひくと痙攣させ、マルトーは固まった。

「……そうですよっ!!そのとおりですよ!!!」

突然、黙っていたシエスタが立ち上がって、そう言った。
「なっ!!シエスタまでそんなこというのか、おれぁ泣きたくなってきたぞ!俺にステーキ肉の旨味になれってのか、おい!」
シエスタは両手を体の前で振って否定の意を示した。

「ち、違いますよ、マルトーさん!バレッタさんの言いたいことがわかったんです!!!
 『人に頼るな』っていうことですよっ、人の勝ち馬の尻に乗ったって惨めなだけだって、そんなことしたって自分自身は変われない。
 自分達の境遇を卑下するだけで、何も行動を起こさない私たちにバレッタさんは飽き飽きしてるんです!!
 そうです!!バレッタさんは、私たちを激励してくれてるんですよっ!!マルトーさん!!」

パアッと表情を明るくしたマルトーは嬉しそうに言った。
「おお!!そういうことか!!さすがだなっ!!!いやっ我々凡人とは違うなっ!」
バレッタに向き直りシエスタは興奮したまま言う。
「私、もう恐れません!不条理にただ我慢して耐えるだけなんてこともしません!バレッタさん!!いえ!バレッタちゃんさん!!」

呆れた顔をしてバレッタは呟いた。
「バレッタ、しーらないっ」
バレッタにシエスタが言ったような意図は全くなかった。
それから時間が過ぎ、その日はもう日暮れを迎えていた。

そして、ルイズの部屋に珍しく人が集まっていた。
「じゃあ、その条件なら話してくれるわねバレッタ」
「うん、いーよぉ、町を案内してくれるならねぇ、ルイズおねぇちゃん」
「わかったわよ、今度の虚無の曜日に連れて行ってあげるわ。って、
 その前に、なんであんた達が私の部屋にいるわけ?それになに、その子」
その疑問を投げかけられたのはキュルケと青みがかった髪とブルーの瞳を持つ少女であった。
「平民の使い魔がメイジに勝ったのよ?興味持つなっていうほうがおかしいと思わないかしら?
 ええと、この子はタバサ。あたしの友達よ」
タバサと呼ばれた少女はコクリと頷いた。
「興味」
正直ルイズは一人でバレッタの話を聞くのが怖かったので、二人がいてくれることはむしろ歓迎すべきことであった。
「ま、まあいいわよ、一緒に聞かせてあげる、感謝しなさい」
「意地張っちゃって、まあ。素直に一人じゃ心細いって言いなさいよ」
キュルケに本心を見透かされたルイズは顔を真っ赤にして怒鳴る。
「な、何言ってんのよ、私は別に一人でも大丈夫なんだからね!」
キュルケはタバサに目をやり、意地悪い声で言った。
「じゃあ、お言葉に従って、帰ろうかしら。ね?タバサ」
慌ててルイズは言った。

「ちょ、ちょっと待って、いていい、って言ったんだから、いなさいよ。というか今更踵を返して帰るのも失礼だと思わない?
 だから、いなさいよ。というか、今夜は、か、帰さないんだからねっっ!!」

キュルケはルイズに向け煩わしいものを払うように手をヒラヒラと動かした。

「もう、わかったわよ、ルイズ。なんか口説かれてるような感じがして気味悪いわ。」

顔を真っ赤にしてルイズが宿敵がどうとか、ツェルプストー家かどうとか、金切り声を上げ怒鳴るが、キュルケは無視してバレッタに話かけた。

「そういえば、あなた、よくその条件で話をする気になったわね。町を案内するだけでいいなんて、あたしが見てきたのと、
 ルイズからちょっと聞いたあなたの話と合わせると、もうちょっと扱いづらいイメージがあったんだけど?」

その言葉に怒鳴り疲れて息切れ起こしているルイズが口を挟んだ。
「はぁ……はぁ……そ、そうね、私も意外だったわ、こんなあっさり行くと思わなかったもの」
バレッタは両手の手のひらを合わせ、にこやかに言う。

「わたしには、とーっても大事なことなのよぉ、物価の相場、貨幣価値の把握、稼ぎ口の調査とかぁ、やること沢山なんだからっ、
 それにーお金が結構溜まってきたみたいだから、ショッピングをしたいのっ、これが一番かな。
 しかも話をしたって何かが減るもんじゃないしね」

なるほど、とルイズ達は納得した。
キュルケが顔をしかめてバレッタにいった。
「お金……そうよね、あなた、ギーシュとお金の約束をしてたわね、……ホントに巻き上げたの?」

「うーんとね、ギーシュおにーちゃん、キチンと渡してくれたんだけどぉ、ルイズおねぇちゃんのと比べて、大分少なかったのね
 それについて『やさしく』聞いたら、『何故か知らない』けど泣いて謝ってきたの、
 なんかバレッタ、かわいそーに思えてきてぇ、それで手打ちってことにしたってワケ
 ……まぁ、逆さに吊るして、ゆすっても何も出てきそうもなかったっていうのが一番だけどぉ。
 ……見た目に騙されたわね、あてが外れた感は拭えないけど、どぉーしよーもねーよ」

バレッタの話をキュルケとルイズは青ざめた顔で聞いていた。タバサだけいつも通りの無表情の顔をしている。
「これって、結構不味いんじゃないかしら。貴族相手に恐喝して金を巻き上げたなんて、
 ギーシュに出るとこ出られたら、しょっぴかれるんじゃないかしら、ルイズ」
まさか、自分も金を巻き上げられてるとは言えないルイズ、キュルケがそれにまだ気がついてないのはありがたかった。
知られたら、一生の恥になる。しかし、キュルケの言い分は正しいと思われた、ルイズとってバレッタは使い魔なので、
金を巻き上げられたからといっても、犯罪者として突き出すことは出来ない、御家の名誉にすら関わるからだ。
だが、ルイズ以外の貴族との金銭に関するトラブルはかなり不味い、両者合意の上での決闘だけで済ませておけば、
問題はそれほど大きくはならないかもしれないが、今回の場合は違った。ルイズの背筋が凍る。
「バ、バレッタ、どうすんの?大事になっても私知らないんだからね」
バレッタは気にした様子を微塵も見せずに言った。

「ぇえー、バレッタ何も悪いことしてないもんっ。だってバレッタ、
 お金が欲しいなんてギーシュおにーちゃんに一度も言ってねーのよっ?」

少しの間沈黙が辺りを包む。
「……そういえば、確かにバレッタは言ってないわね」

「そっ♪つーまーりー、アレはギーシュおにーちゃんがわたしにくれた、善意に溢れた自主的慰労金よ♪」

「相手が悪かったわね、ギーシュ。ご愁傷様」
まるで故人に向けるような感慨深さを漂わせてキュルケは言った。

そこでキュルケがふと思いついたようにバレッタに問いかけた。
「今さっきの話で気になるところがあったんだけど、『ルイズのと比べて』ってなんのことかしら?」
バレッタが答える。
「それはね、バレッタがルイズおねぇちゃんから、おか……」
「えぁあああああぁっ!!!ちょちょっと、ば、バレッタ!!!?」
慌ててバレッタの言葉を遮るルイズ。そしてバレッタに近づき耳打ちをした。
「あのね、バレッタ、町に行ったらあんたに何か一つだけ買ってあげるから、そのことは黙ってなさい!お願いだから」
ルイズに一瞥をくれた後バレッタは口を開いた。
「ごめんね、キュルケおねーちゃん。ただの言葉のあやだったの、特に意味はないのよ」
キュルケの顔に疑いの色が一瞬現れたが、その話題について深く追求する意味はないものとして流した。
「そう、それならいいのだけれども、で、そろそろ本題に入らないかしら」
バレッタが答えた。
「そうねっ、えーとわたしのことについてだっけ?」
ゴクリと唾を飲み込み、臨戦態勢を整えるルイズは恐る恐る言う。
「そうよ、あんたが、私に呼び出される前、一体に何をしていたか、それを教えて頂戴」
バレッタが懐から残り少なくなった煙草を取り出し、火をつけ口にくわえながらめんどくさそうに言った。

「どこから話せばいーんだろーねぇ、一言で終わらせてもいーんだけどぉ、それだとアンタらうるさそーだしぃ」

その言い方は、少女らしさは一切含まれていなく、素の状態であった。今は取り繕う必要がないと判断したようだった。
「わたしはハンター。魔物をぶっ殺して金を稼いでたってワケ、これでいいだろ?」
「ハンター……狩人?……魔物っていうのは、よくわからないけど、賞金稼ぎみたいなものかしら?」
「ぁあー、それで間違っちゃいねーよ、じゃー、わたしは寝るゼ」
そう言ってバレッタは寝台に向かおうとする。それをルイズが止めた。
「ちょっと!!肝心なこと何もわかってないじゃない、あんた違う世界から来たんでしょ!もっと詳しく話しなさいよ!!」
キュルケが常識の範囲を超えた発言を耳にし、目を丸くする。タバサでさえ驚きを隠せないようだった。
「ち、ちょっと違う世界って何よ!!話が突拍子すぎて何がなんだかわからなくなるじゃない!」
バレッタがずきんの上からボリボリと頭を掻きながら言う。
「しょぉーがねぇーなぁ。話してやるけど、内容の真偽を問いただすのはすんなよ。別に信じてもらわなくてけっこーだから」

ルイズはゴクリと唾を飲み込み、バレッタの言葉に全神経を集中させ耳を傾けた。

「わたしがいた月がひとつしか世界、多分こことは全く違うんだろーが、魔界と人間界の二つがあってぇー、
 人間界は人間が住む世界、まんまだな。で、魔界に住むのが魔物、俗に『ダークストーカー』って呼ばれてる。
 そして、そいつが、なんかの拍子で、人間界に流れ込んできて人間達を脅かすってワケ。
 んで、それを金を受け取ってぶっ殺すのが通称『ダークハンター』、つまりわたし。わかった?」

魔界……月が一つしかない世界。そんな御伽話か神話に出てくるようなことを信じろという方がオカシな話であった。

だが、そこにいた者達はその話を嘘として切り捨てることは出来なかった。
それは、バレッタの話が数多の実戦を潜り抜けてきた者だけが漂わせる雰囲気をまとっていたからかもしれない。

「あんたが、そのダークハンターっていうヤツだってのはわかったわ、でもね、その『ダークストーカー』って一体どんなのよ?」

バレッタがさらにめんどくさそうな顔した。そんなことまで話さなければならないのかといった感じであった。


「所謂人間の害となる化け物よ、手っ取り早く言えばね……人間を喰らったり、ただ道楽のために殺したり、まぁいろいろよ。
 炎や冷気を操ったり、魂喰らったり、これはこっちで言う魔法みたいなかなぁ、
 杖なんかは使ってなかったけど、種族の特性って言った方が話が早いかもねぇ。
 それにそいつら、人間のこと下位生物だと思ってるような節があるわね、実質対抗できる人間が少ないからそうとも言えるけど。
 まあ、中には人間と共存しようとしてるヤツもいたみたいだけど、わたしにとっては金になるかならないかの問題だしね。
 知能は人並みか、それ以上のもいるわね、魔界で社会形成をなしてるぐらいだから、そこら辺は人間と同じよ。
 モチロン、獣に近いヤツもいるけど、人間の近い姿をしてるのも少なくないかなぁ、」

「なんか、話に聞く限りでは、かなりおっかなく思えるのだけれども、メイジがいないんでしょ?どうやって対抗してたわけ」

「ハンターのわたしは武器を使って、ぶっ殺すのよ。
 下手に知能があるから、だまし討ち、奇襲ができるからあんた等が思うより楽なもんよ。
 まあ、普通のヤツは対峙しただけで正気を失うらしいから、できることっていったら逃げるか、隠れるかそれだけよ、つまりは……」

バレッタが、いかに自分が強大な敵を対峙してきたかを自慢するかに思えた。だが違った。

バレッタが言いたいことは金の一点だった。

「それらを狩れる事ができるわたしにとっては、この上ないビジネスチャンスってこと。誰でも出来る仕事は、やっすいでしょ?
 だからこそ、わたしはハンターをしてたの、わたしがいた世界では手っ取り早く大金を稼ぐのに、これ以上都合のいいのはなかったの。
 仕事を斡旋してくれる協会もあったし、ダークストーカーには人間のとは比べ物にならないくらいの賞金がかかってたし。
 まぁー、 とりあえず貧乏はヤだから、そーやって稼いでたってワケ♪」

ダークストーカーを狩れるのは、ずば抜けた精神力の強さ、そして魔界の瘴気に汚されることがない『闇の心』を持つ
ごく僅かなダークハンターだけであった。つまりは、バレッタは人間の中の突然変異で現れた、異端者と言える。
だからこそ、狩られるだけの存在の中の異端者という意味で自分を『狼を進んでくびり殺す羊』と例えた。

実際にもバレッタはダークハンターの中でも特S級の凄腕として名を馳せ、屈強の男達と混じってもなんら遜色はなかった。
それどころか、他のハンター達より、頭一つ分以上にも突出した存在であった。 
「つまりは、戦う理由は賞金のためだけっだったっていうわけね……人助けとかそんなんじゃなくて」

ホントに金の亡者だ。そしてこの上なく貪欲だ。

「そうよ、あたりまえじゃねーか。で、まぁーね、仕事は上手くいってたのよ。ハンターとして結構有名にもなったし、、
 巷では『ラブリンハンター』って親しみを込めて呼ばれてたりねっ♪」
自称の間違いじゃないのかと、ルイズたちは思った。化け物を狩るハンターにそんな可愛らしい呼称つくはずがない。

沈んだ声でルイズが言った。
「そうやって、人間界で流れ込んできた魔物を狩ってるときに私が呼んじゃったってわけね……」

「いーや、その時、色々あって魔界にいたんだよ、呼ばれたときな。『色々』については言いたくねーな、
 アソコは結局一銭にもなんなかった上に、骨折り損の草臥れ儲けだったし、
 わたしのこと、ダークストーカーと同質の魂を持ってるとか言いやがったやつもいたし、踏んだりけったりよ」

「は?魔界ってダークストーカーっていう魔物しか住んでないわけじゃないの?」

「いや、基本そいつ等だけしかいないゼ、だから、人間界にいた時のようにハンターとして稼げなくなったし、
 人間だから買い物すらまともに出来なくなっちまって、困りものよ」

「……なんか嫌な予感がするから聞きたくないんだけど、それでどうやって生活してたのよ」

「片っ端からぶっ殺してたのよぉ、民家とかそんなの襲って。生活かかってるんだからしょーがなかったのよっ♪」

「相手は話とか通じるんでしょ?その……中には戦意とかない相手もいたでしょ?……それでも容赦なく?」

「うん、ぶっ殺してた。それでけっこー名が売れてねぇ、『連続殺人犯』って呼んで騒ぎだしたの、人なんか殺してねーっつのに」

バレッタは、魔界を一人で震撼させるほど、残虐な殺害を繰り返していた。
ルイズたちは揃って青い顔をしている。心底聞かない方がよかったと思ったルイズであった。

「でさぁ、まあ、そうやって生活してても、お金はたまらないし、
 どーしよーかなって思ってたところに光る鏡みたいのが目の前に現れたの」

「……それが、サモン・サーヴァントのゲートっていうわけね」

「そ―みたいだけど、その時は、これに入れば人間界に戻れると思って、飛び込んだのよ。それでここに来たってワケ
 月を見て違うとこってわかったけど、その時点で元のところとかどーでもいいと思ってたから、問題なかったわねぇ」

「……」
バレッタは、パンッと音をたて両手を合わせた。

「お話はおーわり♪これ以上は別途料金ちょうしゅーしちゃうんだからねっ?てゆーかもうわたし寝るわよ」

言い終わると部屋にある豪華な方のベッドに向かい潜り込んだ。
キュルケが疑問に思ったことを口に出した。
「……ベッドが二つあるから、もう一つは使い魔用のベッドだと思ってたんだけど。バレッタ、ルイズのベッドに寝てない?
 もしかして、こっちのみすぼらしいベッドの方であなたは寝てるの?」
ルイズは俯いて唇を強く噛み、拳を握り締め、目には涙が浮かばせていた。
その様子を見て取ったキュルケは事情を理解した。
「わ、わかったわ……。何も聞かないから、安心しなさい、ね?あなたじゃなくても、あの使い魔じゃ、仕方ないわよ」
しばらく、沈黙が続いたのち、落ち着きを取り戻したルイズが、口を開いた。
「なんか……想像以上って感じだったわ……殺し屋か、強盗犯の類じゃなかったのはよかったけど」

キュルケがその言葉に返すように言った。
「確かにそうね、でもわかったことも結構あって、有意義だったと思うわよ。ルイズ」

「例えば?お金のためだけに、魔物相手とはいえ、殺しをして賞金稼ぎしてたって以外になにがあるの?」

キュルケは自分の顎に指を滑らせて、考えるような仕草をした。

「まず、未知の相手であるはずのギーシュに少しも逡巡しなかった理由。それは豊富な戦闘経験によるものだとわかったわ。
 そして、まあ、これは憶測なのだけれどもね、あのコの極端な二面性は作らざるを得なかったものだと思うの。
 化け物と戦ってたっていうけど、あの幼い体格で魔法なしじゃ戦うのには向いていないわ、むしろ弱点よね。
 だから、渡り合うために、ないものを補うために、その弱点すら武器として昇華させたんじゃないの。
 結果できたのが今あの子なんじゃないのかしら?」

弱点……欠点……短所……。

そんな言葉がルイズの頭によぎる。そして何か胸の奥に引っかかっている感覚を味わっていた。

「つまり、あたしがルイズに言いたいこと、わかるかしら?」

ルイズは、黙ってキュルケの話の続きを待った。

「……あなたの胸が、たとえ平原のように平らでも、それに関して卑屈になる必要はないってことよ。
 むしろ、バレッタを見習って強みにしなさいな。ほらぁ、世の中には奇特で特殊な趣味の男もいるんだから
 そういった方面にアピールしたりするのがいいんじゃないかしら?」

場違いで意外すぎるキュルケの言葉に林檎のように真っ赤に顔を紅潮させて叫んだ。

「あんたっ!!この場面で、なに口走ってんのよ!ちょっとでも考えさせられた私の立場はなんなの!?こんのチチ魔人!!色ボケ!」

キュルケの顔色が変わった。
「あら?あたしはホントのこといっただけじゃない」
険悪な雰囲気に包まれ、二人は同時に杖に手をかけた。

じっと、黙って話を聞いていたタバサが、二人より早く自分の杖をふる。
すると、つむじ風が舞い上がり、キュルケとルイズの手から、杖を吹き飛ばした。
「室内。……それとアレ」
タバサは淡々と言い、ある方向を指差した。

その先には、ベッドの上に立っているバレッタがいた。手に何か持っている。

「ウッセぇーーんだよぉ!!眠れねぇーじゃねぇかぁ!!!」

「ちょ!!ちょっと待ちなさい!!!その手に持ってるのってギーシュと戦った時に使ったっていうリンゴ型の爆弾じゃないの!?
 ま、待ちなさい、本気で待ちなさいっ!!!って!!!」

「あたし、別にうるさくしてないわよ!叫んでたのはルイズよ!!あたしとタバサは悪くないわよ!!」

「退避」

「ちょっとやめなさい!バレッタ!!!いいコだから!!!ちょ、あ、ちょ投げた!!!?キャーーーーーーー!!!」

その夜ルイズの部屋から景気のよい爆音が響いた。

#navi(ゼロの赤ずきん)
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