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  • ゼロのアルケミスト-4

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのアルケミスト-4

最終更新:2008年02月28日 17:19

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ルイズは使い魔を手に入れた。メイジであるならば当然の事であるその儀式は、彼女にとって大きな転機となった。
現れたのは異国の高名なメイジ。手に入れたのは使い魔。変わったのは決意。
『失敗や犠牲は成功の糧である』
どこか抜けているような独特なテンポを有する自称140歳のマッド・アルケミストに与えられた言葉がルイズを変えた。
合いも変わらず魔法では失敗ばかりだが、ソレをマイナスと捉える事は無くなった。その先にきっとある成功を見ている。
最近では失敗魔法すら有効活用しようと爆発制御に勤しんでいた。

異国のメイジ クラリス・パラケルススはと言えばルイズ以上に研究に打ち込んでいる。
元より体系が異なる魔法を使う為、生徒や教師達にその真意は理解しかねた。
だが彼女に与えられた小屋が徐々に研究室の皮を被ったカオス・ワールドに成りつつある事から、何かをしている事だけは把握できた。
そしてもっともルイズが気にかけている事柄は間違いなく使い魔のことであろう。

「朝です……マスター」

「えぇ、おはよう」

ルイズの一日は抑揚が無い感情を排した冷たい声で始まる。普通の人間からすれば正直言い気分ではないだろうが、ルイズはそんな事気にしない。
むしろこの声こそ自分を起こすに相応しいと、晴れやかな笑みがルイズの表情には浮かぶ。

「エルザ、服を取ってくれる?」
「はい」

相対する声の主は小さな少女だ。小柄なルイズより頭一つ小さく凹凸が無い肢体。
声と同様に感情が欠落した美貌。ガラス球のように澄み過ぎた真紅の瞳。腰下まで伸びた豊富な髪は色を抜いたように白い。
日焼けとは無縁の白い肌。薄っすらと光り輝くルーンがあちこちに彫り込まれている。
以上の特徴からも解る事だが彼女は人間ではない。もっと言えば真っ当な方法で生まれた命ですらない。
彼女はホムンクルス。錬金術師が創造する仮初めの命、人造生命体である。同時にメイジであるルイズの使い魔。

「着せて」
「はい」

黙々と着替えを手伝う自慢の使い魔を横目で見ながら、ルイズは考える。
全く持ってこの使い魔は優秀だった。小柄な体には似合わない圧倒的な運動能力があり、どんな状況でも慌てず命令には絶対服従。
仮初めの命ゆえに成長しないので食事も要らなければ、心も模造品だから休息を必要とせず眠る必要も無い。
新陳代謝が無く一切の老廃物を出さないため何時でもキレイ。生き物特有の匂いの変わりに仄かに薬品の清潔な匂いがする。
そんな完璧な『従』だったから、悲哀系舞台劇に搭乗する優秀だが主人を愛し過ぎてしまい、葛藤の果てに無理心中する少女騎士の名前をつけた。
しかしこの使い魔はそんな事はしないだろう。なにせ葛藤なんてしないから。

「なんか物足りない……」

そう……ルイズは優秀すぎる故の退屈のようなモノを感じていた。
視覚や聴覚の共有も出来た。秘薬も形や場所を教えれば、どんな事をしても手に入れてくるだろう。主人を守る役目も充分こなせる。
だが……それは一方的な奉仕だった。ルイズが思い描いていたパートナーとしての関係ではない。
野生動物を突然召喚し、無理やり使役する代わりに食事や寝床を与える。最初はギクシャクしていてもいずれは信頼関係が築かれていく。
そう言ったものが自分達には無い……食事は無意味と知りつつ与えている。入浴も一緒にするし、服も着せている。同じベッドでお休みと言う。
だけどそれに対する感謝など無い。エルザにとってそれは無駄な行いであり、ルイズが与えるから受けているだけなのだ。

「他の私みたいに使い魔に振り回されるのもイヤだけど、ここまで忠実だと話が盛り上がらないわよ」
「なにか?」
「うぅん、何でもないわ」

今のやり取りもエルザとしては『主人の命令を聞き逃した可能性を考えての確認』でしかない。何でもないと言われればそれ以上突っ込むような事はしない。
もちろん会話はそれ以上成立しない。だがルイズはその程度では諦めない。色々と要求してみる。

「ねえエルザ……ちょっと私を褒めてみて」
「?」

何を聞こうかと考えて、最初に浮かんだモノをルイズはそのまま口にする。他の人には言えないがこの忠実な使い魔になら遠慮は要らない。

「ほら……良いところとかさ、凄い点とか」

初めての要求に首を傾げるエルザにルイズは助言。そうまでして聞き出したい答えか?と言われれば、そうでもない。
だが普通の事務的な答えでは無い物を得られるかもしれないと、ルイズのこの頃目覚めた探究心が疼く。

「全てです」
「は?」
「マスターは全て素晴らしい」
「……」

まずホムンクルスの判断基準には対象人物の長所など存在しない。大きな分類として主人と他人に分けられた。
他人とは自分が命令に従う必要が無い存在であり、主人は絶対服従・絶対防衛の対象。ホムンクルスの世界とそういう風に出来ている。
故に世界に素晴らしいものが存在するとすれば、それはエルザにとってルイズそのもの。

「もうちょっと個別に褒められない?」
「……輝くように靡く桃色の髪」

数少ないボキャブラリーの中から主人の喜びそうな言葉を引っ張り出し、エルザは褒める。

「おぉ~他には?」
「白魚のように可憐な指」
「うんうん!」

その後も「失敗魔法はとても効果的な攻撃手段」に至るまで捻り出された褒め言葉。
それを聞いていたルイズは最初の目的をすっかり忘れて聞き入っていた。優秀な姉と比べられ、褒められた経験など皆無。
しかもその褒め言葉はベタベタだが解り易く、最後まで聞いていたルイズは告白されたような感動さえ覚えていた。
ある種イタイ子は思わず盛大な嬉し泣きを初め、隣室のゲルマニア美女が怒鳴り込んでくる。

「朝っぱらから五月蝿いわよ、ルイズ!! 何を子供みたいにワアワア泣いているの!?」
「ひっく……キュルケ~」
「なによ? 使い魔にまで嫌われたの?」
「私……大きくなったらエルザと結婚する」
「はぁっ!? 遂に頭までゼロになったのかしら?」

その後事情を説明されたキュルケに『それはただ貴方が命令したから従っただけでしょ?』と冷たい現実を突きつけられ、ルイズはせっかくの虚無の日を不貞寝して過ごしそうになった。

「今日は街に買い物に行きましょう」

なんとか復帰したルイズはエルザが今着ている服が自分のモノでブカブカなのを思い出した。
ついでに剣でも買ってあげようと気分を良くしたご主人様の着替えを黙々と手伝い、使い魔の朝は過ぎる。

「ね? 良いでしょ、痛いのは一瞬よ」
「でっでも……」
「直ぐに気持ち良くなるわ(主に私が)」
「親に貰った大事な体ですし……」
「あらあら~そんな考えは古いわよ。私なんて弄ってない部分が無いわ」
「え!?」
「そうね~メイジみたいに魔法をつかえるようにする? それとも空を飛ぶ翼もステキね~ちなみに私のお勧めはカニのハサミ♪」

こんな如何わしい会話はルイズが「エルザを街に連れ出して大丈夫か?」と確認する為、彼女の創造者であるクラリスの元を訪れた時に聴こえてきたものだ。
如何わしい?……むしろ不可思議とでも形容されそうな会話の内容だが、とりあえずクラリスの離れへと踏み込んだルイズが見たのは……セクハラの現場だった。

「なっ! 何をやってるんですか、クラリス様!!」
「ん~スキンシップ兼改造のお誘い」

それでも様付けを忘れないルイズの律儀さを軽く吹き飛ばすのは妙齢な女性の変わらぬ笑み。
その腕の中で息も絶え絶えなメイドがいる事だけがおかしな点だろう。珍しい黒髪のメイドの体を這い回るクラリスの細い指。
細かい描写は避けるがとにかくエロかった。服が乱れているとか、揉んでいるとかそう言ったことには言及しない。断じてしない!

「弄りがいのある体なのに、シエスタちゃんが中々承諾してくれなくて。それでちょっと実力行使を~」
「もう……お嫁にいけません」
「戯れが過ぎますよ、クラリス様!……弄る?」
「うん、体をね。そう……改造するの」

自分のある種恩人であるこの人物の突拍子の無い思考回路にはルイズも大きくため息をついた。
顔を赤くして軽く嗚咽を漏らすメイドに同情し、『胸も大きく出来るけど、ルイズちゃんもどう?』と言う勧誘の言葉に僅かな憧れを感じつつ、ルイズは本題を切り出した。

「実はこれからエルザと街に行こうと思って……」
「戦闘用ホムンクルスが街に連れ出したくらいでどうにか成るわけないわ」

クラリスとしては当たり前の事も、ルイズにとっては未知の領域。
『人混みでは生きられないのだ~』と使い魔に溶けられたりしたら目も当てられない。
元主の許可を貰い、ルイズは嬉しそうに頷いて踵を返す。目の前に広がるセクハラ現場も、なんに使うのか解らない器具が満載なカオス・ワールドも既に眼中に無い。
『助けてください~』と悲鳴を上げるメイドには、心中で『私は無力なのよ』と呟いて華麗に見捨てる。
明日までにメイジになっていたり、羽根が生えていたり、カニのハサミが装備されていない事を願うばかりだ。

そんな時、クラリスが思い出したように呟いた。

「私も同行して良い?」
「え?」

数時間後、馬上より町並みを見下ろすのはルイズにエルザ、クラリスとなぜか連行されてきたシエスタ。
あれだけセクハラされて、改造されそうになっても貴族の言う事には従う所がハルケギニアの平民たる証だろう。

「それで? ルイズちゃんの用事はなんなのかしら?」
「えっと……まずはエルザの服を注文して、お金に余裕があれば剣でも買ってあげようと思っています」

初めて出来た娘の服を選ぶようなルイズの幸せそうな顔に、クラリスは遠い昔の自分を重ねて嬉しそうに微笑む。
と言う事で最初に四人が向かうのは服を扱う店。

「これなんてエルザにピッタリじゃないかしら?」
「ミス・ヴァリエール、その生地は持ちもよく有りませんし、エルザ様が動き難いかと」
「そうなの? じゃあコレは……」

ルイズだけ もしくは貴族だけで来た場合、どうしても布地の質やキレイな形に囚われがちだが、エルザの仕事は戦闘であり雑用。
そこに平民であるシエスタの実用的な意見、経験を加える事で効率的な服選びが可能になる。
しかも常識知らずの貴族に高い値で買わせようとするのを、メイドの一般常識がブロックすることにもなった。
平民だ貴族だと言っても同じ女の子、キレイな人形があったなら色々と着せたくなってしまうもの。

「ねえねえ、ルイズちゃん。コレにしましょう」
「ちょっ!? なんですか、その破廉恥な服は!?」

クラリスが嬉しそうに持ってきたのはエナメル生地でピッチリとしたデザインで、大事な場所しか隠さない服。
如いては露出が多いと言う事で……それはボンテージとも呼ばれている。

「良いじゃない。目の保養になるわよ」
「考え方がオールドオスマン……それにエルザは私が『脱いで』ってお願いすればいくらでも見せてくれますよ!」
「「「……」」」

クラリスを破廉恥だと怒ったルイズだが、知らず知らずにもっと破廉恥な事を叫んでいたりする。
もちろんその声は周りの者にも聴こえているわけで……
『魔法学院には召使の幼女を全裸にする変態女子生徒が居る』なんて噂が広まるのも時間の問題だったりした。


次に一行が訪れたのはピエモンの秘薬屋。暗い室内には毒々しい色の葉やキノコ、トカゲの干物など兎に角怪しい品が所狭しと並んでいる。
その様子にクラリスはいつも好奇心に輝いている瞳をさらに煌かせ、店主を捕まえて色々と質問を浴びせる。
どうみても自分より年下な女性(本当は人生の先輩)に質問される主人は良い顔をしていなかった。
だが次にクラリスが放った言葉でしかめっ面は驚愕に変わる。

「これで足りるかしら?」

クラリスが懐から取り出した袋がカウンターに置かれ、ジャラリと重い音を立てる。
紐を解けば中から溢れるのはダイヤモンドを初めとした希少な宝石。どれもクラリスには必要無い為、机に仕舞い込まれていたガラクタ。
彼女の興味の対象としての価値は無くても、やはり他からすれば全て貴重な本物。

「なっ何をお求めで?」
「コレとソレとアレと……」

クラリスが指差したのはいくつかの薬草とマジックアイテム。

「在るだけ頂くわ」

どの世界でもこういうのを大人買い……と呼ぶのだろうか?
ピエモンの薬屋の主人は数分の失神と引き換えに、大きな利益と継続的な取引が望める大口の取引先を手に入れた。

最後に一行が向かったのはピエモンの薬屋の近くである武器屋。
『この子の武器を買いに来た』と紹介された少女はあまりにも小さく、主人は困ったようにもっとも小さくて軽いレイピアを差し出した。

「その小さなお嬢さんに持たせるんでしたら、此方のレイピアでも手に余るかと……」
「問題無いわ。エルザ」
「はい」

主人に渡されたレイピアをエルザは軽々と使いこなす。腕力に物言わせているだけなのだが、踊るような剣舞を披露する
だが閃光のような突きを繰り出したら、細い刃が真ん中でポキリと折れた。

「あら~コレ粗悪品みたいね? ご主人」
「コイツは失礼しました~!!」

唯のカモと思っていた貴族はどうやら普通ではないらしいと、武器屋の主人はこのとき確信した。
無表情な少女は棒切れで遊ぶように鉄製のレイピアを振り回し、笑顔で詰問してきた妙齢な女性は笑っているが笑ってない。
ヘビに睨まれたカエルの気持ちなんてものも理解できる。生きるも死ぬのも相手次第と言う事だ。

「でしたら此方を! かの高名なゲルマニアの錬金魔術師 シュペー卿が鍛えた一品!  固定化などもかけられてますので、切れ味も抜群です。」

主人が持ってきたのはレイピアとは比べようが無い豪刀。下手したらエルザの身長と変わらないほど長さに、鏡のように諸刃の刃。
宝石まであしらわれており『斬れます!』と全力で主張しているような姿形。
シエスタやルイズはその見たままを感想として持ったようだが、クラリスは違う。さらに目を鋭くし、その大剣を手に取る。

「これ……本当に魔術師が鍛えた剣?」
「へっへい! 自分も大枚を叩いて買いましたんで……」
「ふぅ~ん……こっちの錬金術師って仕事が雑なのね」

刃に翳したクラリスの掌が僅かに発光する。メイジとは僅かに違う力が刃を覆い、美しかった刃に無数のヒビが走る。
部屋を気まずい沈黙が包む中、クラリスはひび割れた一部を捲ってみてさらにため息。

「元は唯の銅ね。上からキレイに見えるようにメッキしていたみたいだけど……ねえ、ご主人?」
「ヒィっ!?」
「これは貴方が愚かだから? それとも……私達をバカにしているから?」

まだ笑っているクラリスの目がどす黒い憤怒に染まっているのが、睨まれている主人だけが理解した。
人を幾ら飲み込んでも何の変化もしない底なし沼のような目。既にカエルやヘビなど例えにすら成らない。
ヘビは満腹ならばカエルを食べる事はないし、一度の食べられる数にも限度がある。だが底なし沼は幾らでも飲み込める。
お前の価値など沼に沈むゴミ以下だ!というような目を前にして彼がやれる事は少ない。むしろ一つしかない。

「全て手前のミスです! どれでも好きなだけ持って行って結構ですから、命だけは~」

『何でもやるから命だけは助けてくれ!』完全に強盗に対する言葉である。

「やった~ルイズちゃん、これで選び放題よ?」
「あっ……はい」

クルッとルイズ達のほうを振り返ればいつもの掴み所の無い微笑みがある。しかしながら先程の怒気はそう簡単に忘れられるものではない。
歯切れの悪いルイズ達を無視して、クラリスは店中を棚の置くまで引っ掻き回している。
普通の客には売りたくないような一品なんかが目の前で発掘されているが、自分の命が掛かっていたとなると主人の口から文句は出ない。

「私としては必死に唯のボロイ剣のフリをしているこの魔剣がお勧めなんだけど」
「魔剣?」

クラリスが持って来た剣は大きさならば先程の大剣に匹敵する大きさがあるが、刀身が細くて薄い。
ただ錆が浮いており、お世辞にもキレイとは言えなかった。そんな剣のどこが魔剣なのかとルイズとシエスタは首を傾げる。

「ご主人? これってそういう剣よね? 魔法が掛かっているし、かなりの強度があるみたいだけど?」
「……! ……!!」

なにやら悪友の剣から『黙っていろ』と言うオーラが出ている。どうやら彼も長年の勘で、目の前の女性が怪物だと感づいたようだ。
だがここで黙っていたら自分がそれこそ底なし沼に放り込まれる。

「ソイツはインテリジェント・ソードのデルフリンガーです」

主人はあっさりと悪友を売り渡した。

「こらオヤジ!! 俺をこんな魔女に売っちまう気か!?」

不意に室内に響く誰のものでもない声。その発生源は間違いなくクラリスが握るボロイ長剣。

「あら~魔女なんて失礼ね。私は歯牙無い錬金術師よ。それに……」

ツーとクラリスのキレイな指が錆の浮いた刀身をなぞる。デルフリンガーは感じるはずの無い寒気を感じ、鋼の刀身に鳥肌が立ったような気もした。

「あなたを使うのは私じゃない。ルイズちゃん」
「エルザ、使ってみなさい」
「……おでれーた。お嬢ちゃん使い手か♪」

クラリスの手から開放されたのが、よっぽど嬉しかったらしいデルフリンガーが、自分を握った少女を軽やかな口調で評した。
一方エルザは何時も通り何も考えてない顔で、与えられた剣を軽く振るう。適度な重量と的確な重心。問題ない。

「悪くありません」
「そう……じゃあクラリス様のお勧めだし、コレにするわ」
「後は予備の短剣もあった方が良いわよ。ご主人、これを全部」
「へい……毎度」

デルフリンガーを処分できたのは良かったが、クラリスがカウンターに山積みにした短剣を見て、主人は内心で涙が出そうになった。
どれも職人として知られる短剣だけを作る酔狂なメイジの作品で、地味だが強度・切れ味ともに申し分ない隠れた名品。
他の見た目の良い品には目もくれず、それをセレクトした魔女?の鑑定眼には正直、脱帽だと主人は二度目のため息をついた。
そして一行の背中を見送って、主人はようやく命が助かったと事を認識して、三度目のため息をついた。



「でも錆びているし、ボロイですよ? この剣」
「なんだと! 剣の何たるかも知らない娘っこが!」
「大丈夫よ。それくらいの錆なら帰れば簡単に落とせるわ。ついでに色々と実験を……」
「嵌められた!? 離せ~俺を武器屋に返してくれ~」

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