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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • サイヤの使い魔-12

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

サイヤの使い魔-12

最終更新:2010年01月04日 19:37

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  • サイヤの使い魔


真っ先に反応したのはタバサだった。
素早く呪文を唱え、巨大な竜巻を作り出し、ゴーレムに叩き付ける。
しかし、ゴーレムはびくともしない。
キュルケが胸にさした杖を引き抜き、呪文を唱えた。
杖から伸びた炎がゴーレムの上半身を包み込んだが、ゴーレムが腕を一振りさせると、風圧で全て消し飛んだ。

「無理よこんなの!」キュルケが呻く。

ギーシュが8対のゴーレムを生成し、片足に4対ずつ纏わり付かせる。今度はパワー重視型なのか、それによりゴーレムの足が止まった。

「今のうちに逃げろ!」
「ギーシュのくせにやるじゃない!」

4人は小屋の残骸から走って逃げた。悟空がルイズの姿を探す。
ルイズはゴーレムの背後にいた、ルーンを呟き、杖をゴーレムに振りかざすと、ゴーレムの表面に火花が散った。失敗魔法で少しでもダメージを与えようとしているのだろうが、その効果たるや微々たるものだった。

「ルイズ、おめえじゃ勝負になんねえ! 逃げろ!!」
「嫌よ! あいつを捕まえれば、誰ももう、わたしをゼロのルイズとは呼ばないでしょ!」

目が真剣だった。ルイズは片時もゴーレムから目を離さない。
悟空はルイズの元へ飛んだ。

「おめえ、そんなにゼロって呼ばれるのが嫌なのか」
「わたしにもプライドってもんがあるのよ。ささやかだけどね! ここで逃げたら、ゼロのルイズだから逃げたって言われるわ!」

とはいえ、今目の前にいるのは、腕の一振りで木造家屋の屋根を粉砕してしまう馬鹿でかいゴーレムだ。
生身であれを相手にして、逃げる以外の選択肢が浮かぶ人間が果たしているだろうか?
結論から言えば、それはイエスだ。
そしてその人間こそ、今この場でゴーレムと対峙している2人であった。

「わたしは貴族よ。魔法が使える者を貴族と呼ぶんじゃないわ」杖を握る手に、力がこもる。「敵に後ろを見せない者を、貴族と呼ぶのよ!」
「駄目だ! もうこれ以上食いとめられない!」

警告の叫びを発し、ギーシュもゴーレムから退却を始める。
見ると、ゴーレムはワルキューレを1体ずつ抓んではポイ捨てしていた。

「……ルイズ、あいつはオラに任せろ」
「え?」
「確か、メイジの実力を見るには使い魔を見ろ、だったよな?」
「え、ええ……」
「見てろ。おめえが凄ぇヤツだって事を、オラが証明してやっから」

そう言うと悟空は、ゴーレムに向き直った。既にギーシュのワルキューレは、最後の1体がゴーレムによってつまみ出されているところだった。

「だりゃあっ!!」

全身に気を纏った状態で突進し、一蹴りでゴーレムの右足を破壊する。



重心を崩されたゴーレムが地面に倒れた。だが、すぐに破損箇所が周囲の土砂によって修復されていく。
そして、悟空の狙いはそれだった。
修復のために、フーケの気が再び上昇する。
フーケの居場所を掴んだ。
悟空は両手首を合わせて手を開き、一旦前に突き出した後、腰だめに構えた。

「か…」両手の間に青白い光の球が生成され、
「め…」一声ごとに大きくなっていく。
「は…」修復を終えたフーケのゴーレムが立ち上がり、
「め……」目の前の悟空を踏み潰そうと、片足を上げる。

そして、

「波―――――っ!!!!!」

悟空が再び両手を前に突き出すと、凝縮された悟空の気が、光の奔流となってゴーレムの上半身を包み込み、地面に残した片足の膝から下を残して跡形も無く吹き飛ばした。
すかさず悟空は瞬間移動でフーケの気の元へと移動する。
そこにいたのは、杖を持った手を前に突き出したままの姿勢で呆然とゴーレムのいた辺りを見つめている、長い緑髪の「女」だった。

「なっ!!」
「やっぱりおめえがフーケだったんだな」

素早く杖を奪い取り、それを片手でへし折りながら悟空が言う。
ゴーレムを操っていた杖の持ち主は、ミス・ロングビルその人であった。
メイジにとって命にも等しい杖を失ったフーケは、予備の杖を用意していなかった事を後悔したが、それよりも何とかしてこの状況を打開するべく行動する事が先決だと考えた。
馬鹿な生徒共は、この男を天使だの何だのと騒ぎ立てているが、ここへ来るまでの道中、密かにディテクト・マジックをかけた結果、そこらの平民と大差無い奴だという事は判っている。
少々腕っ節は強いかもしれないが、杖を奪ったことで油断している筈だ。
一歩。
一歩踏み込むだけで懐に入れる。
殺るなら今だ。
フーケは左脇に隠していた革鞘から短刀を引き抜きつつ、素早く悟空との間合いを詰め、左肺目がけて短刀を突き出した。
ぱきん。

「折れた!?」

悟空の皮膚に阻まれた刃は、ガラス細工で作られていたかのように、根元からあっさり折れた。
最近碌に手入れしていなかったから、金属疲労でも起こしたのだろうか?
フーケは冷や汗を垂らしながら愛想笑いを浮かべ、後ずさるふりをして再び間合いを計ると、今度は悟空の股間を渾身の力で蹴り上げた。
だがフーケの予想に反して、悟空は顔色ひとつ変えない。
この程度、合体した人造人間13号に足を掴まれて金的を食らった時に比べれば(思わず超サイヤ人への変身が解けてしまうほどの激痛だった)、蚊が刺したほどにも感じないのだ。
その代わり、フーケの足首がじんじんと痛み出した。

「悪ぃことは言わねえ、無茶すんな」
「そ…そのようね……」

フーケ は にげだした!!
しかし まわりこまれてしまった!!



「な…なな……」

ありのまま、今起こった事を説明するとこうなる。

『フーケが踵を返して逃げ出したらいつのまにか目の前に悟空がいた』

何をされたのかわからなかった。4~5回それを繰り返したフーケは頭がどうにかなりそうだった。
ネタを明かせば、単に超スピードでフーケの移動先に回りこんだだけなのだが、フーケはもっと恐ろしいものの片鱗を感じていた。
謎の光でゴーレムを跡形も無く消し飛ばしたのはこいつかもしれない。
不思議と、フーケはその考えが間違ってない気がした。

「…殺しなさいな……」

唇を噛み、屈辱を血に滲ませて敗北宣言をする。
男がこちらに手を伸ばしてくるのを見て、フーケは、故郷に残してきたハーフエルフの少女に心の中で詫びながら、そっと目を閉じた。



ルイズは立ち上がろうとしていた。
だが、足に全く力が入らない。
あのゴーレムが光に飲み込まれる様を間近で見て、腰が抜けてしまっていた。
ゴクウは何処にいっちゃったのよ。使い魔なんだから、こういう時はまず主人を助け起こすもんでしょ。
ついでにおぶってくれたっていいわよ。お…お姫様抱っこでも許してやらなくも無いんだから……。
ルイズが想像の中の悟空に愚痴っていると、お決まりの「ピシュン」という音を伴って悟空が現れた。
ミス・ロングビルをいいこいいこしている。
(…じゃなかった、一緒に連れてきたのか…。……って、何で?)

「ゴクウ? あんた一体何処に――」
「ルイズ、やっぱこいつがフーケだったぞ」
「え?」

ルイズはぽかんとした顔でミス・ロングビルこと土くれのフーケを見つめた。
フーケも同様にぽかんとした顔をしているが、こちらは今体験した瞬間移動を頭が理解していないからだろう。

「ゴクウ! ルイズ! 無事かい!?」

茂みの中からギーシュ達がやってきた。
木陰に隠れて様子を伺っていたが、いきなりゴーレムが光の中に消えてしまったので、何が起こったのか判らないでいたのだ。

「おめえら、ケガはねえか」
「大丈夫だ。それより、さっきの光は一体なんだったんだ……?」
「オラのかめはめ波だ」
「カメハメハ…それも君が言うところの『技』ってやつなのか?」
「ああ」
「ちょ、ちょっと待って! …あれは『破壊の杖』でやったんじゃないの!?」

我に返ったフーケが面食らった顔で問い詰める。
タバサが一歩前に踏み出し、『破壊の杖』が入ったケースをフーケに見せた。

「違う。『破壊の杖』は私がずっと持ってた」
「じゃ、じゃあ……」
「知らなかったの? わたしの使い魔はすっごく強いんだから」



無い胸を懸命に反らしてルイズが勝ち誇る。
フーケは力なくその場にへたり込んだ。
それを見て、ギーシュがある事に気付いた。

「さて、一件落着と行きたいところだが、ちょっと訊きたいことがあります」
「……なによ」
「その様子だと、貴女は『破壊の杖』の使い方を知らない。違いますか?」
「あなたの言う通りよ。だからあなたたちにそれを使わせて、使い方を知ろうと思ったのよ」
「それで、あたし達をここまで連れて来たってわけね」
「そうよ。魔法学院の者だったら、知っててもおかしくはないでしょう?」
「わたし達の誰も知らなかったら、どうするつもりだったの?」
「その時は、全員ゴーレムで踏み潰して、次の連中を連れてくるわよ」
「……なるほど。ついでにもう一つ訊きたいことがあります。元ミス・ロングビル」
「その呼び名やめてくれないかしら…。で、何よ」
「単刀直入に訊こう。『破壊の杖』を折ったのは、貴女ですね?」
「えぇ!?」

ルイズが大声を上げる。『破壊の杖』が折れているなんて、一体どういうわけだ?
タバサにケースの中を見せてもらう。確かに、一見何の変哲も無い木製の杖が、中心からぽっきり折れている。
これでは『破壊の杖』というよりも、むしろ『破壊された杖』の方が呼び名としては相応しい。

「本当だ、折れてる……」
「いけませんなあ、元ミス・ロングビル。秘宝を盗み出しただけならいざ知らず、あまつさえそれをへし折ってしまうとは」
「ちょ、ちょっ…、ち、違うわよ! それは最初から壊れてて……!」
「嫌ねえ、この期に及んで言い訳なんて」

もはや弁解が通じる空気ではなかった。

「こーわしたーこーわしたー」躾のなってない駄犬を見るような目つきでルイズが歌い出す。
「せーんせぇーにーいってーやろー」屠殺場の豚を見るような目つきでキュルケも加わった。
「あーりゃーりゃーこーりゃーりゃー」無表情のまま、タバサが後を引き継ぎ、
「いーけないんだーいっけないんだー」苦笑いを浮かべながらギーシュが締めくくる。

メイジ達による大人気ない言葉責めの合唱は、フーケが止めてくれと泣いて頼むまで続いた。
その際、「かがみん」なる謎の人物名が浮上したが、本筋と関係ないので割愛する。



「はあぁ、結局何の活躍もできなかったなあ……」

学院へ戻る道中、フーケの代わりに御者役を買って出たギーシュが愚痴を吐いた。

「何言ってんだ、フーケのゴーレムを足止めしたじゃねえか」
「時間稼ぎになった」
「そうよ。それに今だって、御者役として立派に役立っているじゃない」
「……そ、そうかい? い、いやあ、光栄だなあ」
「単純…」
「……ちょっと待ちなさいよ」

馬車の隅っこに放って置かれていたフーケが口を開いた。
その両手はギーシュが錬金した青銅の枷に嵌められている。
元々細かいものを造形するのが得意なギーシュは、悟空との修行の成果で、こういったものを作るのがお手のものになっていた。



「何ですか、元ミス・ロングビル」
「だからその呼び名は止めなさいと……。さっきも言ったけど『破壊の杖』を折ったのは本当に私じゃないわよ」
「まだそれを蒸し返しますか」
「お願い、信じて…。私が宝物庫でそれを見た時は、もう折れてたのよ」
「嘘おっしゃい。何処の馬鹿が折れた杖なんか宝物庫にしまっておくのよ」
「こっちが訊きたいわよそんなの!」
「ふう…。戻ってからオールド・オスマンに訊いた方が早そうね」
「訊きたいといえば、もう一つ思い出したぞ。あの杖が折れてると知ってて、何で盗み出そうとしたんです?」
「ふん、どうせ『破壊の杖』の実物がどんなのかなんて誰も知らないでしょ?
 だから箱を開けられなくして、『破壊の杖』盗難の噂が立った頃に高価く売り飛ばすつもりでいたのよ」
「いかにも盗賊のやりそうな薄汚い手だわね」
「うるさいわね…。私にはどうしてもお金が必要なのよ……」



学院長室で、オスマン氏は戻った5人+フーケの報告を聞いていた。
「ふむ…ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな…。美人だったもので、何の疑いもせず秘書に採用してしまった」
「いったい、どこで採用されたんですか?」隣に控えたコルベールが尋ねた。
「街の居酒屋じゃ。私は客で、彼女は給仕をしておったのだが、ついついこの手がお尻を撫でてしまってな」

(やっぱり亀仙人のじっちゃんと同じタイプだ……)
悟空は、昨日抱いた第一印象が間違っていない事を確信した。

「で?」
「おほん。それでも怒らないので、秘書にならないかと、言ってしまった」
「…なんで?」
「カァーッ!」
「都合が悪くなると、すぐ怒鳴るのはやめて下さい」

ミス・ロングビルの口調に戻ったフーケが言った。
言ってしまってから、しまった、といった表情を浮かべ、自分が今置かれている立場を思い出し、頬が赤くなった。
彼女の両手は、未だギーシュの作った枷で封じられている。
予想外のツッコミを受け、軽く咳払いをして真顔になったオスマン氏は、コルベールに向き直り、重々しい口調で言った。

「今思えば、あれも魔法学院に潜り込むための手じゃったんだな」
「ええそうよ。そうでなかったら、誰が好き好んでじじいに尻を撫でられるもんですか。あんたに売った媚の分、余分に給料を請求したいくらいだよ」
「うぐ…」

黙りこくってしまったオスマン氏を見て、コルベールも自分が昨日宝物庫でフーケにあれこれ喋ってしまった事を思い出した。
あの事を今この場で暴露されてしまうわけにはいかない。
ここは何とかやり過ごさなければ。



「……ま、まったく、美人はただそれだけで、いけない魔法使いですな」
「その通りじゃ! 君は上手い事を言うな、コルベール君!」

盛り上がる2人を、悟空達は呆れた顔で見つめていた。
ふと、『破壊の杖』の惨状を思い出した悟空がオスマン氏に尋ねた。

「…なあ、じっちゃん」
「ゴ、ゴクウ! オールド・オスマンと呼びなさいよ! 本当あんたって奴は――」
「ああ、よいよい。で、何じゃね」
「フーケがよ、『破壊の杖』は最初っからぶっ壊れてたっつうんだ。本当なのか?」
「本当じゃ」

場がどよめいた。
フーケは床に目を落とし、「だからそう言ったのに…」とブツブツ呟いている。

「オ、オールド・オスマン!? それはいったいどういう……?」
「うむ、杖を取り戻した功労者に対し隠し立てするのもアレじゃろうからのう、話しておくか。無論、これはここだけの話じゃ」

皆が真剣な顔になり、オスマン氏の言葉を待った。

「かれこれ10年ほど前になるかのう……」遠くへ思いを馳せるように、目元が穏やかになる。
「森を散策していた私は、ワイバーンに襲われた。いや、襲われたというのは正しい表現ではないな。ワイバーンとメイジの戦いに巻きこまれたのじゃ」
「巻き込まれた?」
「相手が、その杖の持ち主じゃった。奇妙な格好をした老人での、鳥の頭の生えた帽子を被って、黒く塗られた眼鏡をかけておった」
「鳥……?」
「おまけに、髪の毛がまるで鳥の翼のように広がっていてのう。まるで頭全体が鳥を模しているようじゃった」

タバサの脳裏に「師の師は我が師も同然!」とか「絶対零度までいかなくても、カミュ! あなたの位までは凍気を高めてみせる…」などという単語が飛び交い、タバサは首をかしげた。

「勇敢なメイジじゃった。フライでワイバーンを翻弄し、今にも食らいつかんとするワイバーンの口にその杖を突っ込んでつっかい棒にしたと思ったら、見た事も無い魔法でワイバーンの顔を吹き飛ばした。その時に杖が折れたのじゃ」
「そ、それはどんな魔法だったのですか?」
「確か『ドドン』いや『ドドンパ』じゃったかのう…? 詠唱無しにあれだけの破壊力を持つ魔法は後にも先にもあれっきりしかお目にかかっとらん」

そこまで聞いた悟空が、その人物の正体に気付いた。
杖は持っていなかったはずだが、恐らくワイバーンの口をこじ開けたまま固定するために、そこらで拾った棒っ切れか何かを杖だと勘違いしたのだろう。

「な、なあ! そのじっちゃんどうなった?」
「うん? 何でその恩人が老人だと判った? もしかして知り合いか?」
「多分な。そのじっちゃん、鶴仙人だ」
「ツルセンニン? そうか、あの恩人はそんな名じゃったのか…。死んだよ」
「え?」
「既にワイバーンとの戦いで致命傷を負っていたのじゃろうな。ひどい怪我じゃった。学院に連れて帰って必死に治療を施したんじゃが…。最後までパイパイがどうのとうわ言を言っておったのう。
 死んだ後は墓を作って埋めてやった。持っていた杖も一緒に埋めてやろうかと思ったが、結局は宝物庫に保管する事にした。勇敢なメイジの杖じゃ、奉ってやった方がよかろうと思ってな」


キュルケが聞き取れないほど微かな声で「うあ、馬鹿がいた……」と呟いた。
?マークを顔に浮かべ、ルイズがオスマン氏に訊いた。

「じゃ、じゃあ、何だって『破壊の杖』なんて名前に……」
「うむ。さっきも言った通り折れてしまってたからのう。そのまま展示したって事情を知らん者には何の事かさっぱり判るまい。要するに…」
「要するに?」
「ほんの洒落っ気じゃ。てへっ」

オスマン氏を除く全員がズッこけた。
その中に、彼が求めて止まない漆黒の三角地帯を見つけ、オスマン氏が目を見張った。

「おお、ミス・ロングビル! とうとうこの哀れな老人の望みを聞いてくれたのか!! 思った通りじゃ、やはり貴女には黒がよく似合う!」
「死ねやこのクソジジイ―――――!!!!!」

器用に足だけで立ちあがったフーケの右足の踵が、感涙にむせび泣くオスマン氏の顔面に突き刺さる。
それは『破壊の杖』強奪を阻止され、『破壊の杖』をヘシ折った容疑を着せられ、そして今、フーケとして活動する時にのみ着ける勝負下着を見られた彼女の魂の叫びであった。

ミス・ロングビルこと土くれのフーケ――『破壊の杖』盗難、器物損壊、及びオールド・オスマン殺人未遂の現行犯により逮捕。現在は魔法衛士隊の管理下。
オールド・オスマン――鼻骨骨折、首の鞭打ち、全治1週間(セクハラ癖が強く、治療担当の水メイジの女性が次々と逃げ出してしまったため)。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール――オールド・オスマンの計らいにより、宮廷にシュヴァリエの爵位を申請される。
キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー――上に同じ。
ギーシュ・ド・グラモン――上に同じ。
タバサ――オールド・オスマンの計らいにより、宮廷に精霊勲章の爵位を申請される。
孫悟空――食堂でお腹一杯ご飯を食べる。本人は至って幸せ。



「さて、遅くなってしまったが……」

その夜、コルベールの部屋に、悟空とルイズが呼ばれていた。
悟空の手には、先日購入したデルフリンガーが握られている。

「結論から言おう。私は君が、伝説の使い魔『ガンダールヴ』の幽霊ではないかと睨んでいる」
「そんな!」
「何だ、それ?」
「始祖ブリミルに仕えたという、伝説の使い魔だ。君の左手に刻まれたルーンは、文献に記されたガンダールヴのルーンと一致する」

そう言って、机の上に置かれた本を悟空達に見せた。
確かに、同じルーンがそこに記されていた。



「で、でも、ゴクウはこの世界の人間ではないんですよ?」
「というと?」

ルイズは、悟空から聞かされた彼の身の上話と、彼を召喚してからの生活で気付いた事をコルベールに話した。
最初は面食らっていたコルベールだが、話を聞くにつれ、その表情は真剣になっていった。
全て聞き終えると、コルベールは、まじまじと悟空を見つめた。それから感じ入ったように頷き、「なるほど」と呟いた。

「確かに君は『ガンダールヴの幽霊』では無いかもしれん。まあ、『幽霊』というのは間違い無かったが」
「驚かないんですね」
「驚いたさ。けど、生前の君の活躍振りの方が驚いた。ミス・ヴァリエールはとんでもない当たりクジを引いたようだな」
「そ、そうですか……?」

正直、ピンとこない。
確かに凄い使い魔を召喚したのは確かだが、自分はといえば、未だに召喚前と変わっていないように感じる。

「思えば、君がミス・ロングビルをフーケだと見抜いた時に、もう少し信用しておくべきだったのかもしれんなあ」
「まあ、オラも半信半疑だったからしょうがねえさ」
「うむ、では、そういう事にしよう。それで本題だ」

コルベールは、デルフリンガーを指差した。

「伝説によれば、ガンダールヴは、あらゆる武器を使いこなしたと言われている。それを持った時に、何か変わった様子はなかったかね?」
「こいつだけじゃねえんだけど、武器を持ったらルーンが光ったぞ」
「ほう! それでそれで?」
「あと、オラの気が上がったんだ。まるで界王拳使った時みてえに」
「何だね、そのカイオウケンというのは」
「体中の全ての気をコントロールして瞬間的に増幅させる技だ。上手く行けば、力もスピードも破壊力も防御力も、全部何倍にもなんだ」
「ふむ……。興味深い話だ。いや、その技だけではなく、武器を持ったことでそれが起こったと言う点にだが。
 結果だけを見れば、やはりそのルーンはガンダールヴのものだと言わざるを得ない。恐らく君の身体が、その武器を如何無く扱えるように調整されたのだろう。
 この件は、オールド・オスマンの怪我が全快したら改めて相談するとしよう」
「それで、この武器はどうすればいいんですか?」
「なるべく携帯しておいてもらいたい。そして、何か変わった事に気付いたら教えてくれ」
「判った」
「判りました」

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