登録日:2021/01/22 Fri 14:56:00
更新日:2025/03/15 Sat 20:07:28
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貴方の言う必要悪というものは
悪事を正当化する言い訳です その言い訳は社会に必要ない
必要な悪とは常に国家が首輪をつけて支配しているものです
概要
デビルハンターや魔人、人型悪魔で構成された公安部署
「公安対魔特異4課」を取り仕切るリーダーであり、内閣官房長官直属のデビルハンター。
赤みがかった長髪と波紋状の金色の瞳が特徴の知的な雰囲気の美女。
その美貌から主人公
デンジや
早川アキからは好意を抱かれている。
当初は「
ゾンビの悪魔」の排除の為に出向いたところ先に倒していたデンジと出逢い、デンジを公安にスカウトした。
部下や同僚に対しては基本的に優しく振舞う一方で、パワーら公安の悪魔からは非常に恐れられ、あるいは敬われ、または快く思われていない。
度々「特異4課の実力をもっと認めてもらいたい」と語っているが、それ以上に何かしらの思惑を抱いている。
目的の過程で多くの犠牲者が出る事を厭わず、時に残虐な脅しを行使する事もある。
その立場上特異課の隊長クラスであっても契約悪魔を知る事は許されておらず、何の悪魔の能力か判別しがたい超常的な力を振るって戦う。
岸辺はそんなマキマの目的・正体についての情報を持っており、強く警戒している模様。
ちなみに犬好きらしく、自宅には大型犬を数頭飼っている。
時が来てしまったようだ
今…マキマを殺さなければ 人類に最悪の平和が訪れてしまう
国民よ 愚かな決断をどうか許してくれ
銃の悪魔よ アメリカ国民の寿命を一年与える
代わりにどうかマキマを…いや……
支配の悪魔を殺してほしい
初期から謎多き人物であったが、正体は日本の内閣総理大臣と契約した支配の概念を司る悪魔
『支配の悪魔』。
チェンソーマン第一部のラスボスであり、
デンジの人生を弄び続けた全ての元凶。
「人類の長い歴史と共に恐れられ強大化した悪魔」とされ作中では各国から敵対視され刺客まで送り込まれていたが、終盤には各国がマキマへの抵抗を諦め、最終的にマキマに明確に敵対する国家は
アメリカだけになってしまった。
の様な「どこか人間臭い悪意」や、
の様な「悪のカリスマ」があるが、彼女の持つ『それ』は彼らとは正反対の
『他人への極端な関心のなさ』。
強大な力を得ていながらその力を積極的には振るうことなく、表向きはただの公務員を装う異質さは多くの読者に毛色の違う悪意を実感させた。
コアなファンからは長年
彼女が持っていた
『ジャンプ史上最凶最悪のヒロイン』の称号を継ぐに相応しいヒロインとも言われていたが、実際には
受け継ぐどころかそっちが可愛く見えるレベルでぶっちぎりで更新してのけた。
●目次
人物
本作において『人間の姿をした悪魔』は人類に友好的という性質を持つが、マキマも例に漏れず人間には友好的。
…が、これは人間がペットの犬を可愛がるのと同じ理屈であり、「忠実で扱いやすく賢く愚かで見ているだけで面白く、そして何より私の事が大好き」という独善的な理由によるもの。
そして興味のある者、というか実質チェンソーマン以外のあらゆる存在に対して徹底的なまでに無関心であり、寛容に接する裏で道具のように使い捨てる。
上述の「人間が好き」も、好いてくれるから悪い気持ちはしない以上の意味はないものと思われる。
当然のことながら敵には一切容赦せず、目的の為には手段を選ばない。
有力な悪魔やデビルハンターを手に入れるためならばターゲットを洗脳し親しかった周囲の人間を殺させることにも何ら躊躇いが無い。
敵対者に対しては容赦のなさがより顕著に出ており、最初は穏便でも自分に従わないと見るやあらかじめ敵対していたヤクザの家族、親族、恋人の目玉を抉って袋詰めにしたものを取り出してから交渉という名の脅迫で服従させる悍ましい手段も平然と取る。
そんな彼女が並々ならぬ執着心を燃やす唯一の存在こそ、
チェンソーマンであった。
「チェンソーマンのファン」を自称し、自分が勝って支配できるならそれで良し、自分が負けても
「チェンソーマンに食われるなら本望」と断言している。
その一方で
チェンソーマン本人からは何の興味も持たれておらず、自分の作戦が成功し弱体化した
チェンソーマンを追い詰めた際は落胆した表情を見せていた。
故に最近一部の読者からは、推しに一方的に自分の理想を押し付ける厄介オタクと言われている
その一方でノリは良く感性自体は時折人並み程度だが見せてくる。
飲み会では積極的に酒を飲んで楽しんだり、デンジとのデートで映画を見るといったラフな姿も多く見せていた。
好みの映画であれば目から感動の涙を零し、タバコを吸おうとした際は簡単に咽せて早急に興味を失っているなど感性は比較的人に近いと思われる。
…が、他者への関心の無さから人間を匂いでしか識別できず、また興味ある人間の匂い以外は記憶に残らないという欠落を抱えている。
作中では同僚や部下にフレンドリーに接していたが、その実彼らのことなど気にも止めていなかったのだろう。
一方で、銃の悪魔を利用した計略も、当初は最小限の人的被害で収まるよう配慮する算段であったりと人への友好感情自体は嘘偽り無いものだったことが窺える。
他にも愛犬家としての顔も持ち、自宅には無数の大型犬をペットにして飼育中。
スペック
強大な悪魔なだけあり肉弾戦にも通じ、能力を使わずとも素手でチェンソーマンを叩きのめし肉体を引き裂けるだけの怪力を持つ。
が、それ以上に脅威となるのが「支配の悪魔」の名に恥じない権謀術数。能力を使わずとも他者の心を掴み、思い通りにコントロールする手腕には目を見張るものがある。
事実、終盤までデンジ含む多くの部下は彼女を完全に信じ切っており、死の瞬間まで疑われることはなかった。
普段は
ネズミや鳥などの小動物を能力で支配下に置き自身の目や耳の代わりとして扱っており、そこから極めて広範囲に渡り情報を収集する。
千里眼や地獄耳のように遠方の情報を見聞きできたのは小動物の存在あっての事。
悪魔としての能力
悪魔としての能力は
「自分より程度が低いと思う者」を支配する洗脳能力。
人間、魔人、悪魔問わず、見下した相手へ『命令』をすることで命令通りに操れる、ダイレクトに「権力」と形容できる力を行使する。
この時、マキマの下腹部からは鎖が伸び鎖が操作する対象の胸部に突き刺さる形で自身の能力を行使。
そして頭頂部には
脳が細い紐のようになって頭上にエンジェル・ハイロウの如き肉の輪を構築する。
こうしてマキマに
洗脳された存在は彼女へ慕情や忠誠心を抱く様になったり、記憶そのものが書き換えられ自分がなぜ彼女に従っているのか疑問に思わなくなってしまう。
部下だった天使の悪魔の忠誠心や早川アキの恋心も全て、後付けで植え付けられたものに過ぎないと思われる。
特に
「命令」を利用して人間と悪魔の契約を無理矢理成立させられる特性が凶悪さを際立たせている。
自分自身と人間との間の契約で不平等な取引を交わせるのは勿論、操った他人を悪魔と契約させることで、間接的に、自身に代償なくその悪魔の力すら利用できる。
極め付けに彼らが死んでも
悪魔と契約した人間の死体を操り、生前契約していた悪魔の力を死体の肉体を介して支配下に置いて自在に行使できる。
この代償は恐らく適当な日本国民の誰か、あるいは支配下に置いた人間にそのまま押し付けていると思われ、自身には何のリスクもなしに悪魔の力を発動させている。
総じて
あらゆる生者、そして欠損の少ない死体があればあるほどマキマの戦力と手札が増えていく。
何より恐ろしいのは、弱者は彼女に目を付けられたが最後、一生支配され続けた上に死後も好き勝手に利用されるか、あるいは死体も残らない死を迎えるかの二択しか無いことだろう。
能力の副産物なのか、マキマの支配下にある悪魔の能力を彼女自身が使っているような描写もある。
とはいえ、操れるのはあくまで「程度が低いと思える者」限定なので、それなり以上のスペックの持ち主相手には能力が通じない。
強大な悪魔兼
ラスボスではあるもののマキマ自身はずば抜けた戦闘力を持つ絶対的強者というわけでは無く、何なら
正攻法では勝てない格上の存在は普通にいる。
またマキマ本人には格上に通用する攻撃手段がほとんど無く、劇中のマキマの超常的な力はどれも入念な下準備と根回しありきで成り立つもので
チェンソーマンのような素のスペックが高い相手には実は苦戦していた。
ただしマキマ自身、その辺は認知していたようで、それを補うため劇中では配下である『蜘蛛の悪魔』に公安デビルハンターの死体を回収させて戦闘時の手札を整えていた。
そして洗脳自体も完璧ではなく、マキマの支配力を上回る程の強い感情を抱けば洗脳の影響を脱し、元の感情や記憶を取り戻すことが出来る様子。
もっとも、そうならないための根回しを欠かさないのがマキマなので、そこに行き着くまでが困難なのだが……。
技・能力
初登場時に披露した技。
生贄に捧げる人間に標的のフルネームを喋らせ、生贄の命と引き換えに標的をすり潰すように殺害する。
標的にされた相手はまるで見えない手で押し潰されるように潰され原形が全く残らない死体に変えられてしまう。
この際刑務所の死刑囚を生贄に捧げており、効率的に呪殺を実行している。
上述の通り、下等動物を支配する事でその聴覚を借りる。
これによってマキマはレゼとデンジの会話で出た話題を認知していたり、フタクチの発言をクァンシに返したりするなど、他人の行動を手に取るように把握している。
岸辺は
「会話はマキマに聞かれている」とメモ帳に書いてクァンシに伝えている事などから、誰かの視界を奪ったり千里眼のようにどこでも見る事ができる能力ではない模様。
ここで言う下等動物には
鳥や
ネズミが挙げられており、それらが周囲にいなければ口頭で会話しても問題ないらしい。
もっとも、上述の詳細はあくまで岸辺が把握していた範囲でしかないが。
また、マキマが大量の
ネズミの山の中から出現するといった瞬間移動じみた技も披露している。
戦闘で多用していた技。
指差し或いは指鉄砲の構えを作り、
「ばん」という掛け声を発することで指先から衝撃波を放ち射線上にある物体を丸く抉り取る。
大きさもコントロール可能で、掌に風穴を開ける程度の大きさから人間の胴体を丸ごと消し飛ばすまで自由自在。
新幹線内で襲撃したヤクザの返り討ちに使用したのも恐らくこの技。
チェンソーマンに対して使った場合は抉り取るまではいかなかったが、連射することで宇宙空間まで弾き飛ばす荒業も見せた。
ただしマキマにとっては支配能力を除けば
唯一のまともな攻撃手段であり、この攻撃が通じない相手には一気に不利になってしまう。
内閣総理大臣との契約により、銃撃されても
「私は撃たれなかった」で済ませる…つまり
支配下に置いた人間や無関係な日本国民に自身の死やダメージを押し付けて回避できる。例え銃撃で全身を蜂の巣にされようが、首が切断されようが、四肢をねじ切られようが即座に傷口が塞がる。
そのため
日本国民の数だけ残機があるといっても過言では無く、観測上は30回以上の死を経験している文字通りの不死身。
作中では武器人間や
サンタクロースも不死身の肉体を実現しており、「他人がその分のダメージを負う」という点で血や暗闇だけで回復できる彼らよりもコストは大きいが、彼らと違い完全に
自動回復するため戦闘続行能力は高い。
また、治癒を阻害されてもダメージの押し付け自体は止まらないため、そうなると毎秒どこかの日本国民が代わりに不幸に見舞われたり死んでいく羽目になる。
複数の悪魔の力を組み合わせる事で戦術の幅を広げる。
自己蘇生で敵の攻撃を無力化しつつ、手駒にした悪魔やデビルハンター達の能力を複数組み合わせた凶悪なコンボ攻撃により本人の火力不足をカバー。格上の敵であろうと仕留める戦術こそがマキマの真骨頂である。
作中では『天使の悪魔』、『蜘蛛の悪魔』、沢渡の『ヘビの悪魔』、アキの『未来の悪魔』、黒瀬・天童の『罰の悪魔』を同時使用して銃の悪魔を迎撃した。
支配した『天使の悪魔』の能力で生み出した武具。
頭頂部の脳で出来た天使の輪から具現化する。
マキマの能力の関係上他人から寿命を引き出し放題なため、自分の寿命を削る事なく100年分の寿命や1000年分の寿命を気軽に消費して武器に変え攻撃に利用していた。
支配する能力の派生として、この世から消されてしまった存在をしばらくの間覚えていることができる力を持つ。
いわゆる歴史修正に対する耐性のようなものだが、特に戦闘の役には立たない。
マキマが
チェンソーマンオタクになった遠因……かもしれない。
公安対魔特異5課
自身の支配の能力により支配下に置いた7人の武器人間達で構成されたマキマ直属の私兵集団。
デンジ同様不死の肉体を持ち、身体の一部を操作することで悪魔の姿へとその身を変える。
尚全員精神操作によって好感度や記憶を弄られており、マキマに対する高い忠誠心と敬愛、愛情を植え付けられている。
その為支配下に置かれる前とは性格があまりに違っている。端的に言えば再生怪人。
パーカーにジャケットを羽織っている若い青年。鞘のようになっている右手を引き抜くことで変身する。
素の性格は良くも悪くも愚直で素直。二部からはメインの一人として登場し、デンジと友人になりたいという理由からチェンソーマン教会へ彼を勧誘している。
だが、彼は若さゆえに視野が狭く、場の空気に流されやすいという弱点がある。
バルエムが語る教会の戯言に従い、傍から見れば破綻しきった理論を必死にデンジに説いたりといろんな意味でブレブレ。危なっかしい彼が今後どうなるのか目が離せない状況にある。
本名が判明したのは二部からで、素体となった悪魔の正式名は不明。自称「ソードマン」。
身体の各部に
剣がついているのが特徴。
短い髪の眼鏡をかけた男性。喫煙者で丁寧な物腰の落ち着いた性格。
その一方で洗脳解除後の二部では、ある計画の為の殺戮の場として女子供が多いショッピングモールを選んでおり「子供たちを殺せば大騒ぎになるから素晴らしい」とにこやかに語る狂人。
背筋から槍のような棒を引き抜くことで変身する。
素体となった悪魔の正式名は不明。
槍の穂先のような頭部と長槍を武器としている。
少し跳ねた金髪の女性。ジャケットに袖を通さず肩に乗せた男勝りな言動を取る。
二部では常にサングラスをかけており、洗脳時よりもさらに過激かつ凶暴な言動を見せている。
年齢は本人曰く
82歳。ババアと言われた際には「私はババアより遥か遠い存在だ」と口にしており、自身が高齢である事を誇っているようなフシもある。
指を鳴らすようにして変身する。
素体となった悪魔の正式名は不明。
鞭のような無数の
触手を腕から生やす。
長い髪をオールバックにした長身の男で、間延びした言動を取る。ミリと同じく二部で本名判明。
素の性格はにこやかでお茶目……と見せかけて、
目的の為なら他者を殺す事も厭わないような一面も匂わせる油断ならない男。
というよりも、
マキマに洗脳されていた方がむしろマトモだったというレベルの危険人物で、チェンソーマン教会の黒幕とも言える存在。
ある計画の為にデンジ達を執拗に苦しめつつ、
とんでもない事をしでかして世界中に混乱をもたらす。
歯にあるスイッチを押す事で変身する。
素体となった悪魔の正式名は不明。腕から
火炎放射を行い広範囲を焼き尽くす。
かつて沢渡と共に特異課を襲撃した、昔デンジを雇っていたヤクザの孫。
素体となった悪魔は「刀の悪魔」。
世間知らずの坊ちゃん感が抜けて言動が普通になっており、一部からは「洗脳されて逆にマトモになった」という意見も飛び交う。
洗脳が解けた二部以降も死んだ部下たちの蘇生を条件に公安に残っている模様。デンジへの恨みは相変わらずだが、ヤクザではなく人々を守る公安の戦力として戦っている状態。
かつてデンジの心臓を狙って襲撃したソ連の少女兵。またの名を「ボム」。
素体となった悪魔は「爆弾の悪魔」。
洗脳前はマキマ相手でも果敢に立ち向かっていたが、マキマへの好感度を弄られた結果レズ化した。
二部ではチェンソーマン教会にも公安にも属しておらず、現状は行方知れず。
かつて自身のハーレムを率いてデンジの心臓を狙って襲撃した中国のデビルハンター。
素体となった悪魔の正式名は不明。弓矢のような頭部を持つ。
元々生粋のレズビアンだったが、マキマへの好感度を弄られた結果弱々しくマキマに縋るナイーブな性格に代わり果てた。
洗脳解除後はサムライソード共々公安に所属し続けており、かつてマキマに殺された魔人の愛人達の蘇生を条件に働いている。
終盤での活躍
犬の気持ち
銃の悪魔討伐を目標として掲げているものの、予め知っていた4課への襲撃をわざと見逃したりする等その行動には謎が多く、岸辺からは何か別の目的があると確信に近い疑惑を持たれており、内心で完全に敵対されていた。
とある目的から銃の悪魔を狙っており、
日本へと誘い込む形で顕現させた。そして戦いに巻き込まれて死んだアキを銃の魔人へと作り変えてデンジに差し向ける。
彼女の真の目的は
「チェンソーの悪魔(ポチタ)とデンジの契約を破棄させること」。
そのために
普通の生活を送れない程にデンジの心を完全に破壊する計画を画策した。
パンにジャムやバター塗り放題の人並みの生活や、アキとパワーとの疑似家族も「
大切な家族と平穏を与えた上で、それを目の前でメチャクチャにぶち壊して心を折るため」に用意した物。
全ては彼女に仕組まれたマッチポンプで、失う物の無かったデンジに幸せを与えてから突き落とすためのお膳立てであった。
パワーを目の前で殺されて呆然とするデンジの目の前で初めて感情をあらわにして
心からの笑顔を披露した後に、
「これから体験する幸せと普通は全て私が作って私が壊す」「悲しみを乗り越えて新たな友達を得ても殺す」「結婚して子供が出来ても奥さんと子供は長生きさせない」「君の人生これから全てで、普通の生活という幸せを与えてから奪い取る」と、狂気の計画を当然のように語り、デンジの心に亀裂を入れていく。
そしてデンジの心の奥底にあった「開けてはいけない扉」も開き、彼の最大の
トラウマだった実父の殺害という記憶をも呼び起こさせる。
パワーちゃんを殺すのを手伝って 早川君も助けられたかもしれないのに殺して
それで自分の父親も殺して
そんな人間が普通の生活なんて望んでいいはずがないよね?
そう嘲笑いながら突きつけた彼女はデンジの心を完全にへし折り一時は支配下に置いてしまった。
死・復活・チェンソー
私はチェンソーマンを使って より良い世界を作りたいのです。
は?
例えば 死 戦争 飢餓 この世にはなくなったほうが幸せになれるものがたくさんあります
それらをチェンソーマンの力で全て消し去りたいのです。
そして彼女の最終目的は「支配したチェンソーマンを使っての世界平和の構築」。
アメリカ大統領はマキマの作り上げようとする理想の世界を「最悪の平和」と呼んで唾棄し、「抗う事すら全て予定調和に過ぎないのかもしれない」と悩みながらも、苦渋の決断で銃の悪魔にアメリカ国民全員の寿命を独断で1年捧げて復活させること踏み切るほどだった。
一方で上述の通り「『チェンソーマンに敗北し喰い殺される結末』でも満足」という無敵に等しい理論武装を掲げ、支配下に置いた7人の武器人間で結成された「公安対魔特異5課」を率いチェンソーマンに攻勢を仕掛ける。
当初はチェンソーマンの圧倒的な力により手札の公安対魔特異5課は一蹴されてしまい。自ら「勝てる気がしない」とぶっちゃけるほどの劣勢となる。
しかし対チェンソーマンの秘策として、これまでデンジが特異4課として人を守る為戦い続けてきた実績を利用して、「チェンソーマンを『人々を守るヒーロー』というキャラクターに仕立て上げてチェンソーマンへの恐怖を失わせる」という作戦を水面下で実行していた。
時間をかけ少しずつデンジが勝ち取り、「銃の悪魔討伐」によって世界的なものと化していた人々からの好感度が逆にチェンソーマンを著しく弱体化させる働きとなり、トドメとして1000年分の寿命武器をぶつけてチェンソーマンに勝利を収めた。
……とここまではマキマの筋書き通りで進んでいたが、戦いが始まるより少し前にデンジが飲んだパワーの血とポチタが結びつき、血の悪魔の姿でパワーが復活しチェンソーマンの肉体を奪い盗るという想定外の事態が発生する。
予想外だったパワーの復活と逆襲を受けて初めて笑顔の仮面を崩して不快の感情を露わにすると、隷属させた『ゾンビの悪魔』や公安デビルハンター達の大群をパワーにけしかけパワーを蹂躙。
パワーに服従とチェンソーマンの返還を強いるも、いつもの生存本能よりもデンジとの友情が勝ったパワーが支配を拒絶したことを受け、そのままパワーをデビルハンターやゾンビ化した公安職員に攻撃させてパワーを再び殺害してしまう。
だがこの隙が自分が意図しなかった「パワーとデンジの契約」によるデンジの再起と復活に繋がってしまい、復活したデンジは肉体の主導権を奪還。
岸辺の手引きで姿を晦ませることになり、計画は一時停止する羽目となった。
チェンソーマンVS支配の悪魔
そうしてデンジも葛藤の末に「今でもマキマさんを心から好いている」という本音を自覚し墓場へと姿を現す。
チェンソーマンを追い詰めたと思いきや肉体の主導権を再びデンジが握ったことに苛立ちながら、デンジに武器人間や配下の公安職員をけしかけ火蓋を切る。
大きく弱体化し重傷を負っても尚配下を圧倒するデンジにわざと自身の血を与えて復活を促すと、徒手空拳による戦いを強要。
復活したデンジに身体を切り刻まれ切断されながらも体術でデンジを圧倒し続け、そのまま心臓を抉り取って完全勝利に王手をかけてしまう。
どうすればデンジ君はこの世界を諦めてくれる?どうすればまたチェンソーマンに戻ってくれる?
ペッ
チェンソーマンはね…痰なんか吐かないんだよ
チェンソーマンはね 服なんて着ないし言葉を喋らないし
やること全部がめちゃくちゃでなきゃいけないの
それなのに……キミは何もわかってないのに…チェンソーマンに選ばれた……
…私たちの邪魔をするなら 死んで
自身の長年の計画が破綻寸前となった苛立ちと共に抉り取った心臓を完全に引き千切りマキマは戦いに勝利。
2度目の勝利を修め、「平和になった世界で支配したチェンソーマンと一緒に暮らす幸せな生活」を楽しそうに夢見るマキマだったが…
え? あっ え?
や~っと油断してくれたなあ…ポチタは返してもらうぜ
チェンソーの駆動音と共に背後から襲撃を仕掛けたのはさっきまで戦っていた筈のデンジだった。
デンジは気付いていた。マキマが他人の見た目に、ビームとデンジを「顔が似ている」と形容するほど興味がないことに。
「マキマは徹頭徹尾デンジという存在に興味はない」と信じ、戦う前の時点で自ら心臓を抉って心臓を核にダミーを生み出し、ポチタに自身の替え玉を務めさせデンジ側は潜伏。
「チェンソーの悪魔になったデンジ」に擬態したポチタをデンジと勘違いして倒し完全に油断した隙を狙って奇襲の一撃を叩き込むタッグ戦術だった。
…実は最終決戦の冒頭に描かれたマキマ指揮下の公安職員の中にデンジと同じ髪色髪型をした人物が紛れているのがはっきり描かれており、またこのシーンのチェンソーマンは腕にアーマーの付いたポチタバージョンである。
また「糞映画」を好むようなセリフを言うなどデンジの言動としてはおかしな部分が多々あった。
しかし、デンジに興味のない彼女はそれに気が付けなかったのだろう。
「パワーの血で作られたチェンソー」による「アキを彷彿とさせる渾身の斬撃」で肉体を袈裟切りにされ致命傷を負い、更にパワーの血を全て体内に流し込まれて再生すら封じられてマキマはついに膝を屈した。
愛・ラブ・チェンソー
最後まで興味の欠片もなく見下していたデンジに完全に欺かれ、なにより愛していたはずの本物のチェンソーマンに向かって「チェンソーマンは痰なんか吐かない」等と否定してしまった事実を受け激しく動揺、これまでの鉄面皮が剥がれ初めて狼狽した様子を見せる。
それでも自分を殺す事はできないと虚勢を張るもそのままデンジにチェンソーで身体を解体され、岸辺の車に乗せられどこかへと姿を消す。
そしてマキマ打倒の最後の策とは「マキマの身体を愛情を込めて食べる事」。
敵意ある攻撃ではなく「大好きなマキマさんと1つになりたい」というデンジの一途な愛による行為。故に攻撃を日本国民に押し付け無力化するマキマの契約内容をたまたま上手くつけた奇跡の奇策である。
「愛してるけどマキマさんの所業はマキマさんの犠牲になった人達が許さない」「マキマさんの罪を一緒に背負う」という決意から、バラバラにされたマキマの肉体はデンジの家の冷蔵庫にパックに入れられて保管されマキマの肉を材料した様々な肉料理に調理されてデンジの胃袋に収まり、デンジの体内で栄養として消化・排泄されるという衝撃の最後を遂げる。
愛していた存在が本物か偽物かどうかも見抜けないという傲慢故の節穴を晒し、「敗れてもチェンソーマンに食べられるなら本望」と自ら語った理想を自身の望まぬ形で叶えられるという皮肉な最期であった。
なお、実食後のデンジによると「オレん腹からも便所からもマキマさんは復活しませんでしたよ」との事。…あってたまるか。
夢の中で再会したポチタによると、彼女の真の願いは「他者と対等な関係を築く事」だったという。
家族のような物に憧れながらも、恐怖の力でしか関係を築けないマキマは歪んだ形で自らの願いを果たそうとしたのだという。
そして死後『支配の悪魔』は、再び地獄を経由して人間界で復活を果たした。
とはいえ今までの記憶も姿も失った幼い少女の姿の悪魔「ナユタ」となり、中国政府が確保していた所を岸辺が奪取しそのまま押し付けられる形で再びデンジの元に舞い戻った。
「支配の悪魔の願いも叶えてほしい」というポチタの願いを聞き入れ、デンジとナユタは仲の良い家族となり、マキマの本当の願いは叶えられ物語は幕を閉じた。
余談
モチーフは『
有頂天家族』の弁天。
また作者のタツキ氏が中学生の頃考えた漫画『星の息吹』のキャラクターを流用したのがマキマだとのこと。
ただし一部読者からは小説『比嘉姉妹シリーズ』具体的には
実写化された『
来る』(原作者は「澤村
電磁
」名義を使っていたことがある)の「比嘉琴子」との関係を指摘される。
名前の由来は「チェンソーで木(キ)を切ると『ママ』になる」という意味合いがあるらしく、デンジが求めていた母性の象徴でもあったという。
外部出典では
ソーシャルゲーム「勝利の女神NIKKE」とのコラボレーションで限定キャラとして実装された。
「
チェンソーマンとのコラボ!?」とシューティングゲームという全く方向性の異なる作品とのコラボ自体への驚きの声や
「マキマさんのケツを見られるのか」「マキマさんのケツも揺れるのか?」「むしろデンジくんのケツを揺らせ(?)」などの声が続出した。
実装されたのはロングコートを羽織っているためケツが見えないという残念な結果…と思いきや、イベント報酬でコートを脱いだ差分が用意されており、そちらではしっかり揺れる。
- 力を持たない幼子になった代わりに愛を得た -- 名無しさん (2021-04-14 02:04:26)
- 支配の悪魔って、つまるところ元ネタは黙示録の四騎士のホワイトライダーってことでいいの? -- 名無しさん (2021-04-14 19:19:22)
- ↑「支配」という概念と能力を司る点や真チェンソーマン=ポチタと四人の騎士たちの戦いを語った後に「私たちの前から姿を消した」という話をしたからホワイトライダーがマキマの正体という線は明言されてないけどクロに近いクロでありそうだね、他にもルシファーやマスティマを連想する要素もあるからホワイトライダーに色んな魔王の要素を足したキャラがマキマになる感じかな -- 名無しさん (2021-05-14 16:12:48)
- 余談見て「こんな邪悪な弁天様がいるか」てなったけど、あっちには赤玉先生っていう恩師が存在してたわ......マキマさんにも赤玉先生ポジの人がいたらもうちっとはマシになってたのかな? -- 名無しさん (2021-05-14 16:57:59)
- アニメ化したら誰が担当するだろうか....個人的かつイメージ的に坂本 真綾さんか、林原めぐみさんじゃないかと推測....。 -- 名無しさん (2021-05-14 18:54:14)
- 何度殺されても記憶を保ち転生し続けた例外存在なのに(だからチェンソーマン腐女子化)、最後のナユタだけ記憶が仕草の残滓程度に消えた理由は二部で説明されるのかな。実は覚えてるは考えにくいが(嫌いな上に殺されたデンジにあんな懐くはずない)。 -- 名無しさん (2022-02-12 04:27:26)
- ミステリアスな女上司→厄介オタク→糞女→糞→幼女 -- 名無しさん (2022-02-12 04:38:01)
- ギャグマンガ日和で仲間に食われた猪八戒がいたが、シリアスバトルのオチで生姜焼きにされて食われたってのは前代未聞 -- 名無しさん (2022-06-03 20:26:33)
- ちなみにチェーンソーマンは最終回で暴走したマキマさんをデンジが泣きながら調理して連載終了。泣いてないけど。 -- 名無しさん (2022-07-16 18:27:40)
- オーバーロード見て、この人は安野希世乃もありかなと思う -- 名無しさん (2022-07-17 12:04:30)
- 現状だとタグや概要でゴリゴリのネタバレかましてるから、引っ掛け用の項目テンプレとか使って下までスクロールしないと支配の悪魔としての話題が出てこないようにした方がいいと思うんだけど、どう?こういうデカい編集って相談なしにしたらマズいんだよね? -- 名無しさん (2022-07-17 16:03:35)
- 糞女(物理) -- 名無しさん (2022-07-17 16:22:46)
- 他の奴らのマキマへの好意は能力による操作だったけど、テンジからのだけは無関係な(上に見てるチェンソーマンと一体化してるため使えない)本物だったんだよな。すべてを知ってもやっぱり好きだと言ってるのが切なかった -- 名無しさん (2022-08-06 08:00:56)
- 概念だけ見ると支配って普通に根源的なレベルの恐怖だと思うんだけど、もしかしてポチ太に殺されるまで超越者だった説ない?何だかんだ闇の悪魔も指差しで負傷させてるし、"自分と対等な存在=自分を殺した奴"ならポチ太に拘るのも分かる。 -- 名無しさん (2022-09-26 18:33:59)
- マキマ好きなキャラだったけど、アキに対する仕打ちが酷すぎて本気で嫌いになったわ。でもチェンソーマン厄介オタクなところは好きだし、もう感情がグチャグチャだわ。 -- 名無しさん (2022-10-21 23:29:56)
- ↑2 現代だと支配されてることを自覚しつつ受け入れちゃってる人も多そうだから戦闘力は弱体化してんじゃない?能力的には暗躍しやすかったけど -- 名無しさん (2022-10-24 19:18:27)
- アイラブユー 貶してくれ 全部笑って奪ってくれマイハニー -- 名無しさん (2022-11-05 17:15:16)
- 楠木さん引退するみたいだけど、中の人どうなるのかな… -- 名無しさん (2022-11-18 11:07:35)
- ↑交代が有力では。声質似た人探すのがフォローとして必須だろう。ただ、マキマが目立つのは後半だから脇にいる黒さ潜めた憧れ姉さんから本性が出てくる変化だと後任の頑張り次第では持っていけないことないかとも思う -- 名無しさん (2022-11-18 13:58:22)
- ラブライブの役を降板ってだけで他は続投のはず。まだ分からんけど今のところ声優自体を引退するとは発表なかったと思う。 -- 名無しさん (2022-11-18 17:45:37)
- 岸辺さんの目論見通りマキマにはなってないけど順調にデンジ&パワー寄りになっとるやんけ…… -- 名無しさん (2023-02-15 00:22:37)
- 勝利の女神:NIKKEにゲスト出演するもロングコートで肝心の尻が隠れていたため、ファンが大激怒する事態に -- 名無しさん (2023-02-23 22:33:20)
- マキマさんは腹の中から復活しなかったが落下の悪魔は復活した模様 -- 名無しさん (2023-05-11 20:46:15)
- 落下は根源的恐怖だからマキマとは別格の存在だもんね デンジがちっとも刃が立たないのは闇以来 -- 名無しさん (2023-08-28 16:58:02)
- ああ、弁天モチーフなんだ。邪悪なFLCLとかいってたからてっきりハルコがモチーフなのかと思ってた。 -- 名無しさん (2024-07-29 11:20:44)
- やはり平野綾かな後任 -- 名無しさん (2024-08-16 14:59:48)
- マキマって百合界のやべー奴らのお仲間なん?サイコレズとあるが… -- 名無しさん (2024-10-10 12:41:48)
- IP「240b:253:9360:4600:186f:f8c5:4333:7042」による編集を荒らし報告ページへ通報しました。通報事由は「吐き気を催す邪悪の項目のローカルルール違反となるタグ追加」となります。 -- 名無しさん (2024-11-27 02:13:21)
- コメントのログ化を提案します -- 名無しさん (2024-12-10 09:42:26)
- コメントをログ化しました -- (名無しさん) 2024-12-17 09:17:09
最終更新:2025年03月15日 20:07