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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ベルセルク・ゼロ-20

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ベルセルク・ゼロ-20

最終更新:2008年10月08日 19:06

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
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  • ベルセルク・ゼロ


 夜空に浮かぶ二つの月が寄り添うように輝いている。
 ルイズとメリッサに与えられた部屋―――
 湯浴みを終えたルイズはどさりとベッドに飛び込んだ。
 さすがにラ・ロシェールで最も高級な宿屋なだけあって、ベッドもふかふかで気持ちが良い。
 備え付けられた隣のベッドでは既にメリッサがすぅすぅと寝息をたてていた。
 枕に顔を埋めたまま、今日の出来事を反芻する。
 結局、あれからガッツとは口をきいていない。妙な気まずさがあって、話しかけることが出来ないでいたのだ。
 ごろりと仰向けになってため息をつく。
 ルイズは右腕を目の前に掲げた。窓から差し込む月光がルイズの右手首に巻かれた包帯を照らす。
 その傷は、先程の戦闘で前を行くルイズに盗賊の振るった刃が掠めたものだ。
 ルイズはその包帯を眺め、少し嬉しそうに目を細めた。
 ―――コンコンとドアをノックする音が聞こえる。
「だ、誰?」
 ルイズは体を起こして声を上げた。メリッサが「ううん…」と声を漏らして寝返りをうつ。
「僕だよ、ルイズ」
「ワルド?」
 思わぬ訪問者にルイズは驚いてベッドを降りた。寝巻きにしているネグリジェの上から制服のマントを羽織るとドアに駆け寄る。
「どうしたの? こんな時間に」
「話がある。僕の部屋に来てくれないか?」
「え…でも……」
 こんな時間に殿方の部屋で二人きり―――そんな状況にルイズはためらいを隠せない。
 片手でマントを抑えながらちらりとワルドの顔を見上げた。ワルドは真剣な眼差しでこちらを見つめてくる。
「とても大事な話なんだ……二人きりで話したい」
 その雰囲気に、ルイズは思わず息を呑んだ。
「わかったわ……でも、せめて、その……」
「何だい?」
「……着替えさせてくれる?」
 顔を赤くして俯くネグリジェ姿のルイズにワルドは微笑んで答える。
「構わないよ。でも残念だ、可愛いのに」
「ば、馬鹿……」
 顔を真っ赤にしながら眉をひそめ、ルイズは少し強めにドアを閉じた。


 ワルドの部屋に備え付けられたテーブルに、ワイングラスが二つ並べられている。
 部屋の照明を受けてオレンジ色の光を反射するグラスに、赤い液体がとくとくと音を立てて注がれる。
 ワインを注ぎ終えたワルドはテーブルに着くとグラスを手に取り、高々と掲げた。
 その真向かいで、学院の制服に着替えたルイズが控えめにグラスを掲げる。
「二人に」
 二人が持つグラスが触れ合い、耳に心地よい音を響かせる。
 かなり上等なワインのようで、口に含むとまろやかな味わいと芳醇な香りが鼻を突き抜けていった。
「こうして成長した君と酒を酌み交わすのが夢だった」
 グラスをテーブルに置いて、ワルドは穏やかに呟く。
「成長……私、全然成長なんてしてないわ。ワルド」
 ルイズはまた一口ワインを含み、飲み下すと苦笑交じりに呟いた。
「そんなことはない。その証拠に…」
 ワルドは大仰に両腕を開いてルイズの言葉を否定する。
 それから、右手を自分の左胸に当てた。
「僕はこんなにもドキドキしている」
 そう言って、ウインクしてみせる。
 余りに芝居じみた仕草に思わずルイズは吹き出した。
「もう! お世辞なのが見え見えじゃない! ひどいわ!」
「ああ、勇気を振り絞って本心を伝えたのに。正直者は馬鹿を見る。おお神よ、あなたは嘘つきだ」
 頭を抱えて嘆いて見せて、ワルドはグラスの中身を飲み干した。
 ピエロの練習でもしていたのかと思えるほど滑稽な仕草に、ルイズはころころと笑う。
「うん、やはり君は笑っているほうが可愛いよ」
 ワルドが突然様子を変えてそんなことを言うもんだから、不意を突かれたルイズはまた顔を赤くしてしまった。
「ま、またお世辞を言って……」
「お世辞なんかじゃないさ。ついでに言うと、さっきのもね」
 空になったグラスに再びワインを注ぎ、ワルドは揺れる赤い水面をじっと見つめる。
「君は本当に綺麗になった。あんなに小さかった君が、今じゃ立派なレディだ」
 ルイズはもじもじしながら、赤くなった頬をごまかすようにワインに口をつける。
 しかし、舞い上がる心とは裏腹に、ワルドから褒められるほどに暗く沈んでいく気持ちが、ルイズの心の深くにはあった。
 ルイズだって女の子だ。自分の容姿を褒められたらそりゃ嬉しい。特にルイズは自分の容姿に(というかスタイルに)コンプレックスを持っているからなおさらだ。
 だが、成長する外見に中身が置いてけぼりなのだ。
 魔法が使えないダメダメメイジ。『ゼロ』のルイズ。
 その部分だけは、ワルドの知る『小さなルイズ』から何も変わってはいない。
 挙句の果てに、使い魔には愛想を尽かされ、このラ・ロシェールに至るまでの道中でも、自分は何の役にも立てなかった。
 どうしようもない無力感がルイズの心に鬱積していく。
「また暗い顔になっているよ」
 言われて、はっとしてルイズは顔を上げる。つい考え込んでしまったようだ。
「今回の任務を無事果たせるか心配なのかい?」
「え、ええ……」
 ルイズは曖昧に頷いた。もちろん、その心配もある。
 こんな自分に任務が務まるだろうか、不安になる。
「大丈夫だよ。僕がついてる」
「ええ、頼りにしてるわ。ワルド」
 ルイズは笑みを浮かべてそう言った。
 だが、やはりどこか無理をしている雰囲気は否めない。
 少しの沈黙が部屋に広がる。
 コトン、と音を立てて、ルイズは手に持っていたグラスをテーブルに置いた。
「それで、ワルド……大事な話って?」
 ルイズが話を促すと、ワルドもグラスをテーブルに置いた。
 一呼吸の間を置いて、ワルドが口を開く。
「覚えているかい? あの、中庭の池での約束を……」
 言われてルイズは今朝見た夢を思い出す。
「君はご両親に怒られるといつもあそこに隠れてうずくまっていた」
「やだ、忘れてちょうだいそんなこと」
 ルイズは恥ずかしそうに俯いた。
「君はあの頃、出来が悪いなんて言われていたけれど……僕は、それは間違いだと思っている」
「間違いなんかじゃないわ。私は今でも魔法が使えない落ちこぼれだもの」
 自嘲気味のルイズの呟き。
 しかしワルドはそれを否定した。
「『メイジの力量を見るにはその使い魔を見よ』」
 ルイズははっとしてワルドを見た。
「彼の戦いぶりを見た。凄まじい、の一言に尽きるよ。常識外の大剣を振るう黒い剣士。まるで英雄譚で語られる勇者のようだ。そんな彼を召喚した君が落ちこぼれであるはずがない。そうだろう?」
「だけど…私は……」
「彼の左手の義手に輝くルーン。あれは…『ガンダールヴ』のルーンだ」
 ワルドの目が細められる。
 ルイズは聞き覚えのない単語に首を捻った。
「始祖ブリミルが用いたという伝説の使い魔さ。誰もが持てる使い魔じゃない。君は選ばれたんだ」
 ワルドの口調に段々と熱がこもる。
「だけど……私にはよくわからないわ。何かの間違いよ、そんなの」
 困惑するルイズの右手にワルドの右手が重ねられた。
「トリステイン魔法衛士隊グリフォン隊隊長の名誉にかけて誓おう。君はいずれ始祖ブリミルのように歴史に名を残す偉大なメイジになる」
 ワルドは真剣な目でルイズを見つめる。
 ワルドに握られた手が熱い。酔いが回ってきたのか手の熱さが全身に伝播していくようだった。
 ふいに、ワルドがその表情を崩し、穏やかな笑みを浮かべた。
「だから…今はあまり無茶をしないでくれ。君が盗賊に飛び掛っていった時は肝を冷やしたよ」
「あ、あれは……!」
「君を信用していないわけじゃない。むしろ、君の成長を信じているからこそ、今は無理をせず力をつけるべきだと思うんだ」
 ワルドはテーブルに置かれたルイズの右手の制服を捲る。包帯を巻かれた手首が露出した。
 ワルドはその手にそっと顔を寄せ、包帯に口付けした。
 その様に、ルイズの背筋に奇妙な快感が走る。
「今回はこの程度の傷で済んだ。だが、次回はどうなるかわからない。何度も言うが君は偉大なメイジになれるんだ」
 ワルドはテーブルを立つと、ルイズの手を引いた。
 つられてルイズも立ち上がる。
「それまでは、僕が君を守ろう」
 ルイズの小さな右手を包み込むように握りなおす。
「ワ…ル、ド……?」
 ルイズの小さな胸が早鐘のように鳴り響く。
「結婚しよう、ルイズ」
 真っ直ぐルイズの目を見つめたまま、ワルドは言った。


 先行していたルイズやギーシュなどと異なり、さほど疲労していなかったガッツ達はルイズ達が部屋に戻ってからも酒場で暇を潰していた。
 ガッツは一度装備を外し、義手の点検をしている。
 その様子が珍しいのか、キュルケは興味深そうに作業を後ろから覗き込んでいる。
 横のテーブルで本を開いているタバサも、目はガッツの手元を向いていた。
「……おい、離れろ。邪魔だ」
 ガッツは後ろから覗き込むキュルケを肩越しに睨む。というのも、キュルケはガッツの背中に圧し掛かるようにしていて、その豊満な胸を押し付けていたのである。
「んもう、いけずね」
 渋々といった様子でキュルケはガッツから離れる。と、ぽんぽんと肩を叩かれた。
 振り返るとパックが紙をひらひらさせて飛んでいる。
「キュルケ、文字書ける?」
「そりゃ書けるけど……どうして?」
「代筆をお願いしたい。オレ文字わかんねーから」
 キュルケに紙を手渡すと、今度はカウンターから羽ペンを取って戻ってきた。
「いいけど…何書くの?」
「契約書」
 パックはにやりと笑った。契約書の宛名はギーシュだ。
 パックは『妖精の粉』による治療費としてギーシュに法外な値段を吹っ掛け、奴隷化しようという魂胆なのである。
「……以上を払えない場合、私、ギーシュ・ド・グラモンは自身の体を用い、パック様に奉公することで返済の形を取らせていただきます」
 パックが言う言葉をキュルケが書き留めていく。
 おもしろくなってきたのか、キュルケもああしたほうがいい、こうしたほうがいいと的確なアドバイスをし始めた。
 やんややんやと盛り上がる一人と一匹をそっちのけにして、ガッツは義手を眺め、しきりに感心していた。
 いつもなら、錆が出るのを防ぐためにこびり付いた返り血を拭わなければならないのだ。ところが盗賊たちと一戦交えたにも関わらず、義手には一片の血糊さえついていない。
 オスマンの『固定化』による効果だった。固定化を施された武具は、まるで時を止めてしまったかのように以前の状態を保っていた。
「大したもんだ……」
 素直に声を上げ、ガッツは義手を付け直す。
 視線を感じ横に目を向けると、タバサが本を閉じ、無言でガッツを見つめていた。
「何だ?」
「……体は大丈夫?」
 タバサの言葉に契約書をしたためていたキュルケもガッツのほうに顔を向ける。
「そうよダーリン! あんな高さから飛び降りるなんて!!」
 キュルケの脳裏にその時の情景が甦る。
 始まりは、学院で廊下を散策していたキュルケにガッツが声をかけてきたことだった。


 ―――ルイズの後を追うために、ガッツが最初に声をかけたのはキュルケだった。
 ガッツの頼みをキュルケは二つ返事で承諾し、眠るタバサをたたき起こしてルイズ達の後を追ったのである。
 さすがにタバサの使い魔・風竜シルフィードは速かった。
 ルイズ達より大分遅れた出発になったにも関わらず、その日のうちにラ・ロシェールに到着し、日の出前に出かけたルイズ達に追いついたのである。
 ルイズ達が襲われているのを目にしたガッツ達は崖上からルイズ達を狙う弓兵たちをタバサの魔法で蹴散らしにかかった。
 異変があったのはその時だ。
 ガッツの左手でガンダールヴのルーンが強く輝いたのである。
「な、何!?」
 困惑したキュルケが声を上げる中、ガッツは直感に従い下へと目を向けた。
 そして、一人の盗賊がルイズに向かって弓を引き絞る姿を目撃する。
「飛ぶ」
 ガッツが短く発した一言を、キュルケとタバサは一瞬理解できなかった。
「物を浮かせる魔法があっただろ。それで俺を拾え」
 ようやくガッツの言っていることを理解した二人は、シルフィードから身を乗り出そうとしているガッツのマントを掴み、引き止める。
「む、無理よ! ルイズから聞いてないの!? あなたの剣はレビテーションを受け付けないのよ!!」
「たとえ剣を除くあなたの体にレビテーションをかけたとしても、あなたの持つ剣に引っ張られて、相応の加速が生じる。その着地の衝撃に耐えられるとは思わない。無謀」
 ガッツの目は今にも発射されそうな矢を捉えている。
 議論の暇は無い。
 相応の加速がつくというのなら、むしろ好都合―――!
 二人の制止も聞かず、ガッツは宙に躍り出る。
「な!? 馬鹿ーーー!!!!」
 ガッツの姿が視界から消え、キュルケはパニックに陥った。
「くっ……」
 タバサは身を乗り出し、降下するガッツの姿を視界に入れる。
 杖を振り、渾身のレビテーションをガッツの体にかけた。
 ―――着地。
 ごくり、とキュルケは喉を鳴らした。
 しばらく無言で二人は下の様子を伺う。
 その後、ガッツが駆け出すのを見届けて、二人はようやくほっと胸を撫で下ろしたのだった。


「もうあんなことしないでよ? 心臓止まるかと思ったんだから」
「こればかりはあなたに同意」
 キュルケは眉をひそめてガッツに言う。それを利用して迫ろうとしないところを見ると本当に心配していたらしい。
 タバサもよく見ると普段よりほんの少し眉の角度が急だ。
 そんな二人を交互に見て、ガッツはぼりぼりと頭をかいた。
「……悪かったな」
 言いながら鎧を身につけ、席を立つ。
「どこに行くの?」
「外の風に当たってくる」
 キュルケの問いにそう答え、ガッツはドラゴンころしを背負うと酒場を後にした。
 部屋を出るガッツを見届け、キュルケはため息をついた。
「全然反省してないわね、あれは」
「同意」
 タバサもこくりと頷いた。


 外に出ると、今にも重なりそうな程に接近した二つの月が目に入る。
 静かで、風が草を運ぶ音だけが聞こえてくる。
 まるで町全体が眠りに落ちたようだった。
 ガッツは月を見上げ、元の世界に思いを馳せた。
 シールケ達は無事だろうか。
 キャスカは、グリフィスは―――――
 知らず、右手を強く握っていた。
 指を開いて、息を吐く。
 アルビオン。元の世界では、かの『断罪の塔』が存在した地の名だ。
 ようやく見つけた元の世界との『共通項』。
 必ず、手がかりを掴んでやる。ガッツは決意を新たに再び拳を強く握りこんだ。
「相棒、何を考え込んでんだい?」
 ふいに、デルフリンガーが話しかけてきた。
「一度現状の確認をしてただけだ」
「ふぅん……時に相棒、ここに来てから娘っ子と一言も喋ってないじゃないか」
「あん?」
 思わぬ話題にガッツは眉を上げた。
「だめじゃねぇか相棒~。相棒はガンダールヴの力が欲しいんだろう? だったらあの娘っ子とは仲良くしとかなきゃ~」
 カタカタと鞘を鳴らしながら嬉しそうにデルフリンガーは喋りだす。
 もしデルフリンガーに顔があったならば、さぞにやにやしているに違いない。
「しょうがねえなぁ~。相棒、俺っちがアドバイスしてやるよ。もうね、ぶっちゃけさっきの戦いで娘っ子は相棒にメロメロだから。甘い言葉でも囁いてやればころっと落ちるよ、間違いない」
 嬉々として喋り続けるデルフリンガーに、ガッツは呆れ顔でため息をついた。
 まだこの場にパックがいなくてよかったと心中で呟く。
 パックとデルフリンガーが揃うとその鬱陶しさは一気に跳ね上がるのだ。
「着てんだろ? 相棒」
「黙ってろ」
 ガチンと音を立ててデルフリンガーをしっかり鞘に収める。
 どっと疲れたガッツは部屋に戻ることにした。


 ワルドは右手をルイズの腰に回すと、ぐい、とルイズの体を引き寄せた。
 左手はしっかりとルイズの右手を握っている。
「ま、待って、ワルド……」
「どうして?」
 鼻と鼻が触れ合うくらいの距離に、ワルドの顔がある。
 長い睫毛、すっと通った鼻。
 本当に、女であるルイズが嫉妬してしまうくらいに綺麗な男だった。
「わ、わたし、魔法も使えないダメメイジで、あ、あなたには釣り合わないわ」
「言っただろう? 君は必ず偉大なメイジになれる」
「わ、わたし、やらなきゃいけないことがあるの。それをやりきるまで、け、結婚なんて、だめなの」
「僕もそれを手伝おう。二人でやれば、きっとすぐに片付く」
 ワルドがルイズのほうに体を寄せる。
 思わず後ずさったルイズは、そばにあったベッドにつまずき、そのまま仰向けに倒れこんでしまった。
 ワルドがその上に覆いかぶさってくる。
 ワルドの細い髪の毛がルイズの頬をなぞった。
 お互いの吐息が顔にかかる。
 頬にかかった髪を優しく払うワルドの右手。
 ワルドの吐息は、とても熱かった。
 ばくん―――ばくん―――
 心臓が音を立てて鳴っている。
 顔はこれ以上ないくらい紅潮してしまっていて、それを見られるのが恥ずかしくて、また体が熱くなる。
「ルイズ―――」
 ワルドがルイズに顔を寄せる。
「ワ、ワルド―――」
 ルイズは思わず、硬く目を閉じた。

 何故か―――その時頭をよぎったのは、無愛想な使い魔の顔だった。

 頬に軽い感触を感じて、ルイズは目を開けた。
 ワルドが微笑んでいる。
「君の心には、誰か別の人が住んでいるようだね」
「え…?」
 ワルドは身を起こし、ベッドから立ち上がると、再びテーブルについた。
「使い魔の…ガッツといったかな。彼かい?」
「……ッ!! 違ッ! 違うわよ!!」
 ワルドの言葉の意味するところを察したルイズは、ベッドから飛び起きると顔を真っ赤にして否定した。
 ワルドは苦笑いを浮かべて言った。
「もちろん、僕もあきらめる気はない。この旅の間に、きっと君を振り向かせて見せるよ」
「ち、違うんだってば!」
 首を大きく横に振ってルイズは否定する。
 そんなルイズを眺めるワルドは、やっぱり苦笑いだった。
 しばらくして、ようやく少し落ち着いたルイズはベッドを降りた。
「それじゃあ……部屋に戻るわ」
「うん、部屋まで送ろうか?」
「ううん、大丈夫。それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみ、ルイズ」
 パタン、と小さな音を立ててドアが閉じられる。
 それを見届けた後、ワルドは残ったワインを瓶ごとあおった。


 廊下は部屋の中よりも少し冷たい気がした。
 あるいは、体が熱くなったせいでそう感じるのかもしれない。
 まだ頬にはワルドの唇の感触が残っていた。
 熱を残すその場所を指でなぞる。
 頭の中ではワルドに言われた言葉がぐるぐると回っていた。

 ―――君の心には、誰か別の人が住んでいるみたいだね

 ―――使い魔の…ガッツといったかな。彼かい?

 冷静になった頭で考えて、やっぱり違う、とルイズは首を振った。
 ガッツに対する感情は、少なくとも、ワルドが自分に向けてくれたものとは違う気がした。
 確かに、大剣を振るう姿を雄々しいと感じたことはある。
 フーケを捕まえた後はどうしても一緒に踊りたいと思った。
 アルビオンについてきてくれないと聞いた時は、とても悲しかった。
 でも、それは恋愛感情としてのソレとは異なるものだ。
(強いて言うならば―――私はきっと、『絆』を感じたかったんだ)
 主人と使い魔としての―――あるいは、それに縛られない何か。
 ガッツを召喚してから幾ばくかの時を共に過ごし、フーケの一件を経て、ルイズは二人の間にそれがあることを信じた。
 ルイズはガッツを必要とし、ガッツはルイズを必要としている。
 そう信じたかったのだ。

 ―――勘違いしてるんじゃねえか?

 だから、悲しかった。舞い上がっていた自分が馬鹿みたいだった。
 結局、ガッツは自分を必要とはしていなかったってことだから。

 ―――でも、来てくれた。体を張って、また道を示してくれた。
 よくわからなくなってしまった。
 結局、ガッツは私のことをどう思っているのだろう。

 ―――ワルドに迫られて、目を閉じたときに浮かんだのは彼の顔だった。
 よくわからなくなってしまった。
 結局、私はガッツのことをどう思っているのだろう。

 どちらにせよ―――『ありがとう』くらいはいわなくちゃ。


 コツン―――と自分以外の足音。
 顔を上げれば、目の前にガッツがいた。
(―――――おぅ?)
 突然のことにルイズの頭は真っ白になった。
「あ、あう、えう……」
 なんだかよくわからない言葉が口から漏れてしまう。
 そんなルイズの様子を、ガッツは少し怪訝そうに眺めていた。
「まだ寝てなかったのか。何してんだ、こんな時間に?」
「な、何もしてないわよ! ホントに!!」
 何気なく聞いたことだったのだが、ルイズは顔を真っ赤にして大慌てで手を振り頭を振り否定した。
 そんなルイズを明らかに変なものを見る目でガッツが見ている。
「そ、そっちこそ何してるのよこんな時間に!」
「別に……ちょっと寝付けねえだけさ」
 少し遠い目をしてガッツは窓の外に目をやった。
「……それじゃな」
 ガッツがルイズの傍を通り過ぎる。
「ま、待ちなさい!!」
 ルイズは思わず声を上げていた。
 ガッツが足を止め、振り返る。
 ルイズも振り返る。
 仁王立ちで。

「助けに来るのが遅いのよ!! 私の使い魔なんだからしっかりしなさいよね!!!!」

 ビシッとガッツの顔に向けて指を突きつけてから、ルイズは大股で歩き出した。
 ガッツは呆然としてその背中を見送る。
 カキン、とデルフリンガーを鞘から出してみた。
「か、可愛いとこあんだろ?」
 さすがのデルフリンガーも声が引きつっている。
 どこがだ馬鹿野郎。ガッツは胸中でそう呟いて再び歩き出した。
 部屋に戻ると先に寝ていたギーシュの親指にパックが墨を塗っていた。
「何してんだ?」
「駄目押し」
 墨を塗りたくった親指の腹に先程キュルケに書かせた契約書を押し付けている。
 ガッツはため息をついて壁を背に座り込んだ。


 荒い息をついて廊下を走るルイズ。
 バターン! と自室のドアを開くとそのままベッドにドーン! と飛び込んだ。
 ビクーン! とメリッサが目を覚ます。
「え、え…? ルイズさん、どうしたんですか?」
「わかんないッ!! どうしたの私ッ!?」
 ルイズは心の底から悲鳴をあげるのだった。


鳥が歌う、朝。
 ルイズはゆさゆさと体を揺すられて目を覚ました。
 まだ覚めきらず、ぼんやりした視界に亜麻色の髪の毛が映る。
「ルイズさん、大変ですよ!」
 メリッサは随分慌てている様だった。
「うん~……どうしたのめりっさ……」
「ワルドさんとあの大きな剣を持った人が決闘するっていうんです!!」
 寝ぼけたままごしごしと目をこするルイズ。
 メリッサの言葉の意味が脳に浸透するまでには少し時間がかかりそうだった。
 1秒――2秒――3秒。

「えーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!」

 心地よく朝の訪れを告げていた鳥たちが、突然の轟音に驚き、せわしなく首を動かす。
 ルイズはベッドから弾ける様に飛び出すと、寝癖もそのままに部屋を飛び出した。


 『女神の杵』亭、中庭。
 かつて貴族たちが奮って訓練に励んだという練兵場に、二十歩ほどの距離をとってワルドとガッツが向き合っていた。
 端に詰まれた樽や木箱にギーシュ、タバサ、キュルケが観客気分で座っている。ギーシュの肩にはパックの姿があった。
 そこに息を切らせてルイズとメリッサがやってくる。
「何よこれ! どういうこと!?」
 事情の説明を求めるルイズに、ギーシュは肩をすくめて見せた。
「さあ、僕らもわからない。僕らが気付いたときにはもう決闘することが決まってたんだ。というか、君、髪……」
「うるさいッ!!」
 ルイズは唇を噛むと、ワルドとガッツに向かって叫んだ。
「ワルド、ガッツ!! やめてよ! 今はこんなことしてる場合じゃないでしょう!?」
 練兵場の中央でワルドと向き合うガッツは顎でルイズをさして言った。
「……だってよ?」
 構わずワルドは腰に差していた杖を引き抜き、ガッツに突きつけた。
「先程も言っただろう? これは必要なことなのだ。僕には姫殿下よりたまわった任務を遂行する義務がある。そのためにも、リーダーたる僕は君の力を正確に把握する必要があるのだ」
 ガッツは無言で背中のドラゴンころしに手をかける。
 杖を構え、ワルドは笑った。
「それに……婚約者に少し良い所を見せねばな」
 ワルドの言葉にガッツは眉を上げた。思わずハッ、と声が漏れる。
「どいつもこいつも……お前ら、そんなにあいつが好きか?」
「君は嫌いかね?」
 ドラゴンころしを背中から抜き、腰を落とす。
 それから、スッ――とドラゴンころしを後ろに引いて構えた。
 口の端を持ち上げて、ガッツは笑う。


「ああ――――うるせぇ女は、嫌いだね」


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