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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • 帝王(貴族)に逃走はない(のよ)!-06

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

帝王(貴族)に逃走はない(のよ)!-06

最終更新:2011年01月15日 21:48

匿名ユーザー

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  • 帝王(貴族)に逃走はない(のよ)!


「あれか。ふむ、なかなか栄えているようだな」
さすがに首都だけあって、その盛況ぶりは遠目からでも分かる。
大戦前から見れば小さなのもだろうが、世紀末から見れば大きい。
治安もそれなりに保たれているようでヒャッハーとかいう叫び声が聞こえてくる要素は見当たりそうにはなかった。

さすがに、そのまま街中に入るわけにはいけないので、外においておく事にしたが
当然最初はそのまま行こうとしてギーシュに止められた。
街中に馬は入れないし、道幅と人口密度の兼ね合いもあり絶対通れないと必死だ。
無論、そんな事したら憲兵隊がすっ飛んできて、一方的に血の雨が降りそうだったからというのが本音だったが。

「はっ!」
軽い掛け声と共にサウザーが玉座の上から離れ、ギーシュの頭の遥か上を一回転して地面に着地した。
ちなみに、聖帝号(仮)の異様もあってか思いっきり道行く人々に見られてはいるが、サウザーは少しも気にしてはいない。
土下座でもさせてやろうかと考えているあたり、聖帝様は今日も絶好調であった。

第陸話『南斗虎破龍』

――なんでか知らないけど、凄く嫌な予感がする。

休日という事で特にする事もなかったルイズが唐突にそんな不安に襲われていた。
気のせいとは思いたいけど、サモンサーヴァント以来良い事が一つも無い。
窓から空を見上げれば昼間なのに七つの星とその脇に輝く小さな星が見えそうだった。

そんな風にしていると、カチャリとドアの鍵が開く音がした。
個人にもよるが、基本的に部屋の鍵を持っているのは、その部屋の持ち主になるので残る方法はコモンマジックの『アンロック』になる。
もちろん、他人の部屋に使う事は禁止されてはいるが、今のところ使ってきそうな相手はルイズには心当たりがあった。

「人の部屋に勝手に入ってくるなんてなんの用よ」
「失礼ね。ノックはしたわよ」
そう言いながらずかずかと部屋に上がりこんできたのは何時ものキュルケだ。
悪びれる様子が一切無いあたり、こういった事は手馴れているらしい。

きょろきょろと部屋の中を確認すると、目的のものが無かったのかキュルケが軽くため息を付いた。
「もしかしたらと思ったんだけど……やっぱり居ないか」
「誰か探してるの?」
「決まってるじゃない。サウザーよ」
「ふぇ!?」
そう言われてルイズが変な声を出した。
ころころころころ、どこかの天才みたいに相手が変わるとは思っていたけど、次の相手がよりにもよってサウザーだとは思ってもいなかったらしい。
「あ、あ、あ、あんた本気?なんであんなやつを」
あれか。あまりにも勝てないから女の魅力でも使って勝とうとでも思ってるのか。

ちょっとズレた事を考えているルイズだったが、対するキュルケは普段からは考えられないぐらい真顔でルイズに言った。
「何勘違いしてるのか知らないけど、あたしが心配してるのはあなたよ?」
「……なんでわたしがあんたに心配されなきゃなんないのよ」
この二人、個人単位はともかくとしても、家単位で見れば相当仲が悪い。
曰く『ひいひいひいお爺さんの恋人を奪った』だの『ひいひいお爺さんは婚約者を奪われた』だの『ひいお爺さんは奥さんを取られた』だのしこたま仲が悪い。
そんな関係もあってか、入学当時から何かと目の仇にしていた(とは言っても、ルイズが一方的にではあるが)のでキュルケに心配されるような事は無い。

「彼、どこに行ったの?」
「城下を視察するとか言ってたからトリスタニアだと思うけど、それがどうかしたの?」
それを聞いてキュルケが壁に手を付いて大きく溜息を吐いた。
「さっきね、王宮からの勅使が学院に来たのよ」
「よくある事じゃない」
魔法学院の長のオスマンになら別に勅使が来たってなんの不思議も無い。
大体、それが何の関係があるのかと詰め寄ろうとしたが、そうする前にキュルケがとんでもない事を口に出した。
「確か、その勅使。モット伯って言うんだけど、学院に付いた時はボロボロで途中で襲われたって言ってるのよね」
「……まさか」
さっきの嫌な予感の正体はこれだったのかと、頭を抱えたくなってきたが、キュルケの方はまだ止まらない。
「なんでも、『武器も持ってないのに脚を切られた』とか『青銅のゴーレムを十字に切り裂いた』とか言ってるんだけど……」
心当たりあるわよねぇ、とキュルケが続けたが、ルイズの方はもう聞いちゃいなかった。
どう考えてもサウザーです。本当に有難うございました。

今更ながら考えが甘かったと盛大に後悔した。
オスマンに騒ぎを起こすなと言われ了承こそしてはいたが、あくまで学院内での話しだった。
あの傲岸不遜の塊が外で、自分の目の届かないところで騒ぎを起こさない保障なんて一切無いのだ。
どうしてそうなったのかは大体想像が付く。
サウザーがアレで街道のド真ん中を練り歩き、道を塞いだというところだろう。
大方先に仕掛けたのはサウザーだと思うけど、そんな事はどうでもいい。
問題は勅使を相手にしてこのままで済むかという事である。
勅使と言えば、国家の重職である。となると、モット伯次第だが次に出張ってくるのは国というところだ。
まず間違いなく懸賞金が掛けられて、下手すれば魔法衛士隊が動く。
そうなればサウザーの事だから、トリステインを相手に戦争を始めるに違いない。

千の軍を滅ぼせられるガンダールヴと同等の南斗聖拳の使い手。
並のメイジでは相手にならず、今のところトライアングルまでなら本気を出すまでも無い。
そんな男がトリスタニアへと向かっている。
城下町というだけあって、当然王宮があるわけだが、それが非常に拙い。
この際、仕掛けてくるのを待つより先に叩き潰してしまおうと思ってるかもしれない。
そうなってしまえば、ヴァリエール家どころかトリステインそのものが危ない。
だからルイズの次の行動はもの凄く早かった。



「ギーシュ、貴様は手配をしておけ。俺は町を見ておくとしよう」
そのサウザーと言えば、もうモット伯の事なんて綺麗さっぱり覚えていなかったりする。
彼から見ればモット伯なぞ、いいとこ名前付のモヒカン。
例を挙げるなら、ジード、スペード、ダイヤ、クラブ程度のものである。
北斗三兄弟からハブられにた三男坊と同じぐらい無かった事にされている。

なのでルイズの気苦労など知ったことではなく門の中へと入っていった。
が、取り残されたギーシュがようやく馬三頭を預け終えてから気付く。
「手配をしろと言われても、なにも渡されていないな……」
何も渡されていないという事は勿論ギーシュ持ちになる。
そもそも、今のサウザーは金貨はおろか銅貨の一枚も持っていない。
金なんぞケツを拭く紙にもなりゃしねぇ世紀末からやってきたのだから当然だったし、欲しければ力で奪うか、代わりの物と交換するかの二つに一つ。
そしてサウザーが常日頃取っていた行動は前者である。
貴族にも貧乏なのと裕福なのに分かれるが、ギーシュん家は前者になる。
持ち合わせも当然少ないが、サウザーが戻るまでになんとかしないと今度こそ本当に消される。
十分ぐらい頭を抱えて、せっかくの休日に何をやってるんだろうか僕は、とギーシュが省みていたが
このままではワルキューレの残骸と同じになってしまうので多少ふらつきながら街へと入っていった。


道端で物を売る商人。通りを歩く無数の人。
そんなブルドンネ街と呼ばれるトリステインで一番大きい通りをこれまた一際大きいサウザーが歩いていた。
もちろん、道のド真ん中を。
普通は大勢の人が行き来して歩くのも一苦労なのだが、関係無いかのように突き進んでいる。
まるで、除雪車が雪を掻き分けるかの様にお構いなしだ。

また一人男とすれ違いざまにぶつかった。
そのまま男は人ごみの中へと消えていったが、サウザーの口元が歪むといつの間にか右手に持っていた物を後ろへと放り投げる。
「なかなかいい腕をしているようだが、忘れ物だ」
投げ捨てられたそれは綺麗な放物線を描きながら太陽と重なり重力に負け地面に落ち始める。
その瞬間、一際大きな叫び声がした。

「お、俺の……!畜生!俺の腕がぁぁぁぁ!」
サウザーから離れたところでさっきぶつかった男が肩を押さえてのた打ち回っている。
そこにさっきサウザーが投げた物。人の腕が血を撒き散らしながら落ちてきたもんだから通りは完全にパニックに陥った。
腕は悪くないようだったが、生憎と相手が悪い。
男がサウザーの懐を探ろうとした瞬間には、もう腕を切断していた。
これだけの人ごみの中、誰一人として気付いた者は居らず、まして本人ですら腕をもがれた事に気付くには数秒を要した。

聖帝からスろうなどとは世紀末では考えられない事だ。
名が知られていない以上、今のサウザーはいいとこ傭兵というぐらいにしか見られていない。
「ふっはははははははは!」
だからこそ面白い。
聖帝という肩書きも、南斗鳳凰拳という名も無い『ゼロ』の状況。
今の内だけだが大いに楽しませてもらうとしよう。
老若男女の悲鳴溢れる通りの中、ただ一つだけ笑い声が響いていた。

――天を見よ!見えるはずだ……あの死兆星が。

そんな声が聞こえてきたような気がしたけれども、きっと幻聴。
ジョインジョイントキィとかホクトウジョーダンジンケン!ユクゾッ!カクゴ!テンショーヒャクレツケン!ユクゾッ!ゲキリューニミヲマカセドウカスル!ユクゾッ!ユクゾッ!
セッカッコー!ホクトウジョーハガンケン!ハァーン!フェイタルケーオーウィーントキィとか聞こえてくるのもきっと気のせい。
いくらトキはまさに世紀末と言っても、ここは遥か上空、タバサの使い魔シルフィードの背の上だから。

「……それにしても、勅使を襲うなんてやっぱり只者じゃないわね」
いい加減慣れたと思っていたけど、改めて色々違う次元に生きる人間だと思い知ったのかぽつりとキュルケが呟く。
立ち塞がるのであれば全て叩き潰すとは言ってはいたが、本気でそこまでやるとは思ってなかったらしい。
伯爵と言えば爵位の中でも上から数えた方が早い。
無論、公爵より下なのでヴァリエール家よりは格下という事になるのだが、今回は勅使というオプションが付く。

「急いで!早くしないと、もう始めちゃってるかもしれないから!」
「これが限界」
焦るルイズを尻目にあくまで冷静にタバサが返す。
シルフィードだけならまだ速くする事も可能だが、人が乗る以上振り落とされないようにする必要がある。
学院からトリスタニアまで馬でおよそ三時間程。
これでは到底間に合わないと思い、休日だからと言って動かないタバサを必死に説得して動かした。

「お願いだから早まった事しないでよね……」
トリステインの宮殿がたった一人の男に皆殺しにさせられた。
これが今のルイズの考え得る最悪の状況である。
知らない者が聞いたら一笑に付すような内容だが、今ではこの三人はサウザーなら本当にやりかねないと十二分に思っている。
それでもまだモット伯が殺されなかったという事を見れば最悪ではない。
気まぐれか見せしめか真意は分からないが、殺してしまえば取り返しが付かない事になっていた。
もっとも、ギーシュの行動によってそれが阻まれたとは誰も考えなかったが。

「あれ」
突然、ぐん、とシルフィードの高度が下がった。
少し身を乗り出してタバサが指差した方向を見てみると、恐ろしく自己主張している物体が目に入った。
通行人も必ず一度足を止めて眺めているあたりインパクト大だ。
「あー……あれはさすがに無いわね」
なんというか雰囲気からして世界が違う。
ただ、サウザーがそこに座るというのであればなんとなく納得はできる。

そうしていると門からかなりの人数の種籾勢……もとい民衆が溢れ出てきた。
かなり慌てている様で息も絶え絶えになりながらなにやら言い争っている。

曰く「スリの腕がいつの間にか無くなっていた」だの「メイジの通り魔が出た」と。
シルフィードの感覚を通して聞いていたタバサがそう言った瞬間、ルイズが叫んだ。
「い、急いで探してーーーー!!」


一通り街を練り歩いたサウザーは巨大で壮麗な屋敷が立ち並ぶ高級住宅街へと足を進めていた。
なんとなくユダが好みそうな所だ。
ここがトリスタニアの表ならば当然裏もある。
いわゆるスラム街と呼ばれる地域も見てきたが、そこの光景は世紀末と大して変わりは無かった。
弱い者は野垂れ死に、より強い者が生き残る。
違うのはそこでやり取りされる物に金が加わる事ぐらいだろうか。
とはいえ、それも縮図にすぎず全体的に見ればこの世界もあまり変わらない。

秩序が保たれているだけで、ハルケギニアも結局のところ本質は力こそが正義なのである。
力を持つメイジが力を持たない平民から作搾しているから表と裏が出来る。
この住宅街とスラム街がいい例だ。
まぁかと言って、それをどうだと言うつもりは全く無い。

強い者が好きな物を手に入れる。大いに結構。
奪われたくなければ強くなればいい。
無抵抗は武器にはならぬ。何もせず地べたを這いずり回る小虫が何を言ったところで踏み潰されるだけだ。
ただ、魔法が生活にも直結している事から必ずしも一方的というわけでもなく、その辺りは平民にも恩恵があるので均衡が保たれているというところか。

とにかく、この町の事は大体は把握した。
後は宮殿ぐらいのものだったが、丁度良い機会だったし挨拶ぐらいはしておくかと考えた時、遠くの方から羽音が近付いてくるのが聞こえた。
「はっはっは、小娘どもが雁首揃えて何の用だ?」
遠目で何度か目にした事はあるが、サウザーと言えど竜という生物を間近で見るのは初めてだ。
上を見上げ愉快そうに笑いながら言うと喚き立てるような声が返ってきた。
「この!勅使相手になにやってんのよ!それにさっきの騒ぎもあんたの仕業ね!?少しは自重しなさいよ、もう!」
随分と溜まっていたのか一気にまくし立て、ぜーぜーと息を吐く。

「勅使?……ああ、やつか。脚の腱を切ってやったと思っていたが、ふん、生きていたか」
当のサウザーはと言うと、ルイズとは対照的に、というか本当にモット伯の事など忘れていたらしい。
むしろ、出血多量で野垂れ死にせずに生きて学院まで辿り着けた事に少し驚いている。
そのついでに、水とかだったなということも思い出したが、それで合点がいった。
水といえば、攻撃的な物は多くなく、その代わり補助的な物。例えば治癒や洗脳などが多い。
トライアングルと言っていたので、モット伯が治癒を使えてもなんら不思議ではない。
まぁ、別に生きていようが死んでいようが興味無かったのでどっちでもよかったのだが。

「生きていたかじゃないわよーーー!あんたヴァリエール家を潰す気!?」
そして、ルイズはいきなりキレた。
「何、貴様の名など出してはおらん。それとも、やはり止めを刺しておいた方が良かったか?」

――……駄目だこいつ……早く何とかしないと。

ルイズがそう思ったかは定かではないが、とにかく話が噛み合わない。
なにせ、勅使を攻撃した事を問題としているのに、返ってきた答えが『止めを刺した方が良かったか?』である。
その離れ方と言ったら、北極星と南十字星ぐらいかけ離れている。

「くははははは、よかろう!」
思わずシルフィードの背に突っ伏したくなったルイズがサウザーから目を離すと、そんな声が下からしてきた。
それに釣られて地面を見るとサウザーは居ない。
一度、何かを蹴り上げるような音がすると、きゅい、とシルフィードが鳴き声をあげて身を捩り始めた。

「ちょ、ちょっと危ないわね!……え?嘘、いつの間に!?」
特に魔法が使えないルイズは急な事にしがみ付くのに必死だったが、いつの間にかサウザーが後ろで自分を見下している。
確か地上から十メイル程は離れていたはずだと思ったものの、決闘の時やたら高く跳んでいた事を思い出した。
つくづく人間じゃないな、と思い知らされる。
大方、そこらの家の屋根を足場代わりにでもしたのだろうが、それだって相当な高さだ。
実は翼人だったとか言われても、多分疑うことはないと思う。
南斗六聖拳は、孤鷲、水鳥、紅鶴、白鷺、鳳凰といずれも鳥類の名を冠する流派なので、まぁある意味間違っては無くもないが
勿論、実際に翼なんて生えているはずはなく純粋な跳躍力によるものだ。

なおも落ち着かないシルフィードの背にサウザーがどっかりと腰を降ろすとシルフィードに向け一つだけ言う。
「この俺が身体を預けるのだ、しずまれぃ!」
一瞬びくりと震えるとシルフィードの動きが止まった。
なにかこう、今にも泣きそうな鳴き声になったあたり、強さはともかく気性の面では少なくとも黒王よりは扱いやすいらしい。

「この竜だが、他にも居るのだろうな?」
「あ、あ、当たり前じゃない。速度に優れる風竜と火力に優れる火竜がいるわ。後は居るかどうか分からなくて伝説になってるけど、人語を話す韻竜ね」
幼生とはいえ、風竜を大人しくさせるだけの気に曝されつつもルイズがなんとか返事をする。
サウザーとしては竜がそれなりに珍しくない生物だという事は実に好都合だ。
伝説でしか存在しないはずの生き物がごろごろ居る。ますます気に入った。
悪魔と称され千の馬を率いていた黒王をラオウが従えさせたというのならば、俺は竜を従えさせてやろう。

ようやく一つばかり明確な目的ができたが、前の方では三人とも幾分か強張った顔をしている。
タバサに至っては杖を手にしている有様である。
「はっはっは、その顔だと俺がこいつ奪うとでも思っているというところか」
違うと言われても、ちょっと前までは『お、恐ろしい……』とか『悪の帝王』とか言われていた人物。
それも、獲物を見つけたのような顔をされては誰もがそう思ってしまうのも無理ない事だ。
「俺を誰だと思っている。この程度では俺の足となるには役者不足だ。もっとも――」
「もっとも?」
「こいつが韻竜とかいうのであれば話は別だがな」

シルフィードの一度見てから、ふはははは、とサウザーの高笑いが響く。
とりあえず、今のところシルフィードを狙うつもりはないようでルイズとキュルケは少しは安心できたようで息を吐く。
が、一人と一匹は、荒野を水と食料を積んだ車で走り、その後ろをバイクに乗った無数のモヒカンに追われているような心境だった。

本名『イルククゥ』。
一見して普通の風竜に見えるが、その実は永きを生き、人間以上の知能を誇り先住魔法をも操る二回程世紀末を体験した伝説の風韻竜。
その正体がバレると、トリステインのアカデミーや、彼女の故郷であるガリアの王室が実験に使うからよこせなどと言ってくるかもしれない。
なので今でも高度三千メイル以下の場所では口を利くなと厳命してあったが、今後はさらに徹底させる必要がありそうだった。

「もう用は無い。戻っても構わぬぞ」
どの程度の町並みか、どの程度の規模かは大体把握し既に用は無い。
相変わらずの超上から目線だが、何を言ったって聞きはしないしゆったりしている。
「戻るって……モット伯の事どうするのよ」
ただ、戻ったところでモット伯と鉢合わせになる可能性があったのでその懸念は当然の事だ。
「ふむ」
強い弱いの基準で言えば弱いという方に属するだろうが、常人なら立ち上がれぬ程の傷を受けて、それを治したというところは評価できる。
物は使いようというやつで、最悪衛生兵として使い道がある。
「無能……というわけではなかったようだな。仕方あるまい、もう一度だけ会ってやろう」
事も無くどうでもよさげにサウザーが言うと、ルイズはサウザーがモット伯に侘びを入れるというように取った。
もちろん、歯向かったり使えなければ殺すという意味であるが。

心拍数上がりっ放しのタバサが二、三シルフィードに命じると一気に高度が上がる。
こればかりは黒王でも及ぶ事はあるまい。
翼を羽ばたかせると見る間に町並みが小さくなった。




どこかの武器屋の喋る剣はどうした?
何ィ?聞こえんなぁ~~!!

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