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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ゼロと魔砲使い-27

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロと魔砲使い-27

最終更新:2024年06月02日 20:03

匿名ユーザー

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  • ゼロと魔砲使い



 ロマリアを飛び立って二日後。途中再びオルレアン邸で一泊したルイズ達は、何事もなくトリステイン王宮へと到着した。
 前回のことがあったためか、ルイズの顔を覚えていた門衛は、ルイズの要求通り直ちに上へのつなぎを取ってくれた。
 シルフィードも今回は王宮内の厩舎で、たっぷりとお肉がもらえるのでご満悦である。
 但し、タバサから念話で(しゃべったら実験動物として捕まる)と脅されているせいで、いまいち挙動におびえが見えていたりするが。
 厩舎の世話係は、「大丈夫。怖がらなくてもいいよ~」と話しかけてくれるものの、その優しさについ話しかけそうになるのを押さえるのに必死と、あまりにもぐだぐだな悪循環があったりするのだがそれは別の話。まあタバサが付いていられたので、実際には何も無かったのだが。
 そしてルイズとなのはは、再びこの国の三巨頭、マリアンヌ大后、マザリーニ枢機卿、アンリエッタ王女の三人と対面していた。
 「ご苦労であったな、ミス・ヴァリエール。して、首尾の方は」
 「恐れ多くも、今回の件についての、返答の書状を預かって参りました」
 教皇からの手紙を差し出すルイズ。この場ではもっとも上席となるマリアンヌが、丁寧に手紙を開き、内容に目を通す。
 その瞬間、思わず体がぐらりとなるが、何とかそれを立て直すと、幾分震える手でその書状をマザリーニに手渡した。
 その様子から予測が付いたのか、枢機卿の顔色に変化はない。しかし、読み進めるほどに鋭くなるその瞳が、事態の重さを物語っていた。
 「これは……少々掃除を早める必要がありますな」
 「どういうことですか?」
 ただ一人事情のわからないアンリエッタが、マザリーニに問い掛ける。
 「教皇聖下は、アルビオンの戦いに、我々の側の味方として立っていただけるとのことです。それも直接」
 「本当ですか! でも……直接?」
 喜びを表明したものの、今ひとつうれしくなさそうなマザリーニに、アンリエッタはその原因が『直接』と言うところにありそうだと思い、彼に問い返す。
 「ええ……聖下は直接、その御身を持って戦場に立ち、ミス・ヴァリエールの『虚無』が間違いなく正当であり、また、クロムウェルが名乗る虚無が偽りであると、自らの名にかけて示すというのです」
 「え……」
 さすがにアンリエッタの顔が蒼白になった。それは事実上、聖下ともあろうお方が、戦場の最前線に立つことを意味する。
 そうなるとそれを守らねばならないアルビオン=トリステイン同盟軍の責任は重大どころではない。髪の毛一筋の傷でも聖下につけようものなら立場はない。
 「それに当たって、準備や時期あわせのため、聖下はお忍びで我が国を訪問するそうです」
 とんでもない追い打ちが来た。
 「それは……大変な名誉ですね」
 そう返すので一杯になっている。
 「ええ。まあ、お忍びでもありますし、お迎えの準備の方は、むしろ質素かつ厳粛なものであるべきです。元々今の聖下は派手な浪費を嫌いますからね」
 だが、とマザリーニは言葉を続ける。
 「逆に訪問の事実は厳重に秘匿しなければなりません。いろいろな意味でこの事実が漏れると問題が起きます」
 そういって彼はその問題点を列挙する。
 一つはロマリアとの関係。聖下はこっそり抜け出してくる気らしいので、ばれるのは国際問題になる。
 続いてアルビオンとの関係。レコンキスタと繋がりのある人物に漏れたら言わずもがなである。
 それに加えて、刺客の心配などもしなければならなくなる。
 そう考えた場合、この場合の最善手は。
 「少々強引な手を打ってでも、内部意思を統一しなければなりませんね。たとえ官僚の半数を誅殺することになろうとも」
 その目は真剣で、ルイズといえども肌寒さを覚えるほどであった。
 その彼がルイズの方を見つめる。
 「場合によっては、あなたに一肌脱いでもらう必要があるかも知れません」
 「は?」
 「いえ、何せこの国に巣食う毒虫は隠れるのが上手ですので。少々強力な薬を使わねばならないかも知れません」
 さすがに経験の差、ルイズにはマザリーニのいっていることがよく判らなかった。ちらりと後ろのなのはの方を見ると、何とも微妙な顔になっている。なのはにもはっきりとした確信はないのね、とルイズは思った。
 こういう場合はどうしたらいいのか。ルイズは、
 「マザリーニ様には何か策があるみたいですね。私に出来うることならば何なりとお命じください」
 丸投げした。この時ルイズが考えていたことを言葉にすれば、餅は餅屋である。
 「特別に頼みたいことは今のところありませんよ。まあ、せいぜい囮ですな。一番いいのはあなたが次期国王として戴冠するという情報なのですが、これはあなたの虚無と表裏一体なので今回は使えませんし」
 「当然ですね」
 ルイズも頷く。マザリーニはそんなルイズを、頼もしそうに見つめて言った。
 「今しばらくは英気を養っておきなさい。その時が来たら、あなたの背中にはこのトリステインとアルビオン、加えてロマリアの一部まで加えた、途方もない重圧がその背にかかることになりますから」
 「はい」
 力強く答えるルイズ。その様子を見たマザリーニは、大事なことを忘れていたことに気がついた。
 「そうそう、うっかりしていました。ミス・ヴァリエール。あなたに一つ大事な使命を与えましょう」
 「なんでしょうか」
 ルイズはちょっといぶかしげに思った。今の言い方からすると、これから言われる任務は、今思いついたように聞こえる。枢機卿の性格とやり方からすると、こういう思いつきで何かをさせる人物とは思えない。
 だが聞いてみれば何ということはなかった。
 「あなたに関することをヴァリエール公爵に伝えて、あなたをある意味利用し尽くすことをお伝えするのを忘れていました。
 ミス・ヴァリエール、ちょうどいい機会でしょうから、里帰りして今までのことを説明すると同時に、参戦許可をもらってきなさい。あなたにしても心を決める時は必要でしょう」



 そしてルイズとなのはは、馬車に揺られてルイズの故郷たる、ラ・ヴァリエール領へと向かうことになった。
 今まで移動する時は馬かシルフィードの背中だったことが殆どなので、こうして乗り物に乗るのはどちらにとっても久しぶりのことであった。
 幸い、実家までの道行きはそれほどかかるものではない。おまけに今回は御者や護衛、使用人まで付いている。到着まで二人は何もすることがなかった。
 「考えてみると、ここしばらく、ものすごい勢いだったのね、私たち」
 「私はもう少し余裕ありますけど」
 訓練業務の間に高レベル魔導師として何かと用事が挟まる上、ワーカーホリック気味のなのはにとって見ればこの程度のことなど忙しい内には入らない。
 だが魔法はあれど産業革命も情報革命もない上、実家が裕福である世界にいたルイズからすれば、なのは召喚以降の人生はまさに疾風怒濤であったといえよう。
 ほんの一、二ヶ月のことなのに、まさに自分の人生が一変してしまっている。
 「ねえ、なのは」
 「どうしました? ご主人様」
 「考えてみると、あなたと出会ってから、まだ大して時間経ってないのよね」
 「ええ、そうですね」
 ルイズはゆっくりと流れる景色に目をやりながら言葉を続ける。
 「それなのに、あなたと出会ってからの方が、それ以前より長く生きているみたいな気がするわ」
 なのははそれには答えなかった。
 「……いずれあなたは私の元を去る。私にはあなたをあの子から離す権利なんかないわ。でも、お願い」
 外を見たまま、ルイズは続ける。
 「今回の戦いが終わるまでは、一緒にいてほしいの。叶うなら、もっとずっといてほしいけど、それは私のわがまま。でもね……この戦いが終わるまでは」
 「帰りませんよ」
 ルイズの言葉は、なのはによって遮られた。
 「もちろん、選択の余地があれば、ですけど。それでも……もし、戦いのさなかにあの子かあなたを選べと言われたら……私は多分、あなたを選びます。決着が付いた後なら、あの子を選ぶとは思いますけど」
 そしてそこで言葉を切るなのは。ルイズは振り向きもせず、外を見つめている。
 そんなルイズの背後から、なのはの声がふわりとかぶさる。
 「そしてそれが……唯一無二の機会だったとしても、です」
 「……!」
 言葉はなかった。いや、出なかった。
 振り向きざまルイズは、なのはの胸に顔を埋めた。
 「……本当のことを言うと、怖い……何もかもみんな。どうしていいかなんて、判んない。でも……あなたがいてくれれば、きっと乗り越えられる」
 「……使い魔というのは、きっとそういう存在が選ばれるんですね」
 掛けられる、あまりにも心に優しい言葉。だがルイズは、その内容とは裏腹の感じを、今のなのはから受け取っていた。
 その違和感が、ルイズの心をしゃっきりとさせる。埋めていた顔を上げ、そらしていたなのはの方を見る。
 そこにあったのは、予想通りというか予想外というか……静かな顔をしたなのは。
 だがその静けさは、『静かな怒り』と表現されるようなのものであった。
 喜びも恐怖も、全てが吹き飛ぶ、そういうたぐいのものだ。
 現にルイズの心からは、そういった感情の何もかもが、まるで夢であったかのように抜け落ちてしまった。
 ルイズは思う。もし、この怒りが向けられる対象が自分であったら。
 おそらくは蛇に射すくめられる蛙のように、身動き一つ出来なることは間違いない。そしてそのまま、抵抗することすら思いつくことも出来ないままに呑み込まれてしまうのだ。
 ルイズにははっきりとそれが判った。だが、それが『何故』かなのは判らなかった。
 「ねえなのは、あなた、何に怒りを向けてるの?」
 そう聞いたルイズに、なのはは何も答えなかった。いや、正確には直接答えなかった。
 「人生、こんな筈じゃなかったことばかり。親友のお兄さんが言った言葉なんですけど」
 静かな怒りが解け、ふっと優しい顔になるなのは。
 「そしてメイジと使い魔、それは運命にも近い契り。そう『なるべき』存在なんですよ」
 ルイズは少し混乱した。言葉の前後のつながりに、脈絡がまるで無い。それゆえ、なのはの言葉にあった、わずかな変化……『なるべき』の部分に、不自然に籠もっていた強調に気づかなかった。
 「何言ってるの?」
 「判らなくてもいいんですよ。というか、判っちゃいけないことなのかも」
 そういうなのはの顔は、優しいものから哀しいものへと変わり、そして再びあの静かな怒りを湛えたものに戻る。
 「そう、世間って、世界って」
 そこで今度はなのはがルイズから視線を外し、外を見た。
 それはルイズの目を見るのがつらかったのか、それとも外の『世界』を見たかったのか。
 「こんな筈じゃなかったことばかり、なんです」
 ルイズには判らなかったが、なのはがその言葉の意味する何かに怒っている。それだけは理解できた。







 ルイズの知ることの出来なかった怒り。それは彼女の左手から発せられていたもののせいだった。ルイズの問いに対して心の揺れたなのは。彼女とて木石ではない。その問いには大いに悩むものがあった。
 一応優先順位ははっきりしている。周囲の環境、お互いの大切な人を支えてくれる周囲の人物。この場合なのは自身の嗜好は優先順位が低い。職業病的な、任務優先、効率優先の思考だ。
 だが、もしその選択が、ぎりぎりの状況で、かつ一度きりのものなら。
 反射的にルイズを捨ててヴィヴィオを選んでしまう自分の存在も、彼女は自覚していた。
 繰り返すが、彼女は木石ではない。若き乙女であり、そして母親なのだ。
 問いに対して反射的にそういう思考を、なのはは浮かべていた。そして、その一連の思考に対して。
 彼女の左手に宿ったルーンが、今まで以上の反発をしたのだった。
 (“強大な思考干渉を感知、遮断します!”)
 レイジングハートが警告を発するほどの。
 ルイズが自分の胸に顔を埋めていてよかった。なのはは本気でそう思った。
 それを聞いた瞬間の自分は、決して彼女には見せたくないような、『悪魔』の顔をしていただろうから。
 この瞬間、彼女ははっきりと理解したのだ。
 使い魔のルーンが、当の使い魔の意志を無視して、その身を主に縛り付けるための『枷』であることを。
 そしてこの世界全体を覆う、あまりにも希薄でありながら、あまりにもたちの悪い、世界を覆い尽くす『悪意』を。
 いまだルイズには話していなかったが、なのははその『悪意』が存在する証拠を入手していた。
 それはレイジングハートが、始祖のオルゴールから読み取った『虚無の魔法』であった。
 そこに収められていた無数の魔法。なのははその魔法のことごとくに見覚えがあった。
 ミッドチルダ式魔法。そして、近代ベルカ式魔法。
 虚無の魔法の原典は、一部を除いて殆どがミッドチルダ式の魔法を元にしていた。そしてその運用形式は、近代ベルカ式に酷似していた。
 近代ベルカ式は、形式の異なるベルカ式の魔法を、ミッド式で再現できるようにしたシステムである。古代ベルカ式の術法をミッド式に載せているのではなく、術そのものを再構成したようなものだが、効果においては共通である。
 そしてなのはは、この世界において『始祖の御技』である虚無の魔法に、この両者に似たものを見いだしていた。
 虚無の魔法は、他の系統の魔法と明らかに違いすぎた。
 良くも悪くも、虚無以外の系統魔法は、このハルケギニアという世界と密着して存在していた。ハルケギニア世界において、この世界の特質を生かすために生まれた、ハルケギニアのための魔法である。
 ビダーシャルやシルフィードが少し使うのを見ただけであるが、先住魔法もハルケギニアと密着していることには変わりはない。
 シルフィードから聞いた話では、本来先住魔法は特定の『場』と契約して使う魔法だそうだ。そうでないのは彼女の使う『変身』のように、先天的に使える幾つかの魔法だけだそうである。
 つまり、こちらもハルケギニアという地に密着している。
 だが、虚無の魔法はそれから明らかに浮いていた。
 空間転移、魔力侵奪、幻覚形成、時間加速、次元跳躍……一部にはミッド式でも理論上でしかないものもあったが、大半はなのはにも覚えがあった。
 そして何より、『共鳴』『外部魔力操作』でそのほとんどが成り立っている系統・先住魔法に対し、虚無の魔法は明らかにミッド式やベルカ式と同じ、『魔力による事象改変』の流れを汲んでいる。詠唱や発動方法などは他の魔法に倣っているが、根本のあり方が明らかに違う。
 それに加えることさらに、虚無の魔法の殆どは、破壊……それも、明らかにこのハルケギニアという世界に喧嘩を売るかのような方向に特化していた。ある意味閉じた世界であるハルケギニアの地、その殻をぶち破るような魔法が大変に多いのだ。
 ルイズが覚醒しながらも初めの魔法である『エクスプロージョン』以外の魔法を使えないのも、おそらくはそれが原因だとなのはは思っている。
 外の世界を知り、ミッド式の魔法を見慣れたなのはには簡単に思いつけても、この地の文化にひたっているルイズには、最初の発想そのものが出てこないのだ。
 おそらくそちらの目覚めには、『必要とされる力を望むこと』が必要であると、なのはは思っている。現にもう一人の『虚無の担い手』である教皇聖下は、祈祷書から『ほしかったもの』である、『移動手段』を習得した。
 これはなのはには大変になじみの深い『祈願型』の魔法構築に大変よく似ている。魔導式を組み上げるのか、膨大なリストから検索するのかの違いでしかない。
 これらから類推されるのは、虚無の魔法は、虚無の担い手とは。

 このハルケギニアという世界を打ち壊す、反逆の力なのだ。

 そう考えると、幾つかのことがすっきりとする。
 始祖の秘宝に秘められた文言。世界の管理者を自称するビダーシャルの言葉。
 虚無の力は、本来この世界にあるべきものではない。遙か過去、この世界に漂着したプレシアさんのように、外からもたらされたものなのだろう。いや、ひょっとしたら。

 (虚無の魔法は、プレシアさんが作り上げたものかも知れない)

 そんな思いすら浮かぶ。
 なのははこう推測していた。

 十年前のあの日、フェイトちゃんの目の前で虚数空間に落ちたプレシアさんとアリシアちゃんの遺体を収めたポッド。
 本来助かる可能性などないはずのその試みは、奇跡ともいえる『当たり』を引いた。
 それがこの地……ハルケギニアへの漂着。
 ここでプレシアさんは、おそらくロストロギア級の何か……おそらくは生命操作に関する技術を見いだしたのだろう。水の精霊が再現した彼女の姿は、自分の知る者より若々しく、健康なものに見えた。本来のプレシアさんは、見た目よりずっと年を取っており、健康も害していた。水の精霊が語るような、『冒険者』的な生き方など出来るはずがなかったのだ。
 だとすれば彼女はそれを解消する手段をここで見出したに違いない。
 だが、その技術を持ってしても、まだアリシアちゃんの蘇生にはとどかなかった。だから探したのだろう、自分の手に入れたものを上回る『奇跡』を。
 存在することは確信していたに違いない。そして、それは成し遂げられた。
 水の精霊が言うのだ。この事に間違いはないはずである。
 だがビダーシャルは、プレシアさんがスターライトブレイカーを使って、自分たちの住む地を滅ぼしたと言っている。
 これも嘘ではあるまい。おそらくは何らかの対立があったのだ。
 一番ありそうなのが、プレシアさんという存在自体。異端の排除だ。
 次いでアリシアちゃんの蘇生。これがエルフ達の守る『禁忌』のようなものに触れたという可能性もある。
 その他の可能性もあるが、ビダーシャルを初めとするエルフが、『世界の管理者』を自称する以上、その対立理由は『世界に対する脅威』もしくは『ルール違反』であるのは疑う余地がない。
 そしてあまりにもフェイトちゃんに……言い換えればアリシアちゃんにもそっくりな『始祖の肖像画』。
 このハルケギニアで、デジタル写真を残せるのは外部から来たものとしか考えられない。
 固定化の魔法があるから、経年劣化の問題はない。
 そう考えると、あまりにも恐ろしい推論が成り立ってしまう。
 始祖ブリミルとは、ブリミル教とは。
 今ハルケギニアに広まっているような心のよりどころなどではなく、

 この世界に反逆するために、この地の民を駆り立てる狂信的なカルト宗教だったのではないか。

 そう考えると、虚無の力と血統が王の象徴となっているのは、あまりにも皮肉としか言いようがなかった。
 (本当に世界はこんな筈じゃなかったことばっかりだね、クロノ君)
 使い魔とは、本来この地に住む動物を召喚するもの。絶対の『友』を呼び出すものなのであろう。
 そこには悪意と言うより無邪気な意図しか感じられない。だが少なくとも『虚無』は。
 その術式によって呼び出す存在を『人間』にし、あまつさえその意志を縛るためのシステムが存在している。
 この意志を縛るシステムそのものは、使い魔のルーン共通かも知れない。ひどい話であるが、相手が野生動物であるとすればぎりぎり納得できなくもない。
 シルフィードのような『意志ある幻獣』を召喚する例は少なそうであるし、そういう場合でも彼らは予備知識として召喚と使い魔のことを知っており、納得した上でそれに応じる。
 だが、ルイズの場合は、虚無の場合は。
 応えたのは確かに自分だ。あのとき確かに、自分の意志で自分は召喚の『鏡』に触れた。
 だがそこにはなんの説明も予備知識もなかった。召喚システムは、いかなる方法かはともかく、虚無の使い魔にふさわしいと思われる『存在』を選別し、なんの説明も無しに召喚しようとしていたのだ。
 そこには幾多の誤解と悲劇があったことが簡単に予想される。そしてそういう想いを強制的に抑圧するルーン。
 利用したのか、組み込んだのかは判らない。だがそこには明確な一つの意志がある。
 使い魔を『駒』として扱う意志だ。使用者でなく、制作者が込めた意図。
 持てる全てを使って、世界に、世界の大きな『システム』に反逆する意志。
 そこにどんな理由があったのかは判らない。
 始祖ブリミルは、一体、何を思ってこの世界を壊そうとしたのか。それはさすがになのはにも判らない。
 だがこんなことは、とうてい他人にいえたものではなかった。特に、純粋に世界を肯定しているルイズには。
 世界を肯定するために自分を否定してしまうような面がルイズにはある。そんな彼女にこの事を告げるのは早すぎる。いや、出来れば一生言わない方がいい。
 それにそもそも、肝心のことがなのはにもまだ判らないのだ。
 この世界と、それに反逆した始祖。
 そのどちらが『悪』だったのか。
 世界か、始祖か、それとも両方ともか。
 あるいはどちらも自分が正しいと思っていたのか……現実のように。
 それが判るまでは、なのはにはどちらに対しても味方することは出来なかった。
 そして想う。この推論をルイズに……ご主人様に話すことがあるとすれば、それは。
 世界と始祖、その双方の意図を知った時であると。
 そしてルイズの下した結論に、自分は従おうと。



 そして複雑な思いと共にルイズ達を載せた馬車は、ルイズの故郷である、ラ・ヴァリエール公爵領に到着した。







 なのはが、ルイズが悩む中、混乱する想いを持つものがこんなところにもいた。
 次元航行艦・アースラ。
 その作戦会議室で、クロノを初めとする首脳陣が一様に頭を抱えていた。
 映っているのは高次元探査による、目的地と思われる世界の衛星軌道映像である。
 サーチャーを先行させることも出来なかったため(ファーストコンタクトになってしまうので)、長時間かかって集めた次元波動……時空震のような、次元間を越えて伝わる振動波を解析・合成して、こうして目的地と思われる世界の姿を映像化することに成功した。
 そこに移っていたのは、ごく標準的な惑星であった。だが、あまりにも異常な点が二点存在した。
 一つは、その大陸配置であった。
 あまりにもとある既知世界に酷似していたのである。
 具体的に言えば、第97管理外世界、現地呼称『地球』に。
 偶然とは思えなかった。同位世界・並行次元世界においても、こうまで地図が一致する例はない。
 それは『誤差』……初期条件は共通であっても、そこに至るまでの間による時間が、可能性の分岐……変化を生み、それが世界の差になると、ミッドチルダの次元世界学では説明されている。
 だが眼前の世界は、どう見てもコピーでもされたかのように、第97管理外世界そのものの姿をしていた。ちなみに座標が明らかに違うので、目の前の世界が地球である可能性はない。
 そしてそれに加えてもう一つ。
 『なあ……なんであんなものがあるんだ?』
 初めてこの映像を見た時、クロノは思わずそうつぶやいていた。
 報告によれば、『それ』は、現実に存在するものではないという。
 『彼の地に実在するのは、今見ている映像ではなく、無数のモニュメント……石で作られた、一見意味のない彫像や都市遺跡のように見えるでしょう。サーチャーを送って、光学手段によって観測したのであれば、我々にもあれは見えないはずです』
 『高位次元から、次元波動を使って観測した時にのみ、見える映像、か……』
 『はい。次元探査波の反響に対して成立する、ホログラフのようなものです』
 その時の報告を思い出しながら、クロノは映像を見る。
 ちょうどユーラシア大陸を中心とした地球の映像。こちらで言うシベリア中央部辺りに、『それ』は存在していた。
 緑の森を背景に浮かび上がる白い文字。それは現実に存在するものではなく、次元探査波動を解析し映像化した時に、ノイズの集合体として初めて浮かぶものらしい。
 言語は神代ベルカ語。これはミッドチルダ語を英語、ベルカ語をドイツ語にたとえるとすれば、ちょうどラテン語に当たるような言葉である。この二つに限らず、次元界で使われている言葉の源流とされるもので、現在では殆ど残っていない幻の言語である。
 現存しているのは、聖王教会において存在する聖書の『原典』位である。

 「でもなんであんな言葉が、こんなロストロギア級の技術を使って書かれているんだ?」
 「判るわけありませんよ……まるで観光地の看板だ」
 次元波動に対するホログラフ干渉紋様を、巨石という物理的実体を使って形成するなど、とんでもない技術の無駄遣いである。
 そうまでして描かれたもの。画面に映った文字。
 その内容を私たちの言葉で言うと、次のようなものになる。



 ようこそ、“ハルケギニア(幻想郷)”へ!




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