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  • あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ
  • ゼロのペルソナ-14

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのペルソナ-14

最終更新:2011年05月27日 11:31

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隠者 意味…思いやり・邪推

名城と謳われたニューカッスル城はいまや廃墟と化していた。
反乱軍レコン・キスタが大挙して攻め込んだ結果である。
そしてレコン・キスタが反乱軍であったのはその時までだった。
アルビオン王家がこの世界から消滅した現在、レコン・キスタはアルビオンの正式な政府である。
廃墟となった最後の王家の城を眺めている一人の男が居る。レコン・キスタの総司令官であった男、オリバー・クロムウェルである。
彼は今や皇帝となり、アルビオンの支配者となった男だ。そうだと言うのに、皇帝クロムウェルの顔に浮かんでいるのは苦々しいものであった。
攻撃の際に受けた損害が莫大だったのだ。たった300足らずの王軍に対して、死者は三千、怪我人も含めるなら倍になる。
王軍の士気が異常なほどに高かったためだ。
「あのトリステイン貴族め、ウェールズをしとめるなどと言っておきながら……!」
クロムウェルは吐き捨てるように言った。
彼が言うトリステイン貴族とはワルドのことである。ワルドはトリステイン貴族にして、レコン・キスタに加わった男だ。
彼には聡明だと名を轟かせていたウェールズを始末するように命じていた。しかし、彼は仕損じ、ウェールズは最後の最後まで前線に立ち、兵士たちと戦い続けた。
そのため王軍の士気は異常なほどに高く、すでに勝利した気分になっていたレコン・キスタの兵に対し善戦を続けた。
ちなみにワルドは捕虜としての扱いを受けて牢屋に入れられていたのを助け出され治療中だ。体中に火傷のような痕があったためその治療である。
「いらぬ損害が出てしまったが……よしとするか。必要なものは手に入ったのだから」
彼はポケットから小さな箱を取り出した。開けた中には美しい宝石の指輪が入っていた。
ウェールズが身につけていた風のルビーだった。彼の死体から剥ぎ取ったものだ。
「これがなくては同盟が成立しないからな……。しかし、ジョゼフはどうしてこれをそこまで欲しがるのか……」
クロムウェルは美丈夫であるガリア王国の王の顔を思い浮かべた。
まあいい。彼は自分に力を与えてくれた。ならば従う他ない。
「死者に鞭打つようで悪いが働いてもらうぞ、ウェールズ皇太子」
クロムウェルは与えられた力、アンドバリの指輪を見た。


アルビオンから無謀に近い航海(航空という方が正確か)を遂げたのちに、ルイズたちはトリステイン国の騎兵たちに発見され、その後、王城に連れて行かれた。
秘密の任務のために事情を説明できずに困っていたが、アンリエッタの口利きのために開放されて、今はトリステイン学院に帰ってきていた。
ちなみにアルビオンの十人の船員たちのこともアンリエッタは保障してくれるそうだ。亡命者として手厚く保護するという。
そして学園に戻った三人の魔法使いと三人の使い魔はそれぞれの日常に戻っていた。
その内、使い魔たちは現在、あるものを鋭意政製作中である。
完二が料理長マルトーに頼み、使わなくなった大きな鍋を貰ってきた。それで完二たちは風呂代わりにしようとしているのだ。
時刻は夕刻を過ぎたころ、学校の校舎から遠いところで、火を焚き、水を入れた大なべを3人がかりで沸かせていた。
「なあ、これもういいじゃねえのか?」
陽介が待ちきれないとばかりに言う。
「そっスね。煮立ったら入れねーし」
完二の返答を聞いて陽介は嬉しそうな顔を隠せない。
彼らが彼らの世界でいうマトモな風呂にこの世界に来てからは入っていない。
この世界の風呂は一種のサウナ風呂のようなものであり、風呂が好きな日本人である彼らにはとても我慢できないというのが共通の見解だった。
クマは日本人どころか人間と呼べるか怪しいものだが、クマ曰く心は日本人らしい。
「んじゃ、俺一番風呂いただきな」
「あっ、センパイずりー」
「クマも入りたいクマー」
二人の抗議の声を気にせず、陽介は服を脱いで、さっさと鍋に浸かった。
「くぁー、たまらん!疲れが吹っ飛ぶつーの?やっぱ日本人だなあ、俺」
気持ち良さそうな声を上げる陽介を見てクマが我慢できなくなったようだ。
「クマも入るクマ」
そういうとクマは球型の体の頭の部分をとった。頭を取った着ぐるみからは金髪碧眼の美少年が現れた。
「オマエ、パンツ一丁だったのかよ……」
クマは人間の姿のときには真っ白なカッターに黒いズボンを合わせているのだが、キグルウミの中から出てきたクマはトランクス一丁の姿であった。
「だってだって最近、クマずっとこの格好だったし」
「確かにクマ、最近ずっと着ぐるみのまんまだったな」
「だからってそりゃ変質者だろ……」
「カンジ、今からお風呂クマ。和のココロ、それは細かいことを気にしないこと」
「や、意味わかんねえし」
完二と陽介のツッコミを気にせず、クマはすぐに一糸纏わぬ姿になって、陽介と同様腰にタオルを巻いて、風呂釜とかした鍋に文字通り飛び込んだ。
「おまっ、狭いだろ」
陽介が抗議する。
「そーでもないクマよ」
たしかに鍋には二人ならそれほど狭くないほどにはスペースがあった。大人数の魔法使いの子供たちの食事を作るための鍋だっただけあって大きい。
「たくっ、しゃーねーな。暴れんなよ、さっきオマエが飛びこんだせいでただでさえ湯が溢れたんだから」
「わかったクマ。だからクマ、この異世界に負けないように日本人の風呂の入り方をします」
そういうとクマは「あー、ババンバン!あービバビバ」と調子っ外れに歌い始めた。
陽介と完二は「なんだそりゃ」と笑った。
それから陽介とクマは30分近く風呂に入っていた。
「ったく、長風呂過ぎんだろ……」
完二は服を脱ぎながらぼやいた。クマがのぼせきってふらふらしていたために陽介はそれを送っていって今は完二一人である。
外にいても風邪を引くだけなので寮塔に戻るのは正解なのだろうが、一人残る完二には少しさびしい。
そう入浴前は思っていたが、いざ湯に浸かれば、そんな細かいことはどこかに吹き飛んだ。
「あー、キモチいいぜ……」
久しぶりの入浴は格別だった。満足いくまで浸かっていようと心に固く決める。陽介とクマが長風呂をしてしまうのも仕方がないだろう。
「あーびばんばんばん……へっ」
「あのー、カンジさん」


背後からの声に完二は体をびくりと震わして驚く。下手な鼻歌を歌っていたのでなおさらだ。
「だ、誰だ……ってシエスタじゃねえか!」
太陽が地平に姿を消し光が抜けていく空間にシエスタが立っていた。
「お、おま……なんでここに!?」
完二は狼狽する。何しろ今の彼は裸なのだ。目の前に女性が現れれば慌てるのも道理だろう。
「ヨースケさんに聞いたらここに居るって聞いて」
「あんのヤロー……!」
「あ、ヨースケさんを悪く思わないで下さい!わたし、どうしてもカンジさんにご馳走したいものがあったんです」
「えっ、ご馳走?」
大食漢の完二はこの状況でも素直にご馳走という言葉に惹かれてしまう。
「はい、東方、ロバ・アル・カリイエから運ばれた珍しいものとか。『お茶』というそうです」
慌てていてシエスタがそこにいることしか認識していなかった完二も、ようやく落ち着きを取り戻す。
シエスタは確かにティーポットとカップを載せた盆を持ったことに気付いた。
そして同時にご馳走といっても完二の予想するご馳走とは違ったことにがっかりする。
「んだよ、お茶かよ……」
「あれ、もしかして飲んだことあるんですか?」
「まあな、オレの居た場所じゃ、よく飲んだぜ」
「そうなんですか……」
シエスタはしょんぼりとした様子になってしまった。完二は慌てて取り直す。
「い、いや、でもよ。ここに来てから全然飲んでねえからよ。飲みてえと思ってたんだよ」
シエスタは顔を上げてにっこりと笑った。完二の言ったことを信じたというより、気を使ってくれたということが嬉しいのだろう。
「ありがとうございます。それじゃあどうぞ」
「おう」
渡されたティーカップを取り、湯に浸かりながら啜った。
彼の世界の味だった。母が二人分とは思えないほど作った料理を食べたあと、出してくれた熱いお茶を思い出す。目頭が熱くなり、目元を拭う。
「ど、どうしたんですか?」
「な、なんでもねえよ」
さきほどの言葉はシエスタを気遣ったものだったが、どうやら自分でも気付かないうちに完二は故郷が恋しくなっていたようだ。
おふくろどうしてっかな……。
「その『お風呂』って気持ち良さそうですよね」
「ん、まあな」
郷愁に浸っていた完二の意識はシエスタに呼び戻される。
たしかに風呂は良い。この世界のサウナ風呂と比べれば天と地の差だ。
「わたしも入ってみたいです」
「いいぜ、別に」
完二に良い物を独占するような気質はない。きっとシエスタも、今まで入ってきたこの世界の風呂とは格段の気持ちよさに驚くであろう。
「ありがとうございます」
シエスタはそう言うと服のボタンに手をかけた。
「ちょ、ま、待て!おま、何して……」
慌てふためく完二とは対称にシエスタは何事もないかのように素のままである。いや、少し頬が赤い。しかしボタンを外す手はとまらない。
「なにってお風呂に入ろうと」
「オレが出てからに決まってるだろ!」
風呂に入ってもいいとはいったが今は考えてもおかしいだろう。
「そうなんですか?まあまあ、いいじゃないですか」
「よくねえよ、おま……!」
完二は言葉をつぐんだ。服を脱ぎ始めたシエスタの肌がわずかに見えたからだ。健康的でそれでいて艶やかな肌。
完二は顔を真っ赤にして体ごとシエスタから背ける。お風呂にのぼせたわけではない。
「そんなに恥ずかしがらないでくださいよ。わたしまで恥ずかしくなってくるじゃないですか」
「ならやめろってんだ!」
完二が叫ぶと同時に彼の背後でストンと何かが落ちる音がした。
「それじゃあ、失礼しますね」
どうやらさきほどの音はシエスタの身につけていた最後の一枚が落ちた音のようだったらしい。
やばいやばいやばいやばいやばいやばいと念仏のように同じ言葉が完二の頭の中で繰り返されていた。


一糸纏わぬ姿になったシエスタはドキドキしていた。シエスタも自分の行為がおおよそ常識的ではないのは分かっていた。
これは完二の気を引くためのアプローチなのだ。
貴族から自分を守ってくれた完二、メイドである自分より優れた裁縫の技術を持つ完二。
彼女は完二が荒っぽく見えて本当は優しいことをよく知っている。
つい先日戻ってきた完二だが、いつかまた完二はいなくなってしまうのではないかとシエスタは怯えている。
完二自身が消えてしまうような儚さだとかを持っているというわけではない。ただ彼は来るときが来たら帰る場所に帰ってしまうような気がするのだ。
妙な言い方だがまるで彼はまるで別の世界の人間のように感じることがある。
シエスタは背を向けた完二が浸かっている湯を見る。少し重なった双月の光が水面を赤く照らしている。
「えっ、赤い……?」
シエスタは湯が赤くなっているという事実に戸惑う。ついさっきまでは透明色をしていたはずなのに。
よく見てみると赤さは濃度勾配をなしている。そして最も濃いのは背を向けた完二のいるところだ。 
そろっと首を出して、完二の横顔を見るとシエスタは「うっ」とうなった。
完二の鼻からは、滝のように、とはどう考えても言い過ぎだが、ともかく鼻血としてはおかしな勢いで鼻血が出ていた。
シエスタは思わず、引いてしまった。
「あ、そういえばマルトーさんから仕事頼まれてたんでした」
「えっ!?」
若干棒読み口調で言うとシエスタはパパっと服を着てその場を去る。
背後で完二がポカンとしているのを感じる。
少しして「うおっ!んだコリャア!」という大きな声が聞こえてきた。やっと鼻血を出していたことに気付いたのであろう。

次の日、完二は午前中、広場を歩き回っていた。
普段は厨房なり、使用人たちのいるところにいて談笑したり裁縫をしたりしているのだが昨夜のシエスタのことを考えてしまうと、どうも顔をあわせづらいのだ。
自分が悪いわけではないし、シエスタが悪いわけでもない。そもそも昨夜の出来事をどう考えればいいのかもわからないが、なんとなく気まずい。
「どうっすかな……」
どうするとは何のことであろうか。シエスタとのことか、時間の潰し方か、それとも元の世界に帰る方法であろうか。
完二自身もなにをどうするか判然としないままぶらぶらと歩き回っていた。
「ありゃあルイズじゃねえか?なにやってんだ?」
ルイズは手になにか持ってこまごましく何かをやっているようだった。
完二はすることもないので自分のご主人とやらの元へと歩いて行った。


「はあ……」
ルイズは溜め息をついて、自分の作品を見る。
彼女の手には編み棒と、そして彼女の作品である毛糸の塊があった。そう、毛糸の塊という言葉が最も似合う物体だ。
好意的に見る人がいれば捩れたマフラーくらいには言ってくれるかも知れないが、ルイズはセーターのつもりで編んだのであった。
「はあ」とルイズはもう一度溜め息をついた。
完二はワルドを倒し、クマは致命傷を負った皇太子の命を救い、
タバサと陽介は船をアルビオンからトリステインまで飛ばして一行の命を救った。キュルケだって自分を守ってくれた。
しかし自分は何も役に立たなかった。トリステイン魔法学院に帰還し、安心もようやく戻ってきてから、その考えがルイズの頭に貼り付いて離れなかった。
自分は魔法の一つも使えない。今回の旅に何の役にも立たなかった。アンリエッタの願いを意気揚々と引き受けておきながらなんというザマだろう。
それがルイズが編み物をし始めた理由だ。ルイズは魔法が出来ないからその分、手先が器用になるようにと母に教え込まれたが、それもこの有様である。
ルイズが三度目の溜め息をつこうとした時、目の前に彼女の使い魔が現れた。
「なんだこりゃ」
ひょいっと完二はルイズの作った毛糸のオブジェをつまみ上げるように持ち上げた。
「ちょっとバカ、返しなさいよ!」
ぴょんぴょんと跳び上がり、ルイズはマフラーのようなものを取り返そうとする。
完二はルイズの作ったものをしげしげと見ながら呆れたように言った。
「オマエ、不器用だなあ……」
ルイズの頭の中で何か音がした。
「悪かったわね」
ルイズはねじれたセーターを強引に奪い返す。
「どうせわたしは魔法も使えない、編み物もできない、何の役にもたたないゼロのルイズよ!」
ルイズは、言うだけ言うと広場の出口へと駆け出した。
「お、おい!」
完二の呼び止める声がするが、当然足は止めない。
完二も自分をバカにしている。
そのことがどうしようもなく腹立だしく、そして悲しかった。


それから数刻経つ頃、完二はシエスタと会い、あるものを渡していた。
「昨日のワビっつーのも変だけどよ、コレ」
「これ……ぬいぐるみですか?」
「編んで作ったからあみぐるみっつーんだ」
それは完二の作ったたぬきのあみぐるみだった。あみぐるみは様々な編み物や縫い物の中でも完二が最も好きで、得意とするものである。
メイド顔負けの裁縫技術を持つ完二の得意分野なのでその出来はこの世界の貴族相手に商品にできるほどであろう。
「すっごくお上手ですね、このたぬきさん。でもなんでたぬきなんですか?」
「シエスタのイメージってなんとなくたぬきっぽいだろ」
「わたしってたぬきっぽいんですか……?」
シエスタはしゅんとなる。
完二に他意はなかっただろうが、それでも妙齢の少女にたぬきっぽいというのは喜ばれるものではない。
完二は自分の失言に慌てた。
「あ、違げーぜ。深い意味はねーし、シエスタの声がたぬきっぽいセンパイに似てるっつーか、たぬきって案外かわいいし、んな気にしねーで……」
完二は取り繕うように必死で弁解する。
するとシエスタは顔を上げ、いたずらっぽく尋ねてくる。
「わたしってかわいいですか?」
「ばっ、そ、そんなんじゃ……」
「かわいくないですか?」
またシエスタはしゅんとしたように顔を下げる。
「な、いや、シエスタはかわいくないこたあ……」
完二は顔を赤くしきっている。あたふたとしていると顔を下げたシエスタがクスクスと笑い始めた。
やっと完二はからかわれていたことに気付く。
「んだよ、くそっ!」
乱暴な言葉を口にしてもその顔にはまだ赤みが残っていた。
シエスタもクスクス笑うのをやめて編みぐるみを胸に抱いて感じを上目使いで見つめた。
「大切にしますね」
「おうっ、大切にしてやってくれ」
いじけた態度をから一転して完二は笑った。素直というか根が単純というか完二は自分のしたことで喜ばれることを好む性質なのだ。
「ところでもう一つ持ってますけど、それは?」
「ああ、こっちはワビの品かもな……」

完二がシエスタにあみぐるみを渡してからさらに時間が経ち、夜。
完二はルイズの部屋の前にいた。本来ならこの時間は部屋でルイズと適当な会話をしたり、会話をしなければ裁縫に没頭していたりする。
いつもは軽いドアノブがなかなか今日は回せない。
なんとか意を決し完二はドアを開ける。
部屋の中にルイズはいた。彼女はベッドの上に腰かけ宙を見ている。心ここにあらずというか、何か考え込んでいる様子である。
しかし完二が入ってきたことに気付くと、きっと視線を向けてくる。完二は背中に手を回して歩み寄った。
「あ、あのよ」
「なによ?」
いつもより弱い声量の完二に対し、ルイズはとげとげしい声を投げかける。
「今日は悪かった」
「なんのことよ」
わかってるのであろうがルイズはわざわざ尋ねてくる。完二としてそういう回りくどいことは嫌いだが、今回は自分が全面的に悪いと思っているために殊勝に答える。
「オマエの編み物を見て……あれだ、不器用って言ったことだ」
ルイズはふんと不機嫌そうに顔を逸らす。
「別に気にしてないわよ。わたしが編み物が下手なのも、わたしが役に立たないのも事実じゃない」
完二は首を振ってそれを否定する。
「んなこたあねえ。てめーが好きなモンを下手だなんて言われていい気がするはずがねえ」
「だからそんなこと気にしてないって言って……」
ルイズの声は徐々に大きくなり始めた。それが途中で切れたのは完二が背中に隠し持っていた物を差し出したからだった。
「なによこれ?」
ルイズは完二が差し出してきた物を指差す。
「オレが編んだあみぐるみだ。ルイズ、オレがこれくらい編めるように教えてやる」
あみぐるみを突き出したままの姿勢で完二は固まった。
謝っておきながら教えてやるとはおかしな言い方かもしれない。しかしこれが完二が散々頭をひねって考えた最良と思うアイデアだ。
裁縫の腕が良くないなら成長すればいい。そう考えたのだ。
しかし、いざその場面になってくると嫌というほど緊張する。
なんだか嫌な汗が出てきそうな気分だ。
ルイズに似合うと思って黒いネコのあみぐるみを作ったのだが、彼女は許してくれるだろうか。許してくれなくても、あみぐるみだけでも受け取って欲しかった。
気勢を削がれた様子のルイズはしばし黙り込んでいたが、それからむっつりとした表情のまま完二に向かって両手を開くように伸ばしてきた。
「んっ」
それが渡せと要求していることに気付いて、完二は黒い細身のネコのあみぐるみを手渡す。
ルイズはあみぐるみをぎゅっと抱いた。そして完二をじっと見つめて言う。
「あんたが作ったって本当?」
「お、おう!」
ルイズが質問に完二は若干あせったように答える。とりあえず話をしてくれることに安心した。
「あんたが教えてくれるって……本当に?」
「おう。これでも元の世界じゃ教室開いて、編み物とか教えてたんだぜ?」
完二は自信を持って答える。への字に曲がっていたルイズの口が今夜初めてゆるんだ。
「似合わない」
ルイズはころころと笑った。
完二は反論しつつも笑ってくれたことにほっとした。


ルイズが邪推もなしに思いやりを受け入れたことは彼女の性質からすれば珍しいものなのかもしれない。
あるいは彼女は完二が来てから変わったのかもしれなかった。
何はともあれ、ルイズは素直に完二の素直な謝意を受け入れた。
そしてそれから数日、完二はルイズにあみぐるみの手ほどきをした。
ルイズの裁縫の腕は高いものではないが彼女は真剣に取り組み、完二の教えを真剣に聞いて、数日で成長の萌芽が姿を見せ始めた。
だがそれが芽吹く前に二人だけの手芸教室は中断されることになる。
王室からルイズにあるものが送られてきたためだ。
送られてきたのは一つの古びた本と一つの勅令。
古びた本は始祖の祈祷書、そして勅令とはアンリエッタ王女とゲルマニア皇帝の婚姻の儀の詔を作成することだった。


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