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  • ゼロのペルソナ-34

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのペルソナ-34

最終更新:2011年11月27日 20:41

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  • ゼロのペルソナ


正当なる虚無の担い手であるジョゼフの死、つまり完二たちがこの世界での役目を終えたということに他ならなかった。
ハルケギニアを訪れて、契約者との接吻から鋭い痛みを伴って刻まれたルーンは彼らの胸から消えてなくなっていた。
消えた印と開かれている扉。異世界から呼び出された使い魔たちは仲間たちと共に彼らの世界に帰るべきなのだろう。
実際にルーンが消えた今、完二も陽介もそしてクマも強い郷愁の念に駆られていた。
使い魔のルーンは主への忠誠のために過去いた場所への思い出などの感情を弱める働きをする。だから彼らは今、自分たちの世界へ強く惹かれている。
そうだというのに完二たちは銀色の扉をくぐることをためらった。
このまま扉をくぐってしまえば二度とこの世界を見ることはできない、ハルケギニアで出会った人々と、旅をしてきた仲間たちと二度と会えないという事実が彼らの決断を鈍らせている。
名残惜しそうにしている完二、陽介、クマを送り出したのは彼らのリーダーであった少年だ。彼は別れの挨拶の大切さをよく知っている。
「悪いな、相棒」
「スンマセン!恩に斬るッス!」
世界の力を持つ彼はワールド・ドアを維持することを約束すると完二と陽介はそれぞれルイズとタバサと共にアーハンブラ城へと戻っていった。
赤いカーディガンを羽織った長髪の少女――雪子はぽつりと言った。
「ねえ、巽くんや花村くんの挨拶しておきたい人ってどんな人かな」
「さあ」
流すように答えた口には薄い笑いが浮かんでいた。

ところで、と始めたのは直斗であった。
「クマくんはどうしてここにいるんですか?」
「ギクッ」
クマは会話に入ろうともせずに存在感を消すように立っていたのだが、いかんせんよく目立つキグルミ姿でそれは無理があった。
千枝とりせ、雪子は言っちゃったという顔をする。
「それは言っちゃダメだよ、直斗くん」
「そうそう」
「クマくん一人ぼっちなんだから」
雪子がそう言ったときクマは傷ついたのか「グサッ」とわざわざ口で言った。
実際、彼女らの言葉を間違いだと否定しきれないのがクマにはつらいところだった。
完二はシエスタ、陽介はイザベラに別れを言いに行っているのにクマには言うような相手がアーハンブラ城にはいないのだ。
「しどいクマ……いいもん!クマにはキュルケチャンがいるから!」
クマはキュルケに抱きついた。彼女は苦笑しながらよしよしとその頭をなでる。
クマはしばし撫でてもらい気持ちよさそうにしていた。しかし表情を曇らせてポツリと呟いた。
「でも……こうするのも最後なんだ……。使い魔のシルシも消えちゃったし……」
クマの言葉を聞いてクマを撫でるキュルケの手が止まる。そのまま数瞬の時が流れてからキュルケはその手でクマを押すようについた。
「あいて」
クマはその丸い体でボールのようにすってんころりんと倒れてしまう。
「な、ナニするんですかーキュルケチャン!あー、起き上がれないクマ!」
「あなたがらしくもなく、さみしそうにするのが悪いのよ」
「でもでも……」
ほら、と言ってキュルケは両手を伸ばしてクマの手をとった。少女の手を借りてクマは立ち上がった。
「例えルーンが消えてもあなたとわたしが過ごした時は消えないし、たとえ別々の世界にいてもわたしたちの関係は変わらないわ」
クマは上目づかいに不安といくらかの期待を込めながら尋ねた。
「わたしたちの関係ってナンですか……?」
「使い魔とご主人さま」
ガックリとクマは肩を落とす。もっと色気のある答えを期待していたのだが、それが打ち砕かれたと消沈する。
「クマ使い魔止まりですか……オ?」
クマの頬にキュルケの手が添えられる。そしてキュルケは唇をクマに重ね合わせた。
それを見たギャラリーたちは驚き、言葉にならない声を出す。
唇を離した後もボケっとしていたクマにキュルケが言った。
「わたしの大切な使い魔……それじゃ不満かしら?」
クマははっと気を取り戻した。
「と、とんでもないです!な、なんてゆーかうふふふふ」
クマは喋っている途中に先ほどの幸福を思い出す。
キュルケもふふっと笑う。それはとても魅力的で優しい笑みだった。
クマの胸に痛みと共にルーンが刻まれることはない。
代わりに彼の胸には確かな絆と幸福感があった。
アーハンブラ城のある一室。一つの机を三人が取り囲んでいた。
「そう……父上が……」
陽介とタバサから事の顛末を聞かされたイザベラは呟いた。
「なんとなくそうなるんじゃないかって思ってたんだ……」
「イザベラ……」
陽介はイザベラが落ち込んでいないかと心配する。たとえあのジョゼフといえでイザベラにとってはたった一人の父親だったのだ。
「大丈夫だよ、ショックだけどわたしにはタバサやおばさまがいるから。家族がいるから」
そう言ってイザベラは心配する陽介に少し笑ってみせた。疲れたようであるが決して作り笑いではない。
「でもヨースケまでいなくなっちゃうのは寂しいわ……」
「いきなりで悪りいな」
イザベラはゆっくりと首を振った。
「仕方ないよ。あんたは別の世界から来たんだろう?」
「信じてくれてたんだ?」
「信じるって言ったじゃない」
イザベラは苦笑し、陽介はそうだけど、と口ごもり気味に答えた。
「こっちに残る気はないのかい?あんたがその気なら女王の側近になれるよ?」
イザベラは陽介に残留の意思を尋ねた。
彼が望むならばガリア国の重鎮としての地位も用意できるうえ、彼はこの世界の救世主なのだ。
その気があればあらゆる富も名声も手に入れられるだろう。
「それ、すっげえ魅力的だな。元の世界に戻ったらそんなエラくなれるチャンスはねーな」
でも、と陽介は続ける。
「俺んちはただのスーパーのチェーン店……ってわかんねーか。
 親父が大きな店の支店長くらいで、俺の住んでたのは何もないのがいいところみたいな田舎なんだ。
 そりゃもうビックリするくらい田舎でな。でもな……俺はそんな町が大好きなんだ。
 昔はキライだったんだけどな。今は早くあの町に帰りたくて仕方がねー」
陽介の胸の中には望郷の念が強くうずいていた。ルーンが消えたことにより彼は今までないほど故郷に恋焦がれている。
陽介は隣に座っているタバサに顔を向ける。彼女はイザベラに説明を終えてから黙ってうつむいたままになっていた。
「なんていうか……だから悪いなタバサ。俺帰らなきゃいけねーんだ。本当はもっと一緒にいてやりてーんだけど……」
タバサが顔を上げたとき陽介は続けるはずの言葉を失った。対面に座っているイザベラも目を点にしている。
彼らは信じられないものを見たようにタバサの顔を見つめていた。
タバサの顔に浮かんでいるもの、それは笑顔であった。歳相応の屈託のない笑顔のままタバサは喋り続ける。
「心配しないで、ヨースケ。あなたにいっぱい勇気をもらったから。
 お母様もイザベラもいるから大丈夫。全部あなたのおかげ。それにわたし…笑えるようになったから」
陽介は驚愕から意識を取り戻し、そっかと呟いた。
「なら安心だな」
うんとタバサは頷く。
「あと、やっぱ笑った方が全然かわいいと思うぜ」
タバサは笑ったままだったが少し頬の朱が強くなる。
「なんだったら昔みたいに髪長くしたらどう?」
イザベラがタバサに提案した。陽介もそれはいいんじゃないかと同調するとタバサも少し思案顔をした。
2人が言うならばそれも悪くないと思っている。
使い魔のルーンが消えても陽介がこの世界に来てからタバサや出会った人々との間に築いた絆は変わらない。
完二はルイズが手綱を取ったペガサスで城に戻ってきてからシエスタを探して歩いていた。
どこにいるかはわからないので、メイドがいそうなところを探す。とりあえずは食堂に向かう。
そして食堂に着くまでの道のりでもう一振り挨拶をしておくモノに語りかける。
「おい、デルフ」
「なんでえ相棒」
完二の肩にかけられた剣がカチャカチャと答える。
「いや、ベツになんかあるってワケじゃねーけどよ。オマエともこれで最後なんだな」
「そうだなぁ……」
一人と一振りの間に沈黙が流れる。沈黙を破ったのは完二だ。
「これからどうすんだ?」
「どーすっかなぁ。もう役目は終わっちまったし。
 もしかしてお前さんからルーンが消えたみたいに俺の意識も消えるんじゃねーかと思ったけど、んなこたあねーみてーだな」
デルフリンガーはぼんやりとしたように言った。
そんなデルフに完二は歩みを止めないまま喋った。
「役目が終わったつーならもう自由っつーことだろ?ならデルフがこれから自分で決めればいいんじゃねーのか」
「おっ、カンジにしてはなかなか気の利いたこと言うじゃねーか」
「オレにしてはってなんだ!してはって!」
「でもなあ…ま、とりあえずは嬢ちゃんちにでも居るとするさ」
「いいのかよ?」
「でーじょーぶだろ。始祖が作った剣だから聖剣なんて呼ばれて手入れだってちゃんとしてくれるかもな」
「んだそりゃ……」
完二は呆れた風だった。
「ま、6000年も待ったんだ。しばらく考えさせてもらうさ」
デルフリンガーとの会話が一段落ついたとき、完二は廊下でばったりとシエスタに会った。
シエスタは驚いたように完二を見つめていた。
完二も心の準備が出来ていなかったため驚いていた。
「シ、シエスタ…よ、よう……?」
完二の気の利かない挨拶を無視するようにシエスタは跳びつくように抱きついてきた。完二は顔を真っ赤にしてさらに慌てる。
「お、おお!?」
「戦いがあったって……ずっと前で戦っている人たちがいるって聞いて……カンジさんたちだと思って……無事で本当によかった……」
シエスタは完二の胸に顔を押し付けるように泣いていた。自分がどれほど心配をかけたかに気付いて胸が痛くなった。
「悪りい……。心配かけたみてえだな」
シエスタは首をぶんぶんと振った。
そして少しの時間の間、シエスタは顔を押し付けたままだった。それからシエスタは顔を完二の胸からはがした。
目が赤くなっていて、目からあごまでのラインが濡れていた。
非常に心配されていることがわかり、完二はそもそもシエスタに会いに来た理由を言い出しづらくなる。
だが言わないわけにはいかない。
「シエスタ、実はオレ帰るんだ」
「えっ?」
シエスタは疑問符を浮かべた。
「信じらんねーと思うけど、オレはもともと別の世界に住んでて、今から帰らねーといけねーんだ。たぶんもう会えねえ」
稚拙な説明だと自分でも思ったが、自分の言葉で説明しないといけないと完二は思った。
信用されるとは思っていなかったが、信用して欲しい。
「わかりました」
完二の予想に反し、シエスタは完二の期待通り信用してくれた。
あまりにもすんなりと信じてくれたため完二が戸惑ってしまう。
「んな、簡単に……」
「なんとなくカンジさんが普通じゃないって感じてて、別の世界から来たといわれた納得しちゃいました」
えへへと笑う。それから彼女はじっと完二を見た。
「そっか……。
 んじゃあマルトーのおっさんや他のやつらにもヨロシク言っといてくれ。メシ美味かった、あんがとさんってな」
「はい、わかりました。その前に」
シエスタは完二に近寄って仰ぎ見る。
「高いな……カンジさんちょっとしゃがんでください」
「はっ?なんでだよ?」
「いいからいいから」
結局彼女に言われるままにカンジは膝を折る。
「目をつぶってください」
「ん?おお……」
よくわからないまま完二は目をつぶった。
それから完二の頬に何か柔らかいモノが触れる。
すぐにはそれが何かわからなかったが、直感的に悟り身を引きながら目を開ける。
先ほどまで完二の顔の近くにシエスタの顔があった。目をつぶる前よりもずっと近づいている。
彼女の顔はいくらか赤くなっていたが、完二の顔はそれよりもはるかに真っ赤だった。
「お、オマエ!ナニしたんだ!?」
シエスタは笑って答えた。
「諦めるために必要なことですよ」
「あ、諦めるって何をだ!?」
「もう、そんなこと女の子に言わせないで下さい」
それからシエスタは唇に指を当て、上目遣いに完二に言った。
「砂と汗の味でした……」
完二は口をパクパクとさせる。完二の代わりに彼の肩から掛けられた剣が笑い声を上げる。
「相棒、言われてんぞ!」
完二はシエスタに何も言えず、「るっせ!」と剣にだけ抗議した。
デルフリンガーはげらげらと笑い、シエスタもクスクスと笑っていた。
完二とシエスタは二人並んでアーハンブラ城の廊下を歩いていた。
シエスタが見送りをしたいと言ったからとりあえず馬を借りに行こうとしているのだ。
完二は先ほどの出来事が忘れられずに歩く姿さえぎこちなく顔も幾分赤いままだったが、シエスタはというと澄ましたものだった。
完二はその様子に、女という生き物の恐ろしさを感じずにはいられなかった。
とはいえ不快感を伴うものではなく、敵わないという思いになるものだったが。
なんとなくお互い喋らずに歩いているとちょうど反対側から誰かが歩いてきた。
長いピンク色の髪を歩調と同じリズムで揺らしているその姿はルイズであった。
ルイズと完二たちは互いに2歩か3歩ほどの距離をとって止まった。
ルイズは何かいいたげにモジモジとしている。何かを隠し持っているのか両手は背中に回されていた。
シエスタはその様子を見て何かを察したのか「お先に行かせてもらいます」と断りを入れてその場を離れていった。
シエスタがルイズにもあいさつをしていったあと、まだしばらくルイズは何かを躊躇していたが覚悟を決めた顔になり完二に歩み寄ってきた。
「これ、受け取りなさい!」
背に隠していたものを完二に突き出した。完二は言われたとおりに受け取って。そしてしげしげと見る。
「コイツぁ……」
それはあみぐるみだった。ぱっと見ではわからなかったが、ライオンであるようだ。
「最近なんかやってると思ったらこんなもん作ってたのか……」
既成品ではなく手作りであることは間違いなかった。
反対側の足の長さが不ぞろいであったり、中につめている綿の見えているところもある。
最近夜な夜な何かをしていると思っていたがこれを作っていたようだ。
「そうよ、悪い?」
なぜかルイズは唇を尖らせながら言う。
「いや、悪かねえよ。むしろコイツはイイと思うぜ、オレは」
そう言うとルイズの顔はパッと明るいものになる。
「えっ!ほ、本当……?」
「ウソなんて言わねえよ」
完二は手に持ったあみぐるみをしげしげと眺める。
たしかにバランスも悪いし、不出来なところも目に付くが、短い4本足と黄色い顔にこげ茶色の輪がついたその姿はどう見てもライオンであった。
ほんの一月前――いやそれより短かったか――ルイズは毛糸の塊を生産する以外できないような技術だったのだ。
目を見張る成長としかいいようがない。
「と、当然よ!このわたしが作ったんだから」
ルイズは腰に手を当てて胸をそる。威厳を出そうとしているようだが、顔はゆるみきり上機嫌であることは完二にも分かった。
それほど上機嫌なので、じゃあ前に作ったのはナンだよ。と質問するのはやめておくことにした。
ルイズは小さな胸をそらすのをやめて目を伏せがちに言った。
「あみぐるみを頑張って作ってたのも、なんかね……アンタがこうやって帰るってわかってたからなの」
完二はルイズの告白にキョトンとする。
「わかってたっつーと今日戦いが起こるってこととかもか?」
当然の質問だが、それにはルイズは静かに首を振る。
「本当になんとなく、あんたが近いうちにいなくなる……そう思ったの。わたしが虚無の使い手だからかしらね」
かもな。と完二は答える。
確かに近いうちに帰るとわかっていないと徹夜してまであみぐるみを作ったりしないだろう。
それにしても……と完二に別の疑問がわいてきた。
「どーしてあみぐるみなんだ?」
ルイズはもともと編み物は大の苦手であったはずだ。わざわざ苦手な贈り物をすることはないだろう。
もっともルイズが得意なものと言ったら乗馬くらいしか思い浮かばないが。
完二の素朴な質問にルイズは得意げな笑みを浮かべた。
「わたしが成長したってあんたに見せ付けるためよ。
 魔法が使えるようになったってだけじゃない。あんたが来てからわたしは成長したつもりよ」
ルイズは完二の手にあるライオンのあみぐるみを撫でた。
「つまりこれがわたしの成長の証」
ルイズは自分によって作られたあみぐるみを愛おしそうに見つめた。
完二はルイズの言葉に強く共感した。いや共感以上であった。
以前渡したあみぐるみからルイズも自分にあみぐるみを作ろうとしただのだろうが、
彼も昔、成長したときにルイズだけでなく大切な人に自分の作ったあみぐるみを渡したことがあった。
自分を認めてくれて、何より自分に自分を認めさせてくれた大切な先輩で、大切な仲間。
ルイズにとって、自分がその人のような存在になれていると思うと完二は嬉しいと同時に少し照れくさかった。
完二は頬をぽりぽりとかいた。
「そだな……すんげー成長したぜ。最初に会った時はウルセーうえに、口だけだったしな」
「言い過ぎよ、このバカ」
ルイズは唇を尖らせて完二をたしなめる。ただその口調は柔らかい。
「本当はみんなでラグドリン湖に行けたらよかったんだけど」
グラン・トロワ宮殿の噴水の前で6人で交わした水の精霊に会いに行こうという約束は果たせない。
ただ、それが心残りであった。完二も忘れてはおらず、申し訳なさそうな顔を浮かべる。
「悪りぃな……」
「ううん」
ルイズは小さく首を振って謝ることはないと示す。
それから彼女は完二の目を見た。
「わたしは成長したから心配なんてしなくてもいいわよ。あんたがいなくなってもわたしは大丈夫だから」
強い言葉と強い意思、そして何よりも2人を繋ぐ強い絆を感じる。
どうやら完二が元の世界に帰るとき、心配しないように勇気付けてくれているようだ。
完二ははっと笑った。
「スゲー成長したっつっただろ。最初っから心配なんかしてねーよ」
ルイズは強くなった。強力な魔法が使えるようになったというだけではない。
彼女の心は強く成長している。完二はとっくにルイズのことを認めていた。
だが彼の想像とは違いなぜかルイズは不機嫌そうに頬を膨らませた。
「心配しなさいよ」
「はあ?心配すんなっつったのはテメーだろ?」
「それとこれとは別よ。使い魔はご主人さまの身を案じるものよ」
ルイズは指を立てて胸をそらしながら言った。
完二はタメ息をついた。
「意味わかんねーし、オメーまだオレを使い魔扱いしてんのかよ?」
「ルーンがなくなったからって使い魔じゃないと思ってるの?
 いい?そんなのがなくたってあんたはずーーっとわたしの使い魔なんだから」
やっぱり成長してねーんじゃ……。
と呆れたような気分が完二の頭の中に沸き起こる。しかしルイズの表情を見て完二は言葉につまる。
「わたしの使い魔なんだから特別よ。
 たとえルーンがなくなっても別の世界に行ってもわたしたちの関係は変わったりしないんだから」
それは完二もはっとするような笑顔だった。
アーハンブラ城の東、ルイズたちが戦ったところに全員が集まっていた。シエスタとイザベラもいる。
完二たちの元いた世界たちの仲間はすでに扉をくぐっており、残っているのは完二たち3人以外ではワールド・ドアを開いている少年だけだった。
もう完二たちは世界扉を通って帰らなければならないのだ。
去っていく彼らに最後の別れの先頭を切ったのはシエスタだった。
「みなさんと過ごした日々は本当に楽しかったです。どうかご元気で」
そしてその胸に抱かれている剣もがちゃがちゃ音を立てて喋った。
「6000年の中で一番退屈しない一ヶ月だったぜ。元気でな」
次にアンリエッタ。
「あなたがたには感謝しなければいけないことがあります。
 この世界のこともですが、わたし自身のことも。あなたがたがいなければ今のわたしはなかったでしょうから。
心から感謝しています」
そしてイザベラ。
「あんたたちがいなければきっとわたしは贅沢してバカしてただけだったんだろうね。
 昔のわたしならそれでよかったと思ったのかもしれないけど、わたしは今がすごく好きだよ」
従姉にトンと背中を押されてタバサが喋り始める。
「わたしも今がすごく好きだから。みんなのおかげ。絶対に忘れない」
親友が話し終わってからキュルケが続く。
「あなたたちとの毎日はすごく楽しかったわ。忘れろなんて言われても忘れられないくらいにね」
最後にルイズ。
「わたしたちは仲間よ。絶対に忘れちゃダメなんだからね!」
完二たちは当然だというように答えた。
「当たり前だろ」
「クマ、ぜったい忘れない」
「忘れたくても密度濃すぎっから」
彼らは仲間なのだ。強い絆でつながれている。彼らの誰一人忘れることはないという強い確信があった。
灰色の髪をした少年が最後に確認する。
「もういいか」
みながこくりと頷いた。もう伝え残したことはない。
そしてこの世界で一ヶ月以上を過ごした完二、陽介、クマが順に扉を通っていった。
「ワルくなかったぜ、じゃーな」
「みんな元気でな」
「別の世界にいっても仲間クマ」
もう背中は押されたのだ。戸惑うことはない。
彼らは彼女たちとの絆を、笑顔を信じている
彼らは波打つ銀色の扉を通り、そして最後に扉をルイズと共に維持していた少年が通るとワールド・ドアこの世界から消えてしまった。
あとにはこの世界の住人だけが残された。
「行っちゃったわね……」
キュルケがポツリと言った。
「大丈夫」
タバサは確信を持ってそう言った。
「そうよ、大丈夫よ」
ルイズもわかっていた。それはキュルケも同様だった。
ハルケギニアは新しい局面を迎えた。
エルフの土地に隣接していた三種の魔物たちは姿を消し、東との強い交流が生まれるだろう。
そしてそれはエルフにとって人間たちとの戦いの後患がなくなったということでもある。
今、始祖の時代から存在した4つの血筋のうち二つは絶えて、4つの指輪は3つが正当な虚無の担い手と共に消滅し、始祖の使い魔も世界から姿を消した。
だがルイズたちに不安はなかった。
彼女たちの頼りになる使い魔たちはすでに自分たちの世界に帰ったが、彼女らと彼らとの間には印よりも言葉よりも確かな絆がある。
そしてそれはきっとこれからも彼女たちの行く先を示してくれるだろう。

こうして異世界の少女たちと少年たちの旅は完結する。
しかしたどり着いた彼女たちの新しい世界で、帰り着いた彼らの世界で人生は続いていく。
旅は終わらない。


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