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  • ゼロのミーディアム-01-10

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのミーディアム-01-10

最終更新:2008年12月24日 19:06

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  • ゼロのミーディアム


さてさて、水銀燈がルイズにミーディアムの契約を、ルイズが水銀燈に使い魔の契約を交わして一週間がたった

あの夜の出来事は確かに水銀燈に多大な衝撃を残したが。彼女は至って普通に(文句は言うものの)ルイズの世話を続けてる
水銀燈はこの地でアリスゲームは行われないとは言え契約を破棄しなかった。何故なら彼女がルイズの保護なしにこの見知らぬ異邦の地を生きていくのは難しいからだ
そして……水銀燈はあの夜の事をルイズに知らせていない
彼女らしからぬとお思いだろうが水銀燈はそれを伝えるのをためらっていたのだ
理由?それは彼女にも説明できない。元の世界に帰るのが正しいのだろう、だが……何故かルイズをほっといておけない
そう言う考えを彼女は何度も何度も自問自答した。だがその結論は毎回決まって答えの出ない平行線のまま……


もっとも、とうのルイズは水銀燈がそんな悩みに苦しんでいること等知ることもなく毎日を過ごしている
ただ…最近少しだけ水銀燈の様子がおかしい事に気づいた
それは彼女が買い物に行った虚無の曜日の翌日から、時おりまるで何かを考えるように呆けるようになったこと
無論それは水銀燈の結論の出ることのない自問自答の事。だが困ったことに水銀燈、仕事の最中にも呆けだすことがあるのだ

今朝もそんな1コマから物語は始まる……


薔薇乙女の朝は早い。規則正しい生活、早寝早起きが彼女達の信条。淑女の嗜みとでもいったところか
まあどこかの第1ドールは時々夜に出歩き月夜の散歩と洒落込んだりすることもあるのだが

部屋の片隅にある鞄がガチャリと開き中から黒衣黒翼の少女が出てくる。だがげんなりとした表情の彼女、水銀燈の顔は夢見最悪と言った模様
ちなみに今回彼女が見た夢は。ツナギを来た無駄に男前な顔立ちのルイズがベンチに座り
「私の使い魔を
『やりますか?』 『や ら な い か』」
とニ択を迫ってくる物だった。………え?ニ択?
実に珍妙極まりない夢だが水銀燈の心中、すなわちルイズを捨てられないと言う彼女なりの良心の叱責から来る物なのかもしれない

そんな陰鬱な気分で1日の始まりを迎えた水銀燈だが、作業着とも言えるシエスタからもらったメイド服に着替え始める
正直お父様からいただいたドレス以外の服を着たくはなかったが……
それと共にドレスを少しでも汚したくないと言う事もまた事実。勿体無いと言う理由も付け加え、結局彼女はそれを着ることにしたのだ
なお、シエスタには語頭に「か、勘違いしないでよね!」と付け加えその事をありのままに説明したのだが
とうのシエスタはただ鼻血をダラダラと流しながらうんうん頷くだけだった
一言余計だったらしい。水銀燈の言いたかったことは多分彼女には、伝わって、ない

(まったく……こんな奇っ怪な夢を見るなんて…私、疲れてるのかしらぁ……?)
そう考えベッドで寝息をたてているルイズに近づく。その寝顔はさっきの夢に出たいい男ではなく愛らしい少女の物
「う~ん……今こそあんたをぶったおして…過去の落ちこぼれだった私と決別するのよ~」
だがルイズはその幸せそうな寝顔に反して穏やかでない寝言をぼそぼそとつぶやく
そんな夢の世界を堪能しているルイズに水銀燈が声をかけた
「ルイズ!朝よぉ。起きなさぁい!」
ルイズは「ん……」と小さく声をあげ……
「あの世で私にわび続けろツェルプストーーーーーーーッ!!!!」
突然ガバッと起き上がったかと思いきや、かっ!と目を見開き絶叫した
そしてその後きょろきょろと周りを見回した後にため息をつく
「なんだ…夢だったんだ……あ、水銀燈。おはよ…」
「ええ、おはよう。…ってどんな夢見てるのよぉ…貴女」
「せっかくキュルケのあれに匹敵する物を手に入れたのに……」
残念そうにルイズはつぶやいた
(胸か、胸なのね)とは水銀燈の心中の弁。無論それを口に出せばご飯抜きと言う重罰が下されることが確実であるため黙っておいた
まあ最悪そうなってもシエスタに言えば食事を手配してくれるのだろうが
ゴシゴシと目をこすりルイズはいつものように水銀燈に言った
「したぎ~」
「はいはい…」
クローゼットの下の棚をしぶしぶ開けて下着を取り出す
(やっぱり解約して帰っちゃおうかしらぁ…でも帰る手段がねぇ……)
彼女の呆け癖が始まったらしい……水銀燈はぼーっと考え事をしながら下着をルイズの頭から着せた
そんな彼女にルイズが声をかける
「ねぇ、水銀燈……」
ルイズの冷ややかな、そして何故かくぐもった声
(……でもなんかほっとけないのよね。少し素直じゃないけど根は悪い子じゃないし。いや、だからと言ってそれでお父様をないがしろには……)
だがその声は水銀燈の耳には入ってなかった。彼女の頭はそれどころではなかったのだ
「水銀燈!」
ルイズは今度は強く、怒気をこめて水銀燈を呼びかける
「え?何かしらぁ?」 我に返った彼女の目に飛び込んできたルイズの顔に水銀燈は唖然とした
もう一度説明させて頂く。水銀燈はぼーっと考え事をしながら下着をルイズの頭から着せた
…下着(パンツ)をルイズの頭から着せた
「……あんたの認識じゃパンツは人の顔に被せる物なの…?」
ヒクヒクと顔を引きつらせながら言うルイズ。パンツの足穴から怒りに満ちた瞳で水銀燈を睨みつける
「あ……」
水銀燈は口を閉ざしぼーっとした表情でルイズを見つめた
「……」
ルイズもまた水銀燈を無言で睨みつける。場は気まずい沈黙に包まれるが……
「…」
「…」
「……」
「……」
「………」
「………」
「…………」
「…………」
「………プッ」
「!!!!!」
その沈黙を破ったのはルイズの間抜けな格好に思わず吹き出してしまった水銀燈
これにはルイズの怒りも極限に達した
「クロスアウッ!」
謎の掛け声と共にルイズは近くの棚から乗馬用の鞭を引っ張り出す
その後「フオオオオォォォォォォ!!!」と言う凄まじい気迫と共にパンツを被ったまま鞭を振り回し追いかけてくるルイズから水銀燈は必死こいて逃げ回る羽目になったとさ……

深刻な悩み事を抱えているのは分からないでもないが呆け癖もほどほどに…水銀燈


「はぁ、はぁ…と…とにかく、あんたにそうやって…頻繁に呆けられると困るのよ…使い魔の品評会が…近々行われるのに……」
「ぜぇ、ぜぇ…品評…会…?な、何なのよ…それぇ……?」
壮絶な追いかけっこの末、疲れ果てた二人。朝っぱらから全力で走り回って息も絶え絶えだ
ルイズは一つ深呼吸をし水銀燈をビシッと指差して言った
「文字通りよ!二年生進級時に召喚した使い魔を御披露目するの!それで芸とかやってみんなにアピールするのよ!」
「芸って…貴女私をペットか何かと勘違いしてないかしらぁ?」
水銀燈が思いっきりジト目をつくりルイズを睨む。その不機嫌な眼差しに少しルイズがたじろいだ
「べ…別にあんたをペットとは思ってないけど……仕方ないじゃないの……
普通使い魔で出てくるのはハルケギニアに住む生き物であんたの言うペットみたいな物だし…あんたみたいなケース初めてらしいし……」
ルイズは言った通り使い魔とは言え別に彼女をペット扱いしている訳ではない。そのため水銀燈の抗議にちょっと罪悪感を感じた
「でも、私だけ品評会に使い魔を出さないなんて訳にはいかないのよ…お願いだから……」
そして少しうつむき、彼女にしては珍しく申し訳なさそうにそうつぶやいた
「はぁ……仕方ないわねぇ…命令だなんて言ったら即刻突っぱねてたけど……お願いじゃ仕方ないわぁ」
水銀燈もルイズの心情を理解したらしい。少々顔をしかめ渋々了承する


この返答に感極まったルイズは曇った顔を輝かせ水銀燈に抱きついた
「本当?ありがとー!水銀燈ー!」
「ちょ、ちょっとぉ!大袈裟なのよ貴女!」
まんざらでもない水銀燈だが。それと同時に彼女に後ろめたさが芽生える
……何故なら彼女はルイズを捨てて元の世界に帰ることになるかもしれないのだから
水銀燈はブンブンと首を振りその事を一時置いておく。とりあえず今は品評会の話だ
「一つ貸しにするわよぉ?でも何をすればいいのかしら?」
ルイズもそこまでは思いついていなかったらしい。うーんと唸って腕組みして考え始める
「うーん…どうせだから他の使い魔と違ってあんただけにしかできないことを……そうだわ!」
ルイズが何かを閃いた
「あんた歌うまかったわよね?なんか歌いなさい!」
ルイズは自分が錬金に失敗した時、水銀燈がそれを歌いながらからかっていた事を思い出したのだ
「歌?そんなにうまかったかしらぁ?あれが?」
「ええ、腹立つぐらいにね……。でも、あの時のアレ歌ったら…分かってるわよねぇ?」
アレを思い出してルイズはちょっと不機嫌になった
「待ちなさいよぉ。私は別に歌なんて…他にも何か考えられそうな事あるじゃないの」
「え~。あんたの声聞いてると歌って踊れそうなイメージあるのに~」
「歌はともかく踊りって何よぉ……まぁ案としては考えといてあげるけど……」
まだ品評会までの時間は十分にある。とりあえずまだ決めつけるには早いと言う事で、この案は保留と言う形をとり今回の品評会の話はおひらきになった


「追いかけっこしたり品評会の話をしてるうちに朝ご飯終わっちゃったじゃないのよ……」
「あら本当。災難ねぇ」
水銀燈が他人ごとのように言う
「誰のせいよ誰の…。もういいわ、私ちょっと早いけど教室に行くわね。後の掃除とかよろしく」
「はいはい、行ってらっゃい……」
ルイズは自分の鞄を取り部屋から出て行く。水銀燈はその後ろ姿を手を振って見送った

バタンとドアがしまりルイズの足音が遠ざかっていく
「歌、か……」
自分以外誰もいなくなった部屋で水銀燈が一人つぶやく
「そう言えば昔はあの子の歌をよく聞いていたものね……病室の窓から空を見上げながら」
あの子と言うのはずっと昔に水銀燈のミーディアムとなった一人の病弱な少女
病院の一室から聞こえる彼女の歌声が水銀燈は好きだった。目を瞑れば今も少しだけ思い浮かぶ。穏やかな表情で静かに歌うあの子の優しげな表情が
「懐かしいわね、確か…こんな歌だったかしら……?」
瞳を閉じたまま水銀燈は過去の記憶をたどるように小さく静かに歌い始めた

あの時はただ聞いているだけだった歌。それを今度は水銀燈自信が歌っている
水銀燈は歌いながら思う。あの子が聞いたらなんと言うだろうか?今思えば自分はあの子に何もしてやれなかった、
せめてもっと優しくしてあげてれば…自分も一緒に歌ってればあの少女はきっと喜んだ事だろう……
だがそれはもう叶わぬ夢…。月並みな言葉になるが失ってからこそ初めてその存在の大切さを知るとは言ったものだ。水銀燈はそれを痛感していた。今更後悔しても遅いのにだ

遠い記憶を思い起こし、水銀燈の胸の内に郷愁の念が生まれた。アリスゲームを抜きにしてもやはり元の世界に帰りたい。
だが……もしルイズを捨てて帰ってしまえば自分はその事を一生後悔するかもしれない
今、昔のミーディアムを思い、自分が悔いているように……。彼女の中であの少女とルイズが重なった。
もうこんな思いをするのは嫌だ、だが帰らねば自分の存在意義を否定する事になる。ならばどちらを選ぶ?
ルイズか?お父様か?


歌い終わった水銀燈の表情はどこか弱々しく見えた。結果的にこの歌がもたらしたのは更なる葛藤だった。彼女の中で問題への答えが更に遠くなっていくのを感じた

「おでれーた!あんたにんな才能があったたぁな姐さん!」
突然声をかけられて水銀燈が驚く。ルイズがいない今自分以外ここには誰もいないはずなのに
彼女は忘れていた。この部屋に住んでいるルイズと水銀燈意外の住人…いや、住剣(?)の事を
「私とした事がうっかりしてたわぁ…貴方の事を忘れてたなんて」
そう言って彼女の目線は鞄の横に立てかけられた一本の剣に向けられる
「おいおい、そりゃねーぜ!自分の舎弟を忘れるなんてよ~」
鞘から少しだけ抜かれて。鍔の上の金具をカタカタさせながらそう言うのはインテリジェンスソード、デルフリンガーだった
「別に舎弟にした覚えはないのだけれど…まあいいわぁ、それより恥ずかしいとこ見られちゃったわねぇ……」
「んなこたぁ無いさ。俺は長いこと剣やってるがよ、こんな綺麗な歌聞いたのは初めてだぜ!いや、ホント見事なもんだよ。おめぇもそう思うだろ?娘っ子!」
「娘っ子?」
水銀燈が首を傾げて聞き返した。後ろからするとパチパチと誰かが拍手する音が聞こえてくる。思わずその方向に向き直り見た先にいたのは……
「ええ、見事なものだっわ水銀燈。やっぱり私の目…いや、耳に狂いは無かったようね」
そう言って微笑みながら手をパチパチ叩くルイズの姿
「ルイズ…教室に行ったはずじゃ……。いいえ、それよりいつからそこにいたのよぉ」
恥ずかしいところを見られたとでも思っているのか、水銀燈はルイズから視線をそらす
「ちょっと忘れ物しちゃってね…部屋に戻ってきたらちょうどあんたが歌い始めたとこだったの。
でもあんたの歌、本当によかったわ。これはお世辞抜きでね」
「や、やめなさいよ……そんな事言われたって私は別に……」
水銀燈が頬を朱色にそまらせうつむく。だが背中の黒翼をパタパタさせている様子からして悪い気はしていないようだ
「でもこれで決まり!あんたのこの歌声をもってすればかなりの高評価を得られるはずよ!品評会はいただきね!」
そう言ってルイズがガッツポーズをとるが……
「ルイズ……悪いけどこれは歌えないわ」
水銀燈がどこかばつが悪そうに言った

「え~なんでよ~?」
「それは……とにかくこれは駄目。私にだって色々事情はあるのよ……」
悪く言うつもりは無いが、この歌は自分を惑わせる。更なる悩みを生み出すかもしれない
そして何より、できれば自分の思い出の中でそっとしておきたかった

色々と言いたげなルイズだったが水銀燈のどこか悲痛な面持ちの前に問いただす事をやめた
日頃わがままな所もある彼女だがこういう所に限ってはそれを理解しているのだ
「わかったわ、何か思うところがあるのね……それを強要するのも悪いしね」
仕方がないといった表情だが少しだけ笑ってでルイズはきびすを返す
「でも本当に良い歌だった。恥じる事なんか無いわ、もっと自信もちなさいよ!!」
そう言うとルイズはまたドアの向こうに消えていった
「まったく…別に恥じてる訳ではないのだけど…」
水銀燈が一つため息をはいて呟く
「でも気にかけてもらうと言うのも悪くないわね……」
そしてて少しだけ微笑んだ

「あー勿体ねー勿体ねー。姐さんの歌声なら品評会とやらも優勝できるだろうによ~」
デルフリンガーが残念そうに言った
「別に優勝なんかいらないわよぉ。それに品評会みたいな大勢の人間に歌を披露するならこういう歌はあまり合わないわ」
「そーなの?俺、剣だからそこんとこよくわからねーんだけどさ」
「そんなものよぉ。アイドルなんかはもっと明るくてノリの良さそうな歌を歌って会場を湧かしたりするらしいわぁ」
「アイドルってなんだ?姐さん?」
デルフリンガーからの質問。どうやらこのハルケギニアの地ではアイドルなんて概念は無いらしい
「えーっとねぇ、どう説明すれば……大勢の人の前で歌ったりするのが仕事の人間の事よ」
「よくわからねーな~。酒場で歌ったりしてる歌姫みたいなもんか?」
「酒場の歌姫とは違うけど、舞台とかそういった広いとこに人集めて歌ったりするらしいわぁ…」
「オペラみたいなもんか?」
「近いけどなんか違うのよねぇ……オペラよりもっと堅苦しくなくてファンを湧かせたり…」
水銀燈は今一つ自分が説明したいことを伝えられずにいる。デルフも剣でなかったら首を傾げていることだろう

「ああもう!アイドルってのはこういうことするのよ!」
言葉で伝えられなければ実際に見せるしかない
水銀燈の手に黒い羽が集まり星形の板を作り出しそれを頭につけた。どうやらこれ、髪飾りらしい
そして胸に手を当て発声練習
「ゴホン…あー、あー」
いつもの彼女の声より高めの声、俗に言う裏声と言うものだ
そして高らかに声を上げた
「トリステイン魔法学院のみーなさーん!水銀燈で~す!今日は私達の為に集まってくれて有難う!!」
なんと言う事だ……この人形実にノリノリである。ちょっとハイテンションになっている水銀燈
デルフが唖然としている事にも気づいていない
デルフに口があればポカーンと大口を開けていることだろう。だが水銀燈の暴走は止まらない
「そーれ♪そーれ♪乳酸菌飲料~♪はいっ!!」
水銀燈はなんだかよくわからない歌を歌いながら奇妙なポーズをとる。多分彼女の脳内ではバックで五色の爆炎が派手に上がっている事だろう。儚かった。故に美しかった
ちなみに水銀燈がとっているポーズ、昔の文献によると『死刑!』と呼ばれる伝説のポージングらしい。
だが、それは悲劇の始まりだった
水銀燈がそのポーズでビシッと指差した先にいたのは一度はここに戻り、そしてまた出て行ったはずの人影
再び部屋に戻ってきたルイズがあんぐりと口を開け無言で立っていた

「ル、ルイズ…また、なんでここ、に……」
水銀燈から感じられる明らかな動揺。肩をわなわなさせながら途切れ途切れに言う
「えーっと、そ、その……さっきは忘れ物取りに来たんだけど…。あ、あんたの歌声聞いて満足してその事忘れてて……。また取りに戻ってきたんだけど……」
ルイズがそう言いながら水銀燈から顔を逸らして忘れ物の教科書を鞄に入れる
「…」
「…」
「……」
「……」
朝一番以来の気まずい沈黙が再び。だがある意味あの時以上に空気が重い。今度はルイズから口を開いた
「……銀ちゃん連日働き過ぎて疲れてるアル。今日の仕事は免除してあげるからゆっくり休むヨロシ」
どこの国?と言うかどこの星?と言った感じでカタコトに言うルイズ
「水銀燈、今日の仕事は免除。水銀燈、覚えた……」
その瞳からは生気が感じられない。水銀燈もまたカタコトの抑揚の無い声で答えた
「それじゃ、私、授業があるアル。私は別に何も見てないアル。気にすることないアル」
そう言ってルイズは走り去っていく。あと、あるのかないのかどっちなんだ

ルイズが去っていった部屋の中央で、水銀燈の体がまるで糸の切れた操り人形のようにガタリとに崩れた
皮肉な物だ、彼女は操り糸を必要としない自立式の人形なのに
「お、おい…姐さん?」
デルフリンガーの心配そうな声も彼女の耳には入らないそして……
「いっそ殺してぇぇぇぇぇ!!」
水銀燈の魂の叫びが、部屋にかけられたサイレントの魔法すらぶち抜き学院内に響き渡った

尚、これがトラウマとなり水銀燈とルイズは品評会で歌を披露するのを断念したことを追記しておこう

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